コミックヨシモト

日本の雑誌

コミックヨシモト』は、2007年に出版された日本の月2回刊漫画雑誌である。7号で休刊。

概要 編集

20歳代から40歳代のサラリーマンを対象に2007年6月19日に創刊され、同年9月18日発売の7号で休刊となった。発行は芸能事務所の吉本興業ワニブックスが共同出資して設立したヨシモトブックス(吉本興業の子会社)、販売はワニブックス。毎月第1、第3火曜日発売。値段は320円。

編集長には、吉本興業の広報担当で広報誌『マンスリーよしもと』の編集長を務めていた竹中功が就任[1]。編集方針は吉本色を全面に出し、桂三枝(現:六代桂文枝)や島田紳助を初めとする吉本の芸人が漫画の原案や原作を担当することがセールスポイントだった。

お笑いで有名な芸能事務所の吉本興業が5億円を投じて、出版事業と漫画に進出したことでマスメディアでも注目された[2]。創刊時には25万部を発行し、将来的には掲載作品の映像化も視野に入れるとしていた。さらに創刊号の発売時には全国の18書店で吉本所属の芸人40組が即売会を開催。キャンペーン隊長は山口智充が務め、東京の即売会に参加。大阪市の即売会には坂田利夫が登場した[3]

しかし創刊号の実売率は3割にとどまり、その後も13万5000部の発行に対して売れ行きは1万部から2万部と売行きが上がらず、2007年9月18日発売の7号で休刊することとなった[4]。吉本はすでに2号目で見切りを付け休刊を決定していたが、その時点で桂三枝の執筆した原作が7話分まで出来上がっていて、三枝の原作をボツにするわけにはいかなかったので7号まで刊行されたという話もある[5]

連載作品の大半は、最終号掲載分でも完結しておらず中途半端な形で打ち切りとなっている。単行本化された作品も、『ハローバイバイ関暁夫のコミック都市伝説』と、他誌に移籍した『おんたま!』、そして『コミックホームレス中学生(原題『たむら』)』の三作のみであった。ただし2009年になって、連載陣の中でも特に人気の高かった『ガングリオン』のみが追加刊行された[6]

2008年5月23日の吉本興業の発表によると、この雑誌でおよそ2億円の営業赤字を出していることが分かった[7]

連載作品 編集

コラム 編集

表紙 編集

脚注 編集

  1. ^ KEY PERSON 竹中功”. 渋谷文化プロジェクト (2006年4月). 2013年7月25日閲覧。
  2. ^ “吉本興業、コミック誌創刊へ 芸人・タレントらが原案”. asahi.com (朝日新聞社). (2007年1月4日). http://www.asahi.com/culture/stage/engei/JJT200701040004.html 2013年7月25日閲覧。 [リンク切れ]
    “吉本興業、芸人が漫画作る”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2007年1月5日). オリジナルの2008年3月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080302042741/http://hochi.yomiuri.co.jp/feature/entertainment/owarai/news/20070105-OHT1T00062.htm 
  3. ^ “吉本漫画誌創刊、タレント40組書店でPR”. nikkansports.com (日刊スポーツ新聞社). (2007年6月20日). オリジナルの2007年6月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20070630004216/http://osaka.nikkansports.com/news/p-on-tp5-20070620-215559.html 
  4. ^ “「コミックヨシモト」7号発行で休刊”. スポニチ Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2007年9月8日). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/special/archive/2007archive/KFullNormal20070908146.html 2013年7月25日閲覧。 [リンク切れ]
  5. ^ “休刊決定 コミックヨシモトの裏事情 桂三枝に配慮”. アメーバニュース (サイバーエージェント). (2007年9月11日). オリジナルの2007年8月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20070811002141/http://news.ameba.jp/2007/09/7013.php 
  6. ^ もし悪役が主人公だったら…!異色のヒーロー漫画『ガングリオン』4月27日発売!!”. よしもとメルマガNEWS. 吉本興業 (2009年4月24日). 2013年7月25日閲覧。[リンク切れ]
  7. ^ “吉本興業、増収減益 コミック雑誌で赤字2億”. asahi.com (朝日新聞社). (2008年5月23日). http://www.asahi.com/culture/stage/engei/OSK200805230069.html 2013年7月25日閲覧。 [リンク切れ]

関連項目 編集

外部リンク 編集