ジェンスン・フアン

台湾系アメリカ人の企業家、実業家

ジェンスン・フアン: Jen-Hsun "Jensen" Huang: 黃 仁勳、こうじんくん、1963年民国52年〉2月17日 - )は、台湾系アメリカ人の起業家、実業家。グラフィック・プロセッサ会社のNVIDIAを共同設立し、社長兼CEOを務めている。

ジェンスン・フアン
黄 仁勲
Jen-Hsun Huang
黃仁勳
フアン(2023年9月)
生誕 (1963-02-17) 1963年2月17日(61歳)
中華民国の旗 中華民国 台湾省台南市
住居 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カルフォルニア州サンフランシスコ
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
中華民国の旗 中華民国[要出典]
出身校 オレゴン州立大学
スタンフォード大学
職業 共同設立者、社長、CEO(Nvidia)
給料 2460万USドル(2007)[1]
純資産 45億USドル (March 2017)[2]
配偶者 ロリ・フアン
子供 2
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ジェンスン・フアン
各種表記
繁体字 黃 仁勳
簡体字 黄 仁勋
拼音 Huáng Rénxūn
通用拼音 Huang Ren-syun
ラテン字 Huang2 Jen2-hsün1
台湾語 N̂g Jîn-hun
和名表記: こうじんくん
発音転記: ファンジェンスン
英語名 Jen-Hsun Huang
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フォーブズの推計によると、2024年6月時点で純資産額は約1187億ドル(約18兆7000億円)で世界で11番目に裕福な人物である[3]

若年期

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台湾台南市生まれ[4]。父親はキヤリア (空調設備メーカー)の化学エンジニア、母親は小学校教師[5]。5歳で家族とともにタイへ移住。会社の研修で滞米経験のあった父親の希望で、9歳で親元を離れ、親戚のいるワシントン州タコマに兄ともに転居。10歳でケンタッキー州オネイダの寄宿学校に移り、その後渡米した両親とともにオレゴン州で暮らす。ポートランドアロア高等学校[6]

1984年にオレゴン州立大学電気工学の学士号を、1992年にスタンフォード大学で電気工学の修士号を取得した[7]

経歴

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Computex Taipeiにおけるジェンスン・フアン

大学卒業後、LSIロジックのSun Microsystemsを担当するDirector of Sales及びAdvanced Micro Devices, Inc. (AMD)でマイクロプロセッサの設計者となった[8]。1993年の30歳の誕生日である2月17日に[9]Nvidiaを共同設立し、現在に至るまでCEO兼社長を務めている。2016年時点で、約13億アメリカドル相当のNvidia株を保有している[10]。2007年にCEOとして2460万ドルを稼ぎ、フォーブズ誌のアメリカの高額CEOランキングの61位につけた。

慈善活動

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自身の母校であるスタンフォード大学に3000万ドルを寄贈し、ジェンスン・フアン・スクール・オブ・エンジニアリング・センターを建設した[11]。この建物はスタンフォード大学の Science and Engineering Quadを構成する4つの建物のうちの2番目のものである[12]。オレゴン州ポートランドのBoora Architectsにより設計された。

企業及び世界に対する慈善活動の両方の業績により、2007年にSilicon Valley Education FoundationのPioneer Business Leader Awardを受賞した。

受賞歴

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アーンスト・アンド・ヤングにより、1999年にEntrepreneur of the Year in High Technology(高度技術におけるその年の起業家)に選出された。

2003年、Fabless Semiconductor AssociationのDr. Morris Chang Exemplary Leadership Awardを受賞した。これはファブレス半導体業界の発展、革新、成長及び長期的機会を促進する特別な貢献をした人物として認めるものである。2003年のNational Finalist for the EY Entrepreneur of the Year Award、1999年のAward Recipient for the Northern California regionも受賞している[13]

さらに、南カリフォルニア大学のDaniel J. Epstein Engineering Management Awardの受賞者でもあり、オレゴン州立大学の同窓会フェローにも選ばれている。

2009年6月13日の式において、オレゴン州立大学から名誉博士号を授与された[14]

2020年、IEEEファウンダーズメダルを受賞。

私生活

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オレゴン州立大学時代に、当時研究室の同僚で現在の妻ロリと出会っている。2人の子供がいる[15]

記者会見や講演では黒い革のジャンパーを着ることが多く、トレードマークとなっている[16]

来日時には九州じゃんがらの赤坂店を訪れるという[17]

AMD社長兼CEOのリサ・スーは遠縁にあたる[18][疑問点]。スーの母方の祖父とフアンの母が兄妹である[19][20]

出典

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  1. ^ #111 Jen-Hsun Huang - Forbes.com”. 6 August 2015閲覧。
  2. ^ Jen-Hsun Huang”. Forbes. March 3, 2017閲覧。
  3. ^ エヌビディア、フアンCEOの資産額が約19兆円に 世界11位 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)”. forbesjapan.com. 2024年9月28日閲覧。
  4. ^ https://www.forbes.com/profile/jen-hsun-huang/
  5. ^ Nvidia Founder Jensen Huang's Path to Success天下 2023-06-06
  6. ^ Rogoway, Mike. NVIDIA v. Intel: Rivalry heating up. The Silicon Forest Blog, The Oregonian, June 02, 2008. Retrieved on June 02, 2008.
  7. ^ #61 Jensen Huang. Forbes. Retrieved on June 2, 2008.
  8. ^ NVIDIA Newsroom. “Jensen Huang”. NVIDIA Newsroom Newsroom. 6 August 2015閲覧。
  9. ^ 波士堂03-NVIDIA公司的创始人及总裁,黄仁勋
  10. ^ Pop In Video Gaming Pushes Nvidia CEO To Billionaire Heights”. 31 August 2016閲覧。
  11. ^ Alumnus, NVIDIA founder pledges $30 million for campus engineering center”. Stanford University. 6 August 2015閲覧。
  12. ^ Jen-Hsun Huang Engineering Center”. 5 September 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。6 August 2015閲覧。
  13. ^ "NVIDIA President and CEO Honored by Ernst & Young LLP." Press Release. N.p., 29 June 1999. Web. 10 Apr. 2015. <http://www.nvidia.com/object/IO_20020109_5714.html>.
  14. ^ “OSU to award 4,680 degrees this week in commencements at Corvallis, Bend”. Oregon State University. (9 June 2009). http://oregonstate.edu/ua/ncs/archives/2009/jun/osu-award-4680-degrees-week-commencements-corvallis-bend 
  15. ^ This Man Is Leading an AI Revolution in Silicon Valley—And He’s Just Getting Started” (英語). Fortune. 2021年4月15日閲覧。
  16. ^ 「AI半導体」NVIDIA、時価総額1兆ドルが示す新産業図”. 日本経済新聞 (2023年5月31日). 2023年5月31日閲覧。
  17. ^ 株式会社インプレス (2021年4月14日). “NVIDIA ジェンスン・フアンCEO、対話型AIサービス「Jarvis」で「じゃんがらラーメン」を探すデモ”. Car Watch. 2021年4月15日閲覧。
  18. ^ NVIDIAのジェンスン・フアンCEOとAMDのリサ・スーCEOは実は親戚同士”. GIGAZINE. 2021年4月5日閲覧。
  19. ^ 台南四百最大榮光 黃仁勳蘇姿丰各寫傳奇 | 中華日報|中華新聞雲”. China Daily News (1 June 2023). 16 June 2023時点のオリジナルよりアーカイブ9 August 2023閲覧。
  20. ^ 羅家女會念書 與南女淵源深 | 中華日報|中華新聞雲”. China Daily News (1 June 2023). 16 June 2023時点のオリジナルよりアーカイブ9 August 2023閲覧。

外部リンク

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