クロマメノキ
クロマメノキ(黒豆の木、学名:Vaccinium uliginosum)は、ツツジ科スノキ属の落葉低木。
クロマメノキ | |||||||||||||||||||||||||||
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福島県東吾妻山 2010年7月
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Vaccinium uliginosum L. | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
クロマメノキ(黒豆の木) | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Bog Bilberry, Northern Bilberry
ĩ |
分布と生育環境編集
アジア、ヨーロッパ、北アメリカにかけた北半球の寒地に広く分布する。日本では、北海道、本州の中部地方以北に分布し、亜高山帯から高山帯の岩礫地、砂礫質の草地、湿地などに群落をつくる。種小名のuliginosumは、「湿地」に生えるを意味する[1]。基準標本は、スウェーデンのもの[1]。
特徴編集
樹高は30-80 cmになる。若い枝はやや角ばり、毛は無い。葉は厚い紙質で、長さ1-2 mmの葉柄をもって互生する。葉身は倒卵形または楕円形で、長さ1-3 cm、幅0.4-2 cmになり、先は丸く、先端に短い突起がある。葉の両面は無毛で、表面はやや青みを帯びた緑色で、裏面はやや白みを帯び、網目模様の葉脈が隆起して目だつ。葉の縁に鋸歯は無い。
花期は6-7月。新枝の上部の葉腋ごとに長さ3-7 mmの花柄をもつ1個の花をつける。花柄の下部には1-2枚の小包葉があり、長さ1-5 mmになり形状や大きさに変化が多い。萼筒は長さ 2 mmの広鐘形で、先端は5裂し、裂片は3角状円形となる。花冠は長さ4-5 mmあり、つぼ状筒形で、先端はややせばまって浅く5裂し、先は反曲する。花冠の色は、黄緑色で赤みを帯びる。雄蕊は10本ある。果実は径8-10 mmの球状の液果で、黒紫色に熟し、表面には白粉がつく。果実は食用になる。長野県ではアサマブドウとして食用にされる。また、北朝鮮の白頭山付近でもツルチュクとして食用にされる。
変種編集
種の保全状況評価編集
脚注編集
- ^ a b c 高山植物 (1989)、276-277頁
- ^ “日本のレッドデータ検索システム「クロマメノキ」”. (エンビジョン環境保全事務局). 2012年10月23日閲覧。 - 「都道府県指定状況を一覧表で表示」をクリックすると、出典の各都道府県のレッドデータブックのカテゴリー名が一覧表示される。
参考文献編集
- 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅱ』(1989)平凡社
- 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1989年9月20日。ISBN 4-635-09019-1。
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)