オール・トゥゲザー・ナウ

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オール・トゥゲザー・ナウ」(All Together Now)は、ビートルズの楽曲である。1969年に発売された10作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『イエロー・サブマリン』に収録されたが、レコーディング自体は1967年の『マジカル・ミステリー・ツアー』のためのセッション期間中に行なわれた[4]レノン=マッカートニー名義となっているが、ポール・マッカートニーによって書かれた楽曲[1][5]

オール・トゥゲザー・ナウ
ビートルズ楽曲
収録アルバムイエロー・サブマリン
英語名All Together Now
リリース1969年1月13日
録音
ジャンル
時間2分10秒
レーベルアップル・レコード
作詞者レノン=マッカートニー
作曲者レノン=マッカートニー
プロデュースジョージ・マーティン
チャート順位
イエロー・サブマリン 収録曲
オンリー・ア・ノーザン・ソング
(A-2)
オール・トゥゲザー・ナウ
(A-3)
ヘイ・ブルドッグ
(A-4)

イギリスやアメリカでは、シングルとして発売されることはなかったが、ヨーロッパではビートルズ解散後の1972年にB面に「ヘイ・ブルドッグ」を収録したシングル盤として発売された。

背景・レコーディング 編集

マッカートニーは、「子供向けの曲」として「オール・トゥゲザー・ナウ」を書いた。タイトルは聴衆に曲への参加を呼びかけるミュージックホールの慣習に触発されて付けたもの[1]オールミュージックの音楽評論家であるトム・マギニスは、「マッカートニーは『イエロー・サブマリン』が持つ『平等かつ陽気な精神』に合う曲を作った」と述べている[6]

「オール・トゥゲザー・ナウ」のレコーディングは、『マジカル・ミステリー・ツアー』のセッションを行っていた時期である1967年5月12日に行なわれ[7]、同日のうちにミキシングも行なわれたが、1969年1月13日に『イエロー・サブマリン』が発売されるまでの約2年間にわたって未発表となっていた[4]ジョージ・マーティンは、同日のセッションを欠席していたため、レコーディング・エンジニアであるジェフ・エメリックが代理を務めた[8][7]。本作は9テイクで録音が終わり[9]、最終テイクとなるテイク9にオーバー・ダビングを施して完成となった[8]

リリース、マッカートニーによるライブ演奏 編集

1968年に公開されたビートルズのアニメ映画『イエロー・サブマリン』で、バケモノ軍団「ブルー・ミーニーズ」によって石に変えられてしまった愛の国「ペパーランド」を救うべくメンバーが「イエロー・サブマリン」に乗り込むシーンと、ラストの実写シーンで使用されている[2]。このシーンで実写のビートルズはイエロー・サブマリンのモーター、穴の海の穴、「ブルー・ミーニーズ」をやっつけた武器である「LOVE」のアルファベット文字を観客に披露している[2]。また映画のラストではこの曲に合わせて各国語で「All Together Now」を意味する言葉が現れる[2]

1999年に発売された『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』には、リミックスが施された音源が収録された。オリジナルで右チャンネルに定位していたマッカートニーのリード・ボーカルが、こちらでは中央に変更されており、2回し目の「A, B, C, D…」というフレーズに低音のコーラスのような音が加わっている[10]

発売後、長らくライブ演奏されることがなかったが、マッカートニーが2013年から2015年にかけて行った「Out There」ツアーの初日にあたる5月4日のミネイロン公演で初めてライブ演奏された[11]

クレジット 編集

※出典[9]

カバー・バージョン 編集

みんなのうた
さあみんなで
歌手
作詞者
作曲者 ジョン・レノン/ポール・マッカートニー
編曲者 越部信義
初放送月 1973年12月 - 1974年1月
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「オール・トゥゲザー・ナウ」は、さまざまなアーティストによってカバーされており、以下のようなカバー・バージョンが存在する。

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ a b c Miles 1998, p. 481.
  2. ^ a b c d Halpin 2017, p. 226.
  3. ^ The Beatles - All Together Now - dutchcharts.nl”. dutchcharts.nl. 2020年11月30日閲覧。
  4. ^ a b MacDonald 2005, p. 259.
  5. ^ Sheff 2000, p. 201.
  6. ^ Maginnis, Tom. All Together Now - The Beatles | Song Info - オールミュージック. 2020年11月30日閲覧。
  7. ^ a b Womack 2016, p. 11.
  8. ^ a b Lewisohn 1988, p. 112.
  9. ^ a b Womack 2016, p. 12.
  10. ^ 斉藤早苗・葉山真 (2012). イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜 (ブックレット). ビートルズ. Apple/UNIVERSAL MUSIC JAPAN.
  11. ^ “Paul McCartney sings unperformed Beatles tracks on tour”. BBC News (BBC). (2013年5月5日). https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-22418745 2020年11月30日閲覧。 
  12. ^ さあみんなで | NHK みんなのうた”. NHK. 2020年11月30日閲覧。
  13. ^ “昭和の大人気子ども番組! ピンポンパン SONG COLLECTION歴代お姉さんの時代別に3枚同時発売決定!”. エキサイトニュース (エキサイト). (2019年8月10日). https://www.excite.co.jp/news/article/Rooftop_27270/?p=2 2020年11月30日閲覧。 
  14. ^ Phares, Heather (2009年). “21 Really Cool Songs - Sugar Beats | Songs, Reviews, Credits”. AllMusic. All Media Group. 2020年11月30日閲覧。
  15. ^ Kermit Unpigged - The Muppets | Songs, Reviews, Credits”. AllMusic. All Media Group. 2020年11月30日閲覧。
  16. ^ The Bingo Kids Sing Beatles Hits for Kids, Vol. 2 - Bingo Kids | Songs, Reviews, Credits”. AllMusic. All Media Group. 2020年11月30日閲覧。
  17. ^ André 3000 Releasing Beatles Cover on New 7"”. Pitchfork. Condé Nast (2017年3月21日). 2020年11月30日閲覧。
  18. ^ Griner, David. “Lizzo Covers The Beatles for Facebook's Ad Launching Messenger Rooms”. Adweek. https://www.adweek.com/creativity/lizzo-covers-the-beatles-for-facebooks-ad-launching-messenger-rooms/ 2020年11月30日閲覧。 

参考文献 編集

外部リンク 編集