ガイ装甲車は、イギリス軍の使用した装甲車である。第二次世界大戦中に限られた数が生産された。この車輛はフランスの戦いのあいだ、いくつかの作戦に参加した。

ガイ装甲車
ガイ装甲車 マークI
性能諸元
全長 4.12 m
全幅 2.06 m
全高 2.29 m
重量 5.2 t
懸架方式 装輪式四輪駆動
速度 64 km/h
行動距離 340 km
主砲 12.7mmヴィッカース重機関銃
副武装 7.7mmヴィッカース機関銃
装甲 15 mm
エンジン メドウス 4ELA 4気筒ガソリンエンジン
55 HP
乗員 3 名
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開発経緯と概要 編集

1938年、ガイ・モータースは、ガイ・クワッド装甲車の試作型を5輌生産した。これはクワッド・アント砲牽引車を基に用いている。この車輛は走行試験を成功裡に終わらせ、1939年から1940年にかけて101輌のガイ装甲車が生産された。当初の名称はガイ装輪軽戦車である。

本車は、イギリス製の装甲車としては初の、全て溶接で製造された車体を持つ。また車体はなだらかに傾斜した装甲で構成された。車体中央部の上に砲塔を搭載し、砲塔には2挺のヴィッカース機関銃またはベサ機関銃が装備された。エンジンには後部に搭載された。本車はまた、No.19無線装置を装備した。

ガイ装甲車の車体は、後にハンバー装甲車の車体設計の基礎となった。

戦歴 編集

6輌がフランスに送られ、イギリス海外派遣軍(BEF)に配備された。4輌がイギリス王室の近衛機動部隊(第12ロイヤル・ランサーズ)に使用され、2輌が閣僚たちに用いられた。残余の車輛はイギリスに駐留するベルギー軍デンマーク軍オランダ軍の部隊に配置された。1943年には、これらの車輛はより現代的な車輛に置き換えられた。

派生型 編集

 
ガイ装甲車 マークI A。1941年5月7日、南部の部隊が侵攻に対する迎撃作戦を訓練中。長銃身の15mmベサ機関砲に注目。
  • マークI - 原型の車輌。50輌生産。
  • マークI A - ヴィッカース機関銃のかわりに、ベサ15mm機関砲と7.92mm機関銃を装備した。51輌生産。

出典 編集

  • George Forty - World War Two Armoured Fighting Vehicles and Self-Propelled Artillery, Osprey Publishing 1996, ISBN 1-85532-582-9.
  • I. Moschanskiy - Armored vehicles of the Great Britain 1939-1945 part 2, Modelist-Konstruktor, Bronekollektsiya 1999-02 (И. Мощанский - Бронетанковая техника Великобритании 1939-1945 часть 2, Моделист-Конструктор, Бронеколлекция 1999-02).

外部リンク 編集

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