スピッツベルゲン島

スピッツベルゲン島

スピッツベルゲン島(スピッツベルゲンとう、Spitsbergen)は、ノルウェースヴァールバル諸島最大の。同諸島で唯一の有人島であり、面積は37,673 km2九州島とほぼ同じ面積)、フィヨルドで入り組んだ海岸線の延長は3,919 kmになる。

島の中部に所在し、行政の中心であり最大の居留地であるロングイェールビーン北緯78.2132度、東経15.6445度に位置し、2009年現在、2,753人が住んでいる。このほか、北西部のニーオーレスンは、北緯78.9377度、東経11.8432度に位置する。

諸島全体が一年を通じて寒冷な北極圏にあるため、極地科学の研究拠点・対象であるともに、世界の農作物種の保存を目的としたスヴァールバル世界種子貯蔵庫と、各国の公文書などをフィルム化して預かるArctic World Archive(北極圏世界記録庫)[1]の設営場所である。

目次

発見と地名編集

 
1720年のスヴァールバル諸島の地図

この島を含むスヴァールバル諸島は1596年北東航路の探索途中であったオランダ探検家ウィレム・バレンツによって発見された。ただし、ロシアには「10世紀頃からスラブ民族が島で狩猟をしていたのに、ロシア革命の混乱期にノルウェーに奪われた」との主張があるという[2]12世紀末にはすでにノルウェー人によって知られていたとの説もある。バレンツは、当地の険しく尖った山々を見て、諸島の名をオランダ語の「spits (尖った)」と「bergen (山々、山地)」より、「Spitsbergen (スピッツベルヘン、尖った山々)」とした。

以来、この名はその後の約300年間を使われてきたが、1925年をもってノルウェー領となった折、古ノルド語「Svalbard (冷たい岸辺)」から採ったノルウェー語地名に改められ、古称 Spitzbergen は諸島の中で最大の島を指すものに変えられた。綴りも正式に Spitsbergen と改められた。島にはフィヨルドがあちこちで見られる。

地理的特徴編集

スヴァールバル条約により、調印国であればいずれの国民もこの島に住むことができるが、現在この権利を行使しているのは、40以上の加盟国中でノルウェーとロシアの2国のみである。島の南側から西にむかってスピッツベルゲン海流が流れている。

最大の町はロングイェールビーン。北部にあるニーオーレスンは、かつては石炭採掘業が盛んであったが、現在では炭鉱は閉鎖され、研究者に開放されている。ロシア人はロングイェールビーンから西へ約55km離れたバレンツブルクに住んでおり、石炭採掘と観光業に従事している。

古生物化石編集

 
“尖った山々”であり、雪の女王の座所であるところの Spitsbergen

スヴァールバル諸島は地質学的・古生物学的にも注目に値する。最古の有孔虫化石の発見地とされた時期もあり、三葉虫類の産出も多い。中生代裸子植物であるゼノキシロン属の最初の発見地であり、古生代デボン紀に生息した最初期のシーラカンス類と見られるディプロケルキデスの発見地の一つとしてもスピッツベルゲン島の名が挙げられる。イクチオサウルスプレシオサウルスといった中生代の海棲爬虫類の化石も見出されており、2008年には巨大なプリオサウルス類の発見もあった。

その他の関連事項編集

関連項目編集

脚注編集

外部リンク編集