カール・シュッケ・ベルリン・オルガン製作所

カール・シュッケ・ベルリン・オルガン製作所 (: Karl Schuke Berliner Orgelbauwerkstatt) は、オルガン製造を手がけるドイツ有限会社である。本社はベルリンに所在する。日本ではカール・シュッケ社シュッケ社などとも呼ばれる。1950年創業。

カール・シュッケ・ベルリン・オルガン製作所
: Karl Schuke Berliner Orgelbauwerkstatt GmbH
種類
有限会社
事業分野 楽器製造
設立 1950年
創業者 カール・シュッケ
本社 ベルリン
製品 チャーチオルガンパイプオルガン
ウェブサイト www.schuke-berlin.de

オルガン技師アレクサンダー・シュッケポツダムで営んでいたアレクサンダー・シュッケ・ポツダム・オルガン製作所 (Alexander Schuke Potsdam Orgelbau) から独立する形で、息子であるカール・シュッケ1950年にベルリンでオルガン製作所を創業した。

カール・シュッケ社の設立以前は、シュッケ家の二人の兄弟は共に父のオルガン製作所の下で就業していたが、1933年の父の死を受けて、カールは弟のハンス=ヨアヒム・シュッケと共同して父の会社を引き継いだ。のちに兄カールが独立し、弟は父の会社を継ぐこととなった。

著名な作品 編集

現在、カール・シュッケ社製のオルガンは、米国アイスランドイスラエルイタリアオーストラリアオーストリア韓国日本ポーランドノルウェーリトアニアロシアなど、世界中で演奏されている。かつては、カールの父アレクサンダーが死去するまで、カール・シュッケはしばらくの間、製品を棚卸しする作業や破損した楽器を修理して、再び組立てる作業を手がけていた。

下表の第6列目の鍵盤の項目では、鍵盤の段 (マニュアル) 数をローマ数字で示し、独立ペダル仕様のものを大文字のPで、付属ペダル仕様のものを小文字のpで併記した。

製作年 Op. 所在地 建物 画像 鍵盤段数 ストップ数 備考
1955–1959 70 ミュールハイム・アン・デア・ルール ペトリ教会 IV/P 59
1960 90 グレートジール グレートジール教会
 
I/p 6
1960 94 ベルリン パウルス教会
 
III/P 34
1961 109 ドレスデン ドライケーニヒス教会 (三王教会)
 
III/P 48
1962 114 ブラウンシュヴァイガー ブラウンシュヴァイガー大聖堂
 
IV/P 55
1958–1962 119 ベルリン カイザー・ヴィルヘルム記念教会 IV/P 62
1965 184 ベルリン ベルリン・フィルハーモニー IV/P 72 1992年に一度改修されている。また、2008年の火災の際は直接の損傷を免れたが、修復を受けた。2011年には演奏台が移された。
1968 230 ベルリン シャルロッテンブルク宮殿エオサンダーカペレ II/P 26
1973 290 東京都渋谷区神南 NHKホール V/P 92 当時国内最大級の楽器で、その演奏の模様が放送されるなどして、パイプオルガンが日本で広く認知されることとなった。
1977 324 東京都目黒区駒場 東京大学教養学部900番教室 II/P 12 同学にはオルガン委員会やオルガン同好会が存在する。また、国立大学でパイプオルガンを所有しているのは他に北海道大学のみである。
1981 357 フランクフルト・アム・マイン 旧オペラ座 III/P 60
1984 397 川崎市高津区 洗足学園音楽大学前田ホール III/P 41
1986 408 ヴュルツブルク ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルクノイバウ教会 IV/P 64
1987 425 大阪市住之江区 相愛大学南港講堂 III/P 47
1990 457 青森県弘前市 東奥義塾高等学校 II/P 26
1992 471 愛知県名古屋市東区 愛知県芸術劇場コンサートホール
 
V/P 93
1999 518 ビーレフェルト ベーテル施設の教会 III/P 45
2000 523 ビルバオ エスカルドゥナ宮殿コンサートホール&コングレスセンター IV/P 71
2001 527 石川県金沢市 石川県立音楽堂コンサートホール IV/P 69
2002 537 クラクフ クラクフ音楽アカデミー III/P 26
2004 544 福井県福井市 ハーモニーホールふくい大ホール IV/P 70
2002 550 ルクセンブルク市 フィルハーモニー・ルクセンブルクコンツェルトザール IV/P 82
2010 シュレースヴィヒ シュレースヴィヒ大聖堂
 
IV/P 64

出典 編集

外部リンク 編集