カナマト・ボタシェフ
カナマト・フセーエヴィチ・ボタシェフ（ロシア語: Канамат Хусеевич Боташев、1959年5月20日 - 2022年5月22日）は、ロシアの軍人。現役時代の最終階級は少将[1]。
| カナマト・フセーエヴィチ・ボタシェフ Канамат Хусеевич Боташев | |
|---|---|
| 生誕 |
1959年5月20日 ソビエト連邦カラチャイ・チェルケス自治州ニージュニヤ・チェベルダ |
| 死没 |
2022年5月22日（63歳没） ウクライナルハンスク州ポパスナ近郊 |
| 所属組織 |
 ロシア航空宇宙軍 |
| 軍歴 | 1981年-2013年 |
| 最終階級 |
 少将 |
| 除隊後 | ワグネル・グループの傭兵 |
西部軍管区に属する第23326部隊の指揮官であり、ヴォロネジ近郊のバルチモール空軍基地の指揮官でもあった。
略歴 編集
旧ソ連カラチャイ・チェルケス自治州ニージュニヤ・チェベルダ出身[2]。1976年に高校を卒業後、1981年にエイスク高等軍事航空学校で操縦士免許を所得。2010年にロシア陸軍士官学校を卒業した[3]。
空軍に所属し、ザバイカル軍管区航空部門（2008 - 2010）、バルチモール空軍基地指揮官（2008 - 2012）を歴任した[3][4]。
除隊 編集
2012年12月29日、カレリア共和国ペトロザヴォーツク近郊のペトロザヴォーツク空港にて戦術飛行演習を敢行。事前に訓練や機体メンテナンスを行っていないにもかかわらず、Su-27戦闘機を操縦。さらに予定になかった曲技飛行をした所、バランスを失い墜落。ボタシェフは墜落前に脱出したものの、刑法第351条（飛行規則違反）に基づき、規則に違反して機体を損壊したとして刑事告訴を受け、500万ルーブルの罰金と4年間の保護観察を宣告された[5][6]。2013年に軍を除隊。その後はサンクトペテルブルクで士官候補生を教育する国営機関、DOSAAFの副責任者や、サンクトペテルブルク航空クラブ副会長などの職に就いていた。
戦死 編集
2022年ロシアのウクライナ侵攻の最中、2022年5月22日、ウクライナ東部ルハンスク州ポパスナ近郊で、ウクライナ空挺部隊員によるFIM-92 スティンガーでの攻撃でSu-25攻撃機が撃墜。ロシアメディアによって搭乗者がボタシェフであると確認された[1][7][8]。オブザーバーによると、ボタシェフはワグネル・グループの傭兵として参戦していたというが、どのような経緯で参加したかは不明である[9]。63歳没。
参考項目 編集
出典 編集
- ^ a b “СМИ: ВСУ уничтожили скандально известного генерала авиации ВС Р” (ウクライナ語). ghall.com.ua. (2022年5月23日) 2022年5月27日閲覧。
- ^ “БОТАШЕВ КАНАМАТ ХУСЕЕВИЧ” (英語). elbrusoid.org (2017年5月5日). 2022年5月27日閲覧。
- ^ a b “Канамат Хусеевич Боташев” (ロシア語). hrono.ru 2022年5月27日閲覧。
- ^ “"Стингер" на выходе из атаки, взрыв в воздухе и… Всё". Российские паблики обсуждают гибель летчика-генерала” (ロシア語). BBC. (2022年5月24日) 2022年5月27日閲覧。
- ^ “https://www.thedrive.com/the-war-zone/63-year-old-retired-russian-fighter-pilot-shot-down-in-su-25-over-ukraine” (英語). thedrive.com. (2022年5月24日) 2022年5月27日閲覧。
- ^ “Генерал получил за разбитый в Карелии Су-27 условный срок и штраф” (ロシア語). ria.ru. (2013年4月24日) 2022年5月27日閲覧。
- ^ “Russian Major General Shot Down Over Ukraine – BBC Russian” (英語). Moscow Times. (2022年5月24日) 2022年5月24日閲覧。
- ^ “露元空軍少将が戦死…Su-25戦闘機を操縦し宇に撃墜される 操縦士減少で退役軍人を動員？”. コリア・エコノミクス. (2022年5月26日) 2022年5月27日閲覧。
- ^ “Ukrainian paratroopers have probably neutralized the infamous Russian aviation general” (英語). mil.in.ua. (2022年5月23日) 2022年5月27日閲覧。