ジェパディ!
『ジェパディ!』(Jeopardy!)は、アメリカ合衆国で放送されているクイズ番組である。1964年にマーヴ・グリフィンによって作成された。
Jeopardy! | |
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ジャンル | クイズ番組 |
企画 | マーヴ・グリフィン |
監督 |
ボブ・ホルトグレン (1964年 - 1971年) エレノア・ターシス (1971年 - 1972年) ジェフ・ゴールドスタイン (1972年 - 1975年) ディック・シュナイダー (1984年 - 1992年) ケヴィン・マッカーシー (1992年 - 現在) |
出演者 |
司会 アート・フレミング (1964年 - 1975年) アレックス・トレベック (1984年 - 2020年) ナレーション ドン・パルド (1964年 - 1975年) ジョニー・ギルバート (1984年 -2021 年; ) ケン・ジェニングス(暫定) (2021年) |
オープニング |
「シンク!」 (マーヴ・グリフィン) |
製作 | |
製作総指揮 |
ロバート・ルビン (1973年 - 1975年) マーヴ・グリフィン (1984年 - 2000年) ハリー・フリードマン (1999年 - 現在) |
プロデューサー |
ロバート・ルビン (1964年 - 1973年) リネット・ウィリアムズ (1973年 - 1975年) ジョージ・ヴォズバーグ (1978年 - 1979年、 1987年 - 1997年) アレックス・トレベック (1984年 - 1987年) ハリー・フリードマン (1997年 - 1999年) リサ・フィンナラン (1997年 - 2006年) ロッキー・シュミット (1997年 - 2006年) ギャリー・ジョンソン (2000年 - 2006年) デブ・ディトマン (2006年 - 現在) ブレット・シュナイダー (2006年 - 現在) |
制作 |
マーヴ・グリフィン・プロダクションズ (1964年 - 1975年、 1978年 - 1979年) マーヴ・グリフィン・ エンタープライゼス (1984年 - 1994年) コロムビア・トライ・スター・ テレビジョン (1994年 - 2002年) ソニー・ピクチャーズ・テレビジョン (2002年 - 現在) カリフォン・プロダクションズ (1978年 - 1979年) ジェパディ・プロダクションズ (1984年 - 現在) |
放送 | |
音声形式 |
モノラル(1964年 - 1980年) ステレオ(1984年 - 現在) |
放送国・地域 |
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放送期間 |
NBC 1964年3月30日 - 1975年1月3日 毎週のシンジケーション 1974年9月 - 1975年9月5日 NBC 1978年10月2日 - 1979年3月2日 毎日のシンジケーション 1984年9月10日 - |
放送時間 | 22 - 26分 |
Jeopardy!公式サイト |
正しい発音は/ˈdʒepə(r)di/(カタカナ表記だと「ジェパディ」が近い)である[1]が、日本では「ジョパディ」、「ジェオパディ」などと表記されている例も有る。
概要編集
もともとは1964年から1979年までにNBCで放送され、番販での放送は1984年9月10日からマーヴ・グリフィン・エンタープライゼスの制作で放送開始された。2006年9月放送分からHD制作になった。同じソニー・ピクチャーズ・テレビジョンが制作する『ホイール・オブ・フォーチュン』、CBSの『ザ・プライス・イズ・ライト』と並ぶ人気クイズ番組に成長した。またこの番組は、ニューヨーク・タイムズが全面協力している。
日本ではこれをベースとした「クイズグランプリ」が放送されていた。
ルール編集
毎回3人の解答者(うち1名は前回放送時のチャンピオン)により対戦が行われ、クイズに正解することで獲得できる賞金の総額を競いあう。
問題は司会者アレックス・トレベック (2021年1月11日の時点で、ローテーションホスト、特にケンジェニングス) が発表した6つのカテゴリから$200から$1,000($200単位)までの5枚(2001 年 11月23日までは$100から$500($100単位)まで)、計30問の中から出題される。第1問は1番目の解答者が選び、第2問からは原則として正解した解答者が問題を選ぶ。獲得賞金額が高い問題ほど、難しい問題となっている。
クイズは司会者が問題文を全文読み上げてからの早押し形式で行われる。問題文はほとんどが短文あるいは数個の単語であり、日本のクイズ番組で見られる「日本で最も高い山は何でしょう?」といった質問文形式ではなく、「それは日本で最も高い山です」といった事実の形で書かれている。回答者は「富士山とはどんな山でしょう?」のように質問文形式で回答する。正解すればその問題に設定された金額が加算され、不正解および時間切れ(5秒以内に答えなかった)は、その問題の設定金額が引かれる。
また、30枚中1枚だけ「デイリーダブル」と呼ばれるボードが隠されている。これを引いた場合、その問題は引いた人にのみ回答権が与えられる。デイリーダブルでは、回答者は問題が出題される前に賭け金を設定する(なお、持ち金に関係なく$500まで賭けることができる)。その後問題に答えて正解なら賭け金分が加算され、不正解なら賭け金分減算される。
前半戦30問「ジェパディ・ラウンド」が終わると、後半戦30問「ダブル・ジェパディ・ラウンド」に移る。ダブル・ジェパディ・ラウンドでは金額が$400 - $2,000($400単位)と倍になり、更にデイリーダブルも2枚隠されている。
ダブル・ジェパディ・ラウンドが終わると最終問題のファイナル・ジェパディに移るがラウンド終了までに賞金を$1も獲得できなかった解答者はその時点で失格となり、ファイナル・ジェパディに進むことができない。ただしセレブリティ・シリーズの場合は特例として、賞金が$1も無くても$1,000が支給されてファイナル・ジェパディに進むことができる。
カテゴリ1 | カテゴリ2 | カテゴリ3 | カテゴリ4 | カテゴリ5 | カテゴリ6 |
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$200 | $200 | $200 | $200 | $200 | $200 |
$400 | $400 | $400 | $400 | $400 | $400 |
$600 | $600 | $600 | $600 | $600 | $600 |
$800 | $800 | $800 | $800 | $800 | $800 |
$1,000 | $1,000 | $1,000 | $1,000 | $1,000 | $1,000 |
ファイナル・ジェパディ!編集
最終問題は記入回答式で、ライトペンに回答と賭け金を記入する。正解者は賭け金分が加算され、不正解者は賭け金分没収される。
ファイナル・ジェパディ!の問題が終わった後、賞金が最も多かった解答者がその回のチャンピオンとなる。チャンピオンには得点と同じ額の賞金獲得が保障され(ただし、一回の放映で獲得できる賞金の上限は$75,000と定められている)、次回の放送への出場権が与えられる。なお、1位の解答者が同点のため複数いた場合、両者ともチャンピオンとなる。ただし、トーナメントシリーズの場合は早押しクイズによるプレーオフを行い1位を決める。
基本的に1位しか賞金を獲得できないため、掛け金を少なめにしたり$1単位で賭けるなどでトップの自滅を狙う解答者も多い。『ザ・プライス・イズ・ライト』や『ホイール・オブ・フォーチュン』とも共通するが、一回の放映分での優勝賞金額は$10,000を軽く越えてしまう。
なお、チャンピオンの最多連勝記録は2004年の7月から11月にかけてケン・ジェニングスが記録した74回であり、その間に獲得した賞金は$2,522,700にも及んだ。それまでは同年の1月に記録された8回(獲得賞金約$180,000)が最高であり、彼の連勝が止まったことは大きく報道された。
トーナメントとイベント編集
- トーナメント・オブ・チャンピオンズ
- 毎年行われるチャンピオン大会。2週に分けて放映され、第1週の5回は予選の様子が、第2週は準決勝と決勝が行われる。優勝者には賞金$250,000が贈られる。
- セレブリティ・ジェパディ!
- 大物有名人を参加者として招き行われる大会。収録は大規模ホールで行われる。賞金の金額は1位$50,000、2位と3位はそれぞれ$25,000となっており、賞金は出演者が指定する団体に贈られる。
- カレッジ・チャンピオンシップ
- 出場者を大学生に限定した大会。トーナメント形式で実施される。現在の賞金の金額は1位$100,000、2位$50,000、3位$25,000となっている。
- ティーン・トーナメント
- 出場者を高校生に限定した大会。トーナメント形式で実施される。現在の賞金の金額は1位$75,000、2位$25,000、3位$15,000となっている。
- キッズ・ウィーク
- 出場者を10歳~12歳の小学生に限定した大会。通常の放送と異なり優勝しても次回の出場権はなく、1回のみの参加可能となっている。優勝者は獲得賞金全額(獲得賞金が$10,000以下の場合は、$10,000獲得する)、2位は$2,000、3位は$1,000を獲得できる。
- スーパー・ジェパディ!
- 1990年に1度だけ開催された大会。トーナメント形式だが、4人制で行われた。優勝の賞金は$250,000だった。
- アルティメット・トーナメント・オブ・チャンピオンズ
- 2005年に行われた番組史上最大のトーナメント。1月から5月にかけて開催され1回戦、2回戦、準々決勝、準決勝、決勝の5ラウンド制で、優勝賞金は$2,000,000だった。なおトーナメント・オブ・チャンピオンズで優勝するなど過去に実績を残した者は2回戦からの参加になる措置がとられた。なお、最多連勝記録を持つケン・ジェニングスは特別枠として決勝戦からの出場となった。
- IBMチャレンジ
- IBMが開発したスーパーコンピュータ「ワトソン」と人類代表2名(ブラッド・ラッター[2]、ケン・ジェニングス)で3日間かけて行われた大会。結果はワトソンが優勝した[3]。優勝したIBMには100万ドルが、2位に30万ドル、3位に20万ドルが贈呈された。尚、IBMは賞金の全額を慈善事業に寄付した[4]。
脚注編集
- ^ 米長寿クイズ番組『ジェパディ!』司会者 トレベックさん死去 -NHK
- ^ アルティメット・トーナメント・オブ・チャンピオンズ優勝者。
- ^ “IBMのスーパーコンピュータ「Watson」、クイズ対決で人間に勝利”. ITmedia (ITmedia). (2011年2月18日) 2011年2月18日閲覧。
- ^ “チェス、将棋に続け! 今度は「クイズ」に挑戦するスーパーコンピュータが登場”. ITmedia Gamez (ITmedia). (2011年1月19日) 2011年1月23日閲覧。
関連項目編集
外部リンク編集
- Jeopardy!公式サイト
- Jeopardy! - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- ジェパディ! - TV.com (英語)