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N,N'-ジニトロソペンタメチレンテトラミン: N,N'-Dinitrosopentamethylenetetramine)は化学式C5H10N6O2で表される、ニトロソアミンの一種。ゴムなどの有機発泡剤として用いられる。

N,N'-ジニトロソペンタメチレンテトラミン
N,N'-Dinitrosopentamethylenetetramine
識別情報
CAS登録番号 101-25-7
特性
化学式 C5H10N6O2
モル質量 186.175
外観 薄い黄色の結晶ないし粉末
匂い 無臭
融点

246 °C, 519 K, 475 °F

への溶解度 0.48g/100mL
有機溶媒への溶解度 アルコールに難溶
エーテルベンゼンアセトンピリジンアセトニトリルメチルエチルケトンに微溶
ジメチルホルムアミドに易溶。
危険性
半数致死量 LD50 940mg/kg(ラット経口)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo 54.5kcal/mol
関連する物質
関連物質 ヘキサメチレンテトラミン
トリメチレントリニトロアミン
出典
製品安全データシート東京化成工業
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

目次

製造編集

用途編集

主に発泡ゴム、エテン-酢酸ビニル共重合体の発泡剤として使用される。単独で使用する場合は203~207℃で分解が開始し、窒素ホルムアルデヒドを生じる。比較的安価で着色性もないが、分解熱が127.5kcal/molと高いことや、副生するアミンによる着臭の欠点がある[1]

 

高温を避けたい場合は、活性化剤として尿素無水フタル酸サリチル酸などを添加する。この場合は110〜130℃で分解が始まる。尿素やメラミンを添加すると、アミンの発生が抑制される[1]

 
 

安全性編集

化学構造がヘキソーゲンに類似し、加熱や衝撃による発火のおそれがあるため日本の消防法では危険物第5類に分類される[1]国際がん研究機関は、本物質の発癌性Group3に分類している。日本の労働安全衛生法第57条の3では変異原性が認められた既存化学物質としている[2]

脚注編集

  1. ^ a b c d 『窒素酸化物の事典』p328-329
  2. ^ 製品安全データシート職場のあんぜんサイト

参考文献編集

  • 鈴木仁美『窒素酸化物の事典』丸善、2008年、328-329頁。ISBN 978-4-621-08048-1

外部リンク編集

  • 鈴木健、「ジニトロソペンタメチレンテトラミンの火災および爆発について」 Science and technology of energetic materials : Journal of the Japan Explosives Society 75(3・4), 91-98, 2014, 火薬学会, NAID 40020199273