壽屋 (玩具店)

玩具店
コトブキヤから転送)

株式会社壽屋(ことぶきや、: KOTOBUKIYA CO., LTD.[3])はプラモデルフィギュアなどの企画、開発、製造、販売を行う日本の企業である[4]東京都秋葉原立川市大阪府日本橋に玩具販売店を持つ。カタカナでコトブキヤと表記されることが多い。

株式会社壽屋
KOTOBUKIYA CO., LTD.
立川本社
種類 株式会社
機関設計 監査等委員会設置会社[1]
市場情報
東証スタンダード 7809
1996年11月1日上場
本社所在地 日本の旗 日本
190-8542
東京都立川市緑町4番地5
壽屋ビル
北緯35度42分11.7秒 東経139度24分47.6秒 / 北緯35.703250度 東経139.413222度 / 35.703250; 139.413222座標: 北緯35度42分11.7秒 東経139度24分47.6秒 / 北緯35.703250度 東経139.413222度 / 35.703250; 139.413222
設立 1953年1月7日
業種 その他製品
法人番号 7012801000492 ウィキデータを編集
事業内容 玩具類の企画・開発・製造・卸売・販売・輸出入
代表者 代表取締役社長 清水一行
資本金 4億4862万3000円
(2021年6月30日現在)[2]
発行済株式総数 277万6800株
(2021年6月30日現在)[2]
売上高 単独: 95億4373万7000円
(2021年6月期)[2]
営業利益 単独: 9億8727万1000円
(2021年6月期)[2]
経常利益 単独: 9億8905万6000円
(2021年6月期)[2]
純利益 単独: 6億7990万7000円
(2021年6月期)[2]
純資産 単独: 32億4093万8000円
(2021年6月30日現在)[2]
総資産 単独: 84億6777万0000円
(2021年6月30日現在)[2]
従業員数 単独: 167人
(2021年6月30日現在)
決算期 6月30日
会計監査人 EY新日本有限責任監査法人[2]
主要株主 清水一行 11.45%
立飛ホールディングス 11.08%
壽屋社員持株会 4.85%
多摩信用金庫 4.43%
西武信用金庫 4.43%
いっこう社 4.32%
日本カストディ銀行(信託E口) 3.75%
MSIP CLIENT SECURITIES 3.52%
清水浩代 3.03%
Monex Boom Securities(H.K.)Limited-Clients' Account 2.37%
(2021年6月30日現在)[2]
外部リンク https://www.kotobukiya.co.jp/
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沿革 編集

1947年東京都立川市で玩具店として創業、1953年有限会社壽屋として設立する(1996年11月に株式会社組織変更[4]1989年に可動式のモデルキットを開発、販売して以来模型、フィギュアの開発も行っている。主に版権ものを多く手がけてきており、ルーカスフィルムワーナー・ブラザースマーベル・コミックなど日本国外の作品に関する製品でも広く知られている。後に下記の自社オリジナル製品の開発に着手する。

1981年7月にメーカー名として広まっている「コトブキヤ」の屋号に変更し、1983年7月に実店舗販売以外に通信販売事業を開始。1989年には完全可動式のガレージキットを発売[4]。当時はノウハウがなかったため、店舗のバックルームで注文が入り次第製品作成に入るという「たい焼き屋のようなことをやっていた」という[4]

2001年11月に新規店舗となる日本橋店を開店。さらに2004年6月にラジオ会館店を開店。以降も「craftsmanship KOTOBUKIYA」(2009年3月)、「ホビーステーション×コトブキヤ FC立川」(2009年10月)、「秋葉原館」(2011年7月)、「福岡天神店」(2012年8月-2014年6月22日閉店[5])、「エキナカ秋葉原店」(2016年9月)が開店(2018年9月30日閉店)。

2012年5月15日、1967年6月から入居していたビル(第一デパート)の取り壊しに伴い、立川店は創業以来の45年の歴史に幕を降ろしたが「必ず立川に戻って参ります」と約束している[6]。そして前述の約束通り、2016年5月1日に、立川駅北口の多摩都市モノレール線沿いに建設した新社屋に新たな立川本店をオープンさせた[7][8]。また、同店には、ダンボーなどのキャラクターとコラボレーションしたカフェ「KIT BOX -KOTOBUKIYA CAFE & DINER-」が併設されている[7][8]

また2008年からは出版業にも進出、フィギュアやサブカルチャーに関する解説書をはじめ、画集、写真集、漫画などを発行している。

2009年にはオリジナル製品として「フレームアームズ」を制作、発売。これを皮切りに他のオリジナル企画も立ち上げている。

女性向け版権作品にも進出しており、こちらもオリジナル製品の制作も行われている。また、雑貨類制作にも携わっている。

2016年4月、実業団として『コトブキヤ陸上部』を立ち上げた[9][10][11]

2017年では「フレームアームズ・ガール」のアニメ版において、制作委員会方式ではなく自社の出資(音楽やパッケージ販売はそれぞれ別の会社が単独で担当。)で賄われたことが話題になった。その後、2018年3月にアニメ版「フレームアームズ・ガール」の続編制作決定が発表された。

2017年9月26日には東証ジャスダック市場へ株式上場を果たす。

2018年7月、フレームアームズのコラボで繋がりのあったボーダーブレイクの機体、ブラストランナー(全長5m)の等身大プラモデルの制作プロジェクトが発表された[12]。また、7月26日にはAIQ社、Ledge社との共同開発による、3DCADを応用したAI学習の基礎技術が発表された[13]

2020年12月にはVRSNSといったメタバースで使用される3DCGアバターに関連したVR事業に参入。アバターちゃんシリーズなどの販売やファッションアイテムの展開、それらを使用したコンテストが実施され、2023年にはより拡張した「プレタコンポジッタプラス」シリーズの展開が開始される。

なお、本社及び関連店が立川にある繋がりか、立川市公認なりそこねキャラクターの「ウドラ」のフィギュアや雑貨などの製品も制作し、販売を行っている。立川市関連の製品について古くは2008年4月の「うど花ちゃん」、2014年3月の「くるりん」から関連を持つ。

2024年4月5日、テレビ朝日ホールディングスは傘下企業のテレビ朝日が同月8日に立会外取引によって、本企業の株式を追加取得し、持分法適用関連会社にすることを発表した[14]

製造元 編集

模型、フィギュアの製造は中国広東省東莞市虎門鎮に置かれた工場で行われており(ファブレス)、2021年から日本国内の工場が稼働し、2022年末から順次国内生産に切り替えている。創業70年となる2023年には、立川本社ビルの1/300プラモデルを菊池製作所と共同で開発。同年に発表されたプラモデルシリーズ「無限邂逅メガロマリア」の告知にて、初期から国内生産するアピールを行っている。

オリジナルコンテンツ・製品 編集

版権作品のシリーズ製品 編集

ギャラリー 編集

陸上部 編集

2016年4月、箱根駅伝で「コーチに1人に抜かれるたび1体フィギュアを没収される」というネット上での発言が話題となった順天堂大学稲田翔威を雇用し、実業団として『コトブキヤ陸上部[15]』を立ち上げた[9]

日本陸上競技連盟に登録された正式な実業団チームであるが、登録選手を「宣伝ランナー」としており、競技成績よりも宣伝を主目的としている[16]

2021年6月、稲田翔威がコモディイイダに移籍[16]。8月には、げんきーずの宇野けんたろうを新たな宣伝ランナーとして迎えた[17]

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 内部統制システム整備の基本方針 - 株式会社壽屋
  2. ^ a b c d e f g h i j 株式会社壽屋『第68期(2020年7月1日 - 2021年6月30日)有価証券報告書』(レポート)2021年9月28日。 
  3. ^ 株式会社壽屋 定款 第1章第1条
  4. ^ a b c d 文月/A4studio: “エヴァ、鬼滅のフィギュアやプラモを作る壽屋が70周年! 町のおもちゃ屋が偶然と意地で世界的ホビーメーカーになれた理由 | 集英社オンライン | 毎日が、あたらしい”. shueisha.online (2023年1月21日). 2023年5月14日閲覧。
  5. ^ コトブキヤ福岡天神閉店のお知らせ”. 壽屋. 2014年10月15日閲覧。
  6. ^ コトブキヤ立川 45年間のご愛顧ありがとうございました”. 壽屋. 2014年9月22日閲覧。
  7. ^ a b “立川駅北口に「コトブキヤ立川本店」 カフェも併設”. 立川経済新聞. (2016年5月2日). http://tachikawa.keizai.biz/headline/2169/ 2016年5月8日閲覧。 
  8. ^ a b “コトブキヤ新装開店に500人行列 立川本店4年ぶり復活”. 東京新聞. (2016年5月2日). http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201605/CK2016050202000156.html 2016年5月8日閲覧。 
  9. ^ a b 実業団チーム【コトブキヤ陸上部】を設立”. KOTOBUKIYA. 2021年12月11日閲覧。
  10. ^ 稲田翔威
  11. ^ 箱根駅伝2016、順天堂大学の稲田翔威は区間賞なるか!?
  12. ^ コトブキヤ史上最大!前代未聞の『ボーダーブレイク』1/1 プラモデル プロジェクトが始動!「輝星・空式」の巨大ランナーが公開!!【動画あり】-電ホビ 2018年7月11日閲覧
  13. ^ プラモデルの未来も変わる!?コトブキヤなど3社が玩具の3DCADデータで学習させた「パーツ判別AI」を共同開発!「THE AI 2018 2nd」で展示 電ホビ 2020年5月7日閲覧
  14. ^ 内田慎一 (2024年4月5日). “テレビ朝日、壽屋株を追加取得 持分法適用関連会社に”. ロイター通信. https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/5LCWZV22OBOKZLYULOR32DEU34-2024-04-05/ 2024年4月5日閲覧。 
  15. ^ コトブキヤ陸上部”. 株式会社 壽屋 企業情報ポータルサイト. 2021年12月11日閲覧。
  16. ^ a b 宣伝ランナー・稲田翔威、退職のお知らせ”. 株式会社 壽屋 企業情報ポータルサイト. 2021年12月11日閲覧。
  17. ^ 芸能界随一のマラソン芸人・げんき~ず宇野けんたろう(吉本興業所属)が当社の宣伝ランナーになりました!”. 株式会社 壽屋 企業情報ポータルサイト. 2021年12月11日閲覧。
  18. ^ 株式会社壽屋との「フィギュアパートナー」契約新規締結のお知らせ”. 東京ヴェルディ1969 (2014年6月11日). 2014年9月22日閲覧。

外部リンク 編集