クリストフ・ヴァルツ(Christoph Waltz, 1956年10月4日 - )は、オーストリア出身の俳優。現在はイギリスロンドン在住[1]

クリストフ・ヴァルツ
Christoph Waltz
Christoph Waltz
2017年、ウィーン国際映画祭にて
生年月日 (1956-10-04) 1956年10月4日(67歳)
出生地  オーストリア ウィーン
国籍  オーストリア
ドイツの旗 ドイツ
身長 169cm
活動期間 1977年 -
主な作品
イングロリアス・バスターズ
おとなのけんか
三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
ジャンゴ 繋がれざる者
ゼロの未来
モンスター上司2
ビッグ・アイズ
007』シリーズ
ダウンサイズ
アリータ: バトル・エンジェル
 
受賞
アカデミー賞
助演男優賞
2009年イングロリアス・バスターズ
2012年ジャンゴ 繋がれざる者
カンヌ国際映画祭
男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
ヨーロッパ映画賞
世界的貢献賞
2015年
全米映画批評家協会賞
助演男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
ニューヨーク映画批評家協会賞
助演男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
ロサンゼルス映画批評家協会賞
助演男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
放送映画批評家協会賞
助演男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
アンサンブル演技賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
英国アカデミー賞
助演男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
2012年『ジャンゴ 繋がれざる者』
ゴールデングローブ賞
助演男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
2012年『ジャンゴ 繋がれざる者』
全米映画俳優組合賞
助演男優賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
キャスト賞
2009年『イングロリアス・バスターズ』
その他の賞
テンプレートを表示

生い立ち 編集

ウィーン出身。父親はドイツ人、母親はオーストリア人。ドイツ語、英語、フランス語が堪能[2]。両親はセット・デザイナー[3]

キャリア 編集

ウィーンのマックス・ラインハルト演劇学校英語版を経て1970年代後半からはニューヨークのリー・ストラスバーグ演劇研究所英語版で演技を学んだ。舞台俳優としてキャリアをスタートさせ、チューリッヒのシャウシュピールハウス・チューリッヒ英語版、ウィーンのブルク劇場、ザルツブルク音楽祭などで舞台に立った。1980年代から2000年代にかけてはテレビ俳優として多くの作品に出演し、2000年にはドイツのテレビ番組『Wenn man sich traut』で監督デビューした。

2009年、『イングロリアス・バスターズ』(クエンティン・タランティーノ監督)で、一見紳士的ながら腹の中では底知れぬ冷徹さを兼ね揃えているナチス親衛隊ハンス・ランダ役で第62回カンヌ国際映画祭男優賞第82回アカデミー賞助演男優賞を受賞した。

クリストフについて、タランティーノ本人に「ランダ役は今まで生み出した中で最高のキャラクターの一人だったから、クリストフと同等の俳優がいなければ『イングロリアス・バスターズ』は作れなかったよ」と言わしめた[4]

この作品で世界的に有名になる前は、生まれも育ちもウィーンという生粋のオーストリア俳優として欧米で活動していたが、実際はドイツ国籍しか保持していないことが判明し、多くのオーストリア国民に大きな衝撃を与えた。この件を受け2010年8月に同国政府から、急遽オーストリア国籍を授与することが決定された[5]

2013年には、同じタランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』で二度目のアカデミー賞助演男優賞を受賞した。2014年には、第64回ベルリン国際映画祭の審査員を務めた[6]。また2014年12月1日にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにその名が刻まれた。

2015年には007シリーズ第24作『007 スペクター』で、犯罪組織スペクターの首領フランツ・オーベルハウザー(エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド)役を演じ、2022年公開の『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』までつとめた。

2018年には第75回ヴェネツィア国際映画祭で審査員を務めた。

人物 編集

演じる際に必要なのは「どんな役でも、その人物の日常の感覚を考えて、再現することが重要」と話している[7]

主な出演作品 編集

映画 編集

公開年 邦題
原題
役名 備考 吹き替え
1982 トルスタンとイゾルデ
Feuer und Schwert - Die Legende von Tristan und Isolde
トリスタン
2000 エネミー・アクション2
Queen's Messenger
ベンサム 日本劇場未公開
私が愛したギャングスター
Ordinary Decent Criminal
ピーター 菅原淳一
サバイバル・ゲーム
Falling Rocks
ルイス 日本劇場未公開 中田和宏
2001 アッシャ 洞窟の女王
She
ヴィンシー
2003 マーダー・イン・レッド
Jagd auf den Flammenmann
ブリスキー テレビ映画
2008 TEN(テン)
Das jüngste Gericht
ペーターズ 日本劇場未公開 (吹き替え版なし)
2009 イングロリアス・バスターズ
Inglourious Basterds
ハンス・ランダ 第62回カンヌ国際映画祭男優賞受賞
第82回アカデミー賞助演男優賞受賞
山路和弘
2011 グリーン・ホーネット
The Green Hornet
ベンジャミン・チュドノフスキー 安原義人
恋人たちのパレード
Water for Elephants
オーガスト・ローゼンブルース 内田直哉
おとなのけんか
Carnage
アラン・カウアン 山路和弘
三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
The Three Musketeers
リシュリュー枢機卿 小川真司(劇場公開版)
千葉繁テレビ朝日版)
2012 ジャンゴ 繋がれざる者
Django Unchained
ドクター・キング・シュルツ 第85回アカデミー賞助演男優賞受賞 山路和弘
2013 メアリーと秘密の王国
Epic
マンドレイク 声の出演 郷田ほづみ
ゼロの未来
The Zero Theorem
コーエン・レス 山路和弘
2014 ザ・マペッツ2/ワールド・ツアー
Muppets Most Wanted
本人役 (吹き替え版なし)
モンスター上司2
Horrible Bosses 2
バート・ハンソン 日本劇場未公開 安原義人
ビッグ・アイズ
Big Eyes
ウォルター・キーン 内田直哉
2015 007 スペクター
Spectre
フランツ・オーベルハウザー / エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド 山路和弘
2016 ターザン:REBORN
The Legend of Tarzan
レオン・ロム
2017 チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛
Tulip Fever
コルネリス 玉野井直樹
ダウンサイズ
Downsizing
ドゥシャン・ミルコヴィッチ 山路和弘
2018 アリータ: バトル・エンジェル
Alita: Battle Angel
ダイソン・イド博士 森川智之
2019
Georgetown
Ulrich Mott 兼監督 N/A
2020 モースト・デンジャラス・ゲーム
Most Dangerous Game
マイルズ・セラーズ 山路和弘[8]
サン・セバスチャンへ、ようこそ
Rifkin's Festival
(吹き替え版なし)
2021 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
No Time to Die
エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド 山路和弘
フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
The French Dispatch
ポール・デュヴァル 岩崎征実
2022 ギレルモ・デル・トロのピノッキオ
Guillermo del Toro's Pinocchio
ヴォルペ伯爵 Netflixオリジナル映画
声の出演
山路和弘

The Portable Door
ハンフリー・ウェルズ ポストプロダクション
TBA
Dead for a Dollar
マックス・ボーランド ポストプロダクション

Dracula - A Love Tale

テレビ 編集

放映年 邦題
原題
役名 備考 吹き替え
2013 サタデー・ナイト・ライブ
Saturday Night Live
ホスト Christoph Waltz/Alabama Shakes
2021 ステージド
Staged
本人役 第2シーズン第5話「イボイノシシとマングース:PART1」 森川智之
2023 コンサルタント
The Consultant
リジャス・パトフ 計8話出演 大塚芳忠

主な受賞 編集

『イングロリアス・バスターズ』 Inglourious Basterds (2009年)

『ジャンゴ 繋がれざる者』 Django Unchained (2012年)

日本語吹き替え 編集

イングロリアス・バスターズ』以降、山路和弘が大半の作品で担当している[9]

ターザン:REBORN』の音響監督を担当した羽田野千賀子は山路のヴァルツを「山路さんはアテている感じがしない。 画面に映っている人物がそのまま喋ってるように聞こえる。理想の吹替だ。」と絶賛しており関係者からの評価も高い[10]

山路自身も吹き替えをさせて貰えるだけで嬉しい役者の一人としてヴァルツの名前を挙げている[11](詳細は山路のページを参照)。

このほかにも、安原義人内田直哉森川智之大塚芳忠なども複数回、声を当てている。

脚注 編集

  1. ^ Breznican, Anthony (2009年8月24日). “Christoph Waltz: His brilliant portrayal commands attention”. USA Today. http://www.usatoday.com/life/movies/news/2009-08-23-waltz-profile_N.htm 2009年8月24日閲覧。 
  2. ^ Billington, Alex (2009年8月20日). “Interview: Col. Hans 'The Jew Hunter' Landa - Christoph Waltz”. First Showing. http://www.firstshowing.net/2009/08/20/interview-hans-the-jew-hunter-landa-christoph-waltz/ 2009年8月28日閲覧。 
  3. ^ http://www.mainpost.de/nachrichten/kulturwelt/kultur/Christoph-Waltz-spielt-Brad-Pitt-an-die-Wand-Die-Cannes-Bilanz;art3809,5135954
  4. ^ ''Inglorious Basterds feature”. Network.nationalpost.com (2009年8月27日). 2011年1月26日閲覧。
  5. ^ http://www.wienerzeitung.at/nachrichten/english_news/38618_Waltz-to-become-Austrian-citizen.html
  6. ^ Press Releases 64th Berlinale”. 2014年2月10日閲覧。
  7. ^ オスカー2個のクリストフ・ヴァルツ「3つ目より欲しいもの」語る。監督準備作では、意外やSF作品も(斉藤博昭) - 個人 - Yahoo!ニュース
  8. ^ “「007」吹替キャスト8人発表!藤真秀、園崎未恵、中井和哉、斎賀みつきら参加”. 映画ナタリー. (2021年8月30日). https://natalie.mu/eiga/news/442924 2021年8月30日閲覧。 
  9. ^ 山路和弘:吹き替えの“名手”は「声にコンプレックス」”. 2023年9月24日閲覧。
  10. ^ 田口俊輔『映画秘宝2016年9月号〈洋泉社〉、2016年7月21日、53頁
  11. ^ “「007」吹替キャスト8人発表!藤真秀、園崎未恵、中井和哉、斎賀みつきら参加”. 映画ナタリー. (2021年8月30日). https://natalie.mu/eiga/news/442924 2021年8月30日閲覧。 

外部リンク 編集