スインギンドラゴンタイガーブギ

スインギンドラゴンタイガーブギは、灰田高鴻による日本漫画作品。2020年18号から2021年31号まで『モーニング』(講談社)で掲載された[3]。キャッチコピーは「ジャズ。それは戦後日本の「芸能界」のルーツ。これは戦争ですべてを失ったこの国、そしてその音楽が再生する歴史を描く、一大ニッポンジャズストーリー!![4]」である。2021年に開催された第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で新人賞を受賞した[2]

スインギンドラゴンタイガーブギ
ジャンル 音楽漫画
漫画
作者 灰田高鴻
出版社 講談社
掲載誌 モーニング
レーベル モーニングKC
発表号 2020年18号 - 2021年31号
発表期間 2020年4月2日 - 2021年7月1日
巻数 全6巻
話数 全47話
その他 監修:東谷護[1]
第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞[2]
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

ジャズを題材としており、第二次世界大戦後の戦後混乱期における社会復興とジャズを通した人間模様が描かれている。

あらすじ 編集

第二次世界大戦戦直後の日本。主人公である於菟(おと)の姉は溺水事故により記憶障害を患い、残された唯一の記憶が戦中に聴いたジャズベーシストである小田島龍治が目の前で奏でたジャズの音であった。1951年(昭和26年)の春、於菟は姉の希望を叶えるため、自宅にあったウッドベースを抱え小田島龍治を探す旅に出るのであった。

登場人物 編集

諏訪 於菟(すわ おと)
作品の主人公であり依音子の妹。寅年生まれから通称トラ。勝気で物怖じせず男勝りな性格であるが姉想いのやさしい一面を持つ。天性の歌声の持ち主であり、当時の記憶を頼りに福井から東京へ人探しのため上京する。
諏訪 依音子(すわ いねこ)
於菟の姉。戦後直ぐの溺水事故により記憶障害を患い福井の自宅で療養する。
岡野 染香(おかの そめか)
於菟の従姉妹。池袋三業地置屋「朝日楼」を営んでおり於菟の下宿先。小田島に想いを寄せる。
小田島 龍治(おだじま たつじ)
凄腕のジャズベーシスト。依音子と深い関わりがあるが、福井に疎開していた頃の記憶だけを喪失しており、当時のことを一切覚えていない。
丸山 眞樹夫(まるやま まきお)
小田島の幼馴染であり小田島も所属するジャズバンドのバンマスであり丸山芸能社代表を務める。サクソフォン担当。東京の路上で見かけたトラの才能に一目惚れし自分たちのバンドへと誘う。
峯川(みねかわ)
ジャズバンドメンバー。トランペット担当。丸山と小田島の先輩にあたる。
藤田(ふじた)
ジャズバンドメンバー。ピアノ担当。一高出身の秀才。
鮫島(さめしま)
ジャズバンドメンバー。ドラム担当。強面。
チャールス・ショア
朝霞の米軍基地、第一騎兵師団所属の軍人。トラの歌声に魅了される。

ジャズバンド:スインギン タイガー ブギ(暫定) 編集

  • ボーカル:諏訪 於菟
  • ベース:小田島 龍治
  • サクソフォン:丸山 眞樹夫
  • トランペット:峯川
  • ピアノ:藤田
  • ドラム:鮫島

書誌情報 編集

  • 灰田高鴻 『スインギンドラゴンタイガーブギ』 講談社〈モーニングKC〉、全6巻
    1. 2020年8月20日発売[5]ISBN 978-4-06-520341-5
    2. 2020年11月20日発売[6]ISBN 978-4-06-521514-2
    3. 2021年2月22日発売[7]ISBN 978-4-06-522115-0
    4. 2021年5月21日発売[8]ISBN 978-4-06-523070-1
    5. 2021年8月23日発売[9]ISBN 978-4-06-523425-9
    6. 2021年11月22日発売[10]ISBN 978-4-06-526011-1

タイアップ 編集

2020年8月、単行本第一巻発売に伴い、ユニバーサル・ミュージックとタイアップした公式のプレイリストがSpotifyApple Music上で公開されている[11][12]

2021年5月19日、公式コンピレーションアルバム『ウィズ・スインギンドラゴンタイガーブギ』が発売された[13]

脚注 編集

  1. ^ 漫画監修:講談社 モーニング「スインギンドラゴンタイガーブギ」(音楽学教授 東谷護先生)”. 愛知県立芸術大学. 2020年12月17日閲覧。
  2. ^ a b “[http://archive.j-mediaarts.jp/festival/2021/manga/works/Swingin_Dragon_Tiger_Boogie マンガ部門 受賞作品]”. 文化庁メディア芸術祭. 2021年8月22日閲覧。
  3. ^ 【新連載】 ちば賞受賞の新鋭が鳴らす、ニッポンジャズストーリー本日開演! 戦後ジャズの夜明けを描く新連載『スインギンドラゴンタイガーブギ』は今週のモーニングで”. モーニング (2020年4月2日). 2020年12月13日閲覧。
  4. ^ スインギンドラゴンタイガーブギ”. モーニング. 2020年12月13日閲覧。
  5. ^ スインギンドラゴンタイガーブギ(1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年8月23日閲覧。
  6. ^ スインギンドラゴンタイガーブギ(2)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年8月23日閲覧。
  7. ^ スインギンドラゴンタイガーブギ(3)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年8月23日閲覧。
  8. ^ スインギンドラゴンタイガーブギ(4)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年8月23日閲覧。
  9. ^ スインギンドラゴンタイガーブギ(5)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年8月23日閲覧。
  10. ^ スインギンドラゴンタイガーブギ(6)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年11月22日閲覧。
  11. ^ 待望の①巻発売開始! 戦後ニッポン・ジャズストーリー『スインギンドラゴンタイガーブギ』の公式プレイリストが出来ました!”. モーニング (2020年8月21日). 2020年12月13日閲覧。
  12. ^ 戦後ジャズの夜明けを描く漫画『スインギンドラゴンタイガーブギ』の公式プレイリスト公開”. ARBAN (2020年8月1日). 2020年12月17日閲覧。
  13. ^ 公式コンピ『ウィズ・スインギンドラゴンタイガーブギ』リリース決定!ここでしか読めない書き下ろしも!”. ユニバーサル・ミュージック・ジャパン (2021年4月23日). 2021年8月22日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集