サッカー大韓民国女子代表
サッカー大韓民国女子代表(サッカーだいかんみんこくじょしだいひょう)は、大韓サッカー協会(KFA)によって編成される女子サッカーのナショナルチームである。
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国または地域 |
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協会 | 大韓サッカー協会 (KFA) | ||
FIFAコード | KOR | ||
愛称 | 大極娘子(태극 낭자:テーグック・ナンジャ(大極レディース)) | ||
監督 |
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最多出場選手 | 趙昭賢 (チョ・ソヒョン)(142試合) | ||
最多得点選手 | 池笑然 (チ・ソヨン)(65得点) | ||
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初の国際試合 | |||
1990年9月6日 日本 ![]() ![]() (大韓民国ソウル特別市, 東大門運動場) | |||
最大差勝利試合 | |||
2009年8月26日 韓国 ![]() ![]() (中華民国台南県) | |||
最大差敗戦試合 | |||
1990年9月6日 日本 ![]() ![]() (大韓民国ソウル特別市, 東大門運動場) | |||
女子W杯 | |||
出場回数 | 4回 (初出場は2003) | ||
最高成績 | ベスト16(2015) | ||
オリンピック | |||
出場回数 | 0回 | ||
AFC女子アジアカップ | |||
出場回数 | 13回 | ||
最高成績 | 準優勝(2022) | ||
アジア競技大会 | |||
出場回数 | 8回 | ||
最高成績 | 3位(2010, 2014, 2018) | ||
概要編集
アジアサッカー連盟(AFC)および東アジアサッカー連盟(EAFF)に所属している。韓国の女子サッカーは常に男子サッカーの影に包まれていて、女子バスケットボールと女子バレーボールに比べて人気が高くないせいで、あまり注目されなかった。
2005年には自国開催の東アジア選手権で優勝を果たした。FIFA女子ワールドカップは2003年大会で初出場、このときは3連敗で敗退となった。2015年大会で2度目の出場。スペイン相手に女子ワールドカップ初勝利を挙げ、グループ2位で決勝トーナメントに進出、決勝トーナメント1回戦で敗れた。オリンピックは2022年までで未出場。
韓国においてサッカーは有数の人気競技であるが、それは男子サッカーに限った事であった。女子サッカーは長年にわたって男子サッカーの陰に隠れ、競技人口も少ないままであった。黎明期の代表選手で、Kリーグ初の女性主審となった任銀珠(イム・ウンジュ)も、大学入学後にホッケーからサッカーに転向して余り時間が経っていない時期に代表候補に招集されたと語っている。[1]
一部の高校・大学・実業団クラブの間だけで行われてきた女子サッカーも、近年になってからは少しずつ熱を帯び始め、同時に年代別代表を中心に成績面での著しい向上が見られるようになった。2008年、ニュージーランドで開催されたU-17ワールドカップではベスト8の成績を収めた。2009年、セルビアのベオグラードで開催されたユニバーシアードではフル代表や元U-20代表らのメンバーを揃えて大会に臨み、同国女子サッカー史上初となる優勝という成績を収めている。さらに2010年のU-17ワールドカップでも優勝を果たした。
2009年からは国内トップリーグとして「WKリーグ」が発足し、代表チームに多くの選手を送り込んでいる。
2015 FIFA女子ワールドカップでは、初戦で強豪のブラジルと対戦したが0-2で敗れた。第2戦のコスタリカ戦では2-2の引き分け、第3戦のスペイン戦では前半の29分に先制されるも後半の53分にチョ・ソヒョンのゴールで同点に追いつき、78分にも逆転のゴールを決め初の決勝トーナメント進出を決めた。しかし、迎えた決勝ラウンド16ではフランスに0-3で敗れ、大会を去っていった。
EAFF E-1サッカー選手権2017は、初戦の日本戦は14分にチョ・ソヒョンのPK、80分のハン・チェリンのゴールで2度追いつくも、最後は83分に岩渕真奈に決勝ゴールを決められて2-3と惜敗。続く第2戦の北朝鮮戦も18分にキム・ユンミのゴールで0-1と惜敗し2連敗となり、最終戦の中国戦も18分のゴール、35分のPKで0-2と前半を終える。後半に2点リードされて迎えた85分にカン・ユミのゴールで一時は1点差としたが、90分に3失点目を喫して1-3で終了した。なお、エースのイ・ミナも、この大会ではノーゴールと結果を残せずに4位という成績を残して大会を終えた。
2019 FIFA女子ワールドカップは、初戦で開催国のフランスと対戦したが完全アウェーの雰囲気に終始翻弄されてしまい、前半に3ゴールを奪われるなど0-4と大敗した。第2戦のナイジェリア戦では29分にキム・ドヨンがオウンゴールを献上するなど0-2で敗れて2連敗となった。最終戦のノルウェー戦でも4分と50分に2つのPKを決められた。78分にヨ・ミンジのゴールで1点を返したが反撃もここまでで、1-2で敗れた。結局、1得点8失点と守備力不足を露呈したのに加えてエースのイ・ミナもノーゴールと得点力不足も露呈したため、グループAの最下位で大会を去った。
EAFF E-1サッカー選手権2019は、初戦の中国戦はお互いに譲らない接戦を繰り広げた末に0-0とスコアレスドロー。第2戦のチャイニーズタイペイ戦はカン・チェリムの2ゴールと87分のジャン・ソルビンのゴールで3-0の快勝。優勝をかけた最終戦の日本戦は前半から接戦を演出していたものの、88分にシム・ソヨンが籾木結花のシュートを左手で止めてPKを献上。このPKをユン・ヨングルがコースを読んでいたものの止められずにネットを揺らされて0-1で終了。地元開催で優勝した2005年大会以来、14年ぶり2回目の優勝はならなかった。
成績編集
- 赤枠は自国開催
FIFA女子ワールドカップ編集
開催国 / 年 | 成績 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 |
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1991 | 予選敗退 | ||||||
1995 | |||||||
1999 | |||||||
2003 | グループリーグ敗退 | 3 | 0 | 0 | 3 | 1 | 11 |
2007 | 予選敗退 | ||||||
2011 | |||||||
2015 | ベスト16 | 4 | 1 | 1 | 2 | 4 | 8 |
2019 | グループリーグ敗退 | 3 | 0 | 0 | 3 | 1 | 8 |
2023 | |||||||
合計 | 出場4回 | 10 | 1 | 1 | 8 | 6 | 27 |
オリンピック編集
開催国 / 年 | 成績 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 |
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1996 | 予選敗退 | ||||||
2000 | |||||||
2004 | |||||||
2008 | |||||||
2012 | |||||||
2016 | |||||||
2021 | |||||||
合計 | 出場0回 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
AFC女子アジアカップ編集
開催国 / 年 | 成績 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 |
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1975 | 不参加 | ||||||
1977 | |||||||
1979 | |||||||
1981 | |||||||
1983 | |||||||
1986 | |||||||
1989 | |||||||
1991 | グループリーグ敗退 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 22 |
1993 | グループリーグ敗退 | 3 | 1 | 0 | 2 | 4 | 9 |
1995 | 4位 | 5 | 2 | 1 | 2 | 11 | 5 |
1997 | グループリーグ敗退 | 2 | 1 | 0 | 1 | 11 | 1 |
1999 | グループリーグ敗退 | 4 | 3 | 0 | 1 | 30 | 5 |
2001 | 4位 | 6 | 4 | 0 | 2 | 16 | 10 |
2003 | 3位 | 6 | 4 | 1 | 1 | 22 | 5 |
2006 | グループリーグ敗退 | 4 | 2 | 0 | 2 | 14 | 6 |
2008 | グループリーグ敗退 | 3 | 2 | 0 | 1 | 5 | 3 |
2010 | グループリーグ敗退 | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 | 3 |
2014 | 4位 | 5 | 2 | 1 | 2 | 18 | 4 |
2018 | 5位 | 4 | 2 | 2 | 0 | 9 | 0 |
2022 | 準優勝 | 6 | 4 | 1 | 1 | 11 | 4 |
合計 | 出場13回 | 54 | 28 | 7 | 19 | 157 | 77 |
アジア競技大会編集
開催国 / 年 | 成績 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1990 | 5位 | 5 | 1 | 0 | 4 | 2 | 30 |
1994 | 4位 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 9 |
1998 | グループリーグ敗退 | 3 | 1 | 1 | 1 | 8 | 4 |
2002 | 4位 | 5 | 2 | 0 | 3 | 6 | 8 |
2006 | 4位 | 5 | 2 | 0 | 3 | 7 | 10 |
2010 | 3位 | 5 | 3 | 1 | 1 | 14 | 4 |
2014 | 3位 | 6 | 5 | 0 | 1 | 33 | 2 |
2018 | 3位 | 6 | 5 | 0 | 1 | 32 | 3 |
2023 | |||||||
合計 | 出場8回 | 38 | 19 | 2 | 16 | 102 | 71 |
EAFF E-1サッカー選手権編集
開催国 / 年 | 成績 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2005 | 優勝 | 3 | 2 | 1 | 0 | 3 | 0 |
2008 | 4位 | 6 | 3 | 0 | 3 | 15 | 9 |
2010 | 3位 | 7 | 5 | 0 | 2 | 47 | 4 |
2013 | 3位 | 3 | 1 | 0 | 2 | 4 | 5 |
2015 | 準優勝 | 6 | 5 | 0 | 1 | 29 | 3 |
2017 | 4位 | 6 | 3 | 0 | 3 | 43 | 7 |
2019 | 準優勝 | 3 | 1 | 1 | 1 | 3 | 1 |
2022 | 3位 | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 | 3 |
合計 | 出場8回/優勝1回 | 37 | 21 | 3 | 13 | 150 | 32 |
FIFAランキング編集
- 2003年から公表。現在は原則として3ヶ月ごとに発表される。
(参考:FIFA女子ランキング)
- 初登場 - 24位(2003年7月)
- 最高順位 - 14位(2019年3月)
- 最低順位 - 26位(2006年6月)
- 2006年からオーストラリアがAFCに転籍したため、AFC内ランクにも影響がある。
出典: Women's Rankinng
招集歴のある選手編集
- 金正美 (キム・ジョンミ/Kim Jung-Mi)
- キム・ソリ (Kim Seu-Ri)
- 全珉炅 (チョン・ミンギョン/Jun Min-Kyung)
- 金度姸 (Kim Do-Yeon)
- キム・ヨンジ (Kim Yun-Ji)
- 金有美 (キム・ユミ/Kim Yoo-Mi)
- シム・ソヨン(Shim Seo-Yeon)
- ノ・ダヘ (Noh Da-Hee)
- ファン・ボラム (Hwang Bo-Ram)
- 柳志恩 (ユ・ジウン/Yu Ji-Eun)
- 全ガウル (Jeon Ga-Eul)
- キム・ヒヨン (Kim Hee-Young)
- 権ハヌル (クォン・ハヌル/Kwon Hah-Nul)
- 李張微 (イ・ジャンミ(Lee Jang-Mi)
- 李世恩 (イ・セウン/Lee Sea-Eun)
- コ・テファ (Go Tae-Hwa)
- 車鉛喜 (チャ・ヨンヒ/Cha Yun-Hee)
- イ・ウンミ (Lee Eun-Mi)
- チョ・ソヒョン (Cho So-Hyun)
- カク・チヘ(Kwak Ji-Hye)
- キム・ソヨン(Kim Soo-Yun)
- 韓松伊 (ハン・ソンイ/Han Song-I)
- 朴煕栄 (パク・ヒヨン/Park Hee-Young)
- 任銀珠(イム・ウンジュ) - 元FIFA国際主審、AFC審判委員会委員
- 池笑然 (チ・ソヨン)
- 李珍和 (イ・ジンファ) - 日本女子サッカーリーグINAC神戸レオネッサ所属。登録名は「ジナ」
脚注編集
関連項目編集
- サッカー大韓民国代表
- WKリーグ
- 坡州蹴球國家代表訓錬院 - 専用練習場