ゴースト・ブレーカーズ

ゴースト・ブレーカーズ』(The Ghost Breakers)は、1940年に公開されたアメリカ合衆国ミステリホラーコメディ映画。監督はジョージ・マーシャル英語版、主演はボブ・ホープポーレット・ゴダード。ポール・ディッキーとチャールズ・ゴダードによる同名戯曲(1909年)の3度めの映画化[2]

ゴースト・ブレーカーズ
The Ghost Breakers
予告編からボブ・ホープ(左)とポーレット・ゴダード
監督 ジョージ・マーシャル英語版
脚本 ウォルター・デレオン
原作 ポール・ディッキー、チャールズ・ゴダード『The Ghost Breaker』(戯曲)
製作 アーサー・ホーンブロー・Jr.英語版
出演者 ボブ・ホープ
ポーレット・ゴダード
ウィリー・ベスト英語版
リチャード・カールソン
ポール・ルーカス
アンソニー・クイン
音楽 エルンスト・トッホ
撮影 チャールズ・ラング
編集 エルズワース・ホーグランド
配給 アメリカ合衆国の旗 パラマウント映画
公開 アメリカ合衆国の旗 1940年6月7日(デトロイト)[1]
1940年6月21日(全米)
上映時間 83分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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凸凹お化け騒動英語版』(1941年)、『凸凹フランケンシュタインの巻』(1948年)、それに本作と同じボブ・ホープとポーレット・ゴダード主演の『猫とカナリヤ』(1939年)とともにハリウッドのコメディホラー映画の古典とみなされている[2][3]

日本では劇場未公開。2016年にブロードウェイからDVDがリリースされた。

あらすじ 編集

メアリー・カーターは、キューバのブラック島にあるマルディト城を相続した。この城が呪われているとうわさされる中、メアリーはラモン・マデロスからジェフ・モンゴメリーという人物にこの城を売っていけないという忠告を受ける。 一方、ラジオ・スターのラリー・ローレンスは、番組で揶揄したギャングのフレンチーからマンハッタンのホテルに来いとの連絡を受ける。用心のため、拳銃を持って指定の部屋に行くと、同じ階にいたラモンが何者かによって射殺される。自分が発砲したと勘違いしたローレンスは、メアリーの部屋に逃げ込む。警察が来たためトランクの中に隠れたら、トランクごとそのまま港に運ばれ、キューバ行きの船に乗せられ、執事のアレックスが追いかける。

その後、ローレンスは同じ船に乗っていたメアリーと再会する。メアリーは、キューバに向かっていたことが判明する。そこへパラダ弁護士が現れ、ジェフが城を買いたいと申し出ていると告げる。

城に着いたローレスたちは幽霊を目撃し、ゾンビのような管理人に襲われる。パラダ弁護士は何者かに殺される。パイプオルガンに仕掛けがあって、暗号を解いて演奏すると地下への隠し扉が開く。城の地下には鉱脈があり、ジェフがそれを狙っていたことが判明する。

キャスト 編集

戯曲の映画化 編集

ポール・ディッキーとチャールズ・ゴダードによる戯曲『The Ghost Breaker』はそれまでに2度パラマウントで映画化されている。最初の映画化は『The Ghost Breaker』(1914年)。監督はセシル・B・デミルで主演はH・B・ワーナー英語版。2度目の映画化は『The Ghost Breaker』(1922年)。監督はアルフレッド・E・グリーン英語版、主演はウォーレス・リード[2]。ともにサイレント映画でフィルムは存在しないと考えられている[4]

本作の監督ジョージ・マーシャルが後に撮った底抜けコンビディーン・マーティンジェリー・ルイス)主演の『底抜けびっくり仰天』(1953年)はこの映画のリメイクである。

さらに本作はラジオドラマ化もされている。1949年放送の『Screen Directors Playhouse』でボブ・ホープが映画と同じ役を、シャーリー・ミッチェル英語版がメアリー役を演じた。ホープは1951年6月14日放送の1時間版にも出演した。

評価 編集

批評家には概ね好評だった。『ニューヨーク・タイムズ』紙のボズレー・クラウザーは、「パラマウントは鉱脈を掘り当てたようだ。1つのシーンで観客に恐怖と爆笑を同時に与える方法を発見したのだ」と評した[5]

出典 編集

  1. ^ Hanson, Patricia King, ed (1993). The American Film Institute Catalog of Motion Pictures Produced in the United States: Feature Films, 1931-1940. Berkeley and Los Angeles: University of California Press. p. 750. ISBN 0-520-07908-6 
  2. ^ a b c Miller, John M.. “The Ghost Breakers”. Turner Classic Movies. 2020年7月26日閲覧。
  3. ^ King, Susan (2010年6月2日). “Classic Hollywood: When Bob Hope, Joe E. Brown and Red Skelton ruled big-screen comedies”. Los Angeles Times. http://articles.latimes.com/2010/jun/02/entertainment/et-la-classic-hollywood-20100602 2020年7月26日閲覧。 
  4. ^ SilentEra.com lost films index”. SilentEra.com. 2020年7月26日閲覧。
  5. ^ Crowther, Bosley (1940年7月4日). “THE SCREEN; 'Ghost Breakers,' a Comic Thriller, at Paramount-- Spy Pictures at the Rialto and Palace”. The New York Times. https://www.nytimes.com/1940/07/04/archives/the-screen-ghost-breakers-a-comic-thriller-at-paramount-spy.html 2020-07-265閲覧。 

外部リンク 編集