ステゴサウルス学名Stegosaurus)は、後期ジュラ紀(約1億5,500万 - 約1億5,000万年前)、現在の北米大陸に生息していた、体長7メートルから9メートルほど[1]の植物食恐竜。剣竜のなかでは、最も大きな種類[1]。恐竜のなかでも特に有名な属のひとつである。ステゴサウルスを含む剣竜類化石は複数個体がまとまって発見されることがあり、群れで行動していたとする説の根拠のひとつとなっている。

ステゴサウルス
生息年代: 中生代後期ジュラ紀, 155–150 Ma
Stegosaurus stenopsの全身骨格
地質時代
中生代後期ジュラ紀
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜下綱 Archosauria
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithoscia
階級なし : 頬竜類 Genasauria
亜目 : 装盾亜目 Thyreophora
下目 : 剣竜下目 Stegosauria
: ステゴサウルス科 Stegosauridae
亜科 : ステゴサウルス亜科 Stegosaurinae
: ステゴサウルス属 Stegosaurus
学名
Stegosaurus
Marsh1877
シノニム
  • S. armatus
  • S. stenops Marsh, 1879 - 模式種
  • S. ungratus Marsh, 1887
  • S. sulcatus Marsh, 1887

名前 編集

学名は「Stego = 屋根に覆われた、Saurus = トカゲ」の意味である。発見された当初は完全な標本がなく、甲羅のように骨質の板で背中が覆われていたと考えられたためである。中国語名は「劍龍」(ジェンロン)であるが、日本語の剣竜類と関係なく、ステゴサウルスこの一種類だけを指す。

特徴 編集

背中に骨質の板が、互い違いに立ち並んでいるのが特徴。使用目的には諸説あるが、表面と内部に多くの血管の跡と思われる痕跡が発見されたことから、アフリカゾウの大きな耳のように、熱を放射し体温を調節するのに役立っていたとする説が有力。かつては肉食恐竜に対する武器や防具とする説もあったが、薄く強度に劣るため、その役には立たなかったとされている。最新の研究では、成体となったあとにも板が成長していることが判明しており、仲間同士におけるディスプレイだったとする説が提唱されている。武器としては尾の先にある2対の長大なスパイク「サゴマイザー」が役立ったようで、これによる傷跡とおぼしき窪みがついた化石も見つかっている。喉の部分には、小さな骨片で構成された装甲板が存在したようである。

頭は小さく、のサイズはクルミ程度である[2]。背中の脊髄が通る管の途中に大きな空洞があり、以前はここに小さな脳を補うための「第2の脳」を持っていたと考えられたが、現在では鳥類にもあるグリコーゲン体(神経に栄養を供給する)が位置していたとされている。なお、実際のところステゴサウルスの知能がどの程度であったかは、詳しく分かっていない(現代医学では、脳の大きさは知能の指標にならないとされている。脳#機能も参照)。

また、背中の板は雌雄で異なり、雄は半円形の板で、雌は五角形の板の形をしているという説もあり、こちらはDINO A LIVEなど一部で支持されているが、雄とされている個体はヘスペロサウルスとする説もあり、議論が続いている状態にある。

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ステゴサウルスはこれまでさまざまな種が提唱されてきた。しかし、ほとんどの種は、種として分類するのに有効な形質がないために、2008年に Stegosaurus armatus, Stegosaurus mjosi(=ヘスペロサウルス), Stegosaurus homheni(=ウエルホサウルス)の計3種に統一された。なお、尾のスパイクが8本あるといわれるステゴサウルスの骨格は、2個体以上の個体を混ぜて作ったものであるということがわかっている。そのため、ステゴサウルスの尾の棘は4本しかないとされている。

画像 編集

登場作品 編集

特徴的な形態から、数多くの映像作品に登場し、またデザイン的なモチーフとされている。中でも背中の骨板は、怪獣ゴジラの背びれのデザインの元になったことで知られている(シリーズ第1作『ゴジラ』、第22作『ゴジラvsデストロイア』にはステゴサウルスの骨格標本が登場する)。

その他の詳細は英語版の記事を参照。

脚注 編集

  1. ^ a b 『ポプラディア大図鑑WONDA恐竜』株式会社ポプラ社、2013年6月、65頁。 
  2. ^ 『講談社の動く図鑑MOVE恐竜』講談社、2011年7月14日、33頁。 

関連項目 編集