スラップ・ショット
『スラップ・ショット』(Slap Shot)は、1977年のアメリカ映画。
スラップ・ショット | |
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Slap Shot | |
監督 | ジョージ・ロイ・ヒル |
脚本 | ナンシー・ダウド |
製作 |
ロバート・J・ウンシュ スティーヴン・フリードマン |
音楽 | エルマー・バーンスタイン |
撮影 | ヴィクター・J・ケンパー |
編集 | デデ・アレン |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 123分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
次作 | スラップ・ショット2 |
あらすじ編集
北米プロアイスホッケーのチーム、チャールズタウン・チーフスはマイナーリーグ最下位にあえいでいた。チーフスにはプリンストン大卒のネッドというインテリもいるが他は選手兼任監督のレジ含めいかにも三流チームらしいダメ男ばかり。チームのスポンサーの製鉄所が閉鎖されることに決まったため、チーフスも恐らく解散だろうとネッドは予想する。しかし、マネージャーは新たに3人の新人選手ハンセン兄弟を雇い入れる。スーツケースにオモチャを詰め込んでくるような知能の低さにレジは呆れ、チームももうダメだと諦める。
あるゲームで欠員が出てレジは仕方なくハンセン兄弟に出場させると、そのラフプレイに観客は大喜び。レジは「反則すれすれの暴力プレイで話題づくりをすればチームの人気も復活する」という名案を思いついた。彼はさらに馴染みの記者を使って「フロリダの老人団体がチーム買収を考えている」とのニセの情報を流す。チームの調子も上々となり人気もうなぎ登り、ついに優勝決定戦に出場が決まる。
そんな時にレジはチームの今後について話し合うために女性オーナーの元を訪ねる。だがオーナーは税金対策のためにチームを所持していたに過ぎず、黒字のチームはフロリダには売れないと言い放つ。悪態をついたレジは引退を決め、最後の試合となる決勝戦に挑み、この試合だけはクリーンにと提案するが、相手チームのラフプレイに苦戦を強いられる。だが暴力プレイの評判を聞きつけたNHLのスカウトたちが観客席にいると知ると態度は豹変、リンクは再び血の世界に。ネッド1人が、それを冷ややかな目で見ていた。彼は、恋人と破局寸前であるが、彼女はプレーを見に来てくれていた。彼は、突然、彼女のために氷上ストリップを始め乱闘を鎮め、満場の喝采を浴びる。
チーフスは優勝し、選手たちもレジと共に新しいチームへの移籍を決める。
キャスト編集
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | ||
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フジテレビ版 | ソフト版 | |||
レジ | ポール・ニューマン | 羽佐間道夫 | 菅生隆之 | |
ネッド | マイケル・オントキーン | 小川真司 | 木下浩之 | |
ジョー | ストローザー・マーティン | あずさ欣平 | 大竹宏 | |
殺し屋カールソン | ジェリー・ハウザー | 石丸博也 | 西凜太朗 | |
フランシーヌ | ジェニファー・ウォーレン | 北島マヤ | 松岡洋子 | |
リリー | リンゼイ・クローズ | 戸田恵子 | 金沢映子 | |
スザンヌ | メリンダ・ディロン | |||
シャーリー | スージー・カーツ | |||
アニタ | キャスリン・ウォーカー | |||
ポール・ドゥーリイ | ||||
不明 その他 |
山内雅人 納谷六朗 田原アルノ 筈見純 津田英三 田中幸四郎 山本竜 水野龍司 笹岡繁蔵 近藤多佳子 伊井篤史 村松康雄 佐々木祐子 江本はつみ 滝沢博子 高橋なづき 峰恵研 幹本雄之 |
鳥海勝美 小森創介 荒川大三郎 落合弘治 田中正彦 荒川太郎 咲野俊介 青山穣 志村知幸 滝沢ロコ 小室正幸 名越志保 横島亘 中嶋一成 堀江真理子 河野智之 杉本ゆう 斉藤次郎 田原アルノ | ||
演出 | 小林守夫 | |||
翻訳 | 飯嶋永昭 | 高山美香 | ||
効果 | 遠藤堯雄 桜井俊哉 |
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調整 | 前田仁信 | |||
制作 | 東北新社 | |||
解説 | 高島忠夫 | |||
初回放送 | 1983年2月5日 『ゴールデン洋画劇場』 |
※ 2018年10月11日発売の『ユニバーサル思い出の復刻版 ブルーレイ』にはソフト版に加え、フジテレビ版の吹替も収録。
名物キャラ編集
- ハンソン兄弟:三つ子ではないのに顔がそっくりな三兄弟。一年ずつ歳が違う。行動が子供っぽい。
アメリカでは幅広い人たちに人気で90年代には彼らをモデルにしたアクションフィギュアがスポーンで有名なマクファーレントイズから発売されている。
挿入歌編集
- 愛とは強いもの(マキシン・ナイチンゲール)
- リアノン(フリートウッド・マック)
- セイ・ユー・ラヴ・ミー(フリートウッド・マック)
- 恋の魔法使い(レオ・セイヤー)
- 悲しみのバラード(エルトン・ジョン)
- ア・リトル・ビット・サウス・オブ・サスカトゥーン(ソニー・ジェームズ)
備考編集
脚本はナンシー・ダウドという女性で、ハル・アシュビー監督の反戦映画『帰郷』も手がけている。この映画にも、『帰郷』では直接的に表現されていたような反戦やフェミニズムの思想が、男のストリップという形で暗喩的に表現されているといえよう。
また本作品は、後に作られた映画のいくつかに影響を与えていると思われる。チームのオーナーがマッチョイズムに批判的な女性である、という部分は『メジャーリーグ』『エニイ・ギブン・サンデー』など。また、男のストリップは、『フル・モンティ』。好戦的な男社会の行き詰まりをフェミニンなものが突破する、というのは『戦場のメリークリスマス』(のキスシーン)につながる。
リメイクが予定されており、『ラスベガスをぶっつぶせ』などの脚本家ピーター・スタインフェルドがシナリオを手がける予定。