クマリの館(クマリのやかた)は、ネパールカトマンズ女神クマリ化身として崇拝される少女が住む。窓枠の木彫りが壮麗である3階建ての建物。1575年ジャヤプラカーシャ・マッラ王による建造と伝えられる。ダルバール広場の一角にある[1]

概要 編集

 
クマリの館(カトマンズ)
 
クマリの館を出るクマリ

クマリには、大女神ドゥルガーや昔のネパール王国の守護神であるタレジュ女神、さらに仏教徒からは密教女神ヴァジラ・ディーヴィーが宿るとされる[1]

建物は、2頭の石像の獅子のある入り口を抜けるとクマリ・チョークと呼ばれる中庭があり、バルコニーや木彫りの窓枠を持つ3階建ての建物に囲まれており、カトマンズ盆地特有の住居形式である[1]

クマリに選ばれた少女は3-5歳の頃に親元を離れ、ここでの暮らし始め、学校にも行かず、年に数度の祭りのとき以外、館の外に出ることはない。初潮を迎えると身体に宿る聖性が失われるとされ、次のクマリと交代するまでその生活を続けることになる。

クマリを見ると、幸せになれるとする言い伝えがあるため、館の前には、いつも人だかりができている。女神の世話人である館の守人にお布施を渡すと、クマリが2階の窓からしばらく顔を出す。写真撮影が禁止されている[1]

※クマリについて詳しくはクマリを参照。

脚注 編集

  1. ^ a b c d 『地球の歩き方 - ネパール』2013-2014

関連項目 編集