コンドルールまたはコンドリュール(chondrule)とは、多くの隕石に含まれている球状の粒子である。コンドリュールという名称は、古代ギリシャ語のchondoros(『粒』)に由来する。

概説 編集

 
コンドライト中のコンドルール、目盛はmm

コンドリュールは、多くの隕石中に見られる。コンドリュールを含む隕石はコンドライトと呼ばれる。コンドリュールの大きさや、含有量でコンドライトは分類される。

コンドリュールは1500℃から1900℃に達する急な加熱の後、急速に冷却されたことによってできたと考えられている。隕石の母天体である小惑星に成長する以前に、宇宙空間で形成されたと考えられており、その熱源がなんであったかについては色々な説がある。太陽系の形成時の情報を多く有していると考えられることから、コンドリュールについて様々な研究が行われている。

コンドリュールの粒径と含有量によるコンドライトの分類 編集

下表のCIからCHは炭素質コンドライト(Carbonaceous chondrites)に分類される。H、L、LLは普通コンドライト(Ordinary chondrites)と呼ばれる。EH、ELはエンスタタイト・コンドライト(Enstatite chondrites)と呼ばれる。

Table 1: コンドリュールの粒径と含有量による分類[1]
コンドライトグループ 含有量 (vol%) 平均粒径 (mm)
CI 0
CM 20 0.3
CO 50 0.15
CV 45 1
CK 45 1
CR 50-60 0.7
CH 70 0.02
CB 20-40 10 (a subgroup), 0.2 (b subgroup)
H 60-80 0.3
L 60-80 0.7
LL 60-80 0.9
EH 60-80 0.2
EL 60-80 0.6
R >40 0.4
K 30 0.6

大部分のコンドリュールはガラス状か、結晶になった長石質の鉱物に囲まれた珪酸塩の鉱物からなる。

出典 編集

  1. ^ Weisberg et al. (2006) Systematics and Evaluation of Meteorite Classification. In, Meteorites and the Early Solar System II, 19-52 (D.S. Lauretta and H.Y. McSween, Eds.), Univ. Arizona press