カマル・ウスマン

カマル・ウスマンKamaru Usman男性1987年5月11日 - )は、ナイジェリア総合格闘家エド州オーキ出身。アメリカ合衆国フロリダ州デルレイビーチ在住。サンフォードMMA所属。現UFC世界ウェルター級王者。The Ultimate Fighter 21ウェルター級トーナメント優勝。UFCパウンド・フォー・パウンド・ランキング5位アフリカ出身者及びナイジェリア人史上初のUFC世界王者。

カマル・ウスマン
Kamaru Usman at UFC 245 Media Day Staredowns.png
2019年
本名 カマルディーン・ウスマン
(Kamarudeen Usman)
生年月日 (1987-05-11) 1987年5月11日(33歳)[1]
出身地 ナイジェリアの旗 ナイジェリア
エド州オーキ[1]
通称 ザ・ナイジェリアン・ナイトメア
(The Nigerian Nightmare)
マーティー
(Marty)
居住 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国フロリダ州デルレイビーチ
国籍 ナイジェリアの旗 ナイジェリア
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長 183 cm (6 ft 0 in)
体重 77 kg (170 lb)
階級 ウェルター級
リーチ 193 cm (76 in)
スタイル レスリング
ブラジリアン柔術
チーム ブラックジリアンズ
→サンフォードMMA
トレーナー ジョルジ・サンチアゴ (グラップリング)
トレバー・ウィットマン (打撃)
ランク ブラジリアン柔術(黒帯)
レスリング NCAAディビジョン2 (優勝)
現役期間 2012 -
総合格闘技記録
試合数 18
勝利 17
ノックアウト 7
タップアウト 1
判定 9
敗戦 1
タップアウト 1
子供 1人
著名な親族 モハメド・ウスマン (弟)

来歴編集

ナイジェリアで生まれ、8歳でアメリカ合衆国テキサス州に移住した。高校からレスリングを始め、卒業時には53勝3敗の記録を残す。大学進学前に、レスリングのシニアナショナルトーナメントで後のUFC世界ライトヘビー級王者ジョン・ジョーンズとの対戦経験もある。ネブラスカ大学カーニー校ではNCAAディビジョン2で1度優勝し、オールアメリカンに3度選出された。卒業後はオリンピック・トレーニング・センターでツアーガイドの仕事をしながらレスリングを続け、2012年総合格闘技デビュー[1][2]

The Ultimate Fighter編集

2015年2月、リアリティ番組The Ultimate Fighter」のシーズン21に参加。ブラックジリアンズに所属。ウェルター級トーナメント1回戦でマイケル・グレイブスと対戦し、2-0の判定勝ち。準決勝でスティーブ・カールと対戦し、3-0の判定勝ちを収め決勝進出を果たした。

2015年7月12日、The Ultimate Fighter 21 Finaleで行われたウェルター級トーナメント決勝でヘイダー・ハッサンと対戦し、肩固めで2R一本勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞し、The Ultimate Fighter 21のウェルター級トーナメント優勝を果たした[3]

UFC編集

2015年12月19日、UFC本戦初出場となったUFC on FOX 17レオン・エドワーズと対戦し、3-0の判定勝ち。

2018年1月14日、UFC Fight Night: Stephens vs. Choiエミル・ミークと対戦し、終始テイクダウンを奪い続けて3-0の判定勝ち。低調な試合運びとなったが、試合後のインタビューで「本来の30パーセントの力しか出していない」と発言し、UFC代表のダナ・ホワイトから批判された[4]

2018年5月19日、UFC Fight Night: Maia vs. Usmanでウェルター級ランキング5位のデミアン・マイアと対戦。終始タックルを切り続け、右ストレートでダウンを奪うなどマイアを圧倒して3-0の5R判定勝ち。

2018年11月30日、The Ultimate Fighter: Heavy Hitters Finaleでウェルター級ランキング3位のハファエル・ドス・アンジョスと対戦。2Rにキムラロックを極められピンチとなる場面があったものの、試合全体では終始ドス・アンジョスを圧倒し続けて3-0の5R判定勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞し、UFCでの連勝を9に伸ばした。

UFC世界王座獲得編集

2019年3月2日、UFC 235のUFC世界ウェルター級タイトルマッチで王者タイロン・ウッドリーに挑戦。ほぼウッドリーに何もさせず、スタンドとグラウンド共に終始圧倒し続けて、ジャッジ3者が3-0(50-44、50-44、50-45)を付ける内容で大差の5R判定勝ち。王座獲得に成功し、アフリカ出身者及びナイジェリア人史上初のUFC世界王者となった。

2019年3月3日、UFC 235の試合後にマネージャーのアリ・アブデルアジズと共にカジノへ訪れていたところ、カジノのビュッフェの列に並んでいたコルビー・コヴィントンと揉め事を起こした[5][6]

2019年12月14日、UFC 245のUFC世界ウェルター級タイトルマッチでウェルター級ランキング2位の挑戦者コルビー・コヴィントンと対戦。序盤から激しい打撃戦を繰り広げ、3R終了直前に右ストレートでコヴィントンの顎を折るダメージを与え、5R終盤に右ストレートでダウンを奪い追撃のパウンドでTKO勝ち[7]。王座の初防衛に成功し、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[8]

2020年1月30日、マイアミで開催されたスーパーボウルのイベントにて、偶然そこに居合わせたホルヘ・マスヴィダルと舌戦を繰り広げ、一触即発の事態となった[9]

2020年7月11日、UFC 251のUFC世界ウェルター級タイトルマッチでウェルター級ランキング3位の挑戦者ホルヘ・マスヴィダルと対戦し、クリンチとグラウンドの攻防で終始圧倒して3-0(50-45、50-45、49-46)の5R判定勝ち。2度目の王座防衛に成功し、ジョルジュ・サンピエールが保持するUFCウェルター級史上最長連勝記録(12連勝)に並んだ。当初は同大会でウェルター級ランキング1位のギルバート・バーンズと対戦予定であったが、バーンズが新型コロナウイルスに感染し欠場を余儀なくされたため、最終的に大会6日前のオファーを受けたマスヴィダルがウスマンと対戦することとなった。

ファイトスタイル編集

長いリーチから繰り出される伸びのある打撃と、フィジカルの強さとテクニックを生かしたケージレスリングでの攻防を得意としており、クリンチスローやスラムなどのテイクダウン技術はUFCでトップレベルである。また、5Rをフルに動き続ける無尽蔵のスタミナも併せ持ち、しつこいケージレスリングとトップコントロールで相手の得意分野を完全に封じ込め、終始持ち味を潰すクレバーなスタイルを信条としている。さらに、テイクダウンディフェンス率100%という数値が示す通り、キャリアにおいてテイクダウンを奪われたことが一度もない。

人物・エピソード編集

  • ニックネームの「ザ・ナイジェリアン・ナイトメア (The Nigerian Nightmare)」は、同じナイジェリア人である元NFLスター選手のクリスチャン・オコエが使用していたニックネームである。オコエはウスマンがニックネームを継承することを祝福しており、ウスマンが王座を獲得したUFC 235へ観戦に訪れている[10]
  • ニックネームの一つである「マーティー (Marty)」は、高校時代のウスマンのレスリングコーチが、ウスマンのファーストネームである「カマルディーン (Kamarudeen)」の発音に苦労したために付けたものである。
  • UFCのコメンテーターや、UFCファイトパスで配信されている「Titan FC」の解説者を務めている[11]UFC on ESPN: Covington vs. Lawlerでコメンテーターを務めた際、同大会に出場したコルビー・コヴィントンと大会後に舌戦を繰り広げた[12]
  • ウスマンと同じナイジェリア出身であるUFC世界ミドル級王者のイスラエル・アデサンヤとは親交が深い。また、ナイジェリアに隣接するカメルーン出身であるフランシス・ガヌーとも親交が深く、ガヌーがジュニオール・ドス・サントスと対戦した際にはウスマンがガヌーのセコンドを務めた[13]
  • 同じく総合格闘家のモハメド・ウスマンは実弟[14]
  • ブラジル人のガールフレンドとの間に女児を儲けている。

戦績編集

総合格闘技編集

総合格闘技 戦績
18 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
17 7 1 9 0 0 0
1 0 1 0 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
ギルバート・バーンズ UFC 258: Usman vs. Burns
【UFC世界ウェルター級タイトルマッチ】
2021年2月13日
ホルヘ・マスヴィダル 5分5R終了 判定3-0 UFC 251: Usman vs. Masvidal
【UFC世界ウェルター級タイトルマッチ】
2020年7月11日
コルビー・コヴィントン 5R 4:10 TKO(右ストレート→パウンド) UFC 245: Usman vs. Covington
【UFC世界ウェルター級タイトルマッチ】
2019年12月14日
タイロン・ウッドリー 5分5R終了 判定3-0 UFC 235: Jones vs. Smith
【UFC世界ウェルター級タイトルマッチ】
2019年3月2日
ハファエル・ドス・アンジョス 5分5R終了 判定3-0 The Ultimate Fighter: Heavy Hitters Finale 2018年11月30日
デミアン・マイア 5分5R終了 判定3-0 UFC Fight Night: Maia vs. Usman 2018年5月19日
エミル・ミーク 5分3R終了 判定3-0 UFC Fight Night: Stephens vs. Choi 2018年1月14日
セルジオ・モラエス 1R 2:48 KO(右ストレート) UFC Fight Night: Rockhold vs. Branch 2017年9月16日
ショーン・ストリックランド 5分3R終了 判定3-0 UFC 210: Cormier vs. Johnson 2 2017年4月8日
ワーレイ・アウヴェス 5分3R終了 判定3-0 UFC Fight Night: Bader vs. Nogueira 2 2016年11月19日
アレクサンドル・ヤコヴレフ 5分3R終了 判定3-0 UFC on FOX 20: Holm vs. Shevchenko 2016年7月23日
レオン・エドワーズ 5分3R終了 判定3-0 UFC on FOX 17: dos Anjos vs. Cowboy 2 2015年12月19日
ヘイダー・ハッサン 2R 1:19 肩固め The Ultimate Fighter 21 Finale
【ウェルター級トーナメント 決勝】
2015年7月12日
マーカス・ヒックス 2R 5:00 TKO(パンチ連打) Legacy Fighting Championship 33 2014年7月18日
レニー・ロバト 3R 1:04 TKO(パンチ連打) Legacy Fighting Championship 30 2014年4月4日
スティーブン・ロドリゲス 1R 1:31 TKO(パンチ連打) Legacy Fighting Championship 27 2014年1月31日
ラシッド・アブドラ 1R 3:49 TKO(パンチ連打) Victory Fighting Championship 41 2013年12月14日
× ホセ・カセレス 1R 3:47 リアネイキドチョーク CFA 11: Kyle vs. Wiuff 2013年5月24日
デイヴィッド・グローバー 2R 4:50 TKO(パンチ連打) RFA 5: Downing vs. Rinaldi 2012年11月30日

総合格闘技エキシビション編集

勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
スティーブ・カール 5分2R終了 判定3-0 The Ultimate Fighter: American Top Team vs. Blackzilians 2015年6月17日
マイケル・グレイヴス 5分2R終了 判定2-0 The Ultimate Fighter: American Top Team vs. Blackzilians 2015年4月22日

獲得タイトル編集

表彰編集

  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(1回)
  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(2回)
  • レスリング NCAAディビジョン2 王者(2010年)
  • レスリング NCAAディビジョン2 オールアメリカン(2008年、2009年、2010年)

ペイ・パー・ビュー販売件数編集

開催年月日 イベント 販売件数 備考
2020年07/12_7月12日 UFC 251: カマル・ウスマン vs. ホルヘ・マスヴィダル 130_130万件 ESPN+

脚注編集

関連項目編集

外部リンク編集

前王者
タイロン・ウッドリー
第12代UFC世界ウェルター級王者

2019年3月2日 - 現在

次王者
N/A