座標: 南緯66度00分 西経63度30分 / 南緯66.000度 西経63.500度 / -66.000; -63.500

グレアムランド: Graham Land)は、南極にある地域の名称。南極大陸の西部(西南極)にある南極半島の北半部を指す[1]

グレアムランド

地理 編集

 
南極半島地図。赤字で記されているのは各国の南極観測基地
 
グレアムランド北部と周辺の島々
1 南極半島トリニティ半島)、2 ジェイムズ・ロス島3 デュルヴィル島4 ジョインビル島5 ダンディー島6 スノー・ヒル島7 ヴェガ島8 シーモア島9 アンダーソン島10 ポーレット島11 ロッキャー島12 イーグル島13 ヨナセン島14 ブランスフィールド島15 アストロラーベ島16 タワー島

南極半島を南北に二分した北部を指す。その南限は Cape JeremyCape Agassiz を結ぶ線で、南にパーマーランドと接する[1]南極線南緯66度33)が通過しており、グレアムランド北部は南極圏外に位置する。

グレアムランド最北部を指してトリニティ半島と呼ぶ。トリニティ半島の最北端(南極大陸の最北端でもある)プライム・ヘッド (Prime Headは、南緯63度12分付近にある。

グレアムランド周辺には多くの島がある。トリニティ半島周辺では北にブランスフィールド海峡を隔ててサウス・シェトランド諸島、北東に南極海峡を隔ててジョインビル諸島がある。

西海岸にはアデレード島などのビスコー諸島がある。

東海岸(ウェッデル海側)には、ラーセン棚氷が発達している。東海岸の目立つ地形としては、東へ67kmにわたって突き出したジェイソン半島がある。

領有権主張 編集

イギリス、アルゼンチン、チリが領有権を主張する地域に含まれる。

歴史・名称 編集

この地域は1820年に発見された。

1832年にこの地域を探検したジョン・ビスコーが、当時イギリス海軍大臣であったサー・ジェイムズ・グラハム准男爵にちなんで「グレアムランド」と命名した。

南極大陸最大の半島を指す名称として、長らくイギリスは「グレアムランド」、アメリカ合衆国は「パーマー半島」を用いていたが、1964年に米国の 南極地名諮問委員会 (US-ACAN) と英国の UK Antarctic Place-names Committee (UK-APC) の間で合意が形成された。これにより半島全体の名称として「南極半島」(Antarctic Peninsula)が提唱され、北部を「グレアムランド」、南部を「パーマーランド」と呼ぶことになった[1]

脚注 編集

外部リンク 編集

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