グッバイガール』(The Goodbye Girl)は、1977年アメリカ合衆国ロマンティック・コメディ映画。 監督はハーバート・ロス、出演はリチャード・ドレイファスマーシャ・メイソンなど。マンハッタンを舞台に、貧乏役者と子連れのダンサーが結ばれるまでをコメディ・タッチで描いている。

グッバイガール
The Goodbye Girl
監督 ハーバート・ロス
脚本 ニール・サイモン
製作 レイ・スターク
出演者 リチャード・ドレイファス
マーシャ・メイソン
音楽 デイヴ・グルーシン
主題歌 デイヴィッド・ゲイツ
「グッバイ・ガール」
撮影 デヴィッド・M・ウォルシュ
編集 ジョン・F・バーネット
製作会社
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1977年11月30日
日本の旗 1978年10月28日
上映時間 110分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
日本語
興行収入 $83,700,000[1]
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主演のリチャード・ドレイファスはこの作品でアカデミー主演男優賞ゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞した。

ストーリー 編集

場所はニューヨーク下町のアパート。30代半ばのダンサー、ポーラ(マーシャ・メイソン)とその幼い娘ルーシー(クィン・カミングス)が帰宅すると、同棲していた役者のトニーが映画出演のため、置き手紙をして家を出ていった後だった。またしてもポーラは男に捨てられたのだった。「もう役者の男なんてごめん」とポーラが失意に陥っていた時、そのトニーから部屋を譲り受けたという役者仲間のエリオット(リチャード・ドレイファス)が真夜中にもかかわらず訪ねてくる。トニーの勝手な行動をポーラは腹にすえかねたが、両者ともに行き場がなく、3人の奇妙な同居生活が始まる。

エリオットの職業が舞台役者だったことから、トラウマと警戒心を持つポーラは事あるごとにエリオットと反目しあう。ところが娘のルーシーの方はエリオットと気が合い、打ち解けている。生活費が底をつきそうな2人は反目しあいながらも、協力して生活を続けるしかなかった。

エリオットの舞台公演は奇抜な解釈をする演出家のために、散々な結果に終わる。新聞の批評記事でこきおろされたことで、その夜エリオットは荒れてしまう。エリオットを介抱しながらポーラは同情心から、本来の優しさを取り戻してゆく。

公演中止になったエリオットとダンサーの仕事が見つからないポーラは一時仕事で生活を支える。そんな中、エリオットから求愛を受けたポーラはエリオットに惹かれてゆく。

ある時、エリオットに有名な映画監督からシアトルでの映画出演の依頼が舞い込んでくる。大喜びするエリオットだったが、ポーラは複雑な気持ちで受け止める。

キャスト 編集

1982年2月22日にTBSの『月曜ロードショー』枠にて『グッバイガール 泣かないで!この感動をあなたに…』のタイトルで初放送された。演出は佐藤敏夫、翻訳は宇津木道子

役名 俳優 日本語吹き替え
エリオット・ガーフィールド リチャード・ドレイファス 樋浦勉
ポーラ・マクファーデン マーシャ・メイソン 小原乃梨子
ルーシー・マクファーデン クィン・カミングス英語版 冨永みーな
マーク ポール・ベネディクト 広瀬正志
ドナ・ダグラス バーバラ・ローデス 山田礼子
ロニー・バーンズ マイケル・ショーン 池田勝

主題歌 編集

グッバイガールGoodbye Girl
作詞・作曲・歌:デヴィッド・ゲイツ(1970年代に活躍したアメリカのソフト・ロック・バンド、ブレッドのリーダー)
1978年4月15日、ビルボードのシングル・チャート15位にランクされた[2]

映画賞受賞・ノミネート 編集

映画祭・賞 部門 候補 結果
アカデミー賞[3] 作品賞 ノミネート
主演男優賞 リチャード・ドレイファス 受賞
主演女優賞 マーシャ・メイソン ノミネート
助演女優賞 クィン・カミングス
脚本賞 ニール・サイモン
ゴールデングローブ賞 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)[4] 受賞
主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)[4] リチャード・ドレイファス
主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)[4] マーシャ・メイソン
助演女優賞[5] クィン・カミングス ノミネート
脚本賞[4] ニール・サイモン 受賞
英国アカデミー賞[6] 主演男優賞 リチャード・ドレイファス 受賞
主演女優賞 マーシャ・メイソン ノミネート
脚本賞 ニール・サイモン

ミュージカル版 編集

1993年ブロードウェイで、この映画を元にしたミュージカルグッバイガール (ミュージカル)英語版』が上演された。主演はマーティン・ショートバーナデット・ピータース

日本では1996年から上演された。主演は、1996年は石井一孝剣幸。1997年は小堺一機日向薫。1998年は小堺一機、剣幸、2015年は岡田浩暉紫吹淳[7]

出典 編集

  1. ^ The Goodbye Girl - Box Office Data, DVD Sales, Movie News, Cast Information” (英語). The Numbers. 2012年10月24日閲覧。
  2. ^ Joel Whitburn's Top Pop Singles 1955-1990 ISBN 0-89820-089-X
  3. ^ 『アカデミー賞のすべて』 355頁。共同通信社、2007年4月9日発行。
  4. ^ a b c d 『アカデミー賞のすべて』 389頁。
  5. ^ 1978年 ゴールデングローブ賞 IMDb 2017年7月29日閲覧。
  6. ^ 1979年 英国アカデミー賞 IMDb 2017年7月28日閲覧。
  7. ^ 紫吹淳、家事デビューに不安「皿洗いのシーンがある」”. ORICON (2015年7月6日). 2015年7月6日閲覧。

外部リンク 編集