グラストンベリー・フェスティバル
グラストンベリー・フェスティバル(Glastonbury Festival)は、イングランド・ピルトンで1970年から行われている大規模野外ロック・フェスティバル。正式名称はGlastonbury Festival of Contemporary Performing Artsだが、一般的にはGlastonbury Festivalと簡略化されている。
目次
- 1 概要・歴史
- 2 会場位置
- 3 組織
- 4 2008年・ジェイ・Zのヘッドライナー出演を巡る騒動
- 5 主なステージ
- 6 主な出演者
- 6.1 2019年
- 6.2 2017年
- 6.3 2016年
- 6.4 2015年
- 6.5 2014年
- 6.6 2013年
- 6.7 2011年
- 6.8 2010年
- 6.9 2009年
- 6.10 2008年
- 6.11 2007年
- 6.12 2005年
- 6.13 2004年
- 6.14 2003年
- 6.15 2002年
- 6.16 2000年
- 6.17 1999年
- 6.18 1998年
- 6.19 1997年
- 6.20 1995年
- 6.21 1994年
- 6.22 1993年
- 6.23 1992年
- 6.24 1990年
- 6.25 1989年
- 6.26 1987年
- 6.27 1986年
- 6.28 1985年
- 6.29 1984年
- 6.30 1983年
- 6.31 1982年
- 6.32 1981年
- 6.33 1979年
- 6.34 1978年
- 6.35 1971年
- 6.36 1970年
- 7 脚注
- 8 外部リンク
概要・歴史編集
1970年9月19日に初めて開催され、その時の名称は『ピルトン・ポップ・アンド・ブルース・フォーク・フェスティバル』であった。この名称の通りジャンルを限定したフェスではなくコンテンポラリーミュージックだけでなく、サーカスや演劇、ジャズ、ダンス、レゲエのサウンドシステムと、さらには映画上映までされている。
初年度1500人の観客数から始まったこのフェスは、徐々に規模を拡大し、1981年に正式に名称を『グラストンベリー・フェスティバル』と改める。2005年には、フェスティバルの会場は900エーカー(約3.6 km²)になり、385のライブが行われ15万人の観客が来場し、2007年には700を超えるライブが80を超えるステージで行われ18万人が来場した。2019年現在、世界最高峰とされる世界最大規模のロック・フェスティバルである。
会場は広大な農場であるため、踏み荒らされた牧草の保護のために不定期ではあるが、およそ5~6年の間隔で休催年を設けている(近年は2006年度・2012年度・2018年度の開催なし)。
2018年2月、主催者のエミリー・エイビスはBBCのインタビューで、環境上の理由から、2019年はペットボトルを禁止すると発言した。 来場者が持参するボトルに補充できるウォーターキオスクが、2014年に導入されている[1]。
会場位置編集
フェスティバルはイングランドの南西にある小さな村であるピルトンと6マイル東のにある町、グラストンベリーの間に存在するWorthy Farmで行われている。近辺には、グラストンベリー・トーとよばれる小高い丘がある。この地域は、多くの神話的・霊的な伝統を持っており、ニューエイジ・ムーブメントや考古学の分野では興味深い場所である。いくつかのレイラインが丘に集まっていると考えられている。また丘は、古来よりアーサー王らが眠るアヴァロン島の場所とも考えられている。
組織編集
フェスティバルを構成する組織は、地元の農業者と土地のオーナーであるマイケル・イービスから成っており、フェスティバル初期から変わらない。マイケルは彼の妻ジーンが1999年に亡くなるまで2人でフェスティバルを運営し現在は娘のエミリー・イービスがマイケルの補助にあたっている。
2008年・ジェイ・Zのヘッドライナー出演を巡る騒動編集
オアシスのノエル・ギャラガーは2008年、不振が続いていたチケットセールスに関して、ヘッドライナーに抜擢されたジェイ・Zに言及し、「“壊れていないものは修理するな”だ。(主催者が同フェスの長年の伝統を)壊してこれまでと違うことをし始めるのなら、観衆はみんな行かなくなるだろう。悪いが、ジェイ・Zだって? あり得ない。」「グラストンベリーはギター・ミュージックという伝統がある。」「俺は、グラストンベリーにヒップホップは求めていない。間違っている。」と、ジェイ・Zのヘッドライナー出演に苦言を呈し、ロックの聖地と考えられている同フェスの路線変更を嘆いた。
ノエルのこの発言によって方々で議論が巻き起こる中、主催者のイービス親子は、「どうして、彼(ノエル)が口出してくるんだ?失望したね。彼は(グラストンベリーは)ギター・バンドの場だって言ったけど、その通り、たくさんのギター・バンドがプレイすることになっている」と反論し、コールドプレイのクリス・マーティンは「彼は世界1のラッパー。(ジェイ・Z抜擢の)この騒ぎにはちょっと恥ずかしいとさえ思っているよ」とジェイ・Zを擁護するコメントを発した。
渦中のジェイ・Z本人は、この時代、そういった(ロックやヒップホップに)境界線があるほうがおかしいとする持論を展開。「音楽を分類したがる奴らもいる。でも、いまの若者は音楽をそういう風に聴いていないだろ。俺はどんなタイプのものでも聴く。そうであるべきだと思っている。それが今の世界だ。いろんなカルチャーがミックスされているべきだ。(分けるとしたら)いい音楽か、悪い音楽かってだけだ。」そして「新しいものを受け入れないで、どうやって発展していくってんだ?全くもって古い考え方だ。世の中の動きについていっていない。(批判されて)ほんと驚いた」と反論した。
当のノエル・ギャラガー本人は、この騒動に関し「そもそもチケットセールスに関して意見を求められ、自分の考えを話しただけだ」「レコードに関して言えばジェイ・Zは気に入っている。それが俺の意見だ。もし俺の発言が人を傷つけると言うなら、もう質問なんかするな」と話し、マスコミの大げさな報道を批判した。
ジェイ・Zは当日、BBCのテレビ番組にて、ジェイ・Z批判を行っているノエルのインタビュー映像をビッグ・スクリーンに映し出し、ショーはスタート。ギターを抱えてステージに登場するや、こともあろうにオアシスの「Wonderwall」をカヴァーし、サビのところでマイクを観客に向けると観客は大合唱。ジェイ・Zコールが鳴りやまぬまま、AC/DCのギターリフをサンプリングした自身の楽曲「99 Problems」になだれ込むパフォーマンスを行った。
しかしながら、完売が続いていた近年にあってチケット・セールスは数百枚売れ残る程になり、その原因を同フェスの路線変更に求める声は当初は少なくなかったが、翌年からはチケット発売を前倒ししてのセールス展開を試み成功を収めている。
これらの動きに関して、カサビアンのトム・ミーガンは「ジェイ・Zのパフォーマンスは最高に素晴らしかった。奴はスゴい。今年のグラストが売り上げともども不評だった問題は、全体的なラインナップの迫力不足が原因だろよ。俺達も出演してなかったしな」とコメント。トラヴィスのダギー・ペインも「彼のパフォーマンスを実際に観たけど、すごく良かった。ノエルとは友達だけど、さすがにあれは失言だったね。間違いだよ」と話した。また、彼がライヴで披露した[Wonderwall」「99 Problems」が、旧譜でありながら翌日からのUKシングルチャートに復活し、大きなリバイバル・ヒットを記録した。これに対してノエルは「オレの****な曲がチャートに入った、ジェイ・Zの人気は天井知らずだな。みんなが勝者だ。彼はオレ(の発言が)間違って伝えられたってわかってるさ」と発言[2]。
主なステージ編集
約60のステージや会場がある。
- Pyramid Stage - メインステージ。10万人まで収容可能[3]。
- Other Stage - 会場南側に位置する、2番目に大きなステージ。
2019年の会場全体の収容人数は、最大21万人(スタッフ、出演者63,000人を含む)[4]。
主な出演者編集
- 一番上に表記されているバンド名が、ヘッドライナー(ピラミッド・ステージ)である。以下、他のステージの出演者も含む。
2019年編集
6月26~30日に開催された。
28日(金) | 29日(土) | 30日(日) |
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2017年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2016年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2015年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
※1日目ヘッドライナー・・・フー・ファイターズはデイヴ・グロール負傷によりキャンセル[5]
2014年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2013年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2011年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2010年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
※1日目ヘッドライナー・・・U2はキャンセル
2009年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2008年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2007年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2005年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
※3日目ヘッドライナー・・・カイリー・ミノーグはキャンセル
2004年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2003年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2002年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
2000年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
1999年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
1998年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
1997年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
※3日目ヘッドライナー・・・スティーヴ・ウィンウッドはキャンセル
1995年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
※2日目ヘッドライナー・・・ザ・ストーン・ローゼズはキャンセル
1994年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
1993年編集
1992年編集
1日目 | 2日目 | 3日目 |
1990年編集
1989年編集
1987年編集
1986年編集
1985年編集
1984年編集
1983年編集
1982年編集
1981年編集
1979年編集
1978年編集
不詳
1971年編集
- デヴィッド・ボウイ
- ゴング
- ホークウインド
- トラフィック
- ピンク・フェアリーズ
- フェアポート・コンヴェンション
- キングダム・カム
- テリー・リード
- ファミリー
- クインテッセンス(Quintessence)
- エドガー・ブロートン・バンド(Edgar Broughton Band)
- メラニー
- リンダ・ルイス
1970年編集
- ティラノザウルス・レックス
- アメイジング・ブロンデル
- イアン・A・アンダーソン(Ian A. Anderson)
- キース・クリスマス
- クインテッセンス
- サム・アップル・パイ
- スタックリッジ
- アル・スチュアート
脚注編集
- ^ “Glastonbury Festival plans plastic bottle ban”. BBC News. (2018年2月16日) 2018年8月31日閲覧。
- ^ http://bmr.jp/news/54868
- ^ Glastonbury Areas/Stages
- ^ “Glastonbury capacity increase to 210,000 approved”. The Festivals. (2019年2月28日) 2019年7月3日閲覧。
- ^ “グラストンベリー・フェスティヴァル、フー・ファイターズの代理を発表”. BARKS (2015年6月18日). 2015年6月19日閲覧。
- ^ 所属メンバーのうち数人が集結したスペシャル編成