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  • ステファノス・チチパス


ステファノス・シチパスStefanos Tsitsipas, ギリシア語: Στέφανος Τσιτσιπάς, 発音 [ˈstefanos t͡sit͡siˈpas][1]; 1998年8月12日 - )は、ギリシャアテネ出身の男子プロテニス選手。ATPツアーでシングルス4勝。自己最高ランキングはシングルス5位。身長193cm、体重83kg。右利き、バックハンド・ストロークは片手打ち。「チチパス」「ツチパス」「ツィツィパス」等の表記揺れも見られる。

ステファノス・シチパス
Stefanos Tsitsipas
Tennis pictogram.svg
Stefanos Tsitsipas (1) (43079345724).jpg
2018年
基本情報
国籍 ギリシャの旗 ギリシャ
出身地 同・アテネ
居住地 キプロスの旗 キプロスニコシア
生年月日 (1998-08-12) 1998年8月12日(21歳)
身長 193cm
体重 83kg
利き手
バックハンド 片手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2015年
ツアー通算 4勝
シングルス 4勝
ダブルス 0勝
生涯獲得賞金 6,564,847 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト4(2019)
全仏 4回戦(2019)
全英 4回戦(2018)
全米 2回戦(2018)
4大大会最高成績・ダブルス
全英 1回戦(2018)
全米 2回戦(2018)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 5位(2019年8月5日)
ダブルス 74位(2019年5月27日)
2019年11月18日現在

ギリシャ人初のATPツアーシングルス優勝者[2]。2019年ATPファイナルズ男子シングルス優勝者。

生い立ち編集

元プロテニス選手の両親の父(Apostolos Tsitsipas)母(ユリア・アポストリ英語版)の手ほどきで3歳からテニスを始める。母方の祖父はソビエト連邦サッカー選手で1956年メルボルンオリンピックで金メダルを獲得したセルゲイ・サルニコフ英語版である。

ジュニア時代編集

2013年、14歳でITFジュニアサーキットに参加。2014年11月に開催されたAbierto Juvenil Mexicano大会までイレベルのグレードAトーナメントには出場したことはなかったが、翌月のOrange BowlではグレードA2大会目にして決勝まで進んだ。当時、チチパスのジュニアランクは100位圏外だった。2015年にジュニア・グランドスラムに初出場する。この4大会では全豪オープンでの準々決勝が最高成績だった。この年はシングルスでは一度も決勝に進出していないが、オレンジボウルで再び決勝に進出し、ミオミル・ケツマノビッチに3セットタイブレークの末敗れた。ジュニアランキング14位でシーズンを終えた。

2016年、グランドスラム4大会を含む、出場した8大会すべてで準々決勝以上の進出を果たし大躍進の年となった。自身初のグレードA大会の優勝後、ジュニア世界ランク1位になった。この年はその後、ヨーロピアン・ジュニア・チャンピオンシップでも優勝を果たす。このシーズンで最も大きなタイトルはKenneth Raismaと組んで出場したウィンブルドンのダブルスのタイトルだった。これがチチパスがジュニア時代に獲得したグランドスラムの唯一のタイトルである。オープン化以降、ジュニア・グランドスラムを勝った最初の男子ギリシャ人プレーヤーとなり、1963年に全仏オープンとウィンブルドンを優勝したNicky Kalogeropoulos以来二人目となった。また、この年のグランドスラムシングルスでは、全仏オープンと、全米オープンで準決勝に進出し、最終的にジュニアランク2位でシーズンを終えた。

経歴編集

2013-2017年 トップ100入り編集

2013年に下部ツアー参戦。2017年のABNアムロ世界テニス・トーナメントでATPツアー本戦デビュー。4大大会では2017年全仏オープンで予選を勝ち上がり初出場した。1回戦でクロアチアイボ・カロビッチを相手に6-7, 5-7, 4-6で敗れた。ヨーロピアン・オープンでベスト4。年間最終ランキングは91位。

2018年 NextGen最終戦優勝・ツアー初優勝・マスターズ1000決勝進出編集

2018年は4月のバルセロナ・オープンで快進撃を見せた。準々決勝でオーストリアドミニク・ティエムを6–3, 6–2、準決勝でスペインのパブロ・カレーニョ・ブスタを7–5, 6–3で破り、ATPツアーで初めて決勝に進出した。決勝では世界1位のスペインラファエル・ナダルに2–6, 1–6で敗れた[3]。5月7日付のランキングで40位を記録し10代でトップ50入りを果たしている。グランドスラム初シードとなる第31シードで迎えたウィンブルドンでは4回戦まで進出し、第9シードのアメリカジョン・イスナーに敗れた。8月のロジャーズ・カップでは2回戦でティエム、3回戦でセルビアノバク・ジョコビッチ、準々決勝でドイツアレクサンダー・ズベレフ、準決勝で南アフリカケビン・アンダーソンとトップ10選手を4人撃破し、マスターズ1000で初の決勝進出を果たした[4]。決勝では世界1位のナダルと再び対戦して2-6, 6-7(4)で敗れ、20歳の誕生日を優勝で飾ることはできなかった。10月のストックホルム・オープンで3度目の決勝進出、決勝でエルネスツ・ガルビスに6-4, 6-4で勝利し、ギリシャ出身の男子選手としてツアー初優勝を果たした[5]。11月のネクストジェネレーション・ATPファイナルに初めて出場し、決勝でアレックス・デミノーを2-4, 4-1, 4-3(3), 4-3(3)で下して優勝した[6]。年間最終ランキングは15位。

2019年 ATPファイナルズ初優勝、全豪ベスト4、2度目のマスターズ準優勝、トップ10入り編集

1月の全豪オープンには第14シードで出場すると4回戦で去年一昨年と全豪を制しているロジャー・フェデラーに勝利し、4大大会での対BIG4初白星をあげた[7]。その後ロベルト・バウティスタ・アグートにも勝利し、自身初の4大大会ベスト4進出を果たした。準決勝ではラファエル・ナダルにストレートで敗れたものの、大会終了後の世界ランキングで自己最高の12位を記録。フェデラー戦の勝利についてチチパスは「決して忘れない魔法の瞬間」と振り返っている[8]オープン13では準決勝でダビド・ゴファンを下して決勝進出、決勝でミハイル・ククシュキンを7-5, 7-6(5)で破り優勝をした。ドバイ・テニス選手権では決勝でフェデラーに敗れて準優勝だったが、大会終了後の世界ランキングで10位になり、初のトップ10入りを果たした[9]

マイアミ・オープンは、ウェスリー・クールホフと組んだダブルスで決勝に進出したが、ブライアン兄弟に敗れた。ポルトガル・オープンでは決勝でパブロ・クエバスを6-3, 7-6(4)で下し、クレーコート大会で初優勝した[10]ムチュア・マドリード・オープンは準決勝でラファエル・ナダルに6-4, 2-6, 6-3で勝利して決勝進出した。決勝ではノバク・ジョコビッチに3-6, 4-6で敗れた[11]。ダブルスでも先と同じペアベスト4入りした。続くBNLイタリア国際でもベスト4入りしたが、準決勝でナダルに雪辱を果たされた。全仏オープンは4回戦でスタン・ワウリンカに6-7(6), 7-5, 4-6, 6-3, 6-8でフルセットの5時間を超える死闘の末敗れた。ウィンブルドン選手権は初戦敗退。シティ・オープンでは準決勝でニック・キリオスに敗れたが、大会終了後の世界ランキングで5位になった。

10月のチャイナ・オープンでは、決勝でドミニク・ティームに6-3, 4-6, 1-6で敗れ準優勝。翌週の上海マスターズではノバク・ジョコビッチに3-6, 7-5, 6-3で勝利し、自身初のATPファイナルズの出場権を獲得した[12]。迎えた最終戦では2勝1敗でラウンドロビンを突破。準決勝でフェデラーに6-3, 6-4で勝利すると、決勝ではドミニク・ティエムを6-7(6), 6-2, 7-6(4)で下して初優勝を果たした[13]。年間最終ランキングは6位。

プレースタイル編集

イースタングリップから繰り出される強烈なフォアハンドストロークが武器のアグレッシブベースライナー。典型的なベースライナーに比べるとネットに出る回数も多い[14]。ウィナーを狙った際にオーバーアウトが多いのが改善点の一つである[15][16]

バックハンドストロークは片手打ち。幼少期は両手打ちも試していたが、憧れのロジャー・フェデラーが片手だったことや、感覚が良かったことから片手にしたという[17][18]

好きなサーフェスはグラスで、ウィンブルドン選手権がお気に入り[19]。得意なサーフェスは馴染みのあるクレーで、クレーコートに立つと「自信がわいてくる」と述べている[20]

主要大会決勝編集

ATPファイナルズ決勝編集

シングルス: 1 (優勝1回)編集

結果 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 2019年   ロンドン ハード (室内)   ドミニク・ティーム 6-7(6-8), 6-2, 7-6(7-4)

マスターズ1000決勝編集

シングルス:2 (準優勝2回)編集

結果 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 2018年   トロント ハード   ラファエル・ナダル 2–6, 6–7(4-7)
準優勝 2019年   マドリード クレー   ノバク・ジョコビッチ 3-6, 4-6

ATPツアー決勝進出結果編集

シングルス: 9回 (4勝5敗)編集

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPファイナルズ (1-0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0-2)
ATPツアー・500シリーズ (0-3)
ATPツアー・250シリーズ (3–0)
サーフェス別タイトル
ハード (3-3)
クレー (1-2)
芝 (0-0)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2018年4月29日   バルセロナ クレー   ラファエル・ナダル 2–6, 1–6
準優勝 2. 2018年8月12日   トロント ハード   ラファエル・ナダル 2–6, 6–7(4-7)
優勝 1. 2018年10月21日   ストックホルム ハード (室内)   エルネスツ・グルビス 6–4, 6–4
優勝 2. 2019年2月24日   マルセイユ ハード (室内)   ミハイル・ククシュキン 7-5, 7-6(7-5)
準優勝 3. 2019年3月2日   ドバイ ハード   ロジャー・フェデラー 4–6, 4–6
優勝 3. 2019年5月5日   エストリル クレー   パブロ・クエバス 6-3, 7-6(7-4)
準優勝 4. 2019年5月12日   マドリード クレー   ノバク・ジョコビッチ 3-6, 4-6
準優勝 5. 2019年10月6日   北京 ハード   ドミニク・ティーム 6-3, 4-6, 1-6
優勝 4. 2019年11月17日   ロンドン ハード (室内)   ドミニク・ティーム 6-7(6-8), 6-2, 7-6(7-4)

ダブルス: 1回 (0勝1敗)編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2019年3月31日   マイアミ ハード   ヴェスレイ・コールホフ   ボブ・ブライアン
  マイク・ブライアン
5-7, 6-7(8-10)

成績編集

4大大会シングルス編集

略語の説明
W  F  SF QF #R RR Q# LQ A WG Z# PO SF-B S G NMS NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加
WG=デビスカップワールドグループ, Z#=デビスカップ地域ゾーン, PO=デビスカッププレーオフ, SF-B=オリンピック銅メダル, S=オリンピック銀メダル, G=オリンピック金メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, NH=開催なし.

大会 2017 2018 2019 通算成績
全豪オープン LQ 1R SF 5–2
全仏オープン 1R 2R 4R 4–3
ウィンブルドン 1R 4R 1R 3–3
全米オープン LQ 2R 1R 1–2

大会最高成績編集

大会 成績
ATPファイナルズ W 2019
Next Genファイナル W 2018
インディアンウェルズ 2R 2018, 2019
マイアミ 4R 2019
モンテカルロ 3R 2019
マドリード F 2019
ローマ SF 2019
カナダ F 2018
シンシナティ 2R 2019
上海 SF 2019
パリ QF 2019
オリンピック A 出場なし
デビスカップ A 出場なし

脚注編集

  1. ^ The pronunciation by Stefanos Tsitsipas himself”. ATP World Tour. 2018年12月16日閲覧。
  2. ^ チチパスがATPタイトルを獲得した初のギリシャ人に”. Tennismagazine ONLINE (2018年10月22日). 2018年10月22日閲覧。
  3. ^ “ナダルが連覇で今季2勝目 バルセロナオープン”. nikkansports.com. (2018年4月30日). https://www.nikkansports.com/sports/news/201804300000048.html 
  4. ^ チチパスが決勝進出。アンダーソンを下し今大会トップ10を4人撃破”. THE TENNIS DAILY (2018年8月13日). 2018年8月13日閲覧。
  5. ^ 20歳チチパスが初優勝、ギリシャ男子初の快挙 ストックホルムOP”. www.afpbb.com. 2019年3月5日閲覧。
  6. ^ Next Gen優勝のチチパス、時短ルールに困惑 好感触得た試みも”. AFP (2018年11月11日). 2018年11月11日閲覧。
  7. ^ フェデラー 期待の20歳チチパスに敗れる。3時間半超え熱戦もベスト8ならず[全豪オープン]”. THE TENNIS DAILY (2019年1月20日). 2019年1月20日閲覧。
  8. ^ チチパス、フェデラー撃破振り返る”. tennis365.net (2019年2月7日). 2019年2月7日閲覧。
  9. ^ チチパスら 自己最高位を記録”. news.tennis365.net. 2019年3月5日閲覧。
  10. ^ チチパスがツアー3勝目、クレーコートで初タイトル [ミレニアム・エストリル・オープン]”. tennismagazine.jp. 2019年6月2日閲覧。
  11. ^ 疲労困憊チチパスは準V、ナダルとの激闘で「頭働かない」 マドリードOP”. www.afpbb.com. 2019年6月2日閲覧。
  12. ^ チチパスがジョコ下し上海マスターズ4強、最終戦出場も決定”. afpbb.com. 2019年10月13日閲覧。
  13. ^ チチパスがATPファイナルズ優勝「夢かなった」、ティエムに逆転勝ち”. www.afpbb.com. 2019年11月18日閲覧。
  14. ^ Wimbledon: Tsitsipas Battles Into Second Week”. www.tennisviewmag.com. 2019年8月5日閲覧。
  15. ^ Dominic Thiem vs Stefanos Tsitsipas: Barcelona Open quarterfinal preview and prediction”. RealSport. 2018年4月26日閲覧。
  16. ^ Novak Djokovic vs Stefanos Tsitsipas: Canadian Open third round preview and prediction”. RealSport. 2018年8月9日閲覧。
  17. ^ (日本語) Uncovered: The Secrets To Tsitsipas' One-Handed Backhand, https://www.youtube.com/watch?v=5pc_uasYjRM 2019年8月5日閲覧。 
  18. ^ “Sometimes in Tennis, One Hand is Still Better Than Two”. The New York Times. (2018年6月30日). https://www.nytimes.com/2018/06/30/sports/tennis/one-handed-backhand.html 
  19. ^ Stefanos Tsitsipas | Bio | ATP Tour | Tennis”. ATP Tour. 2019年8月5日閲覧。
  20. ^ #NextGenATP Greek Stefanos Tsitsipas Finding Best Form In A Hurry | ATP Tour | Tennis”. ATP Tour. 2019年8月5日閲覧。

外部リンク編集

受賞
先代:
  デニス・シャポバロフ
ATP最も上達した選手賞
2018
次代: