ジョージ・オーガー

アメリカ合衆国の大道芸人・俳優

ウィリアム・ジョージ・オーガー(William George Auger[1]1881年12月27日 - 1922年11月30日[2])は、「ウェールズの巨人 (The Welsh Giant)」の名でリングリング・ブラザーズ・サーカスに出演し[1]、またカーディフの巨人にちなんだ「ザ・カーディフ・ジャイアント (The Cardiff Giant)」の名でも知られていた大男[2]

生涯 編集

ウェールズカーディフに生まれたオーガーは、地元で警察官となった後、ロンドンに移り、ヴィクトリア女王の警護の任にもあたった[3]。女王は、自らオーガーを「キャプテン (Captain)」と呼んだが、これはあくまでも渾名としてであり、オーガーがそうした警察官としての階級を得たことはなかった [3]

ロンドンに巡業してきたバーナム・アンド・ベイリー・サーカスを妻とともに見物に行ったオーガーは、サーカスに加わるよう勧誘され、警察官の職を辞して一座に加わることとなり、1903年にはアメリカ合衆国へ移り住んだ[3]

オーガーは知的な一面をもち、短編小説や、短い舞台用の脚本などを書くことがあった[1]。「巨人退治のジャック英語版」の民話に基づく戯曲『Jack the Giant Killer』を1906年に発表し、ニューヨークオルフェウス劇場 (マンハッタン)英語版で、自らが巨人役となって公演し、以降10年近く公演を続けた[3]

1911年アメリカ合衆国の国籍を得たオーガーは、第一次世界大戦の際には戦時公債のセールスマンとして活躍した[3]

オーガーの身長は、8フィート4インチ(およそ254cm)と宣伝されることが多かったが、実際には7フィート5インチ(およそ226cm)ほどであった[2]

オーガーは、ハロルド・ロイドの映画『ロイドの巨人征服 (Why Worry?)』(1923年)への出演が予定されていたが、撮影開始後に急死してしまった[2]1922年11月30日ニュージャージー州の知人宅で感謝祭のご馳走を食べたオーガーは、胃痛を訴えた後にトイレで動けなくなり、ドアを外して助けようとしたときには既に落命していた[3]。消化障害を起こして落命したものとされている[3]

脚注 編集

  1. ^ a b c William George Auger”. SteveQuayle. 2015年3月19日閲覧。
  2. ^ a b c d George Auger - 7 feet 5 inches (226.1 cm)”. TheTallestMan.com. 2015年3月19日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g Pednaud, J. Tithonus. “George Auger - The Mighty Cardiff Giant”. thehumanmarvels.com. 2015年3月19日閲覧。