グーデルマン関数とその
漸近線 y = ±
π/2 を青色で示した図
定義は以下のとおりである。
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グーデルマン関数と関連する公式の中には、定義として全く運用できないものがある。例えば、実数x について、 である。(逆三角関数を参照。)
以下の恒等式が成り立つ。
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グーデルマン関数の逆関数(逆グーデルマン関数又はランベルト関数と称する)は、区間 において、次のように与えられる[1]。
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(逆双曲線関数を参照。)
グーデルマン関数とその逆関数の微分は次のとおりである。
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また、逆グーデルマン関数は次式のようにフーリエ級数展開できる。
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数式 は、双曲幾何学において、平行角(英語版)関数を定義する。
この関数は、ヨハン・ハインリッヒ・ランベルトによって1760年代に双曲線関数と同じ頃に紹介された。彼はそれを「超越角」(transcendent angle)と呼び、アーサー・ケイリーが1862年に、1830年代のグーデルマンによる特殊関数の理論の功績にちなんで「グーデルマン関数」と呼ぶことを提案するまで、様々な名称で呼ばれてきた[2]。グーデルマンは、幅広い読者に向けてsinhとcosh(同書では と の表記を用いた)を説いた1833年の著書"Theorie der potenzial- oder cyklisch-hyperbolischen functionen"に、クレレ誌で発表した論文を収録した。
グーデルマン関数を表す記号gd は、Philosophical MagazineXXIV巻の19ページ[3]において、ケイリーが正割関数の積分(英語版)の逆について、gd. uを用いたのが始まりである。ここで、
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であり、超越の定義を次のように示した。
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よって、それはu の実関数であることが即座に見いだされる。