キンレンカ(金蓮花)は南米原産のノウゼンハレン科の一年草。別名をノウゼンハレン(凌霄葉蓮)ともいう。美しい花を観賞するためや茎葉や花をハーブとして食用にするために栽培される。学名Tropaeolum majus。2つの和名は黄色や橙色のノウゼンカズラに似て、ハスに似ることからつけられた。

キンレンカ
キンレンカ(Tropaeolum majus
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: アブラナ目 Brassicales
: ノウゼンハレン科 Tropaeolaceae
: ノウゼンハレン属 Tropaeolum
: キンレンカ T. majus
学名
Tropaeolum majus L.
和名
キンレンカ(金蓮花)
ノウゼンハレン(凌霄葉蓮)
英名
Nasturtium
キンレンカを使ったサラダ

ナスタチウム(英語Nasturtium)とも呼ばれるが、この名は正式にはオランダガラシ(クレソン)属を指す学名であって、似た味をもつために転用された通称である。

特徴 編集

アンデス山脈などの熱帯高地原産のため25度を越える暑さに弱く、寒さにも強くはない。葉はハスなどに似て円形で中央付近に葉柄がつく。花は左右相称、花弁が5枚あり、後ろに細長い漏斗状の距があってここに蜜がたまる。花期は5月から11月頃と長く、花色はオレンジピンク色など暖色系が中心。子房は3心皮からなり、果実は分果で3個に分かれ各1個の種子を含む。

観賞用のほか食用品種(食用ナスタチウム)もある[1]。花や若葉はサラダなどに入れて食用にでき、わずかにクレソンを思わせる辛味がある。また未熟の種子を塩漬けにしてケッパーの代りに使うこともある。

キンレンカ属には中南米原産の約80種の草本があり、花を観賞するためにT. peregrinumT. speciosum などが栽培される。T. tuberosumいもを食用とするために栽培され、アンデス地方の一部ではMashuaと呼ばれる重要な作物である。

脚注 編集

  1. ^ 食用花類 Edible flowers”. 農林水産省. 2022年2月23日閲覧。

関連項目 編集