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ジ・エンド(The End)は、イギリスロックバンドビートルズが1969年に発表したアルバム『アビイ・ロード』の収録曲。ポール・マッカートニー作。同アルバム後半のメドレーの最後を飾る曲。実質的に本アルバムの収録を以てビートルズは解散したので「ビートルズ最後の曲」と解釈ができるうえ、4人全員が顔を突き合わせて録音した最後の楽曲[2][注 1]

ジ・エンド
ビートルズ楽曲
収録アルバム アビイ・ロード
リリース 1969年9月26日
録音 1969年7月23日 - 8月18日
ジャンル ハードロック[1]
時間 2分19秒
レーベル アップル・レコード
作詞者 レノン=マッカートニー
作曲者 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン

アビイ・ロード 収録曲
A面
  1. カム・トゥゲザー
  2. サムシング
  3. マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー
  4. オー!ダーリン
  5. オクトパス・ガーデン
  6. アイ・ウォント・ユー
B面
  1. ヒア・カムズ・ザ・サン
  2. ビコーズ
  3. ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー
  4. サン・キング
  5. ミーン・ミスター・マスタード
  6. ポリシーン・パン
  7. シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
  8. ゴールデン・スランバー
  9. キャリー・ザット・ウェイト
  10. ジ・エンド
  11. ハー・マジェスティー
ミュージックビデオ
「The End」 - YouTube

概要編集

本作は、2分20秒という短い演奏時間の中で各人の楽器のソロ・パートが入り、最後に「結局、あなたが得る愛は、あなたが与える愛(の量)に等しい(And, in the end, the love you take/ Is equal to the love you make.)」というメッセージが歌われるという構成になっている。ポールは、「メドレーをちょっと意味のある連句で締めたかったから、シェイクスピアを追求して書いた」とコメントし[3]、ポールに多い物語調の歌詞を嫌っていたジョンは「見ろ、アイツだって書こうと思えばこういう哲学的な歌詞が書けるんだ」と皮肉半分に賞賛した[4][注 2]

本作のレコーディングは、1969年7月23日に開始され、当初1分30秒しかなかったマスターテイクを、オーバー・ダビングを介して2分5秒に延長した。この時点で、本作は「Ending」と称されており[5]、アルバムを締めくくる楽曲とされていた。8月5日ボーカル7日にボーカルとギター、アルバムのカバー写真の撮影が行なわれた8月8日ベースとドラムスが追加された。その後8月15日オーケストラ18日にエンディング部分のピアノとボーカルが追加されて完成となった。

本作では、前述のとおり、リンゴ・スタードラム・ソロをはじめとした各人の楽器のソロ・パートが含まれている。リンゴはソロを嫌っていて拒否していたが[6]、ポールの説得により演奏した。このドラム・ソロは、アイアン・バタフライの楽曲「In-A-Gadda-Da-Vida」におけるロン・ブッシー英語版のドラミングを模したもので[7]、12本のマイクをドラムセットの周りに設置して録音された。

ドラム・ソロが終わると、ポール・マッカートニージョージ・ハリスンジョン・レノン(演奏順)[8]によりギターソロ・リレーが始まり、各人2小節のギターソロを3回演奏している[2][9]。このセクションは、ジョージによる提案で、ジョンが3人がそれぞれのセクションを演奏することを提案した[10]

また、リンゴのドラム・ソロには当初タンブリンギターの音が入っていたが[5]、ミキシング時にカットされた[11]。このカットされた音が含まれたアレンジは、1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録された。こちらでは、前述のカットされた音が含まれている他に、ギターソロやオーケストラが強調され[12]。曲の最後には「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のピアノコードが加えられている[12]

2006年に発売されたリミックス・アルバム『ラヴ』に収録されている「ゲット・バック」には、ドラムソロとポールの2回目のギターソロとジョンの最後のギターソロが使用されている。

演奏編集

その他編集

2012年に開催されたロンドンオリンピック開会式では、フィナーレにポール・マッカートニーが「ヘイ・ジュード」と共に演奏した[14][15]

ポール・マッカートニーの『Get Back Tour』以後、コンサートでのアンコールのエンディングナンバーとして演奏されている。

ビータリカメタリカの「ジ・エンド・オブ・ザ・ライン」をカバーした際に、「ジ・エンド」のメロディを使用している[16]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 本作の後、1970年1月に「アイ・ミー・マイン」のレコーディングを行なっているが、ジョン・レノンは参加しておらず、3人でのレコーディングとなっている。
  2. ^ この時、ジョン・レノンは同フレーズを引用して賞賛しているが、「And in the end, the love you get is equal to the love you give」と間違ってしまっている。

出典編集

  1. ^ The Beatles Abbey Road”. AllMusic. 2012年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月1日閲覧。
  2. ^ a b c MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). p. 361. ISBN 1-84413-828-3. 
  3. ^ Miles, Barry (1997). Paul McCartney: Many Years From Now. New York: Henry Holt & Company. p. 558. ISBN 0-8050-5249-6. https://archive.org/details/paulmccartneyman00mile. 
  4. ^ Sheff, David (2000). All We Are Saying: The Last Major Interview with John Lennon and Yoko Ono. New York: St. Martin's Press. p. 204. ISBN 0-312-25464-4. https://archive.org/details/allwearesayingla00lenn. 
  5. ^ a b Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 181. ISBN 0-517-57066-1. 
  6. ^ Interview Transcript”. Larry King Show (2007年6月26日). 2019年9月15日閲覧。
  7. ^ Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. Santa Barbara, CA: ABC-CLIO. p. 258,59. ISBN 978-0-313-39171-2. 
  8. ^ The Beatles (2000). The Beatles Anthology. San Francisco: Chronicle Books. p. 337. ISBN 0-8118-2684-8. 
  9. ^ Winn, John C. (2009). That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970. New York, NY: Three Rivers Press. p. 316. ISBN 978-0-307-45239-9. 
  10. ^ “100 Greatest Beatles Songs: 23. 'Abbey Road Medley'”. Rolling Stone. (2001-09-19). オリジナルの2014-01-22時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140122184759/http://www.rollingstone.com/music/lists/100-greatest-beatles-songs-20110919/abbey-road-medley-19691231 2019年9月15日閲覧。. 
  11. ^ Anthology 3 (booklet). The Beatles. London: Apple Records. 1996. 34451.
  12. ^ a b Winn, John C. (2009). That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970. New York, NY: Three Rivers Press. p. 317. ISBN 978-0-307-45239-9. 
  13. ^ Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 190. ISBN 0-517-57066-1. 
  14. ^ 開会式「ヘイ・ジュード」は“口パク”の予定だった?”. 産経新聞 (2012年7月29日). 2012年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月8日閲覧。
  15. ^ ポール、8万人大合唱!機械トラブルで急きょ大合唱”. スポーツ報知 (2012年7月29日). 2012年8月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月8日閲覧。
  16. ^ Beatallica - Carry That Weight is another Jaymz tune, so... - Facebook”. 2018年10月7日閲覧。