サイコブレイク』(PsychoBreak、: The Evil Within[4])は、Tango Gameworksが開発し、2014年10月23日にベセスダ・ソフトワークスからMicrosoft WindowsPlayStation 3PlayStation 4Xbox 360向けに発売されたサバイバルホラーゲーム[5]

サイコブレイク
PsychoBreak
The Evil Within
ジャンル サバイバルホラー
対応機種 Microsoft Windows
PlayStation 3
PlayStation 4
­­­­­Xbox 360
­­­­­Xbox One
開発元 Tango Gameworks
発売元 ベセスダ・ソフトワークス
プロデューサー 木村雅人
ディレクター 三上真司
デザイナー 中村育美
音楽 高田雅史
美術 片貝直紀
メディア 光ディスクダウンロード
発売日
  • 日本 2014年10月23日[1]
  • アメリカ合衆国 2014年10月14日[2]
対象年齢 CEROD(17才以上対象)(ゴアモードDLC:CEROZ(18才以上のみ対象))
エンジン Id TECH5カスタム[3]
テンプレートを表示

追加コンテンツとして、『ジ・アサインメント』、『ザ・コンセクエンス』、『ジ・エクセキューショナー』がある。 また、3年後の2017年10月には、続編の『サイコブレイク2』が発売された。

ストーリー 編集

クリムゾンシティの刑事・セバスチャンとその相棒のジョセフが凄惨な大量死亡事件の現場へ急行すると、そこには謎に包まれた強大な力が待ち構えていた。他の警察官が次々と殺害されていく姿を目撃するなか、セバスチャンは何者かに襲われ、意識を失ってしまう。目覚めた場所は化け物が徘徊する常に死と隣り合わせの狂気の世界だったが、セバスチャンは戦いながらも状況を理解していく。

想像を絶する恐怖に直面し、生き延びるために戦うセバスチャンは、その強大な力の陰に潜む謎を解き明かすため、恐怖に満ち溢れた旅に出た[6][7]

物語は15のチャプターに分かれており、 アーカイブと呼ばれる収集品から、登場人物に関する文書や事件の詳細を紐解く情報、ゲームを進める上でのヒント等が取得できる。

CHAPTER.1 An Emergency Call
刑事セバスチャンは部下のジョセフ、キッドマンと共に署に戻る途中、ビーコン精神病院へ向かうよう緊急応援要請を受ける。運転するコネリー巡査の説明ではどうやら大量殺人が起きたらしい。そして車内無線で他の車両とのやり取りしていた最中、異様なノイズが響き渡る。やがて現場へ到着したセバスチャンが見たのは院内に散乱する大量の遺体、たった一人生き残った医師、そして超人的な動きで警官たちを殺す謎の男だった。
フードを被ったその謎の男に不意打ちされ意識を失ったセバスチャンは、目覚めた地下でチェーンソーを持った男に襲われる。追跡を振り切り、病院を脱出したセバスチャンが見たものは崩壊したクリムゾンシティだった。合流できなかったジョセフを置いてコネリーの運転する救急車で街の崩壊から脱出を試みるセバスチャンとキッドマン、そして医者のヒメネスと患者のレスリー。トンネルに入り込んだことで脱出に成功したように見えたが、突如先程のフードの男が車内に現れるとコネリーが異変をきたし、トンネルだった空間が山道に変化し、車は崖下に転落する。
CHAPTER.2 Remnants
悪夢のようなものから意識が戻ったセバスチャンは、自身が監獄のような作りの小さな病室にいる事を認識する。
病院のような空間から目覚めると、そこは崖から転落した救急車の中だった。キッドマンたちを探すため近くを散策するセバスチャンの前にコネリーを始めとする異形と化した村人たち「ホーンテッド」が襲い掛かる。
CHAPTER.3 Claws of the Horde
大量のホーンテッドから逃げ延び、河から上がったセバスチャンは寒村にたどり着き、医師ヒメネスと再会する。
セバスチャンはレスリーと合流するため、病院にもいたチェーンソー男「サディスト」と戦うことになる。
CHAPTER.4 The Patient
二人が村の奥へ向かうと、そこはヒメネスの弟バレリオの管理するホスピスがあり、数年前にレスリーがバレリオの治療を受けていたことをヒメネスが思い出す。レスリーは慣れ親しんだ場所に来るだろうとヒメネスは推測する。
その後、レスリーと再会したセバスチャンだが、ヒメネスが「ルヴィク」と呼ぶ謎の男が現れ、セバスチャンは長髪の怪物・ラウラがいる地下空間に飛ばされてしまう。
CHAPTER.5 Inner Recesses
ラウラの追跡から逃れたセバスチャンは、相棒のジョセフと合流する。その先で水槽に閉じ込められたキッドマンを救うが、三人揃ったのも束の間、ラウラに水面に引き摺り込まれ、二人ともはぐれてしまう。その後、偶然ラウラが火に弱いことに気付いたセバスチャンは彼女と戦い、撃退に成功する。
CHAPTER.6 Losing Grip on Ourselves
女性看護師タティアナがいる病院のような場所を探索していたセバスチャンは、いつの間にか別の場所へと飛ばされていた。そこでジョセフと再会し、中世にある砦のような場所を探索していく。やがて、遠くに見えた教会のような場所にキッドマンとレスリーが入っていくのを見た二人はそこに向かうが、巨大な犬の怪物「センティネル」に行く手を阻まれてしまう。
CHAPTER.7 The Keeper
教会からカタコンベのような場所に飛ばされたセバスチャンは、探索していくうちにレスリーに出会う。だが、金庫が頭になっている怪物・キーパーが現れ、レスリーとはぐれてしまう。彼と合流するためにセバスチャンはキーパーと戦い、本体である頭部の金庫を破壊することでついに撃破する。
CHAPTER.8 A Planted Seed Will Grow 
カタコンベを抜けた洞窟を進むセバスチャンはヒメネスのいる謎の実験室へと辿り着く。そこでヒメネスは、この世界の概要とルヴィクの力、そしてルヴィクと共同研究していたことを語る。しかしセバスチャンに巨大な脳が見えたかと思うとヒメネスはいなくなっており、そこに現れた二首の怪物「アマルガムα」に追われる羽目になる。かろうじて逃げた先はタティアナのいる空間だったが、そこにもルヴィクが現れる。
CHAPTER.9 The Cruelest Intentions
森に囲まれたルヴィクの生家に転送されるセバスチャン。そこに現れるルヴィクの幻影によって彼の過去と目的を知ることとなる。
CHAPTER.10 The Craftsman's Tools
地下空間に迷い込んだセバスチャンの前に再びラウラが現れる。なんとか彼女から逃げ切ったセバスチャンの前にルヴィクが現れ、ここが現実ではなくSTEMという装置の生み出した仮想世界であり、STEMを含め仮想空間もすべて自分が創造したものだと語り出す。ルヴィクはこの世界の神である自分に服従するべきであると語り、姿を消す。
その後、セバスチャンは再びヒメネスとレスリーのいる実験室に辿り着く。ヒメネスはSTEM世界から脱出するため、過去唯一の生還者であるレスリーを接続して装置を起動するが、なぜかうまく作動しない。さらに、その直後に現れたアマルガムαによりヒメネスは殺されてしまう。
CHAPTER.11 Reunion
地下駐車場でアマルガムαを撃退し、セバスチャンが建物の外に出ると、そこは崩壊したクリムゾンシティだった。だがその中でアサイラムだけが崩れていないことにセバスチャンは気づく。街をさまよううちにホーンテッドたちに襲われるキッドマンを見つけ、助け出すも今度はセバスチャンに異変が起こる。かつてのコネリーのようにホーンテッドになり、キッドマンを襲ってしまうセバスチャン。銃声と共に意識を失い、目覚めた彼にキッドマンは「あなたはもう汚染されている」「彼に利用されるかもしれない」と言いながら立ち去る。その後偶然見かけたジョセフと合流する。
CHAPTER.12 The Ride
ジョセフは移動手段としてバスを確保しており、発車させようとしたところにキッドマンが乗り込んでくる。彼女があわてて発進させようとしたのは巨大な蜘蛛の怪物「ヘレシー」に追われていたからだった。キッドマンがバスを走らせ、二人は追いかけてくるヘレシーを銃撃する。なんとか撃退に成功するも、今度はジョセフがホーンテッドに狙撃され負傷。セバスチャンが止血剤を確保して治療し、再びバスは発進するが、道路の先にまたもルヴィクが現れる。彼の力でバスは空中に浮き上がり、そのままビルの部屋へ突き刺さる。
CHAPTER.13 Casualties
バスからビルの部屋に投げ出された二人が気が付くとキッドマンの姿は無く、そのままバスは地面に落下してしまう。バスの中の彼女の安否を確かめるため、セバスチャンとジョセフはホテル内を通り抜けようとするが、エレベーターの落下により別行動になってしまう。ビルを脱出したセバスチャンはレスリーを連れたキッドマンを見つけるが、彼女はレスリーに銃を向ける。それを阻止しようとしたジョセフがきっかけでレスリーが大声をあげると、ビルの窓ガラスが粉々に割れ、地面が揺れ始める。逃げるレスリーを撃ったキッドマンの銃弾は止めようとしたジョセフの胸に命中する。ルヴィク以外は干渉できないはずのSTEMの街は巨大な地割れに見舞われ、セバスチャンは地の底へと落下する。
CHAPTER.14 Ulterior Motives
地下鉄の駅で目を覚ましたセバスチャンは奥の下水道を突き進む。だが、その先は蛸の怪物「クウェル」の巣へと続いていた。
CHAPTER.15 An Evil Within
地上に出るとそこはビーコン精神病院の正門前だった。セバスチャンはこの悪夢と決着をつけるためルヴィクとの最終決戦に挑む。

登場キャラクター 編集

主要人物 編集

セバスチャン・カステヤノス(Sebastian Castellanos)
- 木下浩之
本作の主人公。男性刑事。38歳。
クリムゾンシティ郊外で起きた殺人事件の捜査中、精神病院で起きた大量殺人の現場に急行したところ、悪夢のような世界STEMに入り込んでしまう[8]
20代という若さでゴールドバッジを取得し刑事へ昇格するほど優秀であるが、捜査方法が強引な部分もあるため批判されることも多い。同僚のマイラ・ハンソンと結婚し娘のリリーを授かるなど順風満帆な日々を送っていたが、ある日自宅が火災で全焼し、幼い娘を失ってしまう。あまりのショックにセバスチャンは酒に溺れる日々を送るが、その間にも妻のマイラは娘の死について捜査しており、やがて彼女は捜査資料をセバスチャンに託し失踪してしまう。マイラの捜査資料から娘の死が仕組まれたことを知った彼は、娘の死についてさらに強引な捜査にのめり込むようになった。
また、捜査があまりに度が過ぎたためか(脅迫や暴力など)、ジョセフによって内部告発されている。
相棒のジョセフとは8年来の付き合いで性格は正反対だがお互いに信頼し合っている。
娘の死により火事に対して大きなトラウマを持っている(あくまで火事を恐れており、火自体は恐怖の対象ではない)。
ジョセフ・オダ(Joseph Oda)
声 - 千葉一伸
セバスチャンの相棒の男性刑事。33歳。
無口で冷静、年下のキッドにも敬語で話すなど紳士的な性格をしている。
セバスチャンやとキッドマンともに現場の精神病院へ向かったが、異常な世界へ迷い込んでしまう。
眼鏡を掛けているが、視力補正以外にも手放せない理由があるようで(本人曰く「落ち着く」)、大切にしている。若くしてセバスチャンの相棒となり、斧を使った白兵戦、スナイパーライフルによる狙撃、ピッキング、爆弾処理と多彩な能力を持っている非常に優秀な刑事。作中では語られないが既婚者で愛妻家。しかし、家庭内では妻の尻に敷かれている模様。
娘の死と妻の失踪によって酒に溺れ、強引な捜査を続けるセバスチャンを内部告発したが、それは精神的に追い詰められている彼を助けたいという気持ちからであった。
非常に強い精神力を持っており、ルヴィクとトラウマ的な共通点が皆無にもかかわらずルヴィクの洗脳を自力で脱した。
ジュリ・キッドマン(Juli Kidman)
声 - 甲斐田裕子
セバスチャンたちのところへ転属してきた女性刑事。愛称はキッド。27歳。
緊急応援要請を受けて精神病院に急行し、事件に巻き込まれる。
新人に似合わない落ち着きや、どこか観察しているような態度をセバスチャンの刑事としての勘は密かに警戒していた。
正体はメビウスから警察内部に潜入しているスパイ。特殊な薬を投与されており、ルヴィクの力の影響を受けない。
追加シナリオであるザ・アサインメントとザ・コンセクエンスでは、彼女の視点で物語が進行する。STEMに囚われたレスリーを連れ戻すという指令をザ・アドミニストレイターから受けていたが、徐々にルヴィクと同調していくレスリーを見て利用されるよりも早く彼を殺すことを選択しようとする。目的を隠して暗躍しながらも、セバスチャン達を巻き込んでしまったという罪悪感や、自身も捨て石に過ぎない処遇を知り、メビウスやザ・アドミニストレイターへ不信をつのらせていく。
かつて両親から虐待を受けており、14歳の時に家出している。それからは生き延びるために犯罪にも手を染め、思春期のほとんどを少年院で過ごし、成人する頃にメビウスに拾われた[9]
ルヴィクと同じエルクリバー村の出身である。
最終的にSTEMの世界から脱出に成功するが、手のひらにルヴィクから刻印を刻まれてしまい、ルヴィクがいつでも精神にダイブできる状態、端末の一つとなってしまった[要出典]
タティアナ・グティエレス(Tatiana Gtierrez)
声 - 井上喜久子
女性看護師。38歳。
異世界の病院でセバスチャンを手助けする優しい人物だが、セバスチャンの問いかけに明確に答えずにはぐらかすなど謎が多い。
正体はビーコン精神病院内の閉鎖病棟に勤務していた看護師。その為、現実世界では彼女は行方不明になっており、作中で彼女の尋ね人の張り紙を見ることができる。

ビーコン精神病院 編集

レスリー・ウィザース(Leslie Withers)
声 - 河西健吾
ビーコン精神病院に入院していた患者。少年のように見えるが25歳。
情緒不安定でコミュニケーション能力が低いため意思疎通が難しい。
両親を目の前で殺害されるという悲劇に見舞われ、それが強いトラウマとなって現在のような精神異常をきたしている。
他人の意識を無意識に感じ取りシンクロさせるという能力を持ち、これで低いコミュニケーション能力を補っている。そのため危機察知能力も高く、セバスチャンの危機を救うこともある。
上記の能力と両親を失っているというトラウマを持っていることでルヴィクから適合者として付け狙われてしまう。STEMの世界で幾度となくルヴィクの支配を受けており、エンディングやザ・アサインメントではルヴィクに意識と肉体を乗っ取られてしまったような描写がある。
マルセロ・ヒメネス(Marcelo Jimenez)
声 - 土師孝也
精神病院の医局長を勤める男性。50歳。
自分の患者であるレスリーのことを第一に考えているかのように見えるが、実際は彼をルヴィクの世界からの脱出の手段としてしか見ていない。
実はルヴィクの研究を奪い、現在の状況を作り出した元凶でもある。彼自身はメビウスと繋がった人物であり、自身の組織内での地位のみを考えていた。
孤独に研究を行っていた少年ルヴィクの才能に目を付け、その理解者であるかのように近づいた。それから数年後も、火災に遭ったルヴィクに素材、すなわち人間を提供していたが、ルヴィクの両親から病院への寄付が止まると、その提供を拒むようになる。ルヴィクの研究結果を自身の名前で発表するなど彼を利用し、関係が破綻した後には強引な方法で研究自体を奪うため、ルヴィク自身をメビウスに引き渡してしまう。
追加シナリオでは、ルヴィクの異常な研究を危険視したり、脳だけにされたルヴィクを見て「卑劣」と言い憤慨するなどのまともな様子が見られるが、最終的には自身の保身や利益、研究者としての好奇心に負けメビウスの研究を続行する選択をしてしまった。良くも悪くも人間らしい人物である。
エンディングでは現実世界のSTEMに繋がれたまま死亡していた。

ヴィクトリアーノ家 編集

ルヴィク(Ruvik)
声 - 関俊彦
白いフード付きのローブを羽織った火傷の跡だらけの男。37歳。本作の鍵を握る男。
作中でセバスチャンを翻弄するかのごとく何度も現れる。その正体はSTEMの世界を作り出した張本人であり、本作の全ては彼の脳内で起こっている。突然現れては消える、物理的法則を無視、空間を歪める、触れただけで死に至らしめる等、その世界の中では絶対的な力を誇る。
幼少期から外界と接触を断ち研究に明け暮れていたが、納屋でヴィクトリアーノ家に対する復讐の巻き添えになる形で火災に巻き込まれ全身火傷を負い、愛する姉ラウラは焼死してしまう。その後は姉を生き返らせるべく狂気に満ちた研究をしていたが、ヒメネスに裏切られメビウスによって殺害、脳だけを摘出されSTEMへと組み込まれてしまった。
レスリーを寄り代にすることで現実世界へ生還しようと画策し、彼を支配するべく付け狙う。姉を失ったという過去が原因で、火そのものに対して強いトラウマを抱えている。
ルベン・ヴィクトリアーノ(Ruben Victoriano)
声 - 武田華
資産家ヴィクトリアーノ家の長男。10歳。後のルヴィクである。
まだ無邪気な部分が残っているが、小動物を解剖するなど異常性の片鱗はすでに見せ始めていた。姉ラウラと納屋で遊んでいた際に放火され、全身に重度の火傷を負うことになる。
その後、彼は父親によって地下に閉じ込められるが、後に両親を殺害している。
ラウラ・ヴィクトリアーノ(Laura Victoriano)
声 - 行成とあ
美しく優しいルヴィクの姉で、彼のただひとりの理解者であった。享年17歳。
土地を買収された村人からの復讐に巻き込まれる形で納屋に放火され、弟を先に逃がすが、自身は間に合わず焼死してしまった。
彼女の死がルヴィクを狂気の研究へと駆り立てSTEMの開発へと繋がった。

その他 編集

オスカー・コネリー(Oscar Connelly)
声 - 平井啓二
男性警察官で、階級は巡査。30歳。
セバスチャン達を事件現場である精神病院へ送り届ける際に、無線から謎のノイズを聞いてしまう。後にセバスチャンらと合流し、崩壊する街から脱出するが、崖から転落後、変わり果てた姿で現れる。
セバスチャン達とともにSTEMに囚われており、物語序盤でホーンテッド化してしまう。
ザ・アサインメントでもホーンテッドと化した姿で登場し、キッドマンに襲い掛かる。なお、作中で初めてホーンテッドとなった状態で言葉をしゃべっているキャラクターである(ただし、会話は成立していない)。
バレリオ・ヒメネス(Valerio Jimenez)
声 - 志賀麻登佳
マルセロ・ヒメネスの弟。エルクリバー村でホスピスを管理している。
既にホーンテッド化しており、患者の死体に声をかけながら解剖している。セバスチャンが見た幻の中では頭がかゆいと掻きむしっており、実際に脳の一部が露出している。
現実世界ではクリムゾンシティに向かう姿を最後に行方不明となっている。
ザ・アドミニストレイター(The Administrator)
声 - 山野井仁
氏名や年齢等あらゆる素性が謎に包まれた男。ザ・アドミニストレイターとは管理者の意。メビウスの幹部で、キッドの上司にあたる。
性格は傲慢かつ尊大。姿はほとんど逆光や影のみで描写され、素顔が見えることはほとんど無い。
追加シナリオのザ・アサインメントではキッドに対し、STEMに入りレスリーを連れ戻すよう命令する。しかし、キッドを含めセバスチャン達を捨て石扱いするなど酷薄な態度を取り、キッドの不信を買うこととなった。
ザ・アサインメントでは命令に従わないキッドに対し次第に警戒心を強め、ザ・コンセクエンスではついにキッドのクローンを作り彼女を始末しようとする。
リリー・リン・カステヤノス
セバスチャンとマイラの娘。過去の自宅火災で焼死したとされていたが…。
マイラ・カステヤノス
声 - 深見梨加
リリーの母でセバスチャンの妻。
旧姓はハンソン。粘り強く勤勉な性格だった模様。
リリーが死亡したと思われた火災のしばらく後、セバスチャンの前から姿を消した。
追加シナリオのザ・コンセクエンスにおいて、ザ・アドミニストレイターの側近であり、メビウスのエージェントとして夫であるセバスチャンを現実のビーコン精神病院でずっと観察していたことが明かされる。

クリーチャー 編集

ホーンテッド(The_Haunted)
ゾンビのような姿の人型クリーチャー。
体に痛々しい傷を負っている者が多く、有刺鉄線を巻きつけた個体、体に鉄骨が刺さっている個体、太った個体、仮面を付けた個体、顔面から触手が生えていて体を不可視にする個体など、バリエーションが多い。
作中もっとも多く戦う敵で、目を不気味に光らせ、主に道具を使ってセバスチャンたちに集団で襲ってくる。
使う武器は多岐に渡り、斧や松明に始まり、ダイナマイト、果てはクロスボウや銃までも使う個体が出現する。
弱点は火で、タイマツや火炎瓶、またはダウンした際にマッチで燃やすことで一撃で倒すことができる。
その正体はSTEMに取り込まれた被験者がルヴィクの意識と同調した結果、怪物化したもの。
作中のイベントでは人間がホーンテッド化する瞬間を見ることが何度かある。肌に血管や赤い水ぶくれが発生し、理性を失うという場合が多い。
インプ(Imp)
小人のような人型クリーチャー。
血にまみれ、片足か両足が欠損している為、歩くことができず這いずって移動する。
ホーンテッドよりもさらに多くの集団で現れプレイヤーの邪魔をする。一個体は決して脅威ではないが、非常に多くの集団で現れ、かつ行動も素早いので注意が必要。体が小さいので狭い隙間から這い出してくるほか、水中を泳ぐことも可能。
色々出来て素早く面倒くさい割に体力は無いに等しく、踏みつけるだけで倒すことが出来る。
オルタエゴ(Alterego)
常人よりも少し大きい人型のクリーチャー。
頭が二つあり、その片方は人の顔ではなく怪物のように牙が生えている。
オルタエゴ(Alter Ego=アルターエゴ、オルターエゴ)とは「別人格」のことを指す言葉である。
耐久力が高いうえ、スニークキルが不可能。掴みからの噛みつきや、爪による引っ掻きの他に、球状の酸を放出したりもする。そして一番危険なのが、腹部から寄生体のような触手を伸ばし、セバスチャンの頭部を食いちぎって即死させる攻撃である。
オルタエゴは解離性同一性障害の患者がSTEMに繋がれルヴィクの研究の果てに怪物と化したもの。
ルヴィクの研究によって前頭前皮質に刺激を与えた結果、交代人格から主人格への攻撃から始まり、二つの人格がお互いを攻撃しだし、それが収まるとやがて融合してしまったという。
サディスト(Sadist)
プレイヤーが最初に目にする事になるクリーチャー。
名前のsadistには加虐性愛者の意味があり、被験者だった殺人者がそういう人物だった可能性がある。
見た目は大柄な体躯をした大男。頭に鉄のヘッドギアを付け、返り血を浴びたタンクトップに作業ズボンという異様な風体をしている。
死体をナタで切り刻むという衝撃的な光景で悪夢は幕を開ける上、更には唸り声を上げチェーンソーを振り回しプレイヤーを追い詰める。その見た目に違わず耐久力が高くまたパワーを駆使して障害物を破壊しながら突進してくる。知能が高くないようでトラバサミに引っかかることがある。
数回に渡ってセバスチャンの前に強敵として立ちはだかり、最終チャプターではパンツァーファウスト3ロケットランチャーを武器に迫ってくる。
殺意の塊のようなその正体は殺人者の意識とルヴィクの狂気がSTEMを介して融合し誕生したクリーチャー。
ラウラ(RE-Bone_Laura)
非常に長い4本の腕と足を持ち女性を思わせる長い黒髪、焼けただれた皮膚が特徴。
血だまりや死体から叫び声をあげて現れ、髪を振り乱しながら襲ってくる。その長い腕の先には鋭い爪がある為、彼女の腕に捕まることは死を意味する。死体を媒介に移動することができる。
後述する誕生理由から火が弱点で焼かれると叫びながら悶え苦しむ。
ルヴィクの姉ラウラの凄惨な死の記憶とルヴィク自身の復讐心が融合し誕生したクリーチャー。
ノイン&ツェーン(Neun&Zehn)
教会への道を塞ぐ2人の巨人のようなクリーチャー。
マスクを被っているのがノイン、武器を持っているのがツェーンである。
ノイン、ツェーンはそれぞれドイツ語で「9・10」という意味。2人は9番目と10番目の被験者だったのかもしれない。
ノインは気性が荒く、登場直後に鎖を引きちぎってホーンテッドを叩き潰している。対してツェーンは臆病な気質らしいが時折激しい暴力衝動が出るらしい。
正体は、教会の地下研究室で育てられた双子の兄弟。
瀕死の状態だった双子は薬物の投与によりものの数十分で数㎝~十数㎝成長するという異常成長をしたと作中の文書に書かれている。
2体とも登場時は鎖で繋がれている。また、本編だけでなくザ・アサインメントにもノインのみ登場し、キッドとレスリーを追いかける。
センティネル(Sentinel)
巨大な犬の姿をしたクリーチャー。
センティネルという名も見張り、番人という意味。
教会の研究室で育てられていたもので死亡した被験者を餌として与えられた為、人肉を欲している。犬の面影はあるものの、そのほとんどはグロテスクに変容しており、本来の犬の頭部は上方向に向きがおかしくなってほとんど機能しておらず(目は機能している模様)、頭部の下には大きな縦向きの顎が口を開けている。
ちなみに、元は教会の番犬であったらしい。
キーパー(The_Keeper)
肉屋のような衣装を纏い、頭部が金庫になっている大男。
左手に巨大なミートハンマーを持ち、腰には鋭利な刃物が突き出たズダ袋を提げている。なお、この袋にはキーパーに殺害された者たちの脳が詰め込まれている。
攻撃方法はハンマーでの殴打、もしくは右手でズダ袋を振り回す攻撃の他、トラバサミに似た有刺鉄線の罠を仕掛ける。
頭の金庫が本体であり他に攻撃を加えても何度でも復活する上、金庫は頑丈で銃火器による攻撃では破壊出来ない。また、復活する際はその場ではなく、同じ金庫がある場所ならどこでも復活が可能であるため、わざと自殺し、復活するという方法でワープを行うことができる。
ただし、金庫が本体であるが故に金庫ごと破壊されると復活は不可能となる。
その正体はルヴィクの感情と記憶によって生まれたクリーチャーである。
かつてルヴィクは研究資料を金庫に隠しておりそれを奪われてしまった過去がある。また最終的に殺害され脳だけの状態にされたことから、金庫から研究資料を奪われた記憶、生きたまま脳だけにされたという激しい怒りからキーパーが生まれた。
追加シナリオのザ・エクスキューショナーでは娘を助けるためSTEMにつながれた主人公の男性(セバスチャンとは別人。肉屋の主人とのこと)が同調同化するという形で、プレイヤーキャラクターとして操作できる。本編で登場するものよりもステップなどで俊敏に動くことができる。
トラウマ(Trauma)
枷に体を縛り付けられたクリーチャー。
名前はそのまま「トラウマ(心的外傷)」である。
巨体を活かした突進や左手のカギ爪からの攻撃を繰り出してくる。
ルヴィクは少年時代に父親から宗教の信仰を押し付けられており、この時の拒絶の感情と記憶からこのクリーチャーは生まれている。また「トラウマ(心的外傷)」という名前の通り父親からの「教育」も相当なものだったことがうかがえる。
アマルガムα(Amalgam α)
様々な生物を無理やり融合させたような姿の巨大なクリーチャー。
巨体から繰り出す突進などの攻撃はそれだけでも脅威となる。またダメージを受ければ受けるほどその姿を禍々しく変えていく。
STEMに取り込まれ犠牲となった多くの被験者の怒りと憎しみが具現化したもの。それらの要因から周囲の恐怖や憎しみなどの負の感情を取り込み姿を変えるという特徴を持つ。
尚、ルヴィクの感情や記憶が反映されていないという珍しいクリーチャーである。
シーギョ(Shigyo)
崩壊したクリムゾンシティの水中に潜むクリーチャー。
水かきのような手で自由自在に泳ぎ回り、プレイヤーを水中に引きずり込もうとする。
STEMに繋がれたまま溺死した被験者の意識が生み出したクリーチャー。被験者はSTEMに繋がれる際にバスタブ型の装置に入れられるが、この際に溺死したものもいたという事になる。
アンノウン(Mr._Unknown)
ルヴィクと姿が酷似したクリーチャー。
動きはホーンテッドと類似しているが、最大の特徴はラウラの腕らしきカギ爪を召喚してくることである。
正体はルヴィクと被験者が高いレベルで意識をシンクロした結果、ホーンテッドが突然変異的に変化したもの。ラウラの腕を召喚できるのはこういった経緯からである。
ヘレシー(Heresy)
巨大な蜘蛛のような体躯をしたクリーチャー。
英語のHeresyには異端という意味がある。
長大かつ鋭利な足を使った踏みつけに加え、腹部から芋虫のような生物を生み出しプレイヤーを妨害してくる。またその巨大な見た目に反して高速で移動でき、バスで逃げるセバスチャンたちを追跡してくる。
ちなみに、よく観察すると人間のような頭部も確認できる。
被験者が完全に自意識を失ったことで生まれたクリーチャーで、自意識を失い暴走したことで多くの被験者の意識を取り込み巨大となったもの。
しかしこういった経緯からルヴィクはヘレシーとの意識共有を拒絶している。
クウェル(Quell)
多数の触手が特徴のクリーチャー。
タコの保護色のように体色を周囲と完全に同化し、姿を隠しながら襲いかかってくる。また触手による攻撃の他、毒ガスを吐く、爆発するヒルのような生物を生み出すなど多彩な攻撃をしてくる。
その誕生経緯はルヴィクの見られたくないという欲望から来ている。その感情はフードの下の焼け爛れた皮膚と、現実世界での脳だけになった姿に対する物であると推測できる。
アマルガム(Amalgam)・アマルガム・コア(Amalgam_Core)
本作のラストボス。
非常に巨大で全ての動くものを攻撃してくる。また他者を取り込もうと頭部のバイザーが開いた状態をアマルガム・コアと呼び、そこには融合したルヴィクがいる。
強制的にSTEMに繋がれ死亡した被験者たちの怒りと憎しみで生まれたアマルガムαが周囲の負の感情をさらに取り込んで巨大化し、そこにルヴィクの狂気が融合した姿。
尚、アマルガム自体は無敵に近い存在だが、そのコアは極めて脆弱である。
キャダバー(Cadaver)
追加シナリオであるザ・アサインメントとザ・コンセクエンスに登場。
ホーンテッドが内部コアの膨張により再生し、怪物と化した姿。
名前のCadaverは死体という意味である。
ブリッジ姿勢で徘徊し発光する複数の瘤、突き出た肋骨と不気味な姿が特徴。
視覚が再生の影響により消失し、聴覚のみですべてを判断しているため、音さえ立てなければ気づかれることはほぼない。気づかれてしまった場合、瘤を赤く発光させ接近し、突き出た肋骨で対象を拘束し、自爆する。しかし、判断基準が聴覚のみの為敵味方の判別はできず、手当たり次第に拘束するため、誘導することで味方のクリーチャーを拘束して自爆してしまうこともある。
また耐久力は非常に低く、銃1発で倒せる他、人の力で物と壁に挟まれただけでも爆発四散する。
ライトウーマン(Light_Woman)/ シェード(Shade)
追加シナリオであるザ・アサインメントとザ・コンセクエンスに登場。シェードはMODEL VIEWERでの名称。
サーチライト型の頭部、血だらけのコートを着た腕のない上半身、そこから伸びるヒールを履いた女性を思わせる足が特徴。
頭部のサーチライトは光源としての役割の他にキッドのライト同様、隠された通路やドアを出現させることができる。見つかったときはライトを赤く照射し動きを鈍化してくる他、胴体のコートの下には鋭い牙のはえた口が存在し、これによってターゲットを噛み砕いてしまう。さらに倒されたホーンテッドにライトを照射することでキャダバーとして復活させるなどの行動も見られる。
また、太い鉄の配管の間に無理やり体をねじ込み突破する、エレベーターの強固なガラスに一撃でヒビを入れるなど、見た目に反して凄まじいパワーを有する。
ルヴィクの「新たな体(レスリー)を探す」という意識から生まれたクリーチャー。ライトで場所を照らす能力=被験者の心の内を暴露する、といった意味があるらしい。また女性型でレスリーを探していること、ライトによって隠し扉等を暴くなどの能力からキッドと共通点が多い。
ブラックキーパー(Dark_Keeper)
追加シナリオのザ・エクセキューショナーにおけるラストボス。
その姿は全身黒く染まったキーパーで、本体も同じく頭部の金庫。ハンマーやズタ袋ではなく刀による素早い近接攻撃を行う。またアンノウンと同じくラウラの腕を召喚させることもできる。
キーパーとなった主人公がルヴィクの去ったSTEM内で他の被験者たちを退けた結果、STEMの支配力が強まり生まれた分身ともいえる存在。出現と同時に主人公の娘を連れ去ってしまう。トラップによって金庫にダメージを与えることが出来るが、相手が自分自身の為、主人公も同じダメージを受けてしまうという厄介な敵。
だが、娘をSTEMから脱出させるにはこのブラックキーパーを倒す他に方法はない。

武器・アイテム 編集

武器 編集

ハンドガン
バーストガン
ショットガン
ダブルバレルショットガン
スナイパーライフル
貫通スナイパーライフル
マグナム
ロケットランチャー
マシンガン
アガニクロスボウ
手榴弾
ブラスナックル

アイテム 編集

マッチ
注射器
メディカルキット

一時的アイテム 編集

ビン
松明

マーケティングと発表 編集

このゲームは『Project Zwei』(プロジェクト・ツヴァイ)と仮題され、2012年4月25日に公開された。三上真司カプコンよりバイオハザードシリーズのディレクターとして参加し、彼が指揮する最後の作品になる予定である。

2013年4月15日から、その後数日にかけてBethesda Softworksが短い謎めいたティザー映像を複数公開し[10]、2013年4月19日に、このゲームのタイトルと発売予定の機種と実写のティザートレイラーを公式に発表した[3]

日本語版タイトル『PsychoBreak』は、どこか壊れている、狂ったような世界をイメージしてつけられた[8]。海外版のタイトルは諸事情により『The Evil within』である。

脚注 編集

  1. ^ 「サイコブレイク」の国内発売日が2014年10月23日に決定。” (2014年7月8日). 2014年9月1日閲覧。
  2. ^ Sirani, Jordan (2014年7月17日). “The Evil Within is coming out a week earlier than expected.”. IGN. 2014年7月17日閲覧。
  3. ^ a b Goldfarb, Andrew (2013年4月19日). “Shinji Mikami's New Game is The Evil Within”. IGN. 2013年4月20日閲覧。
  4. ^ 「内なる悪」
  5. ^ Nakamura, Toshi (2013年4月25日). “The Evil Within Will Be More About Using Your Brain Than Your Gun”. Kotaku. 2013年4月25日閲覧。
  6. ^ 三上真司氏がサバイバルホラーに再び挑む! Tango Gameworks初作品『サイコブレイク』が発表、2014年発売予定”. ファミ通 (2013年4月19日). 2013年4月20日閲覧。
  7. ^ Romano, Sai (2013年4月19日). “The Evil Within story, key features detailed”. Gematsu. 2013年4月20日閲覧。
  8. ^ a b 『PsychoBreak(サイコブレイク)』三上真司氏インタビュー 完全版”. ファミ通 (2013年5月1日). 2013年5月21日閲覧。
  9. ^ 『2』での本人談
  10. ^ Wylde, Tyler (2013年4月16日). “Bethesda tweets cryptic Vine video, says "guess again" to Fallout 4 rumors”. PC Gamer. 2013年4月20日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集