サン・トワ・マミー」(フランス語原題:Sans toi ma mie)は、ベルギーの歌手サルヴァトール・アダモの楽曲。作詞、作曲ともに「雪が降る」などと同様にアダモ自身が手がけた。アダモが当時19歳だった1962年に発表され、翌1963年にベルギーで大ヒットした。日本では越路吹雪が歌唱したものがヒットしたことによって知られている(岩谷時子による日本語詞)。またRCサクセションによる歌唱がドラマのエンディングテーマとなりヒットした。

サン・トワ・マミー
サルヴァトール・アダモ楽曲
リリース1962年
ジャンルシャンソン
作詞者サルヴァトール・アダモ
作曲者サルヴァトール・アダモ
越路吹雪

日本での歌唱 編集

サン・トワ・マミー
越路吹雪シングル
A面 サン・トワ・マミー(愛しているのに)
B面 チャンスが欲しいの
リリース
規格 シングル
録音 1964年
  日本
ジャンル ポピュラー音楽
時間
レーベル 東芝音楽工業
作詞・作曲 岩谷時子(訳詞)
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越路吹雪のシングル 編集

日本では岩谷時子の訳詞により越路吹雪が歌ったものが特に有名である。1964年に発売された越路盤のシングルレコードには「愛しているのに」というサブタイトルが付けられている。越路は『サン・トワ・マミー』を自身のリサイタルやステージなどで必ず披露し、『愛の讃歌』や『ラストダンスは私に』などとともに越路の代表曲の一つになっている。また、1964年の『第15回NHK紅白歌合戦』では、越路によって本楽曲が歌唱された。

岩谷による訳詞では、越路吹雪が歌唱するにあたって、主人公を女性に置き換えた大人の女性の恋の歌になっており、アダモ自身の少年時代の失恋を描いた原詞をかなり意訳したものになっている[1]

この越路盤は、1965年5月までの1年間で25万枚を売り上げている[2]

後にロックバンドRCサクセションも本楽曲を歌唱している(アルバム『COVERS』収録)。歌詞は越路が歌った岩谷の訳詞をベースとしているが、ボーカル忌野清志郎によって一部改変されている。RCサクセションによるカバーバージョンは、フジテレビのドラマ『やっぱり猫が好き』のエンディングテーマ、日産自動車の企業CM曲や、映画『バカヤロー!』シリーズの主題歌として使用された。

また、フジテレビのドラマ『古畑任三郎』の主人公・古畑任三郎は本楽曲を数少ない歌のレパートリーとしており、ドラマ内でも歌唱されている。また、同ドラマの第11回「さよなら、DJ」の犯行シーンでは本楽曲が流れていた。

テレビ朝日系列ドラマ『越路吹雪物語』主題歌、大地真央瀧本美織が歌唱。

収録曲 編集

  1. サン・トワ・マミー
  2. チャンスが欲しいの

主なカバー一覧  編集

世界のカバー 編集

日本のカバー 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ オリジナルシングルでは、バッカラッチと表記されている。

出典 編集

  1. ^ 「うたの旅人」朝日新聞 be on Saturday
  2. ^ 「この1年に売れたレコード総まくり――各社別の売上げベスト10」『オール大衆』第18巻第10号、経済通信社、1965年5月15日、43頁、NDLJP:2247004/22 
  3. ^ “越路吹雪37回忌、トリビュートアルバム&メモリアルコンサートに宝塚OGら”. ステージナタリー. (2016年10月26日). https://natalie.mu/stage/news/206881 2016年10月26日閲覧。