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概要編集

地方都市路線バスは、モータリゼーションの進展や少子化による定期券利用者の減少などで、補助金なしに路線維持が困難になるほど経営が悪化している。また、ロードサイド店舗の増加や病院・公共機関の郊外移転で職場と物販・サービスが郊外化し、単純に従来の中心部と郊外住宅地とを放射状に繋ぐ路線では需要を拾いきれない状態に陥っている。

このような中、バス利用促進総合対策事業として同制度は導入され、指定された都市では、バスの弱点である表定速度の遅さの改善や利用者の利便性・快適性向上を、国や県の支援の下、市と事業者で一緒に話し合って解決を試みている。また、バス利用促進により、交通渋滞交通事故大気汚染地球温暖化などの都市問題を緩和し、高齢者などの交通弱者にやさしいまちづくりを目指している。

オムニバスタウンに指定された都市は、当初は金沢市松江市鎌倉市奈良市などの観光都市が多かったが、その後は市町村合併や大都市制度導入(政令指定都市中核市特例市)を見越して、あるいは、それらを機に指定を受ける例が見られるようになった。これは、合併による市域の拡大や、大都市制度導入によって自前の予算が増大したことが、都市経営を改めて見直す契機になったためと見られる。また、100万都市仙台市を除き、都市交通問題の解決に地下鉄などを新設出来るほどの需要・財源がないためバスに頼らざるを得ない中規模都市、すなわち、中核市から人口要件の緩和で政令指定都市になった市に同制度指定が多くなった。

オムニバスタウン指定都市の一覧(事業開始順)
指定 事業期間 都市 大都市制度 サイト
年度 月日 指定時 現在
1997年 1997年 12月25日 97年度 - 04年度 静岡県浜松市 地図 中核市[† 1] 政令市[† 2] [1][2]
1998年 1999年 2月19日 98年度 - 12年度 石川県金沢市 地図 中核市[† 1] [3]
98年度 - 02年度 島根県松江市 地図  
1999年度 2000年 2月1日 99年度 - 03年度 岩手県盛岡市 地図 特例市[† 3] 中核市[† 4] [4][5]
3月10日 99年度 - 神奈川県鎌倉市 地図 [6]
2000年度 12月26日 00年度 - 07年度 静岡県静岡市 地図 中核市[† 1] 政令市[† 5] [7]
00年度 - 04年度 奈良県奈良市 地図 中核市[† 6] [8][9]
00年度 - 04年度 熊本県熊本市 地図 中核市[† 1] 政令市[† 7]  
2001年 2002年 3月29日 01年度 - 05年度 宮城県仙台市 地図 政令市[† 8] [10][11]
2002年度 12月20日 02年度 - 06年度 岐阜県岐阜市 地図 中核市[† 1] [12][13]
03年度 - 07年度 岡山県岡山市 地図 中核市[† 1] 政令市[† 9] [12][14]
2004年度 2005年 3月30日 05年度 - 09年度 愛媛県松山市 地図 中核市[† 10] [15][16]
2007年 2007年 6月4日 07年度 - 11年度 新潟県新潟市 地図 政令市[† 2] [17][18]
2008年 1月30日 08年度 - 12年度 広島県福山市 地図 中核市[† 11] [19][20]

補助編集

オムニバスタウンに指定されると、国からの補助金が5年間支給されるため、計画も5年間が基本である。事業開始年度は、指定日が含まれる年度から始まる場合と、指定の翌年度から始まる例とがある。都市によって延長計画の有無にもばらつきがあるが、延長計画に国から補助金が支給されるのかは不明。

補助金の割合は、個々の事業内容によって1/5から1/2まで幅がある[21][22]。都市によって事業内容も総事業費の大きさも異なっているが、松山市の例では、5年計画の総事業費が21億8千万円、負担割合が国26.5%、県0.7%、市24.5%、事業者48.3%である。金沢市の例では、総事業費約31億円、負担割合は市28.4%、事業者20.4%。岐阜市の例では、総事業費約16億円、負担割合は市28%。松江市の例では総事業費約7億円で、負担割合は市46.5%、事業者8.9%[23]。事業内容が異なるものの、事業者は設備投資の相当な割合を補助してもらってリニューアルが可能な施策となっている。

国の予算額は、指定当初5年間の事業期間中にある都市が9市で最も多かった2001年度と2002年度は不明だが、4市が指定当初5年間の事業期間中にあった2005年度の場合は16.9億円[21]だった。

事業期間表
都市 事業期間 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
浜松市 97年度 - 04年度                                
金沢市 98年度 - 12年度                                
松江市 98年度 - 02年度                                
盛岡市 99年度 - 03年度                                
鎌倉市 99年度 -                                
静岡市 00年度 - 07年度                                
奈良市 00年度 - 04年度                                
熊本市 00年度 - 04年度                                
仙台市 01年度 - 05年度                                
岐阜市 02年度 - 06年度                                
岡山市 03年度 - 07年度                                
松山市 05年度 - 09年度                                
新潟市 07年度 - 11年度                                
福山市 08年度 - 12年度                                

主な施策編集

オムニバスタウンに指定されると、市町村が主体となりオムニバスタウン計画を策定する。これらを実行する際に、国土交通省及び警察庁から支援や整備が受けられる。

具体的に、オムニバスタウンに指定された都市で行われた施策としては以下のものがあげられる。なお、必ずしも全都市でこれらが導入されているわけではない。

  1. ノンステップバスの導入(推進)。
  2. コミュニティバスの開設。
  3. ICカード乗車券の導入。
  4. バス専用レーン公共車両優先システム (PTPS) などの表定速度向上および定時運行確保のためのシステム導入。
  5. パーク&バスライド、サイクル&バスライドなど、他の交通機関との連携。
  6. トランジットモールの試験実施。
  7. バス停のハイグレード化、バスロケーションシステムなど、バスを待つ人に対する快適性の確保。

などである。

なお、ハイグレードなバス停[21]が設置される一方で、エムシードゥコー三菱商事ジェーシードゥコー合弁会社)が、2003年(平成15年)から日本で広告パネル付バスシェルターを官民協調で自治体側やバス事業者の負担なしに設置するようになった。

各都市毎の施策編集

岩手県盛岡市編集

 
2000年4月に導入された「盛岡都心循環バス「でんでんむし」

盛岡市の項にもあるとおり、戦災を受けなかったため、盛岡市は盛岡城「内丸」跡付近に官庁をはじめ、企業や金融機関などが集中した都市構造となっていた。また、北上川中津川雫石川が盛岡市内を流れており、盛岡市内中心部に入るためには橋を必ず渡る必要性があり、車線数が少ない放射道路においては通勤時間帯をはじめとして大きな渋滞が生じていた。この結果、路線バスは慢性的な遅れを抱えることとなり、路線バス利用者が自動車へと乗り換えることとなったため、更なる渋滞の悪化を招くこととなった。

これらを改善するために、盛岡市をはじめとした関係者が中心となり策定したのが盛岡市におけるオムニバスタウン計画である。盛岡市におけるオムニバスタウン計画の特徴は、ゾーンバスシステムの採用である。

また、盛岡都心循環バス「でんでんむし」も、盛岡市オムニバスタウンの主要な事業のひとつで平成12年4月より本格運行を開始した。 運行ルートは盛岡駅を起終点とする循環式(1周5.7km、所要時間35分)のため、地理に不案内な人も安心して利用できる。 また、運賃はどこから乗ってどこで降りても1乗車100円(子供50円)と割安で、市民の足としてだけではなく県外からの観光客などからも大変喜ばれている[要出典]一日フリー乗車券(大人300円、子供150円)は、修学旅行で来盛する中高生の必須アイテムになっている[要出典]

宮城県仙台市編集

 
仙石線地下化と共に再整備された陸前原ノ町駅駅前広場
 
2002年に導入された「100円パッ区」のバス停
 
2004年に導入された「仙台まるごとパス
 
2004年に増車された「るーぷる仙台」(車番:920)

1999年(平成11年)7月に市は「アクセス30分構想[24]」を策定した。「アクセス30分構想」は、市街化区域内から仙台市都心部へ30分以内で到達出来るように交通体系を整備する構想であり、時間軸でのコンパクトシティを目指したものである。この構想のうち、バス交通に関わる施策を実現するためにオムニバスタウンの指定を受けた[11]。同事業では、市民向けの施策と共に観光客向けの施策も行われた。

仙台都市圏ではこの時期、1998年(平成10年)8月に仙台市が地下鉄東西線計画の具体的なルート案を公表し、2000年(平成12年)3月JR仙石線の地下化開業および東西線のルート正式決定、2003年(平成15年)9月に東西線事業認可、同年10月Suicaの導入、2004年(平成16年)3月JR仙石線小鶴新田駅開業など鉄道の整備も進んだ。また、オムニバスタウン事業期間中に建設されたり議論されていた仙台空港鉄道仙台空港線、JR東北本線太子堂駅、JR仙山線東北福祉大前駅が、2007年(平成19年)3月18日に開業に至っている。

郊外↔都心
指定前から仙台市地下鉄南北線でバスから鉄道への乗り継ぎ促進策が導入されていたが、これをJR線にも広げる施策が採られ、渋滞による経済的損失[25][26][27]が高い国道45号仙台西道路と並走するJR線の駅前広場や接続道路の整備が行われた(東西方向)。南北方向は、地下鉄と並走しながらも経済的損失がなお高く、上記の一般的施策パークアンドライドキスアンドライドが推進された。郊外↔都心の時間短縮は諸所で達成されたが、地下鉄とバスがともに市営であるため実現できた乗継割引が、JRとバスでは運営主体が異なるため乗り換えで運賃増となり、経済的インセンティブが働かなかった。また、モータリゼーション、および、職場や物販の郊外化が進んでいるため、バスの利用者の顕著な増加は見られなかった。なお、新規に整備対象となった駅前広場は以下の9箇所である。
都心部
2002年(平成14年)2月、都心部にゾーン料金制の「100円パッ区」が導入されたことにより、都心部のバス利用者が年々増加している。その理由として、都心↔郊外を行き交うバスが都心部に集中しているため本数が充分あること、実質的な初乗り料金値下げであったこと、仙台駅や都心の地下鉄駅で降りてから目的地までの移動にタクシーを使うより安いこと、都心部で自転車を利用する者には放置自転車取締り強化があったことなどが挙げられ、時間短縮よりも経済的インセンティブが働いて公共交通利用が推進された。
観光客向け
1999年(平成11年)から運行している仙台市観光シティループバス「るーぷる仙台」の利便性向上のため、特別号の運行および増車を行い、また、臨時便でもバスロケーションシステム「どこバス仙台」で検索できるよう改善した。さらに2004年(平成16年)からは、仙台都市圏の交通機関横断的な周遊券仙台まるごとパス」の発券も開始した。

神奈川県鎌倉市編集

鎌倉市は歴史的な都市であるが、その分道路拡張整備が難しい面があり、特に自家用車を使った観光客の増加による交通渋滞に悩まされてきた。またこれらの政策とともに、住民の足としてバスがなじむべくの施策が行われている。

このうち、観光客向けとしては、パークアンドライドを普及を推し進め、国道134号滑川交差点付近に数年がかりの工事で由比ガ浜地下駐車場を建設、ここを起点として、中型短尺バス・フクちゃん号が鎌倉駅鶴岡八幡宮へ運行されている。また、七里ガ浜や江ノ島入り口(藤沢市の協力による)付近の駐車場を活用し、江ノ島電鉄を活用した施策も行われた。しかしながら、知名度不足等の影響により、これらの施策は成功したとは言えず、利用客が非常に少ないのが現状である。

一方の住民の足としてなじむべく施策については比較的普及しているといえる。 その中で、特に目立っているのが交通不便地域の解消である。鎌倉市では横須賀線・江ノ島電鉄・湘南モノレールにより、軌道系交通機関が比較的発達しているが、これらを基本とし、既存のバス路線でもカバーできない地区に関してコミュニティーバスの導入を積極的に行った。具体的には、横須賀線各駅から750m以上、および江ノ島電鉄・湘南モノレールの駅や路線バスの停留所から300m以上離れた地域を交通不便地域とし、これらの地域にはコミュニティーバスの導入が一部でなされたほか、地形的制約からバスの運行ができないところでは、乗合タクシーの試験導入が行われている。また本数についても毎時2本の確保を目標にするなどの施策が行われている。

このほかに(渋滞抑制などに伴う)バスの運行速度の向上、鎌倉駅や大船駅のバスターミナルの整理やバス優先レーンの新設、「バス接近システム」の一部導入、ノンステップバス購入の補助金制度などの施策を実施している。

コミュニティーバス新設路線
  • 鎌倉駅西口発着路線(平成11年度開業・江ノ電バス・湘南京急バス)
  • 新鎌倉山線(平成12年度開業・江ノ電バス)
  • 小動線(平成12年度開業・江ノ電バス)
  • 城廻循環線(平成14年度開業・神奈川中央交通)
  • 教養センター循環線(平成15年度開業・江ノ電バス)

新潟県新潟市編集

 
2007年に運行開始したにいがた基幹バス「りゅーとリンク」

新潟市の交通の概要の項にも示しているが、同市にはJR線以外の陸上公共交通はバス・タクシーしかない。新潟交通グループは新潟駅万代シテイバスセンター古町新潟市役所など市内中心部から郊外へ放射状に伸びる路線網を構築しているが、これら中心部のバス発着点は路線や便によって大きく異なっており統一性がないなど路線構成が他都市に比べて非常に煩雑となっている(新潟交通のバス路線一覧#特色・問題点を参照)。また不採算路線の削減・廃止などにより公共交通の空白域が生じるなどしたこともあって、日常の交通手段を自家用車に依存する比率は年々増加し、市内各所の幹線道路では渋滞・速度低下が慢性化しつつある。

新潟市は2005年(平成17年)に13市町村を編入する広域合併を行い、さらに2007年(平成19年)に政令指定都市へ移行するにあたり、公共交通の振興や道路交通の円滑化など市内全域の交通施策を体系的に進めるための短中期計画「にいがた交通戦略プラン」の策定作業を2006年(平成18年)から進め、その一環として路線バスの振興を目指す「新潟市オムニバスタウン計画」を策定し、2007年(平成19年)に指定を受けた。

オムニバスタウン計画では「バス停上屋の整備」「基幹バス路線の開設」「ICカードの導入」など主に市内中心部のバス振興策が計画されており、今後2012年春までの5箇年計画で段階的に施策を実施する予定である。また交通戦略プランには「南区方面のバス利便性向上」など市内全域の公共交通振興策が盛り込まれており、さらに市が県と共同で行っている「新潟空港アクセス改善事業」でも、当面の策として路線バスの運行体制改善が図られることになっている。新潟市都市政策部、新潟県(港湾振興課、新潟県警察本部ほか)、国土交通省など関係官庁と新潟交通グループ、JR東日本新潟支社など関連事業者はこれらの策を共同で段階的に実施しながら、公共交通の利便性向上を目指している。

主な施策
  • 2007年度
    • 中央区・江南区を除く6行政区で市主体のコミュニティバス「区バス」の運行を開始(江南区は試験運行)
    • 市内中心部の主要バス停に設置されている上屋を改修(もしくは新設)
    • ノンステップバスの増車
    • 11月1日、新潟市中心部発着路線のダイヤ改正で実施されたもの
      • 市内線・郊外線のうち、新潟駅から県庁新潟市民病院東北電力ビッグスワンスタジアム方面に至る「中央循環線」と「市民病院線(もとの駅南口・曽野木線)」の2路線を基幹路線と位置づけ「にいがた基幹バス」として運行開始
      • 郊外線のうち、万代シテイバスセンター(前)発着且つ市内中心部の運行経路が往路・復路で異なっていた「鳥屋野線」「大野白根線」「流通センター線」の3路線を新潟駅前(万代口)発着・柾谷小路経由に経路を統一化
      • 一部路線で終バス繰り下げを実施
      • 大野白根線のうち、白根線の各停平日朝3本を「区間快速」として2停留所を通過
  • 2008年
    • 江南区の「区バス」が正式事業化
    • 中央区中心部・柾谷小路沿いのバス停留所(礎町、本町、古町の3停留所)を方面別に集約
    • イオン新潟南ショッピングセンターと共同で、長潟線と同SC駐車場利用によるパークアンドライドの社会実験を実施(11月4日 - 2009年2月27日。実験以降、長潟線・京王団地線は平日全便が同SCへ乗り入れ)
    • 2005年(平成17年)から夏休み期間、主に旧市域の路線で実施していた「子供ワンコインバス」(1乗車50円)を通年実施、土曜・休日に拡大(2009年1月17日より)
    • 中央循環線、大野白根線で位置表示装置付きバス停の供用を開始(2009年3月より。県庁、新潟ふるさと村、北田中など)
    • 大野白根線のうち、白根線の区間快速3本を「快速」に改称し通過停留所を追加、新潟駅前発の各停平日夕方2本を快速化(同年3月14日のダイヤ改正より)
  • 2009年
    • 空港線を再編、新潟駅南口発着・東跨線橋経由の直行系統「エアポートリムジン」を開設(4月1日。従来の新潟駅万代口・バスセンター発着便は各停として5月1日から運行再開)
    • 市内中心部の運行経路が往路・復路で異なっていた「船江町線」「太夫浜線」の2路線を松浜線同様、市役所前発着・万代町通経由に経路を統一化。さらに空港線各停を増発し、松浜線に新潟駅への直通系統を開設(6月1日より)
    • 市道太平大淵線の改良工事進捗に伴い「牡丹山線」「山二ツ線」「東明線」の3路線を新潟県立新潟北高等学校まで延伸(9月1日より)
  • 2011年
  • 今後予定される施策
    • 引き続き市内路線網の再編を実施し、最終的には市内中心部のバス発着地を新潟駅万代口・南口と市役所前の2箇所に集約
    • 路線ごとに分散している市内中心部の停留所を方面別に統合し、数箇所に集約
    • 軌道系公共交通の無い南区方面への基幹路線開設の検討
    • バスロケーションシステムのサービス向上 ほか

新潟駅は現在、南北の駅前にそれぞれバスターミナルが設けられているが、2015年度中の完工を目標に進められている在来線連続立体交差化事業とそれに伴う駅周辺整備事業において、高架下の駅舎東側に「交通広場」が設けられ、バスターミナルが一箇所に統合される予定である。

石川県金沢市編集

コミュニティバスの導入[28]やパーク&ライドバス停の整備[28]、ノンステップバスの導入[28]、ICカード乗車券「ICa」の導入が行われた。

静岡県静岡市編集

サイクル&ライドバス停の整備[28]、ハイグレードバス停の整備[28]、ノンステップバスの導入[28]が行われた。

静岡県浜松市編集

 
浜松市循環まちバス「く・る・る」

全国初の指定である。浜松市では浜松市交通部の移管を機に事業者である遠州鉄道と共に官民一体の協調政策を進めて来ており、その点が評価されてオムニバスタウン構想の策定、そして全国初のオムニバスタウン指定に至った。そのためオムニバスタウン指定と前後して以前より高規格の自動アイドリングストップ付超低床ノンステップバス「オムニバス」の導入[28][29][30]、ハイグレードバス停の整備[28][29][30]、バス専用レーンの延伸[30]、コミュニティバスく・る・るの運行開始[28][30]ICカード乗車券「ナイスパス」の導入、社会実験としてのトランジットモールの実施[30]、運賃値下げ[30]などが行われた。遠鉄バスの特徴的な施策の項も参照。

なお、この事業で導入されたICカード乗車券「ナイスパス」は全国初のバス・電車共通ICカード乗車券である。

岐阜県岐阜市編集

 
岐阜市コミュニティバス「西ぎふ・くるくるバス
 
岐阜バス・コミュニティバス「柳バス

岐阜市は過去、3社(岐阜バス・岐阜市営バス名鉄バス)によるバス運行と1社(名古屋鉄道)による鉄軌道線の運行が行われてきたが、市営バス・名鉄岐阜市内線は採算悪化から順次廃止された。そして、2005年からはすべての公共交通を岐阜バスグループが担うこととなったが、系統番号のつき方に統一性が無い(従来からの岐阜バス路線:ひらがな/系統なし、旧市営バス路線:数字、旧名鉄バス路線:系統なし)など、利用者には大変判りづらい状況が続いていた。

また、路線網はJR岐阜駅名鉄岐阜駅を中心としているが、JRと名鉄のどちらかにしか停車しない路線が多かったり、岐阜市を流れる長良川がラッシュ時のボトルネック(=交通渋滞による渋滞を引き起こす)となり定時運行が行いづらい状況も続いていた。

奈良県奈良市編集

  • 指定年月日:2000年(平成12年)12月26日
  • 事業期間:2000年度 - 2004年度の5年間
  • 主な事業者:奈良交通

バスロケーションシステムの導入[28]や公共車両優先システムの導入[28]、ノンステップバスの導入[28]が行われた。

島根県松江市編集

バスロケーションシステムの導入[28]やノンステップバスの導入[28]が行われた。

岡山県岡山市編集

岡山市では、オムニバスタウン指定前からパーク・アンド・ライドが試行されていたため、指定後は隣の赤磐市をも巻き込んでの展開になっている。赤磐市の場合は岡山ネオポリス内のスーパーマーケット駐車場に加え、山陽自動車道高架下に市営無料駐車場が整備されたため、利用は好調である。岡山市内では、最大手の両備バスがストア部門を持っているため、ストア部門の駐車場を大いに活用している。西大寺では、P&R専用の「西大寺シビルライナー」を運行している。 バス停も元来宇野バスがハイグレードなバス停を整備してきたのに加え、指定後はフランスの会社の協力によりバスシェルターが市内各所にお目見えした。また、宇野バスは岡山駅前ドレミの街)に冷暖房完備のバス停を整備した。

広島県福山市編集

2015年現在最後に指定された福山市である。ゾーンバスシステムの導入[28]、ICカード乗車券「PASPY」の導入[28]、ノンステップバスの導入[28]が行われた。

愛媛県松山市編集

 
モバイルICい〜カード(NTTドコモおサイフケータイ(スマートフォン除く)で利用可)
主な施策
  • バス停やインターネット端末よりバスの運行状況がリアルタイムで確認できるバスロケーションシステムの導入。
  • 鉄軌道線と連携したリアルタイム乗換案内機の設置。
  • IC乗車カード(ICい〜カード)の導入。
  • 公共交通車両優先システム (PTPS) の導入。
  • スキップバス(快速)の新設。
  • CNGバス(四国初)を初めとした低公害バスの導入。
  • パーク・アンド・バスライドの推進。
  • 駅舎及び駅前バスターミナルの整備による郊外に位置する鉄道駅の交通連接点化(三津、梅本、余戸、古泉駅など)。
  • 市内電車と共通の一日乗車券が使用できるバス路線の新設(東西線、都心循環東南線など/運賃150円均一)。
  • ハイグレードバス停の整備。
  • ノンステップバスの追加導入(2009年4月現在で保有車両のうち約7割がノンステップバス)。
  • 既存のバス路線の増便及びパターンダイヤ化(一部路線)。

なお、伊予鉄バスのほかに松山市内でバス事業を行う瀬戸内運輸・宇和島自動車・肱南観光バス・中島汽船・伊予鉄南予バス及びJR四国バスはこの施策に関わってはいない。

熊本県熊本市編集

ハイグレードバス停の整備[28]、バスロケーションシステムの導入[28]、ノンステップバスの導入[28]が行われた。

全国オムニバスサミット編集

オムニバスタウンに最初に指定された浜松市が、指定当初5年間の事業期間が終わった次年度の2002年度(平成14年度)に初開催し、それから毎年、オムニバスタウンに指定された都市が持ち回りで開催しているイベント。イベントの名称は「全国オムニバスサミットin○○」であり、「○○」に開催都市名が入る。当初は、浜松市の例にならってオムニバスタウン指定当初5年間の事業期間が終わった都市がその次年度に開催していたが、第5回の岡山市からは事業期間中の都市が開催地となっている。

  1. 2002年(平成14年)11月28日29日 浜松市フォルテほか)[31]
  2. 2003年(平成15年)11月17日 金沢市金沢市文化ホール[32]
  3. 2004年(平成16年)10月7日 盛岡市マリオスほか)[33]
  4. 2005年(平成17年)11月1日 静岡市グランシップほか)[7]
  5. 2006年(平成18年)10月19日 岡山市岡山コンベンションセンター[34]
  6. 2007年(平成19年)10月16日 松山市愛媛県県民文化会館[35]
  7. 2008年(平成20年)10月30日 新潟市朱鷺メッセ[36]
  8. 2009年(平成21年)10月29日 福山市広島県民文化センターふくやまほか)[37][38]

全国バスマップサミット編集

オムニバスタウンと直接的な関係はないが、民間の全国バスマップサミット実行委員会が「全国バスマップサミット」をオムニバスタウンに指定されるような中規模都市を中心に開催している。イベントの名称は「全国バスマップサミットin○○」であり、「○○」に開催される都市名または都道府県名が入る。環境省のESTモデル事業の一環の「公共交通利用促進フォーラム」というイベントも同時開催している。2008年には、「全国オムニバスサミット」の次の日から「全国バスマップサミット」が共に新潟市で開催され、両者が関連イベントであると市はPRしていた[39]

  1. 2003年(平成15年)11月7日8日 岡山市(岡山県総合福祉会館)
  2. 2004年(平成16年)9月18日19日 福井市福井大学アカデミーホール)
  3. 2005年(平成17年)11月5日6日 松江市(松江テルサ、島根大学大学会館ほか)
  4. 2007年(平成19年)3月3日4日 仙台市(仙台市市民活動サポートセンター
  5. 2007年(平成19年)10月13日14日 広島市(ホテルニューヒロデン・広島市まちづくり市民交流プラザ)
  6. 2008年(平成20年)11月1日2日 新潟市(天寿園)
  7. 2009年(平成21年)10月10日11日12日 那覇市(那覇市厚生会館ほか)
  8. 2010年(平成22年)10月30日31日 杉並区(杉並区産業商工会館)
  9. 2011年(平成23年)11月12日13日 弘前市(弘前市立観光館ほか)
  10. 2013年(平成25年)2月16日17日 札幌市札幌エルプラザ
  11. 2013年(平成25年)9月15日16日 高松市丸亀町レッツホール
  12. 2015年(平成27年)
    2月7日 京都市キャンパスプラザ京都
    2月8日 姫路市姫路駅北口駅前広場)
  13. 2016年(平成28年)5月14日15日 松山市愛媛大学
  14. 2017年(平成29年)2月18日19日 横浜市横浜にぎわい座横浜市電保存館横浜市吉野町市民プラザ

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ a b c d e f 1996年平成8年)4月1日に中核市に指定。
  2. ^ a b 2007年(平成19年)4月1日に中核市から政令指定都市に移行。
  3. ^ 2000年(平成12年)11月1日に特例市に指定。
  4. ^ 2008年(平成20年)4月1日に中核市に移行。
  5. ^ 2005年(平成17年)4月1日に政令指定都市に移行。
  6. ^ 2002年(平成14年)4月1日に中核市に移行。
  7. ^ 2012年(平成24年)4月1日に政令指定都市に移行。
  8. ^ 1989年(平成元年)4月1日に政令指定都市に移行。
  9. ^ 2009年(平成21年)4月1日に政令指定都市に移行。
  10. ^ 2000年(平成12年)4月1日に中核市に移行。
  11. ^ 1998年(平成10年)4月1日に中核市に移行。

出典編集

  1. ^ 浜松市をオムニバスタウンに指定(国土交通省)
  2. ^ オムニバスタウン構想(浜松市)
  3. ^ 金沢オムニバスタウン計画(金沢市)
  4. ^ 盛岡市をオムニバスタウンに指定(国土交通省)
  5. ^ オムニバスタウン計画(盛岡市)
  6. ^ 鎌倉市オムニバスタウン計画(鎌倉市)
  7. ^ a b 輝くまち オムニバスタウンしずおか(静岡市)
  8. ^ オムニバスタウン計画(奈良市)
  9. ^ オムニバスタウン計画 (PDF)独立行政法人環境再生保全機構
  10. ^ 仙台市をオムニバスタウンに指定(国土交通省)
  11. ^ a b 仙台市オムニバスタウン(仙台市)
  12. ^ a b 岐阜市・岡山市をオムニバスタウンに指定(国土交通省)
  13. ^ オムニバスタウンぎふ(岐阜市)
  14. ^ オムニバスタウン計画(岡山市)
  15. ^ 松山市をオムニバスタウンに指定(国土交通省)
  16. ^ 松山市のバス利用促進等に関する総合的な計画(松山市オムニバスタウン計画)について(松山市)
  17. ^ 新潟市をオムニバスタウンに指定(国土交通省)
  18. ^ オムニバスタウンにいがた(新潟市)
  19. ^ 福山市をオムニバスタウンに指定しました!(国土交通省)
  20. ^ オムニバスタウンの指定を受けました(福山市)
  21. ^ a b c オムニバスタウン構想について(国土交通省自動車交通局
  22. ^ 補助金(オムニバスタウン整備総合対策事業) (PDF) (国土交通省中国地方整備局
  23. ^ 愛媛県松山市を行政視察、交通政策がメインテーマ(布目ゆきお)
  24. ^ アクセス30分構想仙台市役所公共交通推進課)
  25. ^ 道路交通センサス「南東北ブロックの渋滞3Dマップ」(国土交通省道路局)
  26. ^ 道路交通センサス「仙台市の渋滞3Dマップ」(国土交通省道路局)
  27. ^ 仙台周辺一般道路交通情報日本道路交通情報センター
  28. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t オムニバスタウンについて(国土交通省)
  29. ^ a b オムニバスタウンとは?(遠州鉄道)
  30. ^ a b c d e f オムニバスタウン5年間の軌跡(遠州鉄道)
  31. ^ 初のオムニバスサミット開催三菱ふそうトラック・バス
  32. ^ 金沢オムニバスサミットが開催されました(国土交通省北陸地方整備局
  33. ^ 全国オムニバスサミットinもりおか(盛岡市)
  34. ^ 全国オムニバスサミットin岡山(岡山市)
  35. ^ 全国オムニバスサミットinまつやま(平成19年10月16日)が開催されました伊予鉄道
  36. ^ 全国オムニバスサミットinにいがた(新潟市)
  37. ^ 県内初!「全国オムニバスサミットinふくやま」開催(福山市)
  38. ^ バス交通テーマに福山で全国サミット山陽新聞 2009年10月29日)
  39. ^ 10/30バス交通の活用を考える 全国オムニバスサミット(市報にいがた 第2173号 2008年10月19日)

関連項目編集

外部リンク編集