小豆島バス株式会社しょうどしまバス)は、香川県小豆郡土庄町に本社のあるバス事業者。通称シマバス小豆島の公共交通として長年運行していたが、経営悪化から2010年3月に一般路線バス事業を小豆島オリーブバスに移譲した。その後は貸切バスと定期観光バス1路線を運行していたが、全事業から撤退した[1]。同社に残っていた島内の定期観光バスと貸切バス、貨物輸送は2012年10月現在、タクシー会社の小豆島交通(同町)が肩代わりしている。

小豆島バス株式会社
種類 株式会社
本社所在地 761-4104
香川県小豆郡土庄町甲5978番地の28
業種 運輸業
法人番号 6470001012157 ウィキデータを編集
事業内容 一般貸切旅客自動車運送事業他
代表者 代表取締役社長 中山 孝
資本金 888万5000円
従業員数 40人
関係する人物 堀本文次(元会長、第1回岩切章太郎賞
外部リンク http://www.shodoshima-bus.com/
テンプレートを表示
一般路線のバス
貸切車

営業所(車庫)所在地 編集

  • 本社
  • かつて高松営業所が香川県高松市屋島西町1350-1にあったが、小豆島オリーブバスに一部事業移譲される前に閉鎖された。

沿革 編集

1980年代前半には労使紛争が泥沼化してストライキが頻発したことで有名だった。

利用者の減少で赤字が続いていること、借入金が増え資金繰りが悪化したことなどから、同社は2009年6月に路線バス事業から撤退の意向を表明[2][3]、これを受けて島民によって路線バスの運行を行う新会社「小豆島オリーブバス」が同年11月に設立され、2010年4月に路線バスの運行業務が移譲された。[4]。小豆島オリーブバスには地元自治体も出資している。[5]

  • 1919年大正8年): 小豆郡坂手村(現・小豆島町坂手)に平井自動車部が設立される。
  • 1924年(大正13年): 武井自動車部と改称。
  • 1928年昭和 3年): 小豆島自動車株式会社が発足。
  • 1938年(昭和13年): 小部 - 福田間路線の開通によって全島一周バス路線が完成。
  • 1939年(昭和14年): 本社を事実上土庄に移転。
  • 1956年(昭和31年): 直島自動車株式会社(直島バス)創立。
  • 1962年(昭和37年):土庄港桟橋前にバスセンター開設。
  • 1966年(昭和41年): 小豆島バス株式会社と改称。
  • 1988年(昭和63年)頃: 高松営業所を開設
  • 1998年(平成10年)10月1日:ボンネットバスによる定期観光バスを運行開始[6]
  • 2010年(平成22年): 高松営業所を閉鎖。小豆島オリーブバスに一般路線バスの運行業務を移譲。

バス事業 編集

観光バス 編集

所有車両は、日野・セレガをはじめとする日野車が多数であるが、三菱車も多かった。小豆島オリーブバスに一部事業移譲後は、大型バス4台、小型バス4台を所有している。

なお、高松営業所所属車両の一部はグループ会社の香川相互観光バスに移管されていた。高松営業所は閉鎖している。

 
三都線のバス
 
2010年3月まで定期観光バスで使用されていた車両

島めぐり観光バス(定期観光バス) 編集

路線バス(撤退) 編集

2010年3月をもって路線バスの運行を小豆島オリーブバスに移譲し、路線バス事業から撤退した。車両は日野車に統一されていた。ノンステップバスも積極的に導入していた。

※「」は読み。土庄港はフェリーターミナル前発着。

  • 坂手線(土庄港 - 池田港 - 草壁港 - 坂手港田ノ浦映画村
  • 南廻り福田線(土庄港 - 池田港 - 草壁港 - 福田港
  • 三都線(「みと線」土庄港 - 池田港 - 神ノ浦西)
  • 四海線(「しかい線」土庄港 - 伊喜末 - 長浜 - 目島)
  • 北廻り福田線(土庄港 - 大部港 - 福田)
  • 大鐸線(「おおぬで線」土庄港 - 奥中山)
  • 西浦線(土庄港 - 鹿島 - 小瀬・変電所)
  • 神懸線(「かんかけ線」草壁港 - 紅雲亭、冬期運休)
  • スカイライン寒霞渓線(土庄港 - 寒霞渓、冬期運休
  • 定期観光バス Bコース(3/20 - 5/31、7/20 - 8/20、10/1 - 11/30の期間のみ運行)
    • 土庄港 - 坂手港 - 二十四の瞳映画村 - 寒霞渓 - 銚子渓 - 土庄港

Aコースも運行を停止した。

その他の事業 編集

貨物車7台で一般貨物自動車運送事業を行っていた(先述の通り、小豆島交通が現在は運行)。

また、土庄港で店舗「土庄港シーパレス」、小豆島町蒲生で「小豆島孔雀園」を運営していたが、いずれも2008年に閉鎖した[7]

グループ企業ではないが、大阪市淀川区にある「大阪小豆島タクシー」とその関連会社(オリーブキャブ大阪、オレンジキャブ大阪、コスモキャブ大阪)は、元会長の堀本文次の孫・髙橋昌良が経営している[8]。2022年3月より傘下のコスモキャブ大阪が日本交通 (東京都)と業務提携し「日本交通グループ関西」の一員として営業[9]

不祥事 編集

2007年11月から2008年3月までの間、乗客数を水増しして補助金4000万円を不正に受け取ったとして、2014年11月に当時の社長・役員ら3人が詐欺で逮捕された。[10]

脚注 編集

  1. ^ 小豆島バスに1億6800万円返還命令/県など四国新聞2012年8月24日
  2. ^ 路線部門撤退を検討、慢性赤字で/小豆島バス- 四国新聞 2009年6月30日
  3. ^ どうなる小豆島のバス 融資途絶え資金底突く- 四国新聞 2009年7月12日
  4. ^ 小豆島オリーブバス創立/代表取締役に谷久氏- 四国新聞 2009年11月8日
  5. ^ 小豆島路線バス新会社に出資へ/土庄、小豆島町- 四国新聞 2009年10月10日
  6. ^ “ボンネットバス来月から運行 小豆島バス”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 4. (1998年9月3日) 
  7. ^ 小豆島「孔雀園」を閉園/入場者減で赤字かさむ[リンク切れ] - 四国新聞2008年12月13日付
  8. ^ 小豆島タクシーグループの歴史”. 大阪小豆島タクシー. 2023年11月10日閲覧。
  9. ^ コスモキャブ大阪が日本交通グループ関西に加盟へ”. 日本交通株式会社 (2022年3月25日). 2023年11月10日閲覧。
  10. ^ 「小豆島バス元社長ら逮捕 補助金不正受給の疑い」 朝日新聞デジタル 2014年11月5日12時35分

関連項目 編集

外部リンク 編集