ジェイアールバス関東宇都宮支店
ジェイアールバス関東宇都宮支店(ジェイアールバスかんとううつのみやしてん)は、栃木県芳賀郡芳賀町にあるJRバス関東の営業所。2013年4月1日より現在の場所に移転した。移転前は宇都宮市一の沢にあった。
所在地編集
- 栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台110-6(芳賀工業団地内) ※以前は宇都宮市一の沢町505-2にあった
- 最寄りバス停
- 芳賀バスターミナル(水都西線)
- 宇都宮ライトレール芳賀町工業団地管理センター前停留場直結(予定)
- 最寄りバス停
所属車両のナンバー編集
- 宇都宮ナンバー
- 四季島バス(イーストブルー)は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレートに変更している。
乗降方式(一般路線)編集
概要編集
宇都宮支店・烏山営業所とも、もともと「鉄道線の先行」という使命があった。改正鉄道敷設法別表によると、以下のような路線が計画されていたことがわかる。
- 第36号「栃木県茂木ヨリ烏山を経テ茨城県大子ニ至ル鉄道及栃木県大桶付近ヨリ分岐シテ黒磯ニ至ル鉄道」
- 第37号「栃木県市塙ヨリ宝積寺に至ル鉄道」
- 第38号「茨城県水戸ヨリ阿野沢ヲ経テ東野付近ニ至ル鉄道及阿野沢ヨリ分岐シテ栃木県茂木ニ至ル鉄道」
現在宇都宮支店が担当している水都西線は、この第37号の先行路線に近いものであり、また水都東線(一部は水戸支店が担当するが本線は宇都宮支店が担当)と直通することによって第38号の先行路線という使命も持っていた。近年まで茨城交通との相互乗り入れで、宇都宮 - 水戸の直通運行が行われていた(線名の「水都」もこれに由来する)が、1979年に相互乗り入れは中止され、翌年には長倉宿以東が廃止された。1994年5月までは茨城交通との乗換えで移動することはできたが、これも現在は廃止となっている。路線の沿革等詳細は別項で詳述する。
一方、烏山車庫が担当していた常野線は、第36号の先行路線に当たるものであり、建設に先行して営業を開始した。結局、鉄道が開通することはなく、国鉄 - JRバスによる運行が続けられていた。末期には茂木駅 - 須藤を宇都宮支店の担当とし、途中で接続する形態を取っていたが、その後常野線は廃止となり、「鉄道線の先行」という使命は失われた。なお、茂木駅を始発とする真岡線は、1922年(大正11年)の鉄道敷設法施行前に開通していた。
烏山支店は、その後宇都宮支店に統合されることになるが、宇都宮支店が担当する水都西線は県庁所在地発着であることや、住宅地を持つことが幸いして都市型路線へと変貌を遂げた。区間便も多く設定され、最終バスも21時台まで延長される(一時期深夜バスも運行されていた)など、水都西線の使命は真岡鉄道沿線と東北本線を直結する「鉄道線の短絡」、そして東北新幹線宇都宮駅の利用促進や宇都宮ライトレールの系譜へとつながる「鉄道線の培養」へ変化しているともいえる。
かつて宇都宮支店のあった宇都宮一の沢は東武宇都宮駅前より1.9km西にあり、朝夕の通学便(支店隣に作新学院がある)が支店近くにあった「作新正門前」バス停まで運行されていたのを除いては、東武駅前 - 宇都宮支店間はすべて回送で運転されていた。この間の停留所も関東自動車のエリアということもあり、長らく2箇所しか設置されていなかった。2001年のバスカード導入に際して、乗車方法並びに停留所ポール統一化の際に、東武駅前 - 宇都宮支店においては、関東自動車に合わせて停留所を設置。ちなみに、東武駅前停留所は以前は宇都宮一条町と呼ばれて、東武宇都宮駅と大通りの間に宇都宮一条町駅という、自動車駅があった。
また、宇都宮支店との出入庫便についても全便の旅客取扱を開始した。同時に作新学院 - JR宇都宮駅の区間においても、運行当初は上記の理由で停留所が設置されておらず、クローズドドア扱いだったが、関東自動車に合わせて停留所が設置されている。
将来宇都宮ライトレールが開通した際には、水都西線のバスルートが変更され、芳賀町内にトランジットセンターが設けられることになった。これを見越して、JRバス関東は2012年11月、芳賀工業団地内に用地を取得[2]、2013年4月1日、宇都宮支店は従来の宇都宮市一の沢(作新学院隣)から同地に移転。運行ダイヤも見直され、東北新幹線上り始発便に間に合う便などが新設された。なお、支店の移転にあわせて、芳賀町によって支店隣接地に芳賀バスターミナルが整備され[3]、2014年6月6日に供用開始、バスターミナル内には、トイレ付きの待合室、駐車場や駐輪場も設置された[4]。2023年(令和5年)に予定されている宇都宮ライトレールの開業後は、芳賀バスターミナル前に設置される芳賀町工業団地管理センター前停留場で電車への乗り継ぎができるようになる。
佐野新都市バスターミナルにある窓口は、宇都宮支店の派出所の形で運営していた(現在は佐野支店が運営)。
TRAIN SUITE 四季島 “深遊探訪”メニューの日光ルートで使用するバスも当支店で担当する。このバスの運行には6名があたり、貸切バスの運転経験があり、渋滞時には臨機応変にルートを変更でき、道路事情も熟知している者が選ばれた[5]。
また、真岡鉄道のSL運行に合わせて茂木駅接続で道の駅もてぎへのアクセス便の運行、茂木町焼森山に咲く"ミツマタ"の開花時期に合わせて宇都宮駅から最寄りの「いい里さかがわ館」まで直行の「ミツマタ特急」を運行、ツインリンクもてぎでのビッグレース開催に合わせて宇都宮駅から直行シャトルバスを運行、芳賀町や茂木町での花火大会開催における臨時バスの運行、宇都宮大学での入試における臨時バスの運行など、沿線でのイベント特需に合わせた臨時輸送が頻繁に行なわれている。
2021年3月21日より、Suica機能に地域独自のサービスを付加した地域連携ICカード「totra(トトラ)」が導入された。これに伴い2021年1月4日をもってバスカードの取り扱いを終了した[6]。totra対応工事の完了した車両から乗降方法の変更(前乗り前降り→後乗り前降り)を順次実施した[6][7][8]。
2020年4月1日現在、14台(一般路線車11台、貸切車3台)が配置されている[9]。
沿革編集
- 1934年(昭和9年)
- 1936年(昭和11年)9月1日 - 自動車所を自動車区に改称。
- 1937年(昭和12年)3月31日 - 茂木線(茂木 - 祖母井 - 宇都宮間など)開業。
- 1945年(昭和20年)4月11日 - 烏山自動車区宇都宮派出所が支区に昇格。
- 1950年(昭和25年)
- 1980年(昭和55年)12月26日 - 水都西線・水都東線のそれぞれ長倉宿 - 赤沢間と赤沢 - 水戸間が廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道関東自動車事業部宇都宮自動車営業所および烏山自動車営業所に改称。
- 1988年(昭和63年)4月1日 - バス部門分割子会社化により、ジェイアールバス関東宇都宮営業所・烏山営業所に改称。
- 1992年(平成4年)10月1日 - ジェイアールバス関東の改組により全営業所を支店と改称、宇都宮支店・烏山支店となる。
- 1993年(平成5年)6月1日 - 常野線(茂木駅 - 芳賀黒田間)と水都西線(茂木駅 - 長倉宿間)廃止。
- 1994年(平成6年)7月2日 - 常野線(盛泉 - 常陸大子間)廃止。
- 2001年(平成13年) - 水都西線に3社共通バスカードシステム導入。
- 2004年(平成16年)10月1日 - 烏山支店を烏山営業所に降格。
- 2005年(平成17年)3月31日 - 馬頭線(烏山仲町 - 那須富山 - 馬頭田町間)廃止。
- 2006年(平成18年)
- 2008年(平成20年)9月1日 - 水都西線(JR宇都宮駅→ベルモール、JR宇都宮駅→ベルモール→光が丘入口)に深夜バスの運行(平日のみ運行、運賃倍額)を開始。
- 2009年(平成21年)
- 2011年(平成23年)3月31日 - 常野線(烏山駅 - 馬頭 - 藤沢間)と祖母井線南ルート(鐺山東 - 下野原間)を廃止。
- 2013年(平成25年)4月1日 - 宇都宮支店を宇都宮市一の沢より芳賀郡芳賀町に移転。同日にダイヤ改正を実施し、清原台団地線(道場宿経由)のルートを清原中央公園経由に変更し、芳賀バスターミナル(宇都宮支店)まで延長、道場宿経由の清原台団地・祖母井方面行を減便、宇都宮駅発清原台団地方面の深夜バスを廃止した[10]。
- 2014年(平成26年)6月6日 - 芳賀町が整備をしていた芳賀バスターミナルの待合室が供用開始。
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)7月30日 - 水都西線の宇都宮 - 茂木間に土休日限り道の駅サシバの里いちかい、道の駅もてぎに停車する便を運行開始。
- 2017年(平成29年)
- 5月1日 - JR東日本の豪華寝台列車「TRAIN SUITE 四季島」の運行開始により、日光での深遊探訪メニューのための専用バスの運行を開始。
- 2018年(平成30年)
- 4月1日 - 特定日のみの運行になっていた茂木駅 - ツインリンクもてぎ間で土休日の定期運行を再開。
- 10月1日 - 作新学院 - 宇都宮駅 - 峰小前・今泉町の間の各バス停相互間の運賃を改定。
- 10月20日 - ツインリンクもてぎ(茂木町)で10月19日~21日に開催された「2018 FIMMotoGP世界選手権シリーズ第16戦 MOTUL日本グランプリ」に合わせ、20日と21日に、片道500円でJR宇都宮駅東口~ツインリンクもてぎ間を往復する予約制直通シャトルバス「もてぎGPエクスプレス宇都宮号」を関東自動車と共同で運行した[12]。
- 2019年(平成31年)
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
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現在の所管路線編集
高速バス編集
現在は所管路線なし。ただし、佐野支店で乗務員不足などが発生した場合、同支店が担当しているマロニエ新宿・東京号などの乗務を応援として行うことがある。
路線バス編集
- 水都西線の主な運行系統
東武駅前(宇都宮東武)- ベルモール - 鐺山(一部は清原球場)間は東野交通→関東自動車のベルモール・真岡営業所・益子駅前方面の路線と重複する。
太文字停留所は、途中始発終着の設定がなされている停留所
- 作新学院前 - 東武駅前 - JR宇都宮駅 - 宇大前 - 鐺山 - 道場宿 - 芳賀バスターミナル - 芳賀温泉ロマンの湯 - 祖母井 - 市塙駅入口 - 茂木駅 ← (モビリティリゾートもてぎ) ※モビリティリゾートもてぎ発は土休日のみ運行
- 作新学院前 - 東武駅前 - JR宇都宮駅 - 宇大前 - 鐺山 - 道場宿 - 芳賀バスターミナル - 芳賀温泉ロマンの湯 - 祖母井 - 市貝小学校前 - 市塙駅入口 - 茂木駅
- 作新学院前 - 東武駅前 - JR宇都宮駅 - 宇大前 - (ベルモール - )鐺山 - (清陵高校 - 清原球場 - )清原中央公園 - 清原台団地 - (とちぎ産業創造プラザ - )芳賀バスターミナル - 芳賀温泉ロマンの湯 - 祖母井 - 芳賀町役場 ※ベルモール、清陵高校、清原球場、とちぎ産業創造プラザは一部便のみ経由
- 芳賀町役場→祖母井→芳賀温泉ロマンの湯→芳賀バスターミナル - 梨の木原→清原台団地→刈沼→陽東四丁目→宇都宮駅東口 ※平日のみ運行
- 芳賀町役場→祖母井→芳賀温泉ロマンの湯→芳賀バスターミナル→清原台団地→清原中央公園→鐺山→宇大前→宇都宮駅東口 ※平日のみ運行
- 芳賀バスターミナル→刈沼→陽東四丁目→宇都宮駅東口→JR宇都宮駅 - 東武駅前→作新学院前 ※平日のみ運行
- 作新学院前 - 東武駅前 - JR宇都宮駅 - 宇大前 - ベルモール - 刈沼 - 芳賀バスターミナル - 芳賀温泉ロマンの湯 - 祖母井 - サシバの里いちかい - 道の駅もてぎ - 茂木駅 → モビリティリゾートもてぎ ※土休日のみ運行
- その他
- JR宇都宮駅西口バスターミナルでは、JRバスは一番駅舎に近い3番、4番を使用し、3番にベルモール、清原、芳賀、茂木方面、4番に東武駅前、作新学院前方面が発着。
- 宇都宮市内でのICカード利用における日中時間帯の運賃上限制度
- 2021年6月30日より宇都宮市内の一般路線バスで交通系ICカード利用における日中時間帯の運賃上限制度を開始した[19]。「totra」などの交通系ICカードを使って日中に一般路線バスを利用すると、宇都宮市内であれば片道運賃の上限が400円となる制度である。 なお、小学生や身体・知的障がい者の運賃の上限は200円である。
下記の3つを満たすと、上限運賃制度が適用される。
▼時間帯:毎日(土日祝休日含む)、午前9時~午後4時に適用になる。なお、降車の時間で判別する。(時刻表の到着時間が時間帯の範囲内であれば、遅延しても適用される。)
▼区間:市内での乗り降り(宇都宮市域を超えた場合は、通常運賃となる。)
▼対象:交通系ICカード(totraやSuicaなど)利用者
貸切バス編集
2022年2月末現在、下記の1両が配置されている。
- 日野・セレガの一般カラー車 ※定期観光バス専用
過去の路線編集
路線バス編集
常野線編集
- 常野本線の茨城県内部分で、久慈郡大子町の水郡線常陸大子駅まで足を延ばしていた。1994年(平成6年)に廃止となり、茨城県内の区間は茨交県北バス(現・茨城交通大子営業所)が代替運行している。詳細は「茨城交通大子営業所#一般路線」を参照
- 烏山駅 - 馬頭 - 藤沢
- 烏山と常陸大子を結んでいた常野本線の栃木県内部分。那須郡那珂川町(旧・馬頭町)の地域輸送を長年担ってきたが、2011年(平成23年)3月31日限りで廃止され、同年4月5日より那珂川町と那須烏山市の共同運営による那珂川町コミュニティバス馬頭烏山線に移行した。詳細は「那珂川町コミュニティバス#馬頭烏山線」および「やしお観光バス#コミュニティバス」を参照
- 大内 - 五輪場
馬頭線編集
- 烏山駅 - 那須富山 - 馬頭
- 2005年(平成23年)3月31日限りで廃止。
来目木線編集
- 馬頭 - 来目木
矢板南線編集
- 烏山仲町 - 矢板駅
小貝線編集
- 烏山駅 - 市塙駅
水都西線編集
- 茂木駅 - 長倉宿 - 赤沢
- 茨城県東茨城郡御前山村(現・常陸大宮市)と栃木県茂木町を結ぶ路線だったが、長倉宿と赤沢の間は1980年(昭和55年)12月25日限り、茂木駅と長倉宿の間は1993年(平成5年)5月31日限りでそれぞれ廃止。別項で詳述する。
- 下野原 - 芳賀水橋 - 鐺山東
- 2013年(平成25年)3月31日限りで廃止。
- 刈沼 - 北の原 - 清原中央公園
- 2013年(平成25年)3月31日限りで廃止。
- 作新学院前 - JRバス宇都宮支店
山ノ内線編集
- 茂木駅 - 甲
- 茂木町営バス山内線を経て、デマンドタクシーに移行。
桑島線編集
- 石井局前 - 下桑島
板戸線編集
- 道場宿 - 板戸
道地線編集
- 祖母井 - 給部
八ツ木線編集
- 刈沼 - 給部 - 向田
水都東線編集
- 赤沢 - 水戸駅
- 宇都宮と水戸を結んでいた茂木線本線系統の旧御前山村から水戸寄りの区間である。1980年(昭和55年)12月25日限りで廃止され、茨城交通に移管。その後、水都東線の路線名は水戸自動車営業所の水戸西線に引き継がれたが、最後まで残った水戸駅と赤塚駅の間も2020年(令和2年)3月31日限りで関東鉄道に移譲され、JRバスは水戸地区の一般路線からすべて撤退した。詳細は「ジェイアールバス関東水戸支店#概要」および「関東鉄道水戸営業所#赤塚駅発着」を参照
茂木線について編集
- 概要
水都西線・水都東線は、かつて茂木線(もてぎせん)と呼ばれ、帝国政府鉄道省(省営自動車)が1937年(昭和12年)3月31日、栃木県宇都宮市を基点とし、同県芳賀郡に亘る東部を網羅する(一部茨城県中西部にも営業路線を有していた)路線として、宇都宮 - 祖母井 - 茂木間などで営業開始した。その後、宇都宮側の水都西線と水戸側の水都東線に分割され、一部便は茨城交通の運行となった。
茂木線と呼ばれた当時は、国鉄真岡線茂木駅を中心に栃木県東部地域(現在の芳賀町、市貝町、茂木町など)や茨城県西部地域(現在の常陸大宮市、常陸太田市、城里町など)を結んでおり、その全区間を運行する宇都宮 - 水戸便のほか、宇都宮一ノ沢や一条町を起点とし栃木県東部地域を網羅する区間便(宇都宮 - 御前山、宇都宮 - 茂木駅、宇都宮 - 祖母井、宇都宮 - 下桑島、宇都宮 - 板戸、宇都宮 - 木内、宇都宮 - 道場宿、宇都宮 - 道地など)や、東茨城郡御前山村(現・常陸大宮市)から旧大宮町の国鉄水郡線常陸大宮駅を経て常陸太田市の常陸太田駅に至る便、茂木町 - 御前山村間の区間便(茂木駅 - 山内)など、多数の系統が設定されていた。
なお、最も距離の長い宇都宮 - 水戸便は、宇都宮一条町駅(自動車駅)を起点とし、宇都宮駅、芳賀町氷室、祖母井、茂木町市街地、御前山村、桂村御前山駅、常北町石塚を経て水戸駅を終点としており、茨城交通は水戸駅から更に大野経由の那珂湊駅発着で運行していた。戦後昭和30年代初頭には1日3往復運行されていたが、全区間を通し運転する便は1979年(昭和54年)に廃止された(廃止時、直通便は1日1往復にまで減便されていた)。
現在、宇都宮 - 水戸間を一般道経由で運行する路線バスは運行されていないが、2009年9月以降、関東自動車、茨城交通・関東鉄道の共同運行による高速バス(北関東ライナー)が、北関東自動車道等を経て運行を開始している(関東鉄道は2011年3月に運行から撤退。JRバス関東は2015年12月現在では参入していない)。ツインリンクもてぎと水戸の間には、茨城交通の45系統が土曜・休日に限り運行されている。
- 運行経路
宇都宮一条町駅 - 大通り(当時の国道4号) - 宇都宮駅 - 国道123号 -(峰町 - 石井町 - 鐺山 - 氷室)- 栃木県道69号道場宿芳賀茂木線 -(祖母井 - 市塙)- 国道123号 -(茂木駅 - 那珂川橋 - 長倉宿 - 那珂川大橋 - 御前山駅(赤沢) - 上阿野沢 - 下阿野沢 - 阿波山十文字 - 上圷 - 石塚上町 - 那珂西駅口 - 岩根 - 飯富駅口 - 茨城大学前)- 水戸駅
- 運賃
茂木線の主な区間の運賃の経緯を以下に示す。参考として、その当時の宇都宮 - 水戸間鉄道(当時は国鉄東北本線、水戸線、常磐線、営業キロ:95.6 km)運賃を併記する。
- 1956年(昭和31年)当時
- 宇都宮 - 水戸間 : 230円
- 宇都宮 - 茂木間 : 100円
- 宇都宮 - 祖母井間 : 60円
- 水戸 - 御前山間 : 80円
- 水戸 - 茂木間 : 125円
- 参考:この時の宇都宮駅 - 水戸駅間鉄道運賃は、3等200円、2等480円
- 宇都宮 - 水戸間 : 230円
- 1961年(昭和36年)当時
- 宇都宮 - 水戸間 : 270円
- 宇都宮 - 茂木間 : 110円
- 宇都宮 - 祖母井間 : 70円
- 水戸 - 御前山間 : 105円
- 水戸 - 茂木間 : 160円
- 参考:この時の宇都宮駅 - 水戸駅間鉄道運賃は、2等270円、1等540円
- 宇都宮 - 水戸間 : 270円
- 1967年(昭和42年)当時
- 宇都宮 - 水戸間 : 370円
- 宇都宮 - 茂木間 : 170円
- 水戸 - 長倉宿間 : 170円
- 水戸 - 茂木間 : 220円
- 参考:この時の宇都宮駅 - 水戸駅間鉄道運賃は、2等360円、1等660円
- 宇都宮 - 水戸間 : 370円
- 1976年(昭和51年)当時
- 宇都宮 - 水戸間 : 1,000円
- 宇都宮 - 茂木間 : 600円
- 水戸 - 長倉宿間 : 460円
- 水戸 - 茂木間 : 600円
- 参考:この時の宇都宮駅 - 水戸駅間鉄道運賃は490円
- 宇都宮 - 水戸間 : 1,000円
- 1978年(昭和53年)当時
- 宇都宮 - 水戸間 : 1,250円
- 宇都宮 - 茂木間 : 750円
- 水戸 - 長倉宿間 : 600円
- 水戸 - 茂木間 : 750円
- 参考:この時の宇都宮駅 - 水戸駅間鉄道運賃は890円
- 宇都宮 - 水戸間 : 1,250円
高速バス編集
車両編集
路線車はいすゞ・日野・UDトラックス(旧:日産ディーゼル)の3メーカー車11両を使用している。都市型路線を擁する当支店の車両は、都市型の路線車がメインで、かつては土浦支店など他支店からの移籍車や中古車も導入していた。一時期JRバス関東では初の大型ノンステップバスの新車が継続導入されていたが、その後は再び中古車が導入されている。
2011年には東急バスから三菱ふそう・エアロスターノンステップバスが移籍。これにより宇都宮支店には国内4メーカーのノンステップバスが揃うこととなった。2016年5月以降路線車は全車ノンステップバスとなった。2017年3月には久々に新車(いすゞ・エルガノンステップバス)が3台投入され、同数の在来ノンステップバスが土浦支店へ移籍した。
なお、当支店の路線車は、支店制度導入後から1992年(平成4年)までは引き続き旧国鉄時代の標準塗装で導入されていた(JRバス関東全体でも最後の国鉄バス色であった)他、現在は栃木県バス協会の指導により競合他社に合わせ、方向幕の位置も他の地区と異なる仕様になっており、部内やバスファンからは「宇都宮仕様」と呼ばれていた。これも支店レベルでの決定事項の一例である。
黄色と緑の車体に動輪やつばめマークを付けて国鉄の表記がされた国鉄バスを復刻させた国鉄復刻デザインバス「黄色いつばめ」(L538-02503)が、土浦支店や館山支店などを経て、2015年5月に宇都宮支店に配置され、5月14日より水都西線で運行を開始した[20]。宇都宮支店配属後も塩原渓谷の紅葉シーズンに合わせて西那須野支店に貸し出されて塩原本線で運行したこともあった。
以前配置されていた高速車は、三菱・日野が主体であり、マロニエ新宿号の運行開始当初は他支店からの移籍車や貸切車からの転用車が多かった。2009年11月1日の佐野支店開設に伴い、宇都宮支店が担当していた高速バス路線は佐野支店に移管され、車両も転属した。
貸切車両は、他支店の高速車を転用した車両と、各支店を転々としているびゅうばすが配置されている。高速転用車は車内トイレが残置されているが、基本的に使用禁止である。
- 過去の車両
国鉄時代に導入された車両(いすゞLV314+富士重工5E) M531-85280 廃車
最後まで国鉄バス色で残っていた車両(いすゞ・キュービック) M521-92309 廃車
関連事業編集
- 宇都宮市今泉で月極駐車場(215台分)を営業している。
特記事項編集
- 2003年(平成15年)8月18日、「東海道昼特急大阪号」に乗務していた当支店の乗務員が、飲酒しながら運転を行っていたことで、道交法違反(酒気帯び運転→逮捕後、酒酔い運転に切替)の現行犯で逮捕されるという不祥事があった。この不祥事をきっかけに、他の支店の乗務員が東京からの高速バスを運行するという体制が管理上問題視されたため、同社の高速バス乗務員は「高速バス運行本部兼務」(東京支店内に設置されている部署)という扱いになった。
- 2019年11月までに、宇都宮支店が管理していた茂木駅のバス待機場と北隣の土地を茂木町に売却した。茂木町は駅利用者やイベント開催時の駐車場として活用する他、JR路線バス待機転回に必要なスペースは無償貸与する[21]。
- 2021年(令和3年)8月29日午後2時20分ごろ、宇都宮市の鬼怒大島停留所付近の交差点を芳賀方面に運行していた水都西線のバスが、乗用車と出合い頭で追突し道路沿いの用水路に転落する事故が発生した。この事故でバスの乗客3人のうち1人が病院に搬送され、乗用車の運転手もけがを負った[22]。
参考文献編集
- バスラマ・インターナショナル48号「ユーザー訪問:ジェイアールバス関東」
- バスジャパン・ハンドブック「18 ジェイアールバス関東」
- バスジャパン・ニューハンドブック「37 ジェイアールバス関東」
関連項目編集
- バスカード (栃木県)…宇都宮市内に乗り入れる2社(JRバス関東・関東自動車)でかつて共通使用できた磁気式バスカード。制度上は回数乗車券の扱いとなる。2021年1月4日に利用終了[6]。詳細は当該記事を参照のこと。
- 地域連携ICカード「totra」
脚注編集
- ^ 烏山そば店(ジェイアールバス関東)(烏山)
- ^ JRバス関東、宇都宮支店を芳賀に移転 来春(下野新聞、2012年11月9日)
- ^ JRバス、芳賀〜宇都宮駅に東口ルート新設(下野新聞、2013年3月6日)
- ^ 広報はが 平成28年6月号(p.6)
- ^ TRAIN SUITE四季島を支える想い
- ^ a b c d e “「バスカードの販売と利用の終了」及び「バスの乗車方法の変更」 のお知らせ” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 関東自動車/ジェイアールバス関東, (2020年9月16日), オリジナルの2020年11月1日時点におけるアーカイブ。 2021年2月19日閲覧。
- ^ “2021年のICカード導入に伴いバスの利用方法が変わります (PDF)” (日本語). 関東自動車/ジェイアールバス関東. 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月19日閲覧。
- ^ “栃木の路線バスに「前乗り」横断幕 来月にはなくなる?”. 朝日新聞デジタル. (2021年2月19日) 2021年2月19日閲覧。
- ^ JR気動車客車編成表2020
- ^ “【お知らせ】宇都宮支店の移転及び路線バスのダイヤ改正について”. ジェイアールバス関東. 2019年4月9日閲覧。
- ^ 芳賀町役場に新停留所 市街地住民の利便性向上 12月からJRバス関東 - (下野新聞、2015年11月20日)
- ^ MotoGP 日本グランプリで片道500円の直通シャトルバス「もてぎGPエクスプレス」。宇都宮駅/水戸駅~ツインリンクもてぎで運行
- ^ "森の妖精"に、宇都宮駅から「みつまた特急」で逢いに行こう
- ^ “定期観光バス「神秘の石の街大谷と世界遺産日光号」運行開始”. ジェイアールバス関東 (2019年3月4日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ 宇都宮・茂木エリア 運行情報
- ^ a b “地域連携ICカード「totra(トトラ)」 サービス開始日 及びサービス内容 について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 宇都宮ICカード導入検討協議会, (2020年12月24日), オリジナルの2021年1月19日時点におけるアーカイブ。 2021年2月19日閲覧。
- ^ “ICカード「トトラ」発売 栃木県内のバス、鉄道、LRT 1枚で完結”. 下野新聞. (2021年3月22日). オリジナルの2021年3月22日時点におけるアーカイブ。 2021年3月22日閲覧。
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- ^ バスの上限運賃制度(宇都宮市)
- ^ 復刻デザインバスの運転について(一般線)
- ^ “茂木駅前に無料駐車場 町が本年度内に整備 一般向け20~30台”. 下野新聞. (2019年11月9日) 2021年4月17日閲覧。
- ^ 下野新聞2021年8月30日朝刊
外部リンク編集
- ジェイアールバス関東株式会社 宇都宮支店 - 2020年5月17日閲覧