カレドニアン鉄道812形蒸気機関車

カレドニアン鉄道812形・652形(Caledonian Railway 812 and 652 Classes)は、ジョン・F・マッキントッシュが設計し、1899年にカレドニアン鉄道に導入された蒸気機関車。721形と同形式のボイラーを持つ。

カレドニアン鉄道812形・652形
コーカーヒル機関区において17596号機、1948年8月15日撮影
コーカーヒル機関区において17596号機、1948年8月15日撮影
基本情報
運用者 カレドニアン鉄道(CR)
LMS鉄道
イギリス国鉄
設計者 ジョン・F・マッキントッシュ
製造所 CR鉄道セント・ロロックス鉄道工場
ダブス
ニールソン
シャープ・スチュアート
製造年 1899年 - 1909年
製造数 96両
引退 1948年 - 1963年
主要諸元
軸配置 0-6-0 (Cn)
軌間 1,435 mm
長さ 17.12 m
機関車重量 46.38 t
動輪径 1.524 m
シリンダ数 2気筒
シリンダ
(直径×行程)
470 mm × 660 mm
弁装置 スチーブンソン式
ボイラー圧力 1,100 kPa
引張力 89.7 kN
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製造 編集

次の96台が製造された。

812形
製造年度 台数 製造番号 製造所 製造番号 LMS車番 英国鉄車番 備考
1899 17 812–828 セント・ロロックス鉄道工場 17550–17566 57550–57566
1899 10 829–838 ニールソン 5613–5622 17567–17576 57567–57576
1900 10 839–848 ニールソン 5623–5632 17577–17586 57577–57586
1900 15 849–863 シャープ・スチュアート 4633–4647 17587–17601 57587–57601
c.1900 15 864–878 ダブス 3880–3894 17602–17616 57602–57616
12 282–293 17617–17628 57617–57628
652形
製造年度 台数 カレドニアン鉄道番号 製造所 製造番号 LMS Nos. BR Nos. 備考
8 652–659 17629–17636 57629–57636
4 662–665 17637–17640 57637–57640
4 325–328 17641–17644 57641–57644
1 661 17645 57645

唯一の現存機である828号機等17台が旅客列車編成のためにウェスティングハウス空気ブレーキを装備した。1923年の併合ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道(LMS)が全機を継承した。1948年の国有化の時点まで稼働していたのは17567号、17598 号、17610号のわずか3台である。1963年に最後の1台が引退した。

保全 編集

828号機(LMS鉄道17566号機、英国鉄57566号機)が、唯一現存し、スコットランドの重要な産業遺産となっている。現在はストラスペイ鉄道で保存されている。

フィクション 編集

ウィルバート・オードリーの児童書汽車のえほんに登場する双子の機関車・ドナルドとダグラスのモデルとなった。2人は、ソドー島に来る前に57646及び57647の架空の番号を与えられている。[1]

脚注 編集

  1. ^ Donald and Douglas”. (The real prototype locomotives that inspired the Rev W Awdry). The Real Lives of Thomas the Tank Engine. 2011年1月25日閲覧。

参考文献 編集

  • H.C. Casserley; Stuart W. Johnston (English). Locomotives at the Grouping 3: London, Midland and Scottish Railway. Shepperton, Surrey. Ian Allan.. pp. 178–179. ISBN 0-7110-0554-0 

関連項目 編集

外部リンク 編集