クリスチャン・ラッセン

アメリカ合衆国の画家

クリスチャン・リース・ラッセン(英: Christian Riese Lassen1956年3月11日[1] - )は、アメリカ合衆国画家である。マリンアートと呼ばれる作風で、世界的評価とは別に、特にバブル時代の日本で高い評価を得た。

クリスチャン・ラッセン
Christian Lassen
誕生日 (1956-03-11) 1956年3月11日(68歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州メンドシーノ
ウェブサイト www.lassenart.com
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経歴 編集

カリフォルニア州の海沿いにあるメンドシーノ[2]出身。11歳のときに家族と共にハワイ島へ渡り[3]、後にマウイ島移住した[2]

10代からサーフィンと絵画に熱中し、オアフ島ノースショアに住んでプロサーファーとして活動。美術の専門教育は受けていない。1985年にラッセン・アート・パブリケーションズを設立。アールビバンが取り扱いを始め、1988年からバブル期日本でベストセラー画家となる[4]

2019年12月、警備員をナイフで脅し、木彫りの象で隣人の車の窓を破壊、元恋人の家に侵入して逮捕され、4年間の保護観察処分を受けている[5]

作風・評価 編集

ハワイの海中風景やイルカなどの海洋生物を主要なモチーフに、南洋の自然をきらびやかな画風で描き、「マリンアート」と称される[6](そら)の部分などにはエアブラシも用いる[2]

その作品は安価な版画リトグラフジグソーパズルとして大衆的人気を得た。日本での知名度向上に絵画商法が大きく関わっていたため、その販売戦略への反感からヒロ・ヤマガタと同じく、美術界の本流からは無視されてきた[7]

奈良美智には「ああいう平和頭の理想的自然志向は理解できない」と批判されている[8]

活動 編集

音楽活動も行っており、1998年10月には、ファースト・アルバムのプロモーションのため来日した[2]。来日展が開催される際は、テレビCMが流れることもあった[9]1990年にシービジョン財団を設立し、環境保護運動も行っている。

2005年テレビ朝日バラエティ番組ロンドンハーツ』の企画で、青田典子ヘアヌードを描いている[10]

2013年12月23日ももいろクローバーZ西武ドームでライブしたが、この会場で限定リリースした記念シングル『泣いちゃいそう冬 / 鋼の意志』のジャケットアートワークを手がけた[11]

ディスコグラフィー 編集

著作の日本版 編集

  • 『海の宝もの』小梨直 訳、小学館, 1997.4
  • 『海の日 Lassen island』小学館, 1997.5
  • 『Lassen "Art & Soul"』メディエイション, 2013.2
  • 『クリスチャン・ラッセン版画作品集』アールビバン, 2015.7

関連論集 編集

  • 原田裕規, ed (2013-06). ラッセンとは何だったのか? 消費とアートを越えた「先」. フィルムアート社. ISBN 978-4-8459-1314-5 。全11名の論集
  • 原田裕規『評伝クリスチャン・ラッセン-日本に愛された画家』中央公論新社, 2023.12。ISBN 9784120057243

関連項目 編集

脚注 編集

外部リンク 編集