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キャメル号(京浜急行バス)
キャメル号(日ノ丸自動車)
キャメル号(日本交通)

キャメル号(キャメルごう)は東京都鳥取県を結ぶ夜行高速バスである。愛称は、鳥取砂丘ラクダ: Camel)から。

本項では便宜上、東京~鳥取・倉吉線を「鳥取線」、東京~米子線を「米子線」と表記する。

概説編集

740Kmという運行距離は、登場当時は航空機の分野とされており、なおかつ鳥取県の経済圏は大阪とされていたことから、「経済圏の大阪を飛び越えて東京に行くバスが儲かるのだろうか」と、雑誌などでは話題になった路線である。

それまで、鳥取県における日本交通VS日ノ丸自動車[注 1]間の仲の悪さは鳥取県民の間でも有名だった。同じように鳥取県内を拠点としており、鳥取駅でも鳥取砂丘でもバスターミナルが別々で、それぞれが鳥取砂丘への観光客の奪い合いをしている状態であった。もちろん、狭い地域で対立していてもメリットはさほどないことは両社とも理解はしており、相互の路線を交換するなどの再編も行なってはいたものの、「仲が悪い会社」という印象を拭い去るまでには至っていなかった。

しかし、京浜急行から「キャメル号」運行の話があったことで、両社の関係に変化が生じることになった。「キャメル号」運行後、2社の関係は融和ムードをみせ、「仲が悪い会社」というイメージを払拭した。現在では一般路線バスでも日交と日ノ丸との間で共同運行されているバス路線も設定している。

キャメル号は日ノ丸が京浜急行と企画したものであるが、高速バスのノウハウを持つ日本交通を入れた事が功を奏した。

運行事業者編集

  • 京浜急行バス新子安営業所。2012年4月16日、同営業所新設により羽田営業所より移管)
  • 日本交通(鳥取線は倉吉営業所・米子線は米子営業所)
  • 日ノ丸自動車(鳥取線は倉吉営業所・米子線は米子支店)
  • 鳥取・倉吉・米子側の電話予約は日本交通のみの担当。日ノ丸自動車での電話予約は行わない。
  • 日ノ丸自動車と日本交通の東京側休憩は、従来通り京浜急行バス羽田営業所で休憩する。
  • ネット予約は京浜急行バスのみ

運行系統および停車停留所編集

▼…品川発は乗車のみ、倉吉・米子発は降車のみ扱い
▲…品川発は降車のみ、倉吉・米子発は乗車のみ扱い
♯…休憩停車を行うサービスエリア
∥…非経由
所在地 停車停留所
休憩箇所
キャメル号 備  考
鳥取線 米子線
東京都 港区 品川バスターミナル
浜松町バスターミナル 8番乗り場に停車
渋谷区 渋谷マークシティ 91番乗り場に停車
静岡県 沼津市 駿河湾沼津SA
兵庫県 加西市
神崎郡福崎町
加西SA
鳥取県 八頭郡智頭町 智頭福原
鳥取市 鳥取駅 鳥取駅バスターミナル
湖山(湖陵高校前)
倉吉市 倉吉バスセンター 鳥取県中央自動車学校
倉吉駅
日野郡江府町 江府IC   道の駅奥大山[1]
米子市 米子駅  

使用車両編集

京浜急行バスは最新型日野・セレガSHD(J3302.3303)をメインに三菱ふそう・エアロクィーン等、日本交通日野新型セレガHD.米子はSHDも在籍等、日ノ丸自動車は日野・セレガGD、日野・セレガHD等が使用される。いずれも独立3列シートWC付のスーパーハイデッカーまたはハイデッカーである。

運行開始当初は、3種類のカラーリングが用意されたが、これは各社別のカラーリングではなく、3社合わせて8台の車両に3種類のカラーリングを割り当てた。その後、本路線の運行開始当初に採用されたカラーリングのうち、京浜急行・日ノ丸自動車では1種類を標準色とするようになり、日本交通は自社オリジナルカラーを導入している。

  • 風(現在は京浜急行バスグループの夜行高速バスの標準塗装)
  • 鳥(現在は消滅)
  • 鳥取砂丘(現在は日ノ丸自動車の高速バスの標準塗装)

なお、米子線の日本交通の車両の中には、近隣の境港市水木しげるの出身地であることにちなみ、同氏の作品ゲゲゲの鬼太郎のイラストを描いた「鬼太郎バス」(三菱ふそう・エアロクィーンI(F080))が運行されていたが、2006年度に日野新型セレガSHD(H080)に置き換え、さらに2013年には日野新型セレガHDを導入,エアロクイーン鬼太郎バスは07年頃京都交通に譲渡された(F802)。(写真参照)

車内設備・サービス編集

 
車内Wi-Fi対応表示

京急車の場合

日ノ丸/日交の場合も概ね京急に準じた設備となる。

歴史編集

  • 1988年5月17日 - 京浜急行電鉄(当時)・日本交通・日ノ丸自動車の3社により運行開始。品川~鳥取線・米子線の2系統。当時品川の発着はホテルパシフィック東京前からであった。
  • 1989年1月15日 - 品川バスターミナル開業に伴い、品川バスターミナル発着に変更。
  • 2003年10月1日 - 分社化により、京浜急行電鉄担当便を京浜急行バスに移管。
  • 2004年12月22日 - 鳥取線、路線延長により東京~倉吉間となる。
  • 2007年4月1日 - 東京側の運行会社を京急観光バスに移管。
  • 2008年
    • 3月16日 - 京急観光バス会社清算に伴い、同社担当便を再び京浜急行バスに移管。
    • 7月16日 - 運行経路を伊勢湾岸自動車道新名神高速道路経由に変更、到着時刻が20分早くなる(出発時刻はかわらず)。なお、鳥取線については、3月30日に鳥取自動車道智頭南IC~智頭IC間が開通しているが、この改正でも智頭町内の停留所は従来通り智頭(京橋・諏訪保育園前)のままであるため、智頭南IC~智頭IC間は引き続き一般道路経由のままとなる。
  • 2009年4月1日 - 鳥取自動車道智頭IC~河原IC間の開通に伴い、同区間を経由する鳥取線を鳥取自動車道経由に変更(出発時刻・到着時刻はかわらず、ただし、智頭南IC~智頭IC間は引き続き一般道路経由のまま)。
  • 2009年6月16日 - 鳥取線の智頭バス停を鳥取自動車道の智頭福原に移動、それに伴い智頭南IC~智頭IC間を鳥取自動車道経由に変更(智頭福原を除き出発時刻・到着時刻はかわらず)[2]
  • 2010年4月16日 - 鳥取自動車道佐用JCT大原IC間、河原IC~鳥取IC間の開通に伴い、同区間を経由する鳥取線を鳥取自動車道経由に変更(出発時刻・到着時刻ともに変更)。同時に、米子線の出発時刻・到着時刻も変更。
  • 2018年6月1日 - 両路線ともに渋谷マークシティに停車開始。同時に、出発時刻・到着時刻も変更[3][4][5][6]

特記事項編集

  • 鳥取・倉吉での京浜急行バスの運行支援業務は、日ノ丸自動車が担当している。
  • 米子での京浜急行バスの運行支援業務は、日本交通が担当している。
  • お盆、年末年始等の最ピーク期には3台以上で運行される。以前は観光型車両(4列シート・トイレ無し)を含めて7台程度運行されていた。
  • キャメル号の実質的幹事は日ノ丸自動車で、日ノ丸は倉吉線・米子線とも通年運行。京浜急行バスと日本交通は、隔月交代で倉吉線と米子線を担当している。例えば、京急が倉吉便の月は日交は米子便となる(続行便運行時は除く)。

参考文献編集

  • 鈴木文彦「新版 高速バス大百科」中央書院、1991年11月 ISBN 492442062X

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ いずれも東京の大手タクシー事業者の日本交通日の丸自動車グループとは関わりが無い。

関連項目編集

  • 出雲 (列車) 東京~米子・出雲市間を結ぶ夜行列車。現在は「サンライズ出雲号」のみ運転。

外部リンク編集