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ジュディス・ルイス・ハーマンJudith Lewis Herman, 1942年 - )はアメリカ合衆国精神科医。現在ハーバード大学医学部精神科臨床準教授、マサチューセッツ州ケンブリッジ病院におけるDirector of Training at the Victims of Violence Programを務める。

来歴編集

ニューヨーク市に生まれ、マサチューセッツ州ラドクリフ・カレッジを卒業後ハーバード大学医学部に入学、1968年に卒業。1992年に著した『心的外傷と回復』はPTSDをめぐる歴史、症状、治癒過程を詳細に描いており話題となった。ラディカルフェミニストであり回復記憶療法の第一人者とされている。

記憶回復療法編集

ハーマンが主張したトラウマ理論は、1980年代から90年代にかけてアメリカ社会に大混乱を引き起こした。記憶回復療法によって抑圧されたトラウマ体験を思い出した「被害者」が「加害者」である親を訴える刑事裁判や民事訴訟が多発した。だが、ワシントン大学エリザベス・ロフタスをはじめとする認知心理学者たちが次々と「記憶はつくりだせる」という反論を発表したことで、1994年、米国医師会は「蘇った記憶の信頼性は不確実であり、外部からの暗示に影響されている」との声明を発表。以降、各地の裁判所が「蘇った記憶」による告発を却下するようになり増えつづけた訴訟は激減した。そして2002年、アメリカ精神医学会は「記憶回復療法の論争は死んだ」と宣言、ハーマン一派の敗北は決定的になった。[1]

主な著作編集

告発本編集

  • ローレンス・ライト『悪魔を思い出す娘たち―よみがえる性的虐待の「記憶」』柏書房、1999年3月(原著1994年)。ISBN 978-4760117284
  • エリザベス・ロフタス、キャサリン・ケッチャム『抑圧された記憶の神話―偽りの性的虐待の記憶をめぐって』仲真紀子訳、誠信書房、2000年6月(原著1994年)。ISBN 978-4414302905
  • 矢幡洋『危ない精神分析―マインドハッカーたちの詐術』亜紀書房、2003年7月。ISBN 978-4750503042

出典編集

関連項目編集

外部リンク編集

ジュディス・ハーマンがDirector of Trainingを勤め、犠牲者回復プログラムVictim of Violence Programが実践されている。