キャメルケース

キャメルケースの例(シンガポールのマクドナルド店舗)

キャメルケース: camelcase)は、複合語をひと綴りとして、要素語の最初を大文字で書き表すことをいう。キャメルケースとは、大文字が「らくだのこぶ」のように見えることからの命名である。

ブラッド・エイブラムスによれば、.NET Framework の設計の際、名前付けスタイルの議論を円滑に進めるために作った用語だと言う。なおこの時、各単語の先頭のみを大文字にするスタイルをパスカルケースとしたのはアンダース・ヘルスバーグである。[1]

別名、バイキャピタライゼーション[2]インターキャプス[3]ミックストケース[4]ともいう。一部、日本語訳してキャメル記法キャメル方式と表現されることもある。

目次

キャメルケースの種類編集

名称 表記例 備考
アッパーキャメルケース(UCC[5])、またはパスカルケース[6] GetInputReader 複合語の先頭を、大文字で書き始める。
ローワーキャメルケース(LCC[7])、または単にキャメルケース getInputReader 複合語の先頭を、小文字で書き始める。

用途編集

 
CamelCase

コンピュータープログラミングにおいて、識別子命名規則として用いられることがある。プログラミング言語の多くでは、ひとつづりをひとつの識別子として扱うため、ひとつの識別子がスペースを含んでいることはできない。

このため、複合語をひとつのプログラム要素としたいときには「getinputreader」のように直接連結することが考えられた。しかし、直接連結しては可読性を欠くため、後続の語の最初を大文字とすることが行われた[8]

初期のウィキにおいて、キャメルケースを用いた語をリンクとするという方法が用いられていた。現在では、たとえば MediaWiki が「[[」と「]]」を用いてリンクを表しているように、キャメルケースによるリンクを用いない方法が多く用いられている。

元を正せば、キャメルケースは複合語から成る人名に多く使われてきた。McDonaldマクドナルド[9]などは日本語話者にもなじみ深くなったものの内のひとつである。近年のキャメルケースで、日本語話者が日常生活の中で目にするものには、商品名が多い。PlayStationBlackBerry などがその例である。

その他の綴り方編集

名称 表記例 備考
スネークケース quoted_printable_encode[10] アンダースコア_)を区切記号として単語をつなげる。
チェインケース Get-Process[11]
call-with-current-continuation[12]
ハイフン-)を区切記号として単語をつなげる。

脚注編集

  1. ^ クリストフ・ツヴァリナ、ブラッド・エイブラムス 『.NETのクラスライブラリ設計』 日経BP、2009年12月28日、32頁。ISBN 978-4-89100-676-1
  2. ^ : bi-capitalization
  3. ^ : intercaps
  4. ^ : mixed-case
  5. ^ : upper-camelcase
  6. ^ : pascal-case
  7. ^ : lower-camelcase
  8. ^ ただし、キャメルケースも可読性を損うとして嫌う人も多い。例えばストロヴストルップI prefer to use underscores to separate words in an identifier (e.g, element_count) rather than alternatives, such as elementCount and ElementCount.
  9. ^ Mc」はゲール語で息子を意味する語であり、McDonald はドナルドの息子という意味の複合語である。
  10. ^ PHP言語の関数
  11. ^ Windows PowerShellのコマンド。
  12. ^ Scheme言語の組み込み関数。

関連項目編集