シェリル・ミサック

シェリル・ジェーン・ミサック FRSC (Cheryl Jayne Misak[1], 1961年[2] - ) は、カナダ出身の哲学者プラグマティズム史・分析哲学史・真理論認識論熟議民主主義論の研究で知られる[3]

経歴編集

教員の母のもとカナダアルバータ州レスブリッジに生まれる[4]。1983年レスブリッジ大学で学士号を取得した後[4]、アメリカのコロンビア大学で修士号を取得[5]。1988年、イギリスのオックスフォード大学スーザン・ハークデイヴィッド・ウィギンズの指導のもと博士号 (D.Phil) を取得[3][6]。1990年からトロント大学哲学科教授を務める[6]。2009年同校の副学長とプロヴォストに就任[7]。2020年同校のマンク国際問題研究所英語版の所長に就任[8]

2001年カナダ王立協会フェローに選出[7]。2005年アルバータ州百周年メダル英語版を受賞[7]。2009年母校レスブリッジ大学の特別卒業生賞を受賞[7]。2011年チャールズ・サンダース・パース協会英語版会長に就任[9]。2017年グッゲンハイム・フェローを受賞[10]。その他、ハーバード大学や北欧など世界各地で講義・講演しており、サバティカルの際には南アフリカ、イギリス、ドイツ、ニュージーランドを訪れている[7]

主な研究として、認識論的観点からの熟議民主主義の擁護[3]パース真理論の再解釈[3]フランク・ラムゼイの再解釈[11]ローティブランダムネオプラグマティズム的傾向から距離を置いたプラグマティズム史観[11]医療倫理[7]、などを扱っている。

著作編集

日本語訳編集

  • Misak, Cheryl J. (2013). The American Pragmatists. Oxford University Press. ISBN 978-0-19-165138-0. OCLC 828143682 
    • シェリル・ミサック著、加藤隆文訳『プラグマティズムの歩き方:21世紀のためのアメリカ哲学案内』上下巻、勁草書房〈現代プラグマティズム叢書〉、2019年。上巻ISBN 9784326199785、下巻ISBN 9784326199792

関連文献編集

  • 生澤繁樹 著「「教育」を必要とするデモクラシー」、田畑真一;玉手慎太郎;山本圭 編 『政治において正しいとはどういうことか:ポスト基礎付け主義と規範の行方』勁草書房、2019年。ISBN 9784326302772 
  • 伊藤克彦 著「プラグマティズムと政府」、菊池理夫;有賀誠;田上孝一 編 『政府と政治理論:思想と実践』晃洋書房、2017年。ISBN 9784771028210 
  • 伊藤邦武「第3章 これからのプラグマティズム 第3節ハークとミサック」 『プラグマティズム入門』筑摩書房〈ちくま新書〉、2016年。ISBN 9784480068705 
  • 加賀裕郎「第13章 民主的な推論の理論2 パトナム、ミサックを中心に」 『民主主義の哲学:デューイ思想の形成と展開』ナカニシヤ出版、2020年。ISBN 9784779514661 

外部リンク編集

脚注編集

  1. ^ Cheryl Jayne Misak | UNews” (英語). www.ulethbridge.ca. 2021年10月22日閲覧。
  2. ^ 鈴木佑治 (2016年). “第98回 アメリカ社会の諸分野に影響を与えたpragmatism(プラグマチズム)について | Yuji Suzuki, Ph.D. Professor Emeritus, Keio University | For Lifelong English”. TOEFL Web Magazine. 2021年10月22日閲覧。
  3. ^ a b c d 伊藤 2016, p. 252-263.
  4. ^ a b Kenney, Trevor (2009年1月14日). “Athletics helped shape Misak's future”. University of Lethbridge. 2020年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月23日閲覧。
  5. ^ Cheryl Misak”. University of Toronto. 2020年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月23日閲覧。
  6. ^ a b シェリル・ミサック - 株式会社 勁草書房”. www.keisoshobo.co.jp. 2021年10月22日閲覧。
  7. ^ a b c d e f Cheryl J. Misak (BASc (BA) '83) | University of Lethbridge”. www.ulethbridge.ca. 2021年10月22日閲覧。
  8. ^ Welcoming Interim Director Cheryl Misak” (英語). Munk School of Global Affairs and Public Policy (2020年12月17日). 2021年1月13日閲覧。
  9. ^ Misak, Cheryl (2011). “2011 Presidential Address: American Pragmatism and Indispensability Arguments”. Transactions of the Charles S. Peirce Society 47 (3): 261. doi:10.2979/trancharpeirsoc.47.3.261. 
  10. ^ Cheryl Misak” (英語). Universities Canada. 2018年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月11日閲覧。
  11. ^ a b 加藤隆文 (2019年12月5日). “あとがきたちよみ/『プラグマティズムの歩き方 21世紀のためのアメリカ哲学案内(上・下)』[現代プラグマティズム叢書]”. けいそうビブリオフィル. 勁草書房. 2021年10月22日閲覧。