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水洗便器用薬剤供給装置サニタイザー
サニタイザーが連結され薬剤が供給されている男性用トイレの小便器
 
女性用トイレではサニタイザーが大便器に連結され薬剤が供給される

サニタイザー(sanitizer)とは、消毒薬を供給する装置または機器である。

病院の待合室や診察室、店舗においてある衛生面や快適性を重視する施設のディスペンサーに入った、手を消毒させる装置をサニタイザーと呼ぶほか、衛生面や快適性を重視する施設の水洗トイレでは、小便スラッジからなる尿石便器排水管の付着防止および便器内を消毒して悪臭を防止するために水洗便器の洗浄管にサニタイザーと呼ばれる薬剤供給装置水洗便器の洗浄管に連通管を介して連結して、便器洗浄水を流す度に毎回自動的に界面活性剤を主成分とする洗浄、脱臭、芳香、尿石付着防止に特化した洗浄消毒薬を機器(サニタイザー)内で一定量、一定濃度に溶解(生成)し水洗便器に供給して便器の洗浄・脱臭・静菌・排水管のつまり防止、便器の薬剤コーティングによる汚物付着防止がなされる。

水洗トイレにおけるサニタイザー編集

水洗トイレでは、便器の表面やトラップ、排水管内で微生物(バクテリア)が活発に繁殖していて、水洗トイレでの洗浄水は、汚物を流すものの、同時に尿の成分に細菌などが結びつき、バクテリアの繁殖を促す要因となる。さらに、便器内や便器からの排水管はpHが上昇してアルカリ性になって尿中の炭酸カルシウムリン酸カルシウムが結晶になり、やがて尿石を形成する。 小便スラッジからなる尿石は尿中に溶けているカルシウムイオンが炭酸などと反応し、カルシウム化合物として、便器および便器のトラップ、便器からの排水管の内部に付着する。尿石には尿中の有機物も含まれており、これが腐敗分解すると、トイレ独特の臭気が発生する。トイレにおける悪臭の主たる原因になっており、尿石が便器〜排水管への付着、蓄積が進むと悪臭がさらにひどくなり、やがて排水管の詰まりが起こる。水洗トイレでは小便や大便の汚物は水で流れるものの、同時に尿の成分や細菌などど結びつき、便器の表面やトラップ等の水溜り部や排水管内でバクテリア等の細菌が活発に繁殖して尿の成分とバクテリア等の細菌とが結び付くとバクテリア等の細菌がさらに繁殖して悪臭や尿石発生の原因となる。このため各業者から尿石除去及び防止の薬剤が発売されており、古くから悪臭を消すためにトイレボールと呼ばれる球状の消臭剤を男性用小便器排水口付近に投入されることが多かったが尿石に対する効果は殆ど無く主成分がパラジクロロベンゼンであるためにパラジクロロベンゼンの有毒性から排除の動きが活発になっていたりしていることから近年ではトイレボールに代わって尿石防止剤を小便器のトラップ部に置かれる事が増え、最近は洗浄水を電気分解して生成した機能水を流しバクテリアの繁殖を抑制してアンモニアの発生や尿石付着を防止する機能がある小便器が発売されているほか、水道水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られる、除菌成分含む水である除菌水を発生させて洗浄する便器が開発されている。

公共の施設の水洗式トイレでは水洗便器の洗浄水に尿石防止や消毒、消臭、洗浄等を目的とした必要量の薬剤を一定に生成して自動的に添加供給する水洗便器用薬剤供給装置サニタイザーが設置されることが多い。

サニタイザーは機器内に水を取り込み薬剤を溶解して洗浄剤・静菌剤を一定量に生成させ、水洗の終わるころ、水に溶解した洗浄剤・静菌剤が便器に溶出して、便器に注ぎ込まれた薬液は便器表面全体に作用、汚れを洗浄し、脱臭して、バクテリアが繁殖するトラップ内でさらに効果を持続して、さらに排水管へと流れていき、水を流すたびに殺菌洗浄剤が便器に直接作用して付着物や尿石の発生・固着を予防してパイプのつまり防止や汚れや悪臭の原因となる細菌の繁殖防止、バクテリア繁殖の抑制、便器内のトラップ等溜水部の水をpHコントロールできる除菌洗浄剤の効果で中性に保ち尿石の発生を抑え洗浄と防臭を効果を発揮してトイレのトラブルの原因に効果を発揮する。

このような水洗便器に対する薬剤処理の必要性は、多数の人々が使用する各所のトイレにおいてとりわけ高くなり、主にデパートホテル旅館等の宿泊施設劇場デパート複合商業施設病院等の不特定多数の利用者が居り衛生面や快適性を重視する施設の、男性トイレでは小便器に、女性トイレでは和式大便器洋式大便器の便器洗浄管(便器への給水管)に組込み連結して設置される。

サニタイザーが設置されている男性トイレでは、おおむね小便器のみに設置され、和式大便器・洋式大便器には設置されないことが多いが、男性トイレの小便器に設置されている同一箇所の女性トイレにはほとんどの和式大便器・洋式大便器にサニタイザーが設置されている。これは同じ大便器でも男性トイレの大便器に比べると女性トイレの便器(大便器)は実質上、小便器の役割も兼ねているため、排尿に供される頻度が極端に高いためである。 より快適性や衛生、大便器の美観、殺菌、洗浄、脱臭、排水管のスケールによる詰まりの予防とともに芳香によるトイレ環境を良好な状態等を重視する衛生環境づくりに積極的な企業や施設では男性トイレの大便器にもサニタイザーが設置されているトイレも多く存在する。

 
薬剤の自動滴化と検知した使用時間に応じて排水量をコントロールして節水にも役立てている製品も開発された

サニタイザーは、水洗の水が流れ終わる頃の最後の水に殺菌洗浄薬剤を便器に溶出し、便器表面からトラップへ、そして排水管へと流れて殺菌洗浄剤により、洗浄、脱臭、静菌、芳香、尿石による詰まり防止の効果を発揮する。なおサニタイザーの薬剤は、汚れと悪臭に対して除去する成分と防止する成分から成っおり、除去の成分は汚れを即効的に洗浄する洗浄剤、防止の成分は尿石(スケール)という悪臭の元となる物の発生を防ぐ殺菌力を持つ静菌剤から成っている。また薬剤により便器内や便器からの排水管のpHがアルカリ性のなるのを抑えて中性を保たれることによりアンモニアなどによる悪臭を予防と尿石の生成が抑制される。

使用水も、さまざまな水質(上水・井水・雨水・工業用水など)にも対応可能で、より衛生的で安全なトイレ環境を維持される。

また便器洗浄水を流す度にサニタイザーから便器への薬剤溶出の動作が繰り返されることにより、便器の洗浄・脱臭・静菌・排水管のつまり防止がなされて、便器の目に見えない裏や便器内通水路部に至るまで清掃の行き届きにくい便器の隅々まで薬剤で洗浄されることから、使用待機状態の便器および排水管は常に薬剤でコーティング除菌消毒されるので汚れのない便器、アンモニアなどによる悪臭がなく芳香されたトイレはトイレ清掃員の負担軽減と清掃時間短縮によりトイレ清掃時におけるトイレ使用禁止等時間(閉鎖時間)短縮やトイレの混雑解消にも繋がる他、便器の汚れがほとんどないことから、柄付きタワシブラシ類でをまんべんなくこする動作での便器の清掃が少なくなる分便器の表面や釉薬に対する傷つき等ダメージが少なく便器は末長く使用でき、便器内は常に薬剤溶出により薬剤で浸されており、便器の溜水部も薬剤の溶液であることから清掃時は便器に溶出した薬液を利用して清掃されることから、他のトイレクリーナー等の薬剤も使用しなくても済む。

構造編集

 
大便器のフラッシュバルブに連結されたサニタイザー

サニタイザー本体には、フロート(浮き)付きの弁装置を持つ薬液混合用溶解槽とカートリッジ等に入った殺菌洗浄薬剤が仕込まれており、フラッシュバルブ等の便器への給水管(フラッシュバルブの場合二次側以降の配管(大便器に取付ける場合はバキュームブレーカ以降の配管))から枝分かれした構造の連通管(給排水管)を設け、サニタイザー本体と連結、結管される。フラッシュバルブ起動毎にサニタイザーに内蔵されているフロート付きの弁装置の作用で一定量ずつの水を取り込み、サニタイザー内に仕込まれた薬剤ボトルの底面にある海綿体の浸出性瓶栓から浸出する薬剤をサニタイザー内の薬液混合用溶解槽に取り込まれた水により希釈して薬剤水溶液とし、フラッシュバルブ閉止間際に給水管内の内圧減少に伴って、この薬剤希釈水溶液を前記フロート付きの弁装置を設けた弁室および連通管を介して再び給水管内に排水して、便器内へ排流(供給)するようになっている。

サニタイザーへの連通管は便器の洗浄方式でフラッシュバルブ式の場合は大便器の場合バキュームブレーカ以降に連結されるが密結ロータンク式の場合タンク内の給水弁のボールタップ部に連結され、隅付きロータンク式ではボールタップ部から連結する場合とフラッシュバルブ式同様に便器への洗浄管に連結される場合がある。

 
大便器のフラッシュバルブとビニールチューブ管を介して接続されたサニタイザーの例

通常、便器への給水管から枝分かれした構造の金属管による連通管により至近距離に設置されたサニタイザー本体と連結、結管される場合が多いが、フラッシュバルブ内蔵便器や自動フラッシュバルブが壁内に隠塀されている等フラッシュバルブとサニタイザーの設置場所が離れている箇所及びタンク式洗浄のタンク内ボールタップからサニタイザーに接続される等の場合はとサニタイザーへの連通管としてビニールチューブ管を介して接続され、フラッシュバルブ、ロータンク等全ての洗浄装置に対してサニタイザーの取り付けに対応しており、市場の水洗便器の全機種にサニタイザーによる薬剤洗浄が可能となっている。

ビニールチューブ管を連通管としている場合はビニールチューブ管は無色透明の管を使用される事が多く、この場合便器洗浄水を流すと水がサニタイザーに入り込み、便器洗浄が終わる前にサニタイザーからの薬液が便器に出ていく液体の流れがはっきりと見える。

作動原理編集

   
サニタイザー内のフロートと薬剤(起動(入水)時)
満水・薬剤溶解生成時(便器に排出前)

水洗フラッシュバルブを操作して便器に水を流すと、水は水圧により連通管(便器の給水管からサニタイザーに連結した管)を通り、フロート弁を経由してサニタイザー内の薬液混合用溶解槽に流入する。サニタイザー溶解槽内の水量が増えるにつれて、フロート(浮き)が、浮力により上動(上昇)していき、やがてフラッシュバルブの流水がピークに達する頃、サニタイザー溶解槽内が満水になると同時にフロートが最上昇点に達し、フロート弁の弁体が弁座に圧接して、水の流入・排出管部が閉塞される。このためにサニタイザー溶解槽内へ流入する水の量(約200ml)は、常に一定となる。サニタイザーに流入した水は、サニタイザー内に仕込まれた殺菌洗浄薬剤と接触して薬剤を溶解する。フラッシュバルブが閉止直前には吐水される流水が徐々に弱まり便器へ流れる水圧も低下して連通管内の内圧が減少すると、フロートが降下して弁体が弁座から離れ、フロート弁が開き、水の流入・排出管部が開放され、サニタイザー溶解槽内の薬剤を溶解した薬剤水溶液は連通管を介して再び給水管内に排水され便器に流れ込む。便器に流れ込んだ薬液は便器表面からトラップ、排水管へ流れて便器の表面や管路、排水管は常に除菌消毒される。一回のフラッシュバルブの操作により便器に流れる水の量はほぼ一定であり、水流の強さの時間的変化も一定した状態が繰り返されるので、サニタイザーに水が流れ込み、薬剤を溶解して便器へ流れる過程も一定した状態が繰り返され、便器に施す 薬剤は常にほぼ一定量の薬剤が溶解して便器に注ぎ込まれて供給される。便器への流水が終了する間際の最後の水に薬剤を溶解した溶液が便器に供給されるので、薬剤を溶解した溶液はほとんど希釈されることなく、常に安定した薬剤量及び薬剤濃度(約100 ppmの濃度)の溶液が便器内に留まると同時に便器からの排水管に残留し、便器の汚物付着防止、消毒、静菌、バクテリア等の細菌の繁殖を抑制により、アンモニアなどによる悪臭を予防、脱臭、尿石の付着防止、排水管のつまり防止に効果に作用する。

 
サニタイザーからの薬剤の溶液が注ぎ込まれ滞留する洗浄直後の大便器内の様子

また便器洗浄後のサニタイザーから便器への管路や便器内の溜水部や管路に残留した薬剤の溶液は次回の洗浄開始直後に便器から出てきて消毒剤による便器内の消毒と、洗浄剤により便器内は隅々まで防汚洗浄がなされ使用前の便器のボウル内全表面は隅々まで常に薬剤で防汚コーティングされる。便器洗浄水を流す度にサニタイザーから便器への薬剤溶出の一連の動作が繰り返されることにより、便器の洗浄・脱臭・静菌・排水管のつまり防止がなされて、使用待機状態の便器は常に表面や管路は除菌消毒され、トラップ等の便器内の水溜りには一定量の、濃度の薬剤の溶液(約100 ppmの濃度の溶液)が常時滞留しバクテリア等の細菌の繁殖を抑制されると同時に薬液からのトイレ内の芳香がなされている状態となる。

このため目皿がある小便器では直接見えないが、封水トラップ等溜水部が直接見える大便器の場合は溜水部に便器洗浄直後サニタイザーから溶出された薬液による泡立が一時見られる。この泡立ちは短時間で消えて静水状態となり薬液は便器内で滞留して洗浄が繰り返される毎にこの状態となる。


サニタイザー内には常に少量の水が残る構造になっており、残留した水に絶えず薬剤を溶解させる以外に、長期間使用しない場合のサニタイザー内及び薬剤溶出部の乾燥防止や、水圧が高い場合の飛沫の飛散などを防止することができる仕組みなっている。

このためにサニタイザーからは水が流れて機器内に水が入るとフロートが水にがゆらゆら揺れながら上がって、フロート弁が『カタッ』と閉まる音や、便器の流水が終わる頃フロート弁が下がりながら開き 『スーッ』と薬液が便器に出ていく作動音が聞こえてくる場合がある。

 
新型サニタイザーと新型サニタイザーが設置された小便器

トイレ利用者がほぼ一定で等間隔で洗浄が繰り返される殆どの場合は、常にほぼ一定量の薬剤が溶解して便器に供給されるが、トイレ利用者増減の大幅なばらつきがある場合、例えば常にトイレ利用者があり便器洗浄が絶えず連続して洗浄動作が繰り返される場合とトイレ利用者が少ない施設でのトイレの場合とでは薬剤の消耗量と希釈濃度の差異が生じる場合がある。特に夜間閉鎖されるオフィスやデパート等では朝一番の洗浄では一晩中溶解した濃厚な薬剤溶液が便器から吐出する。さらに施設の長期連休等で長時間洗浄が行われなかった時の連休後初回の洗浄時にサニタイザー内で連休中溶解され続けた過剰量の薬剤が便器に供給されてしまう場合がある。

これらの必要量の薬剤供給の確実性をと安定性を向上するために最新のサニタイザーはさらに薬剤濃度を一定に保てるように本体内部に薬剤タンクと薬液混合用タンク(希釈槽)が内蔵されており、薬剤タンクの底部にはダイアフラム押圧弁があり、便器の水を流すと水は水圧により給排水管(便器の給水管からサニタイザーディスペンサーに連結した管)を通り、サニタイザーディスペンサー内に流入するサニタイザー内の薬液混合用タンク(希釈槽)に水が流入する一方、内蔵された複数のフロート弁とマグネットの反発力にて薬剤タンク底部のダイアフラム押圧弁が押され、薬液通過孔から薬液混合用タンク(希釈槽)に一定量の薬剤が滴下して薬液混合用タンク(希釈槽)で一定濃度に希釈される。便器の洗浄が終わり近くなって、洗浄水の水圧が低下すると、フロートの弁体に接続管部側からの水圧が印加されなくなり、薬液混合用タンク(希釈槽)内の薬液は接続管部、水の流入・排出管部及び連通管を通じて洗浄水供給管に至り、便器内に流下し始める。なお、ここで流下する洗浄水は、流出口との間に残存しており、薬液混合用タンク(希釈槽)内は前回流れた洗浄水及び薬液との混合液と、今回の新たな洗浄水との洗浄混合液である。この一定量の薬液との混合液は、下蓋部材の底面上に残留する。次に洗浄水が流れてきて、薬液混合用タンク(希釈槽)内へ流入すると、この一定量の薬液が混合された混合液と新たに流入した洗浄水とが混合せしめられ、さらに洗浄水の水圧が低下すると、再びこの洗浄混合液が一部のフロートに形成した液体通過孔、接続管部、水の流入・排出管部、連通管を介して洗浄水供給管に至り、該供給管から便器内に流下し、便器の洗浄水を流す度にこの動作が繰り返されるので薬剤供給量は一定しており、過剰量の薬剤が便器内に排出されることがなく薬剤の定量供給の確実性を向上することができることから、保守・管理の容易化を図れ、特に、多数の人々が使用する駅やホテル、レストラン、大型商業施設のトイレ等において広く普及している。


 
大便器のフラッシュバルブに内蔵されたサニタイザー(起動レバーハンドル付け根上部の円筒形の部分が薬剤希釈槽)(ダスキン製ビューティクリーン)

サニタイザーのメーカーによっては手動フラッシュバルブにサニタイザーを内蔵された機種もあり、手動フラッシュバルブの洗浄起動弁のレバー付け根部分にフロート弁が内蔵された薬剤希釈槽が内蔵され、フラッシュバルブ起動毎に洗浄水の一部が薬剤希釈槽に流入して薬剤を溶解して一定量の薬剤溶液を便器に供給する機種も存在する。

 
オートサニタイザーの使用例。排水や薬剤の自動滴化だけでなく、検知した使用時間に応じて排水量をコントロールして節水にも役立てている製品も開発された(写真:日本カルミック社製サニタイザー)。(写真上は小便器用・写真下は大便器用)

最近ではサニタイザー自体を大洗浄、小洗浄の流し分け判定機能による水洗時間と流量、頻度を自動制御する自動フラッシュバルブ本体に内蔵したオートサニタイザーが大便器用、小便器用共に存在しこれらのオートサニタイザー(後述のビルトインサニタイザーも含む)はタッチレスによるクリーンさと使用頻度を認識。頻度に応じて水洗量を最適に自動調整し内蔵タイマーとセンサーにより効率的に便器に薬剤を供給し、大便器用では、内蔵タイマーとセンサーにより大小の自動判別洗浄で便器の使用人数や使用頻度を感知し、小洗浄判定時間内であっても小洗浄が連続した場合等使用状況に応じて自動的に大洗浄を行い、使用状況に応ずる適量の薬剤の自動滴化だけでなく、検知した使用時間に応じて排水量をコントロールして大小を自動判定洗浄するので節水効果が高く節水に役立てている。設置は既存のフラッシュバルブに簡単に取付できるので配管工事、断水、電源工事の手間をかけずに簡単に設置できる。 一部のオートサニタイザーはビルトインサニタイザーとして壁内に設置された機器や便器内に内蔵された機種も存在する。インテリア性を重視したトイレ空間のデザインを損なわないために開発され、サニタイザーの基本性能をすべて活かしながら、1台のビルトインサニタイザーで複数連立の小便器に対応する。

さらに一部のサニタイザーは、本体に弾力が高く自己拡張性のある輸液チューブを使用し、これを機械に挟み込んでローラーで押すことによって、あらかじめ設定された量を輸注する薬剤供給用輸液ポンプと赤外線人感センサが内蔵されており、便器の使用人数や使用頻度を感知し、適量の薬剤が自動滴下し、便器の使用状況に応じた薬剤量及び薬剤濃度の溶液が便器に供給される機構を持つ機種も存在している。

薬剤 編集

サニタイザーに内蔵されている薬剤はメーカーや種類により様々であるが、殺菌、尿石防止剤としてのカチオン系界面活性剤(スルファミン酸)、洗浄剤としてのノニオン系界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム、メチルビニルエーテル・マレイン酸共重合体液)、成形助剤としてのホウ酸、及び防錆剤としてのイビット155Kを含有したを主成分とする強力な便器洗浄薬剤が、液体またはゲル(ゼリー)状の薬剤としてカートリッジ式の耐薬性容器ボトルのタンクに入っており、その薬剤ボトルタンク底にある蓋部の薬剤溶出部は、海綿体の合成樹脂製のスポンジになっており、その海綿体の無数に開いた小さな穴から薬剤が滲み出るようになっている。サニタイザー内には常に少量の水が残る構造になっており、残留した水に絶えず薬剤を溶解させる以外に、長期間使用しない場合のサニタイザー内及び薬剤溶出部の乾燥防止や、水圧が高い場合の飛沫の飛散などを防止することができる仕組みなっている。

サニタイザーの薬剤には香料が含まれる芳香効果も併せ持っている薬剤もあり、便器から出てきた薬剤でトイレ内を芳香する他、一部にはトイレボールと同じ薬剤であるパラジクロロベンゼンを主成分とした薬剤や布製又は多孔フィルム製の袋に入ったティーバッグ状の薬剤が内蔵されている物もあり、液体状またはゼリー状の薬剤が内蔵されている場合、水を流す度に薬剤の溶解による泡立った水や芳香効果がある泡立った薬剤の溶液が便器から出てくるのに対し、パラジクロロベンゼン系の固形の薬剤が内蔵されている場合、トイレボールと同様のナフタレン(ナフタリン)系の独特な匂いの薬剤の溶液が便器から出てくる。 それぞれのサニタイザーの薬剤は、夏用と冬用の薬剤があり、その時の水温に応じた薬剤がセットされ、常に一定した濃度に溶解されるようになっている。また使用水も上水の他、井水・雨水・工業用水など さまざまな水質にも対応している。

 
一定間隔の便器洗浄直後のサニタイザーから溶出した薬液が注ぎ込まれ滞留する洗浄終了直後の大便器内(写真上)と濃厚な薬剤溶液が注ぎ込まれ滞留する朝二番洗浄後の大便器の様子(写真下)
 
サニタイザーからの薬液が大便器内で静水状態で滞留した使用待機状態の大便器

一般的な手動フラッシュバルブの場合トイレ利用者がほぼ一定で等間隔で洗浄が繰り返される殆どの場合は、常にほぼ一定量の薬剤が溶解して便器に供給されるが、トイレ利用者増減の大幅なばらつきがある場合、例えば常にトイレ利用者があり便器洗浄が絶えず連続して洗浄動作が繰り返される場合とトイレ利用者が少ない施設でのトイレの場合とでは薬剤の消耗量と希釈濃度の差異が生じる場合がある。便器洗浄間隔が長い場合次の洗浄水がサニタイザーに入り込むまでサニタイザー内での薬剤溶解時間も長くなり薬液の濃度が高くなり、特に夜間閉鎖されるオフィスやデパート等では朝一番洗浄時にサニタイザー内に取り込まれた水に長時間溶解した濃厚な薬液が希釈され洗浄終了間際に便器に注ぎ込まれ次回の朝二番目の洗浄では濃厚な薬液が便器から吐出して強力に薬剤洗浄されて利用者待機状態の便器内は除菌消毒がなされた状態となる。さらに長期休暇等で長期間便器洗浄が行われない場合、長期休暇後の朝一番洗浄~朝二番洗浄時には非常に高濃度な濃厚な薬剤溶液が便器から出て来る。

このため目皿がある小便器では直接見えないものの大便器の場合封水トラップ等溜水部が直接見えるために便器洗浄後の便器内溜水部は通常の一定間隔の便器洗浄直後サニタイザーから溶出された薬液による泡立が一時見られた後、短時間で泡立ちは消えて静水状態となるのに対して、夜間閉鎖される施設においては明朝まで便器洗浄が行われないために(洗浄間隔が空いている間)サニタイザー内で次の洗浄水が入り込むまで長時間薬剤が溶解され続けられ朝一番洗浄時にサニタイザー内に取り込まれた水に溶解された高濃度な薬剤溶液が洗浄終了間際に便器に注ぎ込まれ次回の二番目の便器洗浄時においては朝一番洗浄時に給水管、便器内の管路に残った高濃度な薬剤溶液が便器に注ぎ込まれるために、しばらくは便器の溜水部に薬液の泡立った状態が持続し泡立ちが消えた静水状態に戻るのに時間を要する。特に長期休暇後の朝一番~朝二番目洗浄後は長期休暇中溶解され続けた過剰量の薬液が便器に供給されるためにさらに泡立った状態になり泡立ちが消えた静水状態に戻るのにかなりの時間を要し複数回洗浄した後にようやく便器洗浄直後に泡立が一時見られた後、すぐに泡立ちは消えた静水状態となる一定間隔の洗浄時に戻る。

デパート複合商業施設劇場等では営業時間前の清掃員による清掃時に朝一洗浄~朝二番洗浄時に便器に注ぎ込まれた濃厚な薬剤溶液により便器内を清掃された後仕上げ洗浄まで複数回洗浄されるために一般客が利用される(一般利用者に供用される)開店直後においては濃厚な薬液は清掃時に既に便器に排出されているために開店直後の洗浄でも泡立が一時発生した後、すぐに泡立ちは消えて静水状態となっていることが多い。サニタイザーの薬剤洗浄によって便器の汚れが少ないことから清掃員による清掃が軽微である場合、朝一洗浄のみで清掃され仕上げ洗浄を朝二番洗浄で行われた場合一般客が利用される開店直後の朝一番供用開始時の大便器の溜水部は濃度の高い薬液で泡立った状態になっていることがある。一方、オフィスビル等清掃員が朝一番に清掃が行われなず利用者もオフィスワーカー等のオフィスのテナント従業員のみと限定された施設の便器においては便器の使用頻度も低いことから朝一洗浄~朝二番洗浄時には高濃度な薬液による泡立ちが顕著に見られる。

 
電装式自動フラッシュバルブにサニタイザーが取り付けられた例

サニタイザーが取り付けられたトイレにおいて洗浄装置のフラッシュバルブが電装式自動フラッシュバルブの場合では、電装式自動のフラッシュバルブには設備保護洗浄機能が搭載されており、長時間使用(便器への通水)がない場合、便器の排水トラップ内の封水が蒸発により内部の水が減少、乾きからの破封を防止するための設備保護タイマーにより、最後の洗浄から(大便器用では最後の大洗浄から)24時間周期で自動的に1回分の洗浄を行う機能を搭載し、さらに大便器用では、小洗浄が連続した場合、排水管つまり防止のため、小洗浄判定時間内であっても使用状況に応じて自動的に大洗浄を行う機能も搭載しているために利用者が居なくても最長でも24時間で空洗浄を行われるために、利用者がが長時間居ない場合でも自動的に薬剤洗浄がなされ、この空洗浄時に朝一洗浄同様の適量の薬液が便器に供給されているために長期休暇であっても長期休暇後の初回洗浄時には朝一番洗浄時同様で過剰量の薬液が便器に供給されない。

   
便器洗浄毎に適量な薬液を自動滴下供給する新型サニタイザー
大小流し分けと共に使用頻度を検知して適量な薬液を自動供給するオートサニタイザー

また縦長の新型サニタイザーや電装式自動フラッシュバルブにサニタイザーが組み込まれたオートサニタイザーではサニタイザー内で溶解され続ける従来方式に対し、便器の洗浄回数に応じて適量の薬液が機器内の複数の弁を介して希釈槽に滴下するので便器内に排出される薬液の大量供給を防ぎ必要量の薬剤を確実に供給可能であるためにトイレ利用者の長期間便器の使用が無い時利用頻度の片寄りがあっても便器には安定した一定量しか薬液が供給されないために薬剤の消耗量と希釈濃度の差異も生じず朝一番洗浄や長期休暇後の洗浄でも常に一定量の適量な薬液が便器に供給される。縦長の新型サニタイザーはセンサー一体型小便器やタンク式大便器に場所を選ばず容易にコンパクトに設置でき、各便器への直接性と連動性を高め安定した適量な薬液が便器に供給される。薬剤交換作業性を向上でき、経済性を向上することができると共に、一定量の薬剤供給の確実性を向上できる。また、薬剤の定量供給の確実性を向上することができることから、保守・管理の容易化を図ることができ、特に、多数の人々が使用するデパート、複合商業施設、劇場、駅、ホテルやレストランのトイレ等において好適であることから新設のトイレの他、従来のサニタイザーからの交換置き換え等により近年広く普及している。

サニタイザーの啓発と周知 編集

 
和式大便器個室内のサニタイザー周辺に設置されたに周知説明掲示物(掲示写真は小便器で説明されており小便器のサニタイザー付近にも同様に掲示されている)

一部のサニタイザーは形状が灰皿に似ているためにトイレ用灰皿と間違えられ煙草の灰をサニタイザーに擦り付けられることがあり、特に和式大便器に設置されている場合、排便位置正面または真横辺りの位置にサニタイザーが設置される事が多く、排便、排尿時にしゃがんだ姿勢の時に目線の高さとほぼ同じ高さに設置されている事から、トイレ用灰皿と間違えられ煙草の灰をサニタイザーに擦り付けられることがあり、煙草の灰や繊維等の異物がサニタイザー内に入り込むとサニタイザー内に入り込んだ煙草の灰や繊維が便器に排出される薬剤の溶液と共に洗浄水に混じって便器に出てきたりするどころか、機器内の弁体に入り込むと機器の作動状況や機能に障害が出て、サニタイザー内のフロート弁等の弁体の動作に影響し、サニタイザーから便器に排出される薬剤の溶液の量や濃度が変わってしまう等、サニタイザーの薬剤生成機能が著しく低下したり場合によっては弁体内に煙草の灰や繊維が詰まってしまうと故障の原因になりサニタイザー内に水が入り込まなかったり、あるいはフロート弁の動作が完全に妨げられるとサニタイザーから水漏れして床材等の損害が発生し、水漏れした水は薬液の溶液を含んだ水であるために床材等付帯機器の腐食の損害が発生する恐れがある。

このことからサニタイザーが連結され設置された便器やサニタイザーが組み込まれた便器にはサニタイザー周辺に『この機器は灰皿ではありません便器に薬剤を供給するための機器です』の他『この便器は薬剤で洗浄しています』や『この便器は薬剤が供給されています』、『水が流れた後薬剤が流れます』等の薬剤洗浄がされているという旨の啓発、周知したプレートやステッカー等の掲示物等が貼られていることがある。

保守、管理、メンテナンス編集

フラッシュバルブとの協調 編集

 
フラッシュバルブ内のピストンバルブ交換時
 
フラッシュバルブとサニタイザーの間に減圧管が連結された例
 
自動フラッシュバルブと一体化されたオートサニタイザー (機器下部には殺菌洗浄薬剤を便器に供給する連通管が配管されている)

フラッシュバルブの設置状況や使用状況の他、フラッシュバルブ本体に内蔵されている本体に内蔵されているピストンバルブストレーナーフィルター)や小穴が水垢や水中に含まれるなどの異物が詰まるとピストン弁の上下動作に時間が変動し、便器に供給される水が止まらなくなったり、極端に吐出する水量が増えたり、流れなくなるトラブルが発生するために定期的にピストンバルブを取り出してストレーナー(フィルター)部のブラシ等での清掃等のメンテナンスが必要で、これらのメンテナンス時のピストンバルブ交換、清掃等により便器への水の流れ方が変わったり、吐水量が増減した場合、サニタイザーに流入する水量や水勢が変動して、吐水量が減ったり水圧が低い場合、サニタイザー内に規定量まで流入しない不具合や水勢が高い場合、フロートが上昇しても、洗浄水の勢いにより弁体やフロートが振動し続け、連通孔であるフロート弁が閉じずに、洗浄水の流入が適正なタイミングで止まらず、サニタイザー本体から洗浄水から希釈された薬剤の溶液が溢れてしまう可能性の他、内部のフロート弁が高水圧により急閉止して規定量まで流入しない不具合が発生し、フラッシュバルブ起動毎にサニタイザーに一定量の水が入水し薬剤と混ざり、一定量に溶解した溶液が便器に出て行く、一連の作動状況や機能に影響が出て、サニタイザーから便器に供給される薬剤の溶液の量や濃度が変わってしまい、サニタイザーの薬剤生成機能が著しく低下したり損なわれてしまう場合がある。フラッシュバルブの吐水状況による便器の洗浄状況よって過剰量の薬剤が便器に供給される場合があり、過度な過剰量の薬剤が便器に供給され続けられると便器の表面や管路、排水路、排水管は薬剤の蓄積によって粘り気が発生して粘度によって便器内や排水路が汚損されてしまうことがある。このためにフラッシュバルブの操作により便器に流れる水量と、流水の強さが一定した状態が繰り返されるようにフラッシュバルブの圧力・流量の出力調整により適正な洗浄水量及び吐水時間、洗浄間隔調整した上で、洗浄動作毎に安定した一定量の薬剤の溶液(便器の、トラップなどの便器内に留まる溶液の濃度は100ppm)が便器に供給されるようにフラッシュバルブの出力とサニタイザーの動作が協調するように調整が必要となる。特に高水圧となる大便器のフラッシュバルブにサニタイザーが設置された施設によっては著しく高水圧な箇所においてはサニタイザーへの連通管に排水時の連通管における開放通路断面積よりも小にして給水圧を排水圧よりも減圧するようにした減圧弁や減圧管等を連結してサニタイザーへの流入する水勢出力を適正にして薬剤溶解と便器に溶出供給する薬液の濃度を安定にされる。 最近ではフラッシュバルブとサニタイザーが一体化したオートサニタイザーが大便器用、小便器用共にあり、内蔵タイマーとセンサーにより大小の自動判別洗浄で便器の使用人数や使用頻度を感知し使用状況に応ずる適量の薬剤の自動滴化により便器への薬剤の定量供給の確実性を向上することができることから衛生的で保守管理が容易になり、設置された施設が増えている。

各メーカーによる保守、管理、メンテナンス編集

 
サニタイザーのメーカーによる薬剤補充、溶出薬液濃度の測定、磨きだし等メンテナンス後の大便器と薬剤補充後洗浄時の様子
 
薬剤補充、メンテナンス後磨きだされた大便器

サニタイザーの殆どがリースの形態で設置される事が多く、契約及び保守契約を締結後はサニタイザーが取付けられた各々の便器の保守、維持管理はサニタイザーのメーカーの管理下におかれ、サニタイザーは一定周期(約60日毎)で専門のサービススタッフにより定期的に薬剤交換、薬剤補充され、同時にサニタイザーの作動状況等(機器内への流入水量等の確認、流入に伴うフロートの昇降動作等の確認等)の機能動作確認、便器の吐水口から出て来る薬剤の吐出状況に応じてやフロートの昇降ストローク(スライド)量による入水量の調整等とにフラッシュバルブの出力調整により圧力・流量の適正な洗浄水量及び吐水時間、洗浄間隔調整にがなされサニタイザーへの流入する水勢出力や水量による薬剤溶出を常に適正化される他、薬剤消耗残量状況、香料消耗状況、便器に溶出されトラップ等の便器内の水溜りに滞留する薬剤のpHと濃度の測定、便器の薬剤洗浄状況、薬剤供出量等、薬剤生成濃度の分析、便器表面の薬剤コーティング状態を試薬にて測定して、衛生陶器(大・小便器)内部全面に対し行き渡る洗浄効果を確認し、便器の表面およびトラップ部の細菌測定、薬剤量及び薬剤濃度の結果を各便器毎に便器の汚れ等、排水状況の点検及びスケール付着状況、専用ファイバースコープの内視鏡による便器のトラップ以降の排水管内の継ぎ手の劣化状況や錆びコブや汚れの付着状況等の目に見えない部位の確認等の全ての状態、をカルテにて管理され、保守時には施設管理者と常に充分な連絡を保ち、必要に応じ施設管理担当者の立会い、確認がなされ、保守業務終了後は点検報告書を作成し、施設管理者に報告がなされる。さらに詰めの作業として徹底した便器の磨きだしがなされ光沢、艶のある新品状態の便器の持続等の維持管理、メンテナンスが行われ、さらなる衛生面の向上が図られ快適なトイレ空間が提供される。 また機器の故障等、緊急事態が発生した場合には、直ちに専門技術者を派遣し修理や交換等必要な処置が速やかに行われる。 また保守点検業務終了後は点検報告書を作成し、施設管理者に報告される他、施設管理者が管理上必要と思われる、資料とバックデータの要求が有れば速やかに提出、報告される。

出典編集

関連項目編集