サンドアート

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サンドアート英語: Sand art)とは、一般に、サンド即ち「」をマチエールとして行なわれる芸術活動全体や作品を指す。

概要 編集

「サンドアート」という芸術分野は、いくつかの種類に分類される。砂浜の砂で等を造形する「砂像(サンドスカルプチュアーもしくはサンドスタチュー)」は、日本の小学校教育にも取り入れられている。このほかに、の貼られたシートにマスキングして色砂をまぶして作る「砂絵(サンドペインティング)」。瓶の中に色砂を敷き詰めて、その地層の模様で絵を描く「グラスサンドアート」[1]バックライトでガラスの上の砂を照らし、オーバーヘッドストップモーション撮影をする「砂アニメーション(サンドアニメーション)」。バックライトでガラスの上の砂を照らし、オーバーヘッドでライブ中継し、次々と砂絵を描いていき物語を展開させる「サンドアートパフォーマンス」等がある。時に「サンドアートパフォーマンス」も「サンドアニメーション」と呼称されることがあり、混乱の元となっているが、アニメーションの定義は「フレーム・バイ・フレーム」(コマ撮り)であり、「サンドアートパフォーマンス」は正確にはアニメーションではない[2]

世界の伝統工芸伝統芸能の多くにもサンドアートが存在する。チベット仏教の「砂曼荼羅」は、色砂を用いて何週間もかけて曼荼羅を描く宗教芸術。日本にも「盆石」というサンドアートの文化が存在する。黒いお盆の上に、白い砂で自然の風景を描き、石を岩や山に見立て配置する、日本古来の縮景芸術の一つ。また、日本には、1600年代に造られた、縦122メートル、横90メートル、周囲345メートルの巨大な砂絵『銭形砂絵』が香川県観音寺市に現存している。テレビ時代劇『銭形平次』(大川橋蔵版)のタイトルバックにも使用されたことでも有名。

サンドアートパフォーマンス 編集

日本においてサンドアートパフォーマンスが一般に知られるようになったのは、1996年、広島国際アニメーション映画祭で来日したハンガリーフェレンク・カーコが、実演したことに端を発する。

国際的に著名なサンドアートパフォーマーは、フェレンク・カーコ(ハンガリー)のほかイラーナ・ヤハブ(イスラエル)、クセニア・シモノヴァウクライナ)がいる。2008年から始めたクセニア・シモノヴァは、テレビ番組『ゴット・タレント』に出演し番組で優勝。YouTubeにアップロードされたこのパフォーマンス映像は、全世界で5,000万以上の再生回数を記録し、サンドアートパフォーマンスの存在を世界に広く知らしめた。東アジア圏では、キム・ハジュン(韓国)、荘明達(台湾)、日本では、飯面雅子[3]伊藤花りん、kisato等のパフォーマーが活動している。

砂像彫刻家 編集

グラスサンドアート作家 編集

  • 椿Ako(日本)
  • 戸川 隆(日本) 2015年全国大会優勝

砂アニメーション作家 編集

  • キャロライン・リーフ(アメリカ)
  • フェレンク・カーコ(ハンガリー)
  • 飯面雅子(日本)
  • 若見ありさ(日本)
  • 永田ナヲミ(日本)

出典 編集

  1. ^ 色で遊ぶ「サンドアート」『読売新聞』夕刊2019年1月16日(2面)
  2. ^ 東京新聞』2014年5月14日版 t-hatsu
  3. ^ 神戸新聞』2014年6月26日 文化欄

関連項目 編集