ストッキング

ストッキング

ストッキング(英語: stocking)とは、長い靴下、特に薄手の編地の長靴下のこと。ナイロン製のものは婦人のファッションアイテムとして用いられる。野球、サッカーなどのスポーツでスパイクシューズの下に着用する靴下についてもこの名称を使うことがある。

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歴史編集

古代ローマ時代に「udo]と呼ばれる靴下があり、それが戦士の長ブーツに合わせ、長くなり、やがてストッキングになったとされる。当時「ブーツを履かずにストッキング姿の男は、女みたいだ」と言われたことから、女性ストッキングも存在していたとされる[1]

ナイロン製ストッキングは1937年にウォーレス・カロザースによって発明され、1940年に発売された。極細のナイロンモノフィラメント繊維で生産され、爆発的に世界中に普及した。当時は筒状に編み立てる技術がなく、縫い目かがり(シーム)のある靴下として発売された。後年に開発される縫い目かがりのないストッキングを、「シームレスストッキング」という。ナイロンとポリウレタン糸で編まれたストッキングは画期的な新製品とされ、日本に上陸したのは1952年。当時は何も脚に着用していないように見えるのが好まれず、国内ではあまり売れなかったが、後年には足首部分で編地がたるみにくいシームレスの良さが徐々に広まり、普及した。 2000年代に入ってからはカジュアルファッションの流れから素足の「生足ブーム」が起こり、秋冬でもそのような足元の女性が増加した。また、2000年代半ば頃から「レッグファッション」が流行し、その相乗効果でタイツやストッキングの着用人口も増えたといわれる。しかし、これらの増加は通年しても1970年代から1990年代の勢いに及ばない。

日本のストッキング史編集

16世紀中頃の室町時代南蛮貿易の品の中にメリヤスゴウズ(手編みストッキング)があった。江戸時代になるとメリヤスタビと言われるようになった。1969年昭和34年には「水戸黄門」でおなじみの水戸光圀の遺品の中から7足のストッキングが発見され、話題になった。明治時代初期になるとメリヤス店(女利安屋)が誕生した。いわゆる「ストッキング専門店」である。1924年大正時代)には人絹ストッキングが登場した。戦後1949年にはナイロン系ストッキングも生まれた[2]

特徴編集

ストッキングの利点は元のお洒落や冷えなどの予防や防寒用途、編地の伸縮によるサポートで脚線美も期待される。ただし吸湿性に欠ける素材ゆえに靴で蒸れやすく、繊細な繊維は引っかけに弱く破れやすいと云った欠点もある。最近は夏でも蒸れにくく、夏に着用しても涼しく過ごせるよう、繊維に体温と反応して吸熱させる特殊な液体を染みこませ、冷却感を維持できるように工夫された製品も開発されている。

主な種類編集

 
黒のガーターベルトとストッキング
パンティストッキング
パンティストッキング(略称「パンスト」)は、パンティー部分とストッキング部分を一体にした形状のナイロン製靴下。タイツとほぼ同じ外観でガーターベルトが不要なこと、ずり落ちない優れた伸縮性から現在はストッキング製品のほとんどを占めている。なお、補正用のインナーとしてズボン・スパッツ状(足の腿から下の部分がない)のものもある。
ガーターストッキング・ノン‐ガーターストッキング
外観はニーソックスに準ずる。シームレスのパンティストッキングが普及する以前のストッキングはずり落ち防止のため、ガーターベルトを使い腰から吊り下げてストッキング上端を留めていた。ガーターストッキングは取り扱いが不便なことから、現在はあまり普及していない。
後に、ずり落ちの少ないシームレスのパンティーストッキングが普及したことで「ガーターベルトは面倒」と一旦は廃れたが、ストッキングの上端部分のゴム編み部分を強化するなどしてガーターベルトを使わなくても着用できるノン‐ガーターストッキングが出回るようになってからは「ガーターベルトは不便だがパンストは好まない」という人に好まれ、販売されている。
ショートストッキング
外観はハイソックスに準ずる。また、広義ではガーターストッキング・ノン‐ガーターストッキングもこれに含める場合がある。
エアーストッキング
スプレーで塗布する脚用化粧料のファンデーション
医療用ストッキング
脚部のむくみの初期治療、静脈瘤の管理、静脈血栓塞栓症の予防などの目的で、特に圧力・伸縮性を強めた弾性を持ったストッキングが販売されている。
在宅で、あるいは医師の指導のもとで使用する。その他、特に身体拘束を要する重症患者のリスク管理の目的に使われることもある。
和装ストッキング
和装の際、和服の裾がまくれ上がっても足袋上部の脚部が露出するのを防止する目的で着用する。

脚注編集

  1. ^ 『ストッキングは昔男性貴族のお洒落なアイテムだった絹とアンティークストッキングの歴史』、TOKITA COLLECTION、(2015)32頁
  2. ^ 『ストッキングは昔男性貴族のお洒落なアイテムだった絹とアンティークストッキングの歴史』、TOKITA COLLECTION、(2015)32頁

関連項目編集