キングオブコメディ

日本のお笑いコンビ

キングオブコメディは、かつてプロダクション人力舎で活動していたお笑いコンビ

キングオブコメディ
メンバー 高橋健一
今野浩喜
別名 キンコメ
コメディ
結成年 2000年
解散年 2015年
事務所 プロダクション人力舎
活動時期 2000年 - 2015年12月29日
出身 スクールJCA6期
出会い 養成所
旧コンビ名 おもしろコンビ
パフィ
現在の活動状況 解散(高橋は引退、今野は芸能活動継続)
芸種 コント漫才
ネタ作成者 両者(高橋主導)
過去の代表番組 爆笑オンエアバトル
オンバト+
爆笑レッドカーペット
エンタの神様
など
同期 トータルテンボス
サンドウィッチマン
ザブングル
受賞歴
2005年 第3回お笑いホープ大賞
2010年 キングオブコント2010 優勝
テンプレートを表示

キングオブコント2010年優勝者。メンバーのうちの1人である高橋健一の不祥事に伴い、2015年12月29日に解散した。

メンバー 編集

高橋 健一(たかはし けんいち、 (1971-03-30) 1971年3月30日(52歳) - )
立ち位置は左でツッコミ(時にボケ)担当。身長170cm、体重56kg、血液型はAB型。東京都大田区出身。関東学院大学卒業。
今野 浩喜(こんの ひろき、 (1978-12-12) 1978年12月12日(45歳) - )
立ち位置は右でボケ(時にツッコミ)担当。身長171cm、体重64kg、血液型はA型。埼玉県新座市出身。成立学園高等学校卒。

来歴 編集

1997年、2人ともスクールJCAに6期生として入学。

今野は高校時代の同級生と「ちりとり」というコンビを組んでいたが程なくして解散し、別の同期生と「ゲットスマイルズ」を結成した。

高橋は同期生と漫才を行っていたがこちらもすぐに解散し、1年半ほどピン芸人「たかはし」として活動した[1]

2000年、活動に行き詰まっていた高橋は相方を探すためスクールJCAに再入学するが、なかなか新たな相方を見つけられなかったため当時頻繁に恋愛相談に乗ってくれていた同期の今野を誘い、ゲットスマイルズ解散後にコンビを結成した[1]

初舞台前にコンビ名を決める際、「おもしろコンビ」という名前をアルファルファ(現・東京03)の飯塚悟志に言ったところ、大笑いされて「おもしろいからそのコンビ名で出な」と言われたため、その通り舞台に出演。「どうもー、おもしろコンビです」と名乗ったが、受けなかったため「パフィ」に改名した。しかしその半年後、アンタッチャブル柴田英嗣から「名前をちゃんと考えたほうがいいよ」とアドバイスを受け、「キングオブコメディ」に再改名した[2]。このコンビ名は、マーティン・スコセッシ監督の映画『キング・オブ・コメディ』(The King of Comedy)から取ったもので、アンタッチャブルのコンビ名の由来となった映画『アンタッチャブル』(The Untouchables)と同じく、ロバート・デ・ニーロが出演している[2]。他の候補には「おっちょこチャイナ」「ジャンボハンバーガー」などがあった[2]

改名後間もなくNHKにて2001年9月8日放送の『爆笑オンエアバトル』に出演し、361KBを獲得。見事オンエアを果たし、テレビへの初出演を果たした。翌年より2年連続で『M-1グランプリ』の準決勝に進出。2003年2月、初の単独ライブ「ボッキ」を敢行した。

2005年1月22日プロダクション人力舎所属のお笑い芸人により結成されたユニット「ビジトジ」のメンバーとしてCDデビュー。同年5月8日には、第3回お笑いホープ大賞を受賞。同大会決勝のネタ中、地震が発生するハプニングがあったが高橋はそれを地震速報という形でネタにした。以降、日本テレビエンタの神様』等のネタ番組に多数出演した。

順調にキャリアを積み上げ、テレビ静岡で初の冠番組キング・サブ』の放送が決定した矢先の2007年7月11日午前8時頃、東京メトロ千代田線北千住町屋間のJR203系の車内で満員電車内における痴漢の容疑で高橋が荒川警察署逮捕され、当面の芸能活動休止を余儀なくされたため今野はその間ピン芸人として活動した。高橋については別の乗客からの証言などにより、同年12月28日に不起訴処分となったことが所属のプロダクション人力舎より発表され、翌年1月1日の事務所ライブ「バカ爆走!」で活動を再開した。2人は後に日刊サイゾー上で行われた単独ライブDVD『誤解』発売記念のロングインタビューにてこの事件の顛末を語っている[3]。同年3月1日フジテレビめちゃ×2イケてるッ!』の「笑わず嫌い王決定戦」で復帰後テレビ初出演を果たした。

2010年6月27日よりニコニコチャンネル(サイゾーテレビ)のトークバラエティ『ニコニコキングオブコメディ』がスタートし、コンビ解散まで続いた。同年9月23日キングオブコント2010で優勝し、3代目王者に輝いた。なお、高橋は39歳6か月でキングオブコントの歴代最年長優勝者、今野は31歳9か月で当時歴代最年少優勝者だった。詳細はキングオブコント#各種記録等を参照。

キングオブコント優勝後はコンビ活動のほか、今野は俳優として映画やテレビドラマ、舞台に活躍の場を広げ、高橋は親交のあるバナナマンの番組(TOKYO MX他『バナナ炎』、東海テレビオトナ養成所 バナナスクール』、TBSラジオバナナマンのバナナムーンGOLD』等)に度々ゲスト出演していた。

2013年9月、今野の出身地である埼玉県新座市から観光親善大使の委嘱を受け就任した。テレビ番組などで同市の紹介に努めた。なお、これは下記の高橋の逮捕・コンビ解散を受け、2015年12月に解嘱され、翌月の2016年1月に今野個人があらためて委嘱された[4]

2015年12月26日の午後、高橋が同年4月25日に東京都内の高校に侵入して女子高生の制服など24点を盗んだとして、窃盗及び建造物侵入の容疑で警視庁逮捕された。高橋は20年前から同様の行為をしていたと供述し、高橋の自宅からは制服など約600点が押収された[5]。高橋の逮捕を受け、同日放送の日本テレビ『エンタの神様』では高橋の出演部分が急遽カットされ、また年末年始の出演を辞退することとなった[6]。高橋の逮捕3日後の12月29日、所属のプロダクション人力舎は高橋との専属契約を解除すると発表し、キングオブコメディも解散となった[7]M-1グランプリTHE MANZAI等を含む大型賞レースの優勝コンビとしては、このような不祥事での解散は初の事例である。また、実績もありコンスタントにテレビ出演もして知名度も高かった芸人の犯行は世間に衝撃を与えた。

芸風等 編集

ネタは主にコントだが漫才も行うことがあり、2002年・2003年時のM-1グランプリに出場し、準決勝まで進出している。なお「キングオブコント」優勝者の中では、2017年優勝のキングオブコント王者でM-1グランプリにも決勝に進出したかまいたち(結果は決勝4位)以前において、唯一のM-1グランプリ準決勝進出者であった。

ネタは二人で作っている。会話形式で高橋がきっかけの話題をふり、それを二人で発展させていきながら作っていく。ネタの最終的な決定は高橋が行う。

ほとんどの場合は上の立場という設定の高橋(例:動物園の引率係、師匠、教習所の教官、バイト先の店長)が今野(例:高橋に対応して幼稚園児、弟子入り志願者、自動車研修生、新人バイト)のシュールなボケに冷静にツッコむという形式を取る。ただし、ネタによっては殴るなどしてのツッコミを入れることもある。

主に今野の強いキャラクターのボケを、高橋がたしなめるようにツッコむコントである。ボケ・ツッコミとのやりとりで構成されるオーソドックスなスタイルだが、二人のやり取り自体がボケになっている場面が多く見られる。コントでは小道具や動きで笑わせるよりは、会話・やりとりで笑わせるパターンが多い。

コントで今野が女性役を演じる際も、カツラは一切使用せず地毛で演じる。また今野と比べると数は少ないが高橋が女性役(主に今野の母親役)のネタもあり、その際高橋も地毛で演じている。また、高橋が悪人を演じるネタも多い(例:誘拐犯、銀行強盗)。

単独ライブでは高橋が今野以上にしつこく非常識なボケ役を演じる場合もある。「テレビゲーム」、「映画館」などのネタでは今野が工業高校出身である設定が多く、高橋が今野に馬鹿にされた時にそのことを馬鹿にし返すボケがある。

ネタの中身に反してオチの弱さを指摘される事も多く、場合によってはまさかの夢オチで終わるコントもある(例:いじめの謝罪、犬の糞)。

著名人のファンには、元AV女優の原紗央莉(現・松野井雅[8]などがいる。

出演歴 編集

メンバー単独での出演は、高橋健一今野浩喜の項を参照。

テレビ 編集

ドラマ 編集

映画 編集

  • くそガキの告白(2012年、SUMIDA製作所)- 今野:馬場大輔 役(主役)/高橋も出演
  • アイズ(2015年、ジョリー・ロジャー) - 今野:バス運転手 役/高橋:白石健児 役
  • 田沼旅館の奇跡(2015年12月5日、KATSU-do)- 今野:ミラクル太一 役/高橋:カップルの彼氏 役

アニメ 編集

  • フジログ シーズン2(2011年10月2日-2011年12月25日、テレビ埼玉他)- 今野:今野浩子、今野浩喜 役/高橋:刑事・高橋健一 役[9]

CM 編集

ナレーション 編集

ラジオ 編集

インターネット 編集

作品 編集

DVD(単独) 編集

  • 第4回単独ライブ「ハンディキャップ」(エンターブレイン)
  • 第5回単独ライブ「誤解」(Contents League
  • 第6回単独ライブ「葉桜」(Contents League)

DVD 編集

  • 「マジ☆ワラ vol.3」
  • 「MCアンジャッシュin東京コント祭り「ゴムパッチン顔面直撃!」の巻」竹書房
  • うっちゃり宣言〜人力舎オールスターズ十番勝負〜」
  • 「バカバク!×ブートレグ VOL.2〜3」キングレコード
  • 「バカ爆走!ネクストジェネレーション Vol.1〜4」キングレコード
  • 「東京腸捻転 〜有為転変!!〜」ポニーキャニオン
  • 白黒アンジャッシュ
  • 「白黒アンジャッシュ VOL.2-5」ポニーキャニオン
  • 「死球 DEAD BALL vol.6」フォーサイド・ドット・コム
  • 「イエヤス 爆笑セレクション Vol.1」ビデオメーカー
  • 「地上波で出来ないTVシリーズ お笑いでポン!DVDデラックス vol.1」竹書房
  • 「アンタッチャブル山崎弘也とゆかいな仲間たち」CONTENTS LEAGUE
  • 「これさえできれば誰でもヒーロー!宴会芸講座 〜ゴルゴ松本先生編〜 赤盤(基礎編)」CONTENTS LEAGUE
  • 「これさえできれば誰でもヒーロー!宴会芸講座 〜ゴルゴ松本先生編〜 黒盤(応用編)」CONTENTS LEAGUE
  • 「M-1グランプリ2002完全版 〜その激闘のすべて〜 伝説の敗者復活戦45組すべて収録」YW(敗者復活戦)
  • 「M-1グランプリ2003完全版 〜M-1戦士の熱き魂〜」YW(敗者復活戦)
  • おぎやはぎnoだっぴんぐ」ポニーキャニオン
  • 「ダイナマイト関西2008」よしもとアールアンドシー
  • 爆笑オンエアバトル キングオブコメディ」アニプレックス
  • 「ニコニコキングオブコメディ 冗談にもほどがある!〜ガチゆるトーク信用度検証バラエティ〜」

書籍 編集

CD 編集

  • ビジトジ」※アンジャッシュ・アンタッチャブル・北陽・ドランクドラゴン・おぎやはぎ・田上よしえ・キングオブコメディ・東京03・Y&Y・CUBE・ラバーガールの11組からなるユニット「ビジトジ」の作品。
  • 「MC TAKAHASHI feat.HIROKO KONNO & オトノ葉Entertainment」※キンクオブコメディとオトノ葉Entertainmentのコラボ作品。

単独ライブ 編集

  • 2003年
    • 2月10日 - 11日 - 「ボッキ」(シアターブラッツ)
  • 2004年
    • 2月10日 - 11日 - 「キングオブコメディは二度死ぬ」(恵比寿・エコー劇場)
  • 2005年
    • 1月22日 - 24日 - 「ゴジラvsキングオブコメディ」(恵比寿・エコー劇場)
  • 2006年
    • 2月10日 - 12日 - 「ハンディキャップ」(シアターサンモール)
  • 2007年
    • 1月26日 - 28日 - 「誤解」(シアターサンモール)
  • 2010年
    • 4月16日 - 18日 - 「葉桜」(俳優座劇場)

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ この年のみ「熱唱オンエアバトル」と隔週放送をしていたため、チャンピオン大会の出場条件が「年度内で3回以上オンエアを獲得」に変更されていた(詳細は爆笑オンエアバトル チャンピオン大会の項を参照)。
  2. ^ 合計KBは18KINが1315KB、キングオブコメディが1299KBと僅かボール4個差であった。
  3. ^ この他にも2003年度・2006年度においては年間3勝まで達成するも、いずれもあと1勝出来ず出場を逃している。また2007年度は5月25日放送回でオーバー500(505KB)及び自己最高KBを記録し幸先の良いスタートを切っていたが、直後に活動自粛(上述)となってしまった為この時も出場を果たせなかった。2008年度以降は一切出場していない。
  4. ^ 例として381KB・385KB・397KBなど、オンエアされても珍しくはないKBでオフエアを記録した回も多々ある(しかし、後述のように329KBでオンエアされた回もある。)。
  5. ^ コント「パントマイマーに弟子入り志願」というネタを3回披露し、2005年4月16日放送回で385KB、2005年8月27日放送回(愛知収録)で361KBでオフエア。それから約1年半後の2007年1月19日放送回に401KB(5位)でオンエアを果たした。

出典 編集

  1. ^ a b キングオブコント三代目王者、キングオブコメディ登場!冠番組が難しいご時勢、お笑い以外のフィールドで活躍を目指す?”. CAREERzine (2010年10月13日). 2015年2月4日閲覧。
  2. ^ a b c 「明日のスパースター100 お笑い芸人編」『日経エンタテインメント!』第10巻第4号、日経BP社、2006年4月、pp.65。 
  3. ^ “キングオブコメディ 今すべての『誤解』を解く!?(前編)”. 日刊サイゾー. (2009年2月1日). http://www.cyzo.com/2009/02/post_1492.html 2010年8月29日閲覧。 
  4. ^ 平成28年1月8日(金曜日)幹部連絡会議録(新座市公式ホームページ)
  5. ^ キンコメ高橋容疑者を逮捕”. デイリースポーツ (2015年12月26日). 2016年1月9日閲覧。
  6. ^ 逮捕でキンコメ、出演を辞退”. デイリースポーツ (2015年12月26日). 2016年1月9日閲覧。
  7. ^ キングオブコメディ及び高橋健一に関しまして”. プロダクション人力舎 (2015年12月29日). 2016年1月9日閲覧。
  8. ^ 今野浩喜@キングオブコメディ”. Twitter (2010年5月7日). 2015年2月4日閲覧。
  9. ^ キングオブコメディが本人役、アニメ「フジログ」で声優に お笑いナタリー 2011年6月28日

関連項目 編集

外部リンク 編集