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システマティック・レビュー

ニューヨーク州立大学[1])証拠(科学的根拠またはエビデンス)の強さは、上に行くほど強くなる。上に向けて蓄積されていくので最近のランダム化比較試験が、3年前のメタアナリシスでは拾い切れていないといことは起こりうる。診療ガイドラインでも、薬の副作用を重視せず効果だけを評価していたり、代替医療を含めていない場合もある。
  in vitro(試験管)など

システマティック・レビュー英語: systematic review)とは、文献をくまなく調査し、ランダム化比較試験(RCT)のような質の高い研究のデータを、出版バイアスのようなデータの偏りを限りなく除き、分析を行うことである[2]根拠に基づく医療(EBM)で用いるための情報の収集と、吟味の部分を担う調査である[3]コクラン共同計画におけるシステマティック・レビューは、主題ごとに定期的に手入れされ、情報にアクセスできることも意図されている[3]

メタアナリシスという言葉は、情報の収集から吟味解析までのシステマティック・レビューと同様に用いられることがある[2]。システマティック・レビューの手法は、イギリスで1992年に国民保健サービス(NHS)から始まったコクラン共同計画から発展してきたもので、アメリカ合衆国では、あまり用いられない言葉である[2]。システマティック・レビューの手順には、データの解析であるメタアナリシスが含まれるが、コクラン共同計画では、これを厳密に区別する[2]

2003年には、世界にシステマティック・レビューが4,600件あり、そのうちコクラン共同計画は1,600件であるとされる[2]

コクラン共同計画編集

コクラン共同計画を冠しているアーチボルド・コクラン英語: Archie Cochraneの提唱したことの一部は、正しいデータを導くランダム化比較試験(RCT)を重視し、また各々のランダム化比較試験を定期的に批判的吟味することである[3]。システマティック・レビューの作業以外に、こうした調査を必要な人々に遅れなく「伝える」ことを加えた全体の機能が、コクラン共同計画の目的である[3]

1993年7月に、イギリスのコクランセンターがBMJ(イギリス医師会雑誌, British Medical Journal)と共同で会議を開き、1994年に論文となったものが、『システマティック・レビュー』(Systematic Reviews)として出版されている[4]。それはシステマティック・レビューとメタアナリシスに関する章で構成されており、システマティック・レビューに関しては、バイアスとエラーを最小にする方法が議論されている[5]

副作用の省略編集

システマティック・レビューでは、副作用については省略されていることが多く、統合が困難であったり、計測方法が統一されていないなどの理由によってである[6]

脚注編集

  1. ^ SUNY Downstate EBM Tutorial”. library.downstate.edu. 2015年9月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e 津谷喜一郎 2003.
  3. ^ a b c d 津谷喜一郎 2000, pp. 315-317.
  4. ^ イアイン・チャーマーズ、ダグラス・G.アルトマン 2000, p. vi.
  5. ^ イアイン・チャーマーズ、ダグラス・G.アルトマン 2000, pp. vi-vii.
  6. ^ Evidence-Based Medicine Working Group, (edit)Gordon Guyatt, Drummond Rennie, Maureen O. Meade, Deborah J. Cook、(監訳)相原守夫、池田正行、三原華子、村山隆之『医学文献ユーザーズガイド : 根拠に基づく診療のマニュアル』凸版メディア、2010年、499頁。ISBN 978-4990442217

参考文献編集

外部リンク編集