シネマスコープ(CinemaScope)は、主に映画撮影で用いられていたワイドスクリーン技術の一つ。アナモルフィックレンズを用いた横縦比2.35:1(12:5)の画面アスペクト比である。

シネマスコープのロゴ
緑がスタンダードサイズ、赤がビスタサイズ、青がスコープサイズ(シネマスコープ)
初のシネマスコープ作品『聖衣

歴史編集

1950年代前半の映画業界はテレビ業界の躍進に強い危機感を抱いていた。アナモルフィックレンズの技術自体は1920年代にフランスのアンリ・クレティアン英語版によって発明されていたが、1953年(昭和28年)にはカナダのボシュロム社と20世紀フォックス社によって改良された[1]。それまでの一般的な画面アスペクト比である横縦比1.37:1(スタンダードサイズ)の2倍近い横幅があった。ワイドスクリーン技術にはパラマウント社のビスタビジョンシネラマなどもあるが、シネマスコープとは20世紀フォックス社の商標名である。

ハリウッドによる初のシネマスコープ作品は1953年(昭和28年)9月公開の『聖衣』であり、1954年(昭和29年)にはボシュロム社がアカデミー賞でオスカー像を授与されている。1957年(昭和32年)には東映によって日本初のシネマスコープ映画『鳳城の花嫁』が公開され[2]、東映によるシネマスコープ作品群には「東映スコープ」という呼称が付けられた。後の技術革新によってシネマスコープ撮影技術は廃れたが、2.35:1という画面アスペクト比は撮影技術が廃れた後も残った。今日のもっとも一般的な画面アスペクト比は横縦比1.66:1のビスタサイズである。

脚注編集

  1. ^ CinemaScope Wide Screen Museum
  2. ^ 「鳳城の花嫁」『世界大百科事典』

参考文献編集

  • 岡俊雄「新しいパノラマ式映画シネマスコープ」『キネマ旬報』1953年6月下旬号

関連項目編集

外部リンク編集