コアラボーイ コッキィ』は、テレビ東京系で1984年10月4日から1985年3月28日まで放送された、コアラを主人公にした子供向けアニメである

概要 編集

小さいけれど緑にあふれ、自然の恩恵を受けた理想的な環境を持つ明るく楽しい平和な村ユーカリビレッジ。ここを舞台に、コアラの少年コッキィが仲間たちと繰り広げる動物ファンタジーアニメである。原則として人間は登場しないが、人間の行為が環境問題となってユーカリビレッジの生活を脅かすことはありえる。コアラ家族の住居はユーカリの樹木が入り組んだ自然の家となっている。登場キャラクターはすべて擬人化されていて住民はコアラだけでなくネコ、ウサギ、ペンギン、カンガルー、キーウィたちも住んでいてお互いに交流があり、彼らは現代文明の恩恵の中で生活している。村には人間の社会にある公共施設、郵便局、警察署、学校、町役場などが揃っている。

本作が放送された1984年から1985年当時は、オーストラリアタロンガ動物園から多摩動物公園東山動植物園平川動物公園の3園にコアラが贈られており、日本国内においてコアラ人気が高まっていた時期であった(コアラ#コアラの飼育施設を参照)。

なお、トップクラフトが「風の谷のナウシカ」の後に制作した最後の作品となった。

キャラクター 編集

コッキィ
声 - 藤田淑子
コアラの男の子。8〜10歳くらい。スポーツ万能で活発、遊び好きで自由奔放で友達も多い。
ミセス・オストー(ベラ)
声 - 浅井淑子
コッキィのママ。32歳くらい。おっとりした性格だが、活動家としての一面も持つ。
ミスター・オストー(メル)
声 - 東八郎
コッキィのパパ。34歳くらい。典型的ななまけ者で、普段はごろごろしている。職業はカメラマン。
ラーラ
声 - 中島千里
コッキィの妹。5歳くらい。世話好きでおしゃまな子。
フロッピー
声 - 頓宮恭子
コッキィの友達でインテリ風のウサギの男の子。メカの発明考案が得意。耳にはいつも携帯カセットテーププレーヤーのヘッドホンを着けている。
ミミー
声 - 荘真由美
ウサギの女の子でフロッピーの妹。ミーハー思考が強く噂が大好き。
ベティ
声 - 山本百合子
コッキィのガールフレンドのコアラ。優しく落ち着いた性格で上品な雰囲気。
ミス・ルイス
声 - 白石冬美
コアラ・マガジン社の記者。キャリア・ウーマン志向、ちょっと野心家っぽい行動が目立つ。
ウェザー
声 - 塩沢兼人
サバイバリスト風のさすらいネコ。天気予報などがよくあたる天才的才能を持つ。
モンガー
モモンガの男の子。ウェザーのことが大好きでいつも一緒にいる。
ニック
声 - 柴田由美子
パニーと双子の兄ペンギン。気が弱くて引っ込み思案で何をやってもへたくそだが、人一倍の努力家。
パニー
声 - つかせのりこ
ニックと双子の妹ペンギン。3メートルくらいは飛べる変なペンギン。無理に割り込む可愛いトラブルメーカー。
ワルサー、コルト、ルガー
カンガルーの三兄弟。いわゆるガキ大将たち。ワルサーはブーメランが得意である。

スタッフ 編集

  • プロデューサー:長田義弘(OSADA Co.)、白川大作(博報堂)、原徹(トップクラフト)
  • シリーズディレクター:棚沢隆
  • キャラクターデザイン:小林一幸小原秀一
  • 脚本:うえのとしろう、吉田喜昭、八木津吉、渡辺奈々子、小川健一、松元力、三宅直子、高山鬼一、今泉俊昭、神戸守、近藤喜久、比留間さつき
  • 絵コンテ・演出:棚沢隆、高垣幸蔵、山田勝久、三谷章夫、轟大輔、大町繁、佐々木正光、石黒育、松元竜矢、石丸進
  • 作画監督:小林一幸、小原秀一、渡部高志、山岸廣、賀川愛、佐々木正広、石黒育、吉田正広、坪川正、内山正幸、昆進之介、小田部羊一
  • 美術:岡田和夫
  • 撮影監督:白神孝始
  • 音楽:河野土洋
  • 現像:東洋現像所
  • 音響監督:山崎宏
  • プロダクションマネージャー:酒井澄
  • スーパーバイザー:小林一幸
  • アニメーション制作:トップクラフト
  • 企画製作:博報堂、OSADA Co.

主題歌 編集

主題歌は、当時「赤坂小町」という名前だったプリンセス・プリンセスが担当した。アルバム『赤坂小町』(TDCT-1131)の2曲目に主題歌が収録されている。

オープニングテーマ - 「コアラボーイ コッキィ」
作詞・作曲・編曲 - 長沢ヒロ / 歌 - 赤坂小町
エンディングテーマ - 「地図にない道」
作詞・作曲 - 恩田久義 / 編曲 - 長沢ヒロ / 歌 - 赤坂小町
レコード/TDKレコード
※アニメ放送時のクレジットでは「ちずにないみち」。

各話リスト 編集

話数 サブタイトル 脚本 演出 絵コンテ 作画監督 放送日
1 クジラのコンテナ うえのとしろう 棚沢 隆 高垣幸蔵 小林一幸 1984年
10月4日
空を飛んだペンギン 渡辺奈々子 小原秀一
2 ぼくのママはスーパーママ 10月11日
ユーカリを守れ 吉田喜昭 渡部高志
3 彼女は月の女神 三宅直子 山田勝久 小林一幸 10月18日
パパのおなかをへこませろ 小川健一 佐々木正光 高垣幸蔵 佐々木正広
4 サーカスでハッスル 松元 力 三谷章夫 石黒 育 10月25日
特ダネをさがせ 三宅直子 轟 大輔 高垣幸蔵 山岸 廣
5 飛んだユーカリの木 うえのとしろう 棚沢 隆 吉田正広 11月1日
カモメハシのダクビー 高山鬼一 佐々木正光 佐々木正広
6 バニーの看護婦さん 吉田喜昭 石黒 育 賀川 愛 11月8日
空とぶドクター 轟 大輔 高垣幸蔵 山岸 廣
7 ラーラはママになるの 渡辺奈々子 棚沢 隆 小林一幸 11月15日
パン切りナイフ山にアタック 松元 力 轟 大輔 山岸 廣
8 恐竜の卵 八木津吉 棚沢 隆 高垣幸蔵 吉田正広 11月22日
走れウインナー号 今泉俊昭 三谷章夫 坪川 正
9 ママのたんじょう日プレゼント 八木津吉 石黒 育 11月29日
ぬけなくなった花びん 渡辺奈々子 轟 大輔 高垣幸蔵 山岸 廣
10 夜空のおくりもの 吉田喜昭 石黒 育 賀川 愛 12月6日
蝶々を救おうよ 轟 大輔 高垣幸蔵 山岸 廣
11 コッキィの子守り騒動 八木津吉 棚沢 隆 渡部高志 12月13日
カメラはつらいよ 今泉俊昭 轟 大輔 山岸 廣
12 パパの作った料理 吉田喜昭 12月20日
世界一大きな絵 八木津吉 大町 繁 内山正幸
13 カエルにされたウェザー うえのとしろう 棚沢 隆 山田勝久 吉田正広 12月27日
パパのみつけた蝶々 神戸 守 轟 大輔 高垣幸蔵 山岸 廣
14 恋っておなかがすくものなの 八木津吉 棚沢 隆 小原秀一 1985年
1月3日
大空の散歩 松元 力 三谷章夫 坪川 正
15 ダグビーの大発見 高山鬼一 棚沢 隆 松元竜矢 小原秀一 1月10日
メール爺さんの老眼鏡 うえのとしろう 大町 繁 高垣幸蔵 昆進之介
16 ゆうれい船が現れた 吉田喜昭 石黒 育 石黒 育 1月17日
ユーカリ子供新聞 八木津吉 三谷章夫 賀川 愛
17 ワルサーのブーメラン 近藤喜久 棚沢 隆 高垣幸蔵 小林一幸 1月24日
トランシーバー作戦 松元 力 渡部高志
18 それいけオリエンテーリング 三宅直子 1月31日
あきれた白雪姫 八木津吉 轟 大輔 山岸 廣
19 ぼくらは名探偵 松元 力 棚沢 隆 小原秀一 2月7日
ぼくはお城の王さまだ 八木津吉 大町 繁 昆進之介
20 ごめんねウェザー 比留間さつき 棚沢 隆 小林一幸 2月14日
子供発明コンクール 吉田喜昭 大町 繁 昆進之介
21 バニーの大決心 比留間さつき 石黒 育 小田部羊一 2月21日
時計台のたんじょうび 三宅直子 轟 大輔 高垣幸蔵 山岸 廣
22 花の女王はだれだ 比留間さつき 棚沢 隆 石丸 進 吉田正広 2月28日
とんでいったモンガー 三宅直子 轟 大輔 高垣幸蔵 山岸 廣
23 文明に挑戦するんだ 八木津吉 棚沢 隆 石丸 進 小原秀一 3月7日
SL機関士コッキィ 吉田喜昭 高垣幸蔵 小林一幸
24 おこずかい値上して 八木津吉 棚沢 隆 3月14日
犯人はだれだ 高垣幸蔵 渡部高志
25 幻の鳥モア 渡辺奈々子 大町 繁 内山正幸 3月21日
新しい友だちモア
26 モンガーの大滑空 松元 力 佐々木正光 佐々木正広 3月28日
まぼろしのUFO 吉田喜昭 棚沢 隆 石丸 進 小原秀一

放送局 編集

放送地域 放送局 放送日時 放送系列 備考
関東広域圏 テレビ東京 木曜 19:00 - 19:30[1] テレビ東京系列 幹事局
大阪府 テレビ大阪
愛知県 テレビ愛知
岩手県 岩手放送 月曜 - 木曜 16:07 - 16:35[2] TBS系列 現・IBC岩手放送。本放送終了後、1986年頃に放送。
山形県 山形テレビ 土曜 6:00 - 6:30[3] フジテレビ系列
宮城県 ミヤギテレビ 日曜 7:30 - 8:00[4] 日本テレビ系列
福島県 福島テレビ 日曜 9:30 - 10:00[5] フジテレビ系列
新潟県 新潟総合テレビ 土曜 8:00 - 8:30 現・NST新潟総合テレビ。
長野県 テレビ信州 日曜 7:30 - 8:00[6] 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
熊本県 テレビ熊本 土曜 7:30 - 8:00[7] フジテレビ系列
テレビ朝日系列

脚注 編集

  1. ^ 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1984年12月号、学研、92 - 94頁。 
  2. ^ 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1986年6月号、学研、58頁。 
  3. ^ 日刊スポーツ』1985年3月30日 - 6月29日付テレビ欄。
  4. ^ 福島民報』1985年3月17日 - 8月18日付朝刊、テレビ欄。
  5. ^ 『福島民報』1985年3月3日 - 9月1日付朝刊、テレビ欄。
  6. ^ 信濃毎日新聞』1985年1月6日、6月30日 テレビ欄。
  7. ^ 熊本日日新聞』1985年1月5日 - 6月29日付テレビ欄。
テレビ東京 木曜19:00枠
前番組 番組名 次番組
コアラボーイ コッキィ

外部リンク 編集