クリソベリル (競走馬)

クリソベリルChrysoberyle)は、日本競走馬。主な勝ち鞍は2019年ジャパンダートダービーチャンピオンズカップ2020年帝王賞JBCクラシック。2019年のJRA賞最優秀ダートホース

クリソベリル
Chrysoberyl(JPN) IMG 9263-33 20190502.jpg
第20回兵庫チャンピオンシップ口取り式
(2019年5月2日)
欧字表記 Chrysoberyle
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2016年2月10日(4歳)
ゴールドアリュール
クリソプレーズ
母の父 エルコンドルパサー
生国 日本の旗 日本北海道安平町
生産 ノーザンファーム
馬主 (有)キャロットファーム
調教師 音無秀孝栗東
競走成績
タイトル JRA賞最優秀ダートホース(2019年)
生涯成績 9戦8勝
中央:3戦3勝
地方:5戦5勝
海外:1戦0勝
獲得賞金 2億8460万2000円
中央:1億1760万2000円
地方:1億6700万円
(2020年6月24日現在)
 
勝ち鞍
GI チャンピオンズC 2019年
JpnI ジャパンDダービー 2019年
JpnI 帝王賞 2020年
JpnI JBCクラシック 2020年
JpnII 兵庫CS 2019年
JpnII 日本テレビ盃 2019年
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馬名の由来は金緑石からで、玉髄の一つであり母馬の名前でもあるクリソプレーズからの連想による[1]

経歴編集

デビュー前編集

2016年2月10日に北海道安平町ノーザンファームで誕生。一口馬主法人「キャロットクラブ」から総額5,600万円(1口14万円×400口)で募集され[2]、全兄クリソライトや半兄リアファルと同じノーザンファーム空港牧場のB2厩舎で育成された。育成中は兄クリソライトよりも柔軟性を評価されており、樋口政春厩舎長からは「芝でもやれるのでは?」と思われていた。父譲りの好馬体だけでなく、兄達と比べて落ち着いた気性の持ち主で、調教でも折り合いに苦労することはなかった[3]

2歳(2018年)編集

全兄クリソライトと同じく栗東音無秀孝厩舎に入厩し、9月17日阪神新馬戦川田将雅を背にデビュー。スタートで後手を踏むも道中好位で追走し4コーナーで先頭に立つと、最後はハギノオムイデアルに7馬身差をつけ圧勝した[4]

3歳(2019年)編集

3月2日阪神の500万下で実戦復帰。中団のやや後ろに位置すると直線で後続を突き離して1着、2連勝となる[5]。5月2日園田兵庫チャンピオンシップは好位でレースを進めると3~4コーナーで先頭に立つと直線ではヴァイトブリックに5馬身差をつけ重賞初制覇を果たした[6]。川田の騎乗停止のため代打騎乗したクリストフ・ルメールは「ダートで大きなレースを勝てる馬」と高く評価した[7]

次戦のジャパンダートダービーでも単勝1.2倍の圧倒的1番人気に支持される。2戦ぶりに騎乗する川田とのコンビで中団からレースを進め、直線で外に進路を取ると、先行したデルマルーブルを並ぶ間もなく交わし去り、全兄クリソライトとの兄弟制覇を達成した[3]

秋は日本テレビ盃から始動。逃げたロンドンタウンを直線半ばで楽に交わして先頭に立ち、最後は4馬身差をつける完勝でデビュー5連勝を飾った。レース後、音無師はJBCクラシックには向かわずチャンピオンズカップを目指すと宣言した[8]

そして迎えたチャンピオンズカップには一昨年の覇者ゴールドドリームをはじめとするGI(JpnI含む)勝ち馬6頭が集まり、前哨戦の武蔵野SみやこSの勝ち馬も参戦した[9]。その中でゴールドドリームに次ぐ2番人気に支持され、レースでは5番枠から好スタートを決めて逃げるインティの後ろを追走、直線で力強くそのインティを捕らえきると外から迫るゴールドドリームもクビ差退けてデビューから6連勝でGI2勝目を飾った[10]。勝ちタイム1分48秒5はレースレコードで、キャリア最少6戦目でのチャンピオンズC優勝の他、6戦無敗での古馬混合GI制覇は2002年にエリザベス女王杯を勝ったファインモーションに並ぶ記録、無敗でのダートGI制覇は史上初の快挙となった[10]

2019年のJRA賞各賞を決定する委員会では、有効票数274票のうち270票という圧倒的な票数を集めてJRA賞最優秀ダートホースに選出された[11]

4歳(2020年)編集

本年より創設された世界最高賞金額を誇るサウジカップの招待馬に選出されたため[12]サウジアラビア遠征を敢行。迎えたサウジカップにクリストフ・スミヨンを鞍上に迎え、ゴールドドリームと共に出走したが、中段後方からマキシマムセキュリティら世界の強豪との差を詰められず7着。デビューからの連勝は6でストップした[13][14]。レース後、管理する音無調教師は「スタートが悪く、自分のレースができなかった。ドバイで頑張ります」とコメントした[15]

その後ドバイワールドカップ招待馬に選出され[16]、同レースに出走予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で現地到着後にレースの中止が発表されたため、日本へ帰国することとなった[17]

帰国初戦に選択した帝王賞には前走かしわ記念で戦列復帰したルヴァンスレーヴや連覇を狙うオメガパフュームらが出走[18]。その中でオメガパフュームに次ぐ2番人気に推されると、レースでは道中好位3番手追走から直線早め先頭に立つとゴールまで押し切り、2着オメガパフュームに2馬身差をつけ優勝。国内でのデビューからの連勝記録を7に伸ばし、GI/JpnI3勝目を飾った[19]

秋はJBCクラシックから始動。このレースには帝王賞で2, 3着のオメガパフューム、チュウワウィザード[20]も出走していたが、それらを抑えて単勝1.3倍の圧倒的1番人気に支持された[21]。レースでは、先行するダノンファラオら2頭を見る形で3番手を追走。直線でその2頭を楽な手応えのまま交わすと、最終的に2着オメガパフュームに2馬身半差で優勝した[22]。これで国内ではデビューから無敗の8連勝となり、鞍上の川田は同レース連覇となった[22]

競走成績編集

出典無き場合、以下の内容はnetkeiba.comの情報[23]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
出典
2018.09.17 阪神 2歳新馬 ダ1800m(良) 11 7 9 001.20(1人) 01着 R1:55.3(38.0) -1.1 川田将雅 54 (ハギノオムイデアル) 524
2019.03.02 阪神 3歳500万下 ダ1800m(稍) 11 1 1 001.60(1人) 01着 R1:52.2(37.0) -1.2 川田将雅 56 (アヴァンセ) 540
0000.05.02 園田 兵庫CS JpnII ダ1870m(重) 12 7 9 001.10(1人) 01着 R1:57.3(36.6) -0.9 C.ルメール 56 (ヴァイトブリック) 544
0000.07.10 大井 ジャパンDダービー JpnI ダ2000m(稍) 14 7 12 001.20(1人) 01着 R2:06.1(37.4) -0.6 川田将雅 56 (デルマルーヴル) 538
0000.09.23 船橋 日本テレビ盃 JpnII ダ1800m(稍) 8 8 11 001.10(1人) 01着 R1:52.1(36.9) -0.4 川田将雅 55 (ロンドンタウン) 539
0000.12.01 中京 チャンピオンズC GI ダ1800m(良) 16 3 5 004.40(2人) 01着 R1:48.5(35.4) -0.0 川田将雅 55 ゴールドドリーム 550
2020.02.29 キングA サウジC OP ダ1800m(良) 14 3 07着 R1:51.84 1.26 C.スミヨン 57 Maximum Security 計不 [24]
0000.06.24 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(重) 14 5 8 003.10(2人) 01着 R2:05.3(36.2) -0.4 川田将雅 57 オメガパフューム 540
0000.11.03 大井 JBCクラシック JpnI ダ2000m(稍) 15 3 5 001.30(1人) 01着 R2:02.5(36.8) -0.5 川田将雅 57 (オメガパフューム) 542
  • 競走成績は2020年11月3日現在


血統表編集

クリソベリル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヘイロー系サンデーサイレンス系
[§ 2]

ゴールドアリュール
1999 栗毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ニキーヤ
Nikiya
1993 鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
Reluctant Guest Hostage
Vaguely Royal

クリソプレーズ
2002 黒鹿毛
*エルコンドルパサー
1995 黒鹿毛
Kingmambo Mr. Prospector
Miesque
*サドラーズギャル Sadler's Wells
Glenveagh
母の母
*キャサリーンパー
Catherine Parr
1987 青鹿毛
Riverman Never Bend
River Lady
Regal Exception Ribot
Rajput Princess
母系(F-No.) キャサリーンパー(USA)系(FN:16-a) [§ 3]
5代内の近親交配 Nureyev 3×5 15.63%、Northern Dancer 4×5 9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ [25]
  2. ^ [26]
  3. ^ [25][26]
  4. ^ [25]

脚注編集

  1. ^ クリソベリル”. キャロットクラブ. 2019年5月9日閲覧。
  2. ^ クリソベリルの新馬データ”. netkeiba.com. 2019年9月23日閲覧。
  3. ^ a b 2019年07月10日 ジャパンDダービー(中央交流) Jpn1”. 競走馬のふるさと案内所. 2019年9月23日閲覧。
  4. ^ 【阪神新馬】良血クリソベリル、7馬身差の大楽勝!/JRAレース結果”. netkeiba.com (2018年9月17日). 2019年5月6日閲覧。
  5. ^ 【3歳500万下】(阪神6R) クリソベリルが人気に応えて連勝”. netkeiba.com (2019年3月2日). 2019年5月6日閲覧。
  6. ^ 【園田・兵庫CS】JRAクリソベリル圧勝! 無傷の3連勝で重賞初V/地方競馬レース結果”. netkeiba.com (2019年5月2日). 2019年5月6日閲覧。
  7. ^ 【地方競馬】ルメールが絶賛!クリソベリルが無傷の3連勝で重賞初制覇”. デイリースポーツ (2019年5月3日). 2019年9月23日閲覧。
  8. ^ 【日本テレビ盃レース後コメント】クリソベリル川田将雅騎手ら”. netkeiba.com (2019年9月23日). 2019年9月23日閲覧。
  9. ^ 【JRA】ダート王決定戦・チャンピオンズC/本日の注目ポイント | 競馬ニュース” (日本語). netkeiba.com. 2019年12月1日閲覧。
  10. ^ a b INC, SANKEI DIGITAL. “【チャンピオンズC】クリソベリル、史上初の無敗砂王!” (日本語). サンスポZBAT!競馬. 2019年12月1日閲覧。
  11. ^ 【JRA賞】クリソベリル、19年5戦全勝で最優秀ダートホース選出(スポニチアネックス)” (日本語). Yahoo!ニュース. 2020年1月8日閲覧。
  12. ^ クリソベリルにサウジC招待状来た!ゴールドドリームも 19日出国予定 | 競馬ニュース” (日本語). netkeiba.com. 2020年6月24日閲覧。
  13. ^ 【サウジC】マキシマムセキュリティが押し切りV!ゴールドドリーム6着、クリソベリル7着/海外競馬レース結果 | 競馬ニュース” (日本語). netkeiba.com. 2020年6月24日閲覧。
  14. ^ 【サウジカップ】ゴールドドリームは6着 クリソベリルは7着敗退 超ハイレベル決戦を制したのはマキシマムセキュリティ(競馬のおはなし)” (日本語). Yahoo!ニュース. 2020年6月24日閲覧。
  15. ^ 【サウジCレース後コメント】ゴールドドリーム C.ルメール騎手、クリソベリル音無秀孝調教師ら | 競馬ニュース” (日本語). netkeiba.com. 2020年6月24日閲覧。
  16. ^ 【2020ドバイワールドCデー諸競走】JRA所属馬の選出・受諾 ドバイワールドCのクリソベリル、ドバイターフのアーモンドアイなど | 競馬ニュース” (日本語). netkeiba.com. 2020年6月24日閲覧。
  17. ^ ドバイ・ワールドカップが“新型コロナ”で急転中止…アーモンドアイなど出走予定馬は帰国へ(中日スポーツ)” (日本語). Yahoo!ニュース. 2020年6月24日閲覧。
  18. ^ 【帝王賞】大井巧者のオメガパフュームが中心|競馬ニュース|競馬予想のウマニティ! - サンスポ&ニッポン放送公認SNS” (日本語). 競馬予想のウマニティ! - サンスポ&ニッポン放送公認SNS. 2020年6月24日閲覧。
  19. ^ 【大井・帝王賞結果】クリソベリルが堂々押し切り2馬身差完勝!国内無敗の7勝目 | 競馬ニュース” (日本語). netkeiba.com. 2020年6月24日閲覧。
  20. ^ 帝王賞競走(G1) 結果・払戻 | 2020年6月24日 大井11R 地方競馬レース情報” (日本語). netkeiba.com. 2020年11月7日閲覧。
  21. ^ JBCクラシック競走(G1) オッズ | 2020年11月3日 大井10R 地方競馬レース情報” (日本語). netkeiba.com. 2020年11月7日閲覧。
  22. ^ a b 【JBCクラシック】国内8戦8勝!砂の“絶対王者”クリソベリルが完勝でGI4勝目” (日本語). サンスポZBAT!競馬 (2020年11月3日). 2020年11月7日閲覧。
  23. ^ クリソベリル”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2019年5月7日閲覧。
  24. ^ Result of Saudi Cup”. www.frusiya.com. 2020年3月29日閲覧。
  25. ^ a b c 血統情報:5代血統表|クリソベリル|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年7月11日閲覧。
  26. ^ a b クリソベリルの血統表”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2019年7月11日閲覧。

外部リンク編集