ケロッグ博士』(The Road to Wellville)は、1994年に公開されたアメリカ合衆国ブラック・コメディ映画コーンフレークを考案したジョン・ハーヴェイ・ケロッグ博士の実話を基にしたT・コラゲッサン・ボイル英語版の小説を原作とし、ケロッグ博士が経営する療養施設で実践される狂気的な健康法などを描く。アラン・パーカーが脚本と監督を務め、アンソニー・ホプキンスなどが出演した。

ケロッグ博士
The Road to Wellville
監督 アラン・パーカー
脚本 アラン・パーカー
原作 T・コラゲッサン・ボイル
製作 アラン・パーカー
アーミアン・バーンスタイン
ロバート・F・コールズベリー
製作総指揮 トム・ローゼンバーグ
マーク・エイブラハム
出演者 アンソニー・ホプキンス
ブリジット・フォンダ
マシュー・ブロデリック
ジョン・キューザック
ダナ・カーヴィ
音楽 レイチェル・ポートマン
撮影 ピーター・ビジウ
編集 ジェリー・ハンブリング
配給 アメリカ合衆国の旗 コロンビア ピクチャーズ
日本の旗 日本ビクター
公開 アメリカ合衆国の旗 1994年10月28日
日本の旗 1996年9月14日
上映時間 120分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 2,500万ドル
興行収入 アメリカ合衆国の旗 2,600万ドル[1]
テンプレートを表示

あらすじ 編集

キャスト 編集

※括弧内は日本語吹替

スタッフ 編集

日本語版

評価 編集

公開時には、ローリング・ストーン誌でピーター・トラヴァースが同年公開の映画中ワースト5位とする[2]など否定的な反応を多く受け、特にスカトロジーの描写に対しては多くの批判があった。また、Rotten Tomatoesでは39%の低評価を受けてる[3]。一方、すべてのレビューが否定的だったわけではなく、Bright Lights Film Journalでタンファー・エミン・タンクは、「20世紀のアメリカ社会で人種や階級がとったさまざまな形態に疑問を投げかける、ユーモアと文書化された歴史資料の洗練されたブレンド」とコメントしている[4]

日本では、淀川長治が公開時に高く評価しており、「アレが目的のゲス映画と思われそうだが、さにあらず、その時代色の美しさ、その登場者の時代衣装の美しさ。ボンネットに自転車にワルツにと、まるで西洋明治大正絵葉書を見るごとく、そのワイセツも江戸好色すごろくを遊ぶがごとく、この映画の時代美術の美しさに陶然となる」「オジサン族全員全裸で電気治療を受けての全裸のお尻のブルンブルン。これをアップ移動キャメラで見せるすさまじさ。その他オトコ、オンナの全裸にヒゲの男のフンドシ姿も続々。ウンコとカンチョウと男のあそこが立つ治療。映画美術の中に見るこのお遊び。見て見て笑いたまえ。ことし一番のケッサクよ!」と述べている[5]

脚注 編集

  1. ^ “Planet Hollywood”. Screen International: 14-15. (August 30, 1996). 
  2. ^ Travers, Peter (1994年12月29日). “The Best and Worst Movies of 1994”. Rolling Stone. 2020年7月20日閲覧。
  3. ^ The Road to Wellville - Rotten Tomatoes(英語)
  4. ^ Tanfer Emin-Tunc. “Black and White Breakfast”. Bright Lights Film Journal. 2008年1月31日閲覧。
  5. ^ 淀川長治 (1996年9月17日). “淀川長治の銀幕旅行 ~ケロッグ博士~”. 産経新聞. https://web.archive.org/web/20170909013025/http://www.sankei.co.jp/enak/yodogawa/96/96drkerog.html 2022年4月26日閲覧。 

外部リンク 編集