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ズグロカモメ

ズグロカモメ(頭黒鴎[6]Chroicocephalus saundersi)は、チドリ目カモメ科Chroicocephalus属に分類される鳥類

ズグロカモメ
ズグロカモメ
ズグロカモメ Larus saundersi
保全状況評価[1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 VU.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: チドリ目 Charadriiformes
: カモメ科 Laridae
: Chroicocephalus
: ズグロカモメ L. saundersi
学名
Chroicocephalus saundersi
(Swinhoe, 1871) [2]
和名
ズグロカモメ[3][4]
英名
Chinese black-headed gull[1][4]
Saunders's gull[1][2][3][4][5]

目次

分布編集

大韓民国中華人民共和国台湾日本ベトナム[1][4]

黄海渤海沿岸で繁殖し、冬季になると大韓民国や中華人民共和国南東部・台湾・日本・ベトナムで越冬する[3][4]。日本には冬季に越冬のため主に九州に飛来するが(冬鳥)[4]、本州西部・四国・沖縄県でも少数が越冬する[3]

形態編集

全長29 - 32センチメートル[4]。翼長27 - 28センチメートル[4]。翼開張87 - 91センチメートル[4]体重200 - 215グラム[4]。頭部は丸みを帯びる[4]。上面は淡青灰色、下面は白い[3]。静止時には風切羽先端が白と黒の縞模様に見える[4]

嘴は太くて短く、色彩は黒い[3][4]。後肢は濃赤色[3]

夏羽は頭部が黒く[3][4]、和名の由来になっている[6]。眼の周囲は白い[3]。冬羽は頭部が白く、眼後部に黒い斑紋が入る[4]

分類編集

以前はカモメ属Larusに分類されていた[1]。2017年現在IOC World Birdlistでは本種をChroicocephalus属とする説を採用している[2]。一方で2017年現在Clements Checklists ver. 2017およびBirdLife Internationalでは本種のみでSaundersilarus属を構成する説を採用している[1][5]

生態編集

干潟に生息する[3]

トビハゼなどの魚類ヤマトオサガニなどの甲殻類、ゴカイ類などの多毛類などを食べる[4]。低空を飛翔し、獲物を発見すると急降下して捕食する[4]

繁殖形態は卵生。植生のまばらな塩性湿原に、植物の茎を組み合わせた皿状の巣を作る[4]。5月に3個の卵を産む[3]。雌雄共に抱卵し、抱卵期間は約22日[3]

人間との関係編集

生息地では卵が食用とされることがある[4]

繁殖地である中華人民共和国では都市開発や工業開発・農地開発・エビの養殖場開発による繁殖地の破壊、汚染物質や不法投棄・船舶事故での油による海洋汚染、食用の採集などによる影響が懸念されている[1][4]

日本
越冬地である干潟の開発により生息地は減少し、具体的な保護対策は行われていない[3]。以前は最大の越冬地であった諫早湾は、干拓により干潟が消失したため越冬地として壊滅した[3]
絶滅危惧II類 (VU)環境省レッドリスト[3]

出典編集

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  1. ^ a b c d e f g BirdLife International. 2016. Saundersilarus saundersi. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T22694436A93453163. http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T22694436A93453163.en. Downloaded on 04 January 2018.
  2. ^ a b c Coursers, noddies, gulls, terns, auks & sandgrouse, Gill F & D Donsker (Eds). 2017. IOC World Bird List (v 7.3). http://dx.doi.org/10.14344/IOC.ML.7.3 (Retrieved 04 January 2018)
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 尾崎清明 「ズグロカモメ」『レッドデータブック2014 -日本の絶滅のおそれのある野生動物-2 鳥類』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編、株式会社ぎょうせい2014年、188-189頁。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 高木武 「ズグロカモメ」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社2000年、196-197頁。
  5. ^ a b Clements, J. F., T. S. Schulenberg, M. J. Iliff, D. Roberson, T. A. Fredericks, B. L. Sullivan, and C. L. Wood. 2017. The eBird/Clements checklist of birds of the world: v2016. Downloaded from http://www.birds.cornell.edu/clementschecklist/download/ (Retrieved 04 January 2018)
  6. ^ a b 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社2008年、335頁。

関連項目編集