セガ・マスターシステム
セガ・マスターシステム(Sega Master System)は、セガ・エンタープライゼスが発売した、8ビットの家庭用ゲーム機である。
![]() ![]() セガ・マスターシステム | |
メーカー | セガ・エンタープライゼス |
---|---|
種別 | 据置型ゲーム機 |
世代 | 第3世代 |
発売日 |
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CPU | Zilog社製Z80A |
対応メディア |
ゴールドカートリッジ[1] マイカード |
対応ストレージ | バッテリーバックアップ |
コントローラ入力 | ケーブル |
外部接続 | 拡張スロット |
売上台数 |
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互換ハードウェア | セガ・マークIII |
次世代ハードウェア | メガドライブ |
日本で1985年10月20日に発売されていたセガ・マークIII(以下、マークIII)の北米市場向け機種として、1986年にセガの米国法人セガ・オブ・アメリカから発売された。開発は日本のセガ本社とセガ・オブ・アメリカ共同で行われた。その後、欧州など世界中で販売展開され、日本でも1987年10月18日に米国版をベースにFM音源や連射機能の内蔵などのマイナーチェンジを行い発売された。
日本とアメリカではライバル機である任天堂のファミリーコンピュータおよびNintendo Entertainment Systemの市場を崩せなかった[5]一方で、ヨーロッパやブラジルでは成功を収めた[6][7]。
歴史編集
- 北米
- 任天堂が従来のファミリーコンピュータを新たに設計し直して北米市場向けに電磁波対策を施したNintendo Entertainment System(NES)を1985年に発売後に成功を収めたのを受けて、セガもアメリカ市場へのマークIII投入を決断し、社内で開発コードが「M4」(マーク4)と名付けられたプロジェクトをスタートさせ、誕生したのが「Master System」である。
- 欧州
- 米国市場に投入された後、米国版をベースに、テレビ規格をNTSCからPALやSECAMにするなどしたマスターシステムが欧州で展開された。欧州ではU.S. Gold社などのセカンドパーティからソフトがリリースされる後押しもあり、任天堂のNESと互角のシェアを獲得し成功を収めた。
- 日本
- マークIIIが販売されていた頃、日本でマークIIIの記事を扱うゲーム誌は数誌しか存在しなかった。
- その中で、最も記事量が多かった『Beep!』誌(ソフトバンク刊)上で当時「マークIII で発売を望む周辺機器」という読者アンケートが繰り返し行われていた。そこでは常に、FM音源ユニットの発売が圧倒的な得票を得ていた。またそのアンケートでは、連射機能ユニットも常に上位に入っていた。
- こうしたユーザーの声にセガが応える形で、マークIIIの外付けFM音源である「FMサウンドユニット」発売や「連射機能ユニットである「ラピッドファイアユニット」[1]の発売に至る。
- これと同時に、これらオプションのFM音源や連射機能を内蔵したマークIII マイナーチェンジ版の発売がセガ社内にて計画された。セガは、海外展開を行っていたマスターシステムをベースに新たに設計し直す事とし、セガ社内で開発コードが「M4J」(マーク4 Japan)と名付けられたプロジェクトをスタートさせた。こうして誕生したのが日本版の「マスターシステム」である。
- 韓国
- 元々OACSというメーカーが日本版マークIIIを輸入販売していた。その後マスターシステムに切り替わり「GAMBOY」という名称で販売していたが、1989年にサムスン電子がライセンスを取得し「삼성 겜보이(SAMSUNG GAMBOY)」の名で販売を開始した。
- ブラジル
- 欧州での成功後、1989年にはテレビ規格をPAL-Mにして南米・ブラジルでも展開された。
本体編集
米国版編集
米国ではMaster Systemは周辺機器も含めたシステムの名称であり、特に本体だけを指す場合はPower Baseと呼ばれる。
米国版マスターシステムは、マークIIIに以下の小幅な改良を加えたものである。
- 米国市場向けにデザインを一新し黒基調のデザインに統一
- JOYポートの7番を光線銃用の入力端子に変更(マークIIIより以前の機種ではGNDに接続されている)
- リセットボタンの追加
- カートリッジ端子を米国向けに変更し、カートリッジも横長形状に変更
- SG-1000互換の拡張端子(SK-1100[8]やFMサウンドユニット[1]接続用)の廃止
- BIOSの搭載(カートリッジ未挿入で電源を入れた際に警告メッセージを表示。最終バージョンはv1.3)
最大の違いはデザインの変更である。米国では光線銃と対応ソフトが本体と同梱されたセット等も発売された。日本では光線銃用ソフトは発売されなかった。ちなみに光線銃の形状は日本でサバイバルゲーム用玩具として発売された『超高速光線銃ジリオン』と同じである。
カートリッジ端子に変更が加えられ、日本のマークIIIソフトが使用出来ない様になった。ただし、カートリッジの各ピンの出力そのものは同じなので、日本のマークIII用ソフトを使用するための非公式のアダプタも存在した。また、逆に米国向けのカートリッジを日本版マスターシステムで使用するためのアダプタもあった。なお内部的にはSG-1000/SC-3000互換モードも持っており、「F-16 Fighting Falcon」のゲーム中画面で使用されている。
発売はセガの米国法人であるセガ・オブ・アメリカ(SOA)によって行われた。
なお、ソフトを挿さずに電源を入れ、警告メッセージ表示中に隠しコマンドを入れると迷路ゲームがプレイ出来る裏技が存在する。日本版には存在しない。
後期バージョンではあらかじめソフトが内蔵されており、ソフトを挿さずに電源を入れると内蔵ソフトが起動するようになっている。
欧州/ブラジル版編集
米国版/欧州版/ブラジル版のマスターシステムは、各国のテレビ規格への対応のために本体の動作クロックが若干異なる以外は基本的に同一である。また、映像信号の走査線数の違いによりアスペクト比が変わり、上下が潰れて若干横に間延びした表示となる。
日本版編集
日本版マスターシステムは、米国版マスターシステムをベースに更に以下の変更を加えた物である。
- 3Dグラス端子を配置(カードスロット横の空きスペースを利用)
- リセットボタンを廃止し、その位置に連射(RAPID)ボタンを配置
- カートリッジ端子をマークIII(SG-1000III) と同様の日本向けに戻す
- FM音源を内蔵
- BIOSを国内仕様に変更(カートリッジ未挿入時の警告メッセージでスペースハリアーのBGMが演奏される。最終バージョンはv2.1)
ソフトを挿さずに電源を入れると、カートリッジ未挿入の警告メッセージと『スペースハリアー』のステージイメージ映像と共に、FM音源のデモも兼ねて同ゲームのメインテーマが奏でられた。ちなみに、ここで流れる曲がマスターシステムでFM音源とPSGを同時に音声出力させている唯一のサウンドであり、通常のゲームカートリッジでは、マークIIIでFM音源ユニットからFM音源を鳴らすとPSGにノイズが入る制約があるため、FM音源とPSGは同時に使用されない。
連射機能が標準搭載されているゲーム機はマスターシステムが初めてである。コントローラに連射機能を持たせるのではなく、本体に連射機能・設定用ボタンを実装しているため、本機種用のコントローラーであれば種類を問わず同様の連射機能が付加される。
マスターシステムに付属しているコントローラの大きさは、ファミコンのコントローラより若干小さめ。操作キーは四角に近い形に、真ん中に窪みの形状が付いているマークIII版ジョイパッドに少し段差をつけた形状になっている。今までの機種のコントローラにはボタンの表示がなかったが、本機種のコントローラには明記されており、二つのボタンの左側は「1,START」、右側は「2」と明記されている。
日本版マスターシステムのハード性能は、マークIIIにFMサウンドユニット・ラピッドファイアユニット・3-Dアダプタを全て装備した状態とほぼ同一である。
マークIIIに装備されていた拡張端子が削除され、SG-1000シリーズ用オプションである外付けキーボード(SK-1100)を必要とするBASIC等のソフトが使用出来なくなった。それ以外の対応ソフトウェアは100%の互換性がある。
内部基板にはマークIIIにあった拡張端子とは別の拡張端子が装備されている。ただし、筐体の端子カバーが封印されており外部からのアクセスは出来ない。公式ではこの拡張端子を使った周辺機は発売されていない。なお、拡張端子としての機能は従来機と同じであり、ケーブルを自作してSK-1100を接続し動作させたユーザーも存在する[9]。
JOYポート7番ピンの扱いは海外版マスターシステムと同じてあり、この機種でも光線銃の使用が可能である(日本国内での光線銃と対応ソフトの市販はされていない)。
韓国版編集
韓国版は日本版マスターシステムがベースとなっており、RAPIDボタンや3-Dグラス端子も搭載している。また、カートリッジ端子も日本版と同じ形状である。但しFM音源は搭載されていない。添付されているコントローラは韓国版オリジナルの物になっている。BIOSは日本版と同じなのでカートリッジ未挿入時の文章は日本語だが、FM音源が無いためBGMはPSG音源部分のみが流れる。
1992年頃、サムスン電子が旧来の「三星」のロゴから国際的な「SAMSUNG」のロゴに変更するのとほぼ同時期に、「GAMBOY」が「ALADDINBOY」に、メガドライブに相当する「SUPER GAMBOY」も「SUPER ALADDINBOY」に、名称がそれぞれ変更された。
中国圏向け編集
中国圏向け仕様のマスターシステムII[10]では本体裏に「SEGA ENTERPRISES. LTD.」と「MADE IN JAPAN」の表記がある。外箱の表記は「世嘉 Master System II」である。
中国圏向けマスターシステムIIは、添付されているマニュアルが英語・中国語(簡体字・繁体字)・日本語で書かれている。また「チャンネルの合わせ方」としてNTSCとPALの両モデル用の説明表記がある(マニュアル上ではPALモデルが「香港と台湾用モデル」とされている)。本体には「アレックスキッドのミラクルワールド」が内蔵されている。中国・台湾モデル以外にはACアダプタのコンバージョンプラグが付属される。
また、香港では「世嘉电子智能机」[11]の名称でマスターシステムが販売された。
バリエーション編集
アメリカとヨーロッパでは1990年に筐体をコンパクトにし、ゲームソフトを1本内蔵、リセットボタンおよびマイカードスロットが削除された「Sega Master System II」が発売された。ブラジルではカートリッジスロットを廃して、あらかじめ132タイトルのゲームを内蔵した「Master System Evolution」と、コントローラ一体型で30タイトルのゲームを内蔵した「Master System Portátil(Portable)」がブラジルの代理店であるTectoyによって2011年時点でも販売されている[12]。
韓国でもマスターシステムIIに相当する「SAMSUNG GAMBOY II」が発売された。ヨーロッパやブラジルなどで発売されたマスターシステムIIと同じ仕様ながら、カートリッジ端子のみが初代GAMBOYや日本版マスターシステムと同じ形状という、独自の仕様となっている。ハングル版『アレックスキッドのミラクルワールド』を内蔵している。
仕様編集
項目 | 備考 | ||
---|---|---|---|
型番 | (日本版)MK-2000 | ||
CPU | Zilog Z80A | (NTSC版)3.579545MHz | NTSCは日本・韓国・北米等。PAL/SECAMは欧州・南米等。フレームレートの関係でNTSC版の方が若干速い。 |
(PAL/SECAM版)3.546893MHz | |||
ROM | 8KB〜256KB | カートリッジ未挿入警告メッセージ用BIOS 8KB。海外版でゲームが内蔵されているものは最大で256KB(2Mbit)。 | |
RAM | 8KB | ||
VRAM | 16KB | ||
グラフィック | VDP | Texas Instruments TMS9918上位互換カスタムチップ | |
画面表示 | 256 × 192 または 256 × 224。PAL/SECAMは 256 × 240も使用可能 | ||
同時表示色数 | 64色中32色同時表示(16色×2パレット) | ソフトウェアでラスター単位でのパレットチェンジが可能 | |
パターン | 8 × 8ドット最大448種類。1ドット毎16色設定可。 | ||
スプライト | 8 × 8ドット最大256種類。1ドット毎16色設定可。1画面に64個まで表示可能 | ||
その他 | 上下左右・斜め・部分スクロール | 部分スクロールは、画面上部2BG(16dot)部分を固定させた横スクロールと、画面右8BG(64dot)部分を固定させた縦スクロールがハードウェアレベルで可能。この他にソフトウェアで任意のラスタースクロールが可能 | |
サウンド | PSG | Texas Instruments SN76489 矩形波3ch + ノイズ 1ch | 正確には「PSG類似」音源(DCSG)であるが、一般的にはPSGと同一扱いされる。 |
FM音源 | ヤマハ YM2413 (OPLL) 2オペレータ9ch または 6ch+リズム5ch | FM音源搭載は日本版のみ。PSGと同時に音声出力させるとPSG側にノイズが発生するマークIIIのハード制約に合わせて、FM音源対応ソフトではPSGの使用箇所が限定されている。 | |
カートリッジ形状 | 日本版/韓国版 | 縦型44pin | 各国で発売されたSG-1000は日本と同様に44pin。オセアニアでは50pin端子カートリッジの海外版マスターシステム以外にも44pin端子カートリッジのマークIII も販売されていた。 |
日本版以外(北米/欧州/南米) | 横型50pin | ||
マイカードスロット | 標準装備 | 海外版のマスターシステムIIではマイカードスロットが省略された。 それ以外のマスターシステムは全て標準装備。 | |
本体 ボタン |
ポーズボタン | 本体上面の右側に設置 | ゲーム一時停止 / 再開用。ソフトウェアポーズなので、ソフトによってはゲームの補助ボタンとして使用される |
リセットボタン | 本体上面の左側に設置 | ソフトリセット用。海外版のみ | |
連射設定用ボタン | 本体上面の左側に設置 | 日本版及び韓国版。リセットボタンの位置に設置。 | |
電源ボタン | 本体前面左側に設置 | ||
外部端子 | A/V出力端子 | 8pin DINコネクタ x 1 | 映像及び音声出力。音声出力はモノラル。各国版ピン配列共通。 |
ACアダプタ 接続端子 |
丸型プラグメス x 1 | DC9V/850mA。極性はセンターマイナス。 プラグ:丸型 外径 ⌀5.5 内径 ⌀2.1。各国版共通。 | |
ジョイパッド | 接続端子2個 | ATARI規格D-sub9ピンと同形状だがピン配列が一部異なる | |
3Dグラス[13] 接続端子 |
本体前面の右側に設置 | 日本版及び韓国版。光線銃端子の位置に設置。 | |
拡張端子 | 本体裏側 | 公式ではこの拡張コネクタ用の周辺機は発売されず使用されることはなかった。非公式ではカートリッジ変換アダプタが存在する[14]。 | |
外形寸法 | (日本版) 365(W) × 170(D) × 70(H)mm | ||
付属品 | (日本版)コントロールパッド × 2・ACアダプタ・RFオートスイッチボックス・アンテナ整合器・説明書(取扱説明書・テレビの取扱方法)・保証書 |
ソフトウェア編集
後継機である16ビットゲーム機「メガドライブ」の発売以降も、ヨーロッパとブラジルでは『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』や『Streets of Rage 2』『SAGAIA』『Winter Olympic '94』など、メガドライブ版と同じタイトルをリリースするソフト供給が続いたほか、欧州でのみリリースされたU.S. Gold社の『Out Run Europa』や『ストライダー飛竜 II』、ブラジルでのみリリースされた『Street Fighter II』(Tectoy社)、韓国でのみリリースされた『将軍の息子』(『장군의 아들』、Daou Infosys社)など、いくつかの特徴的なタイトルもあった。
韓国ではソフトウェアは大半が既存ソフトウェアのリージョンのみを変更してマニュアルとパッケージをローカライズした物であるが、中には『환타지스타』(『ファンタシースター』)など、出力メッセージを全てハングルに翻訳したソフトも存在する。また1987年7月までコンピュータプログラムの著作権保護法が設けられていなかったため、Zemina社によって『スーパーマリオブラザーズ』を不正移植したものや、コナミの『NEMESIS 2』や『イーガー皇帝の逆襲』『KNIGHT MARE』など、MSX用ソフトをコンバート移植した海賊版も存在する。なおソフトウェアのパッケージの異同が激しく、短期間の間に代理店の変更、ハードの名称変更、代理店のロゴ変更、国際版パッケージから韓国独自のパッケージへ変更された。
日本未発売ソフト編集
欧州及びブラジルでは、メガドライブ発売後もマスターシステムが長期にわたり併売されていたため、国内未発売のソフトが数多くリリースされた。日本未発売のソフトの中にFM音源対応のものがいくつか存在し、変換アダプタを使用して国内版マスターシステムで起動すると再生できる。以下に、海外のみで発売された主なタイトルを挙げる。
- (※)は、ゲームギアに逆移植され国内でも発売されたタイトル。
- アーケードゲームの移植
- アウトラン 3D
- E-SWAT
- エイリアンストーム
- オペレーションウルフ
- ガントレット
- ギャラクシーフォース
- KLAX
- ゲイングランド
- ゴールデンアックス
- コラムス(※)
- G-LOC: AIR BATTLE(※)
- Shadow Dancer
- Shanghai
- 獣王記(海外タイトル名は「Altered Beast」)
- スクランブルスピリッツ
- Strider
- ストリートファイターIIダッシュ
- スーパーモナコGP(※)
- Space Invaders
- 戦場の狼2(海外タイトル名は「MERCS」)
- ターボアウトラン(海外タイトル名は「Battle OutRun」)
- Dynamite Düx
- Dynamite Duke
- 大魔界村(海外タイトル名は「Ghouls'n Ghosts」)
- ダライアスII(海外タイトル名は「SAGAIA」)
- 2019年、日本でも『ダライアス コズミックコレクション』と題されたソフトで正式リリ-ス
- チェイスH.Q.
- 中華大仙(海外タイトル名は「Cloud Master」)
- ニュージーランドストーリー
- ばくばくアニマル(海外タイトル名は「Baku Baku」)
- パックマニア
- Bank Panic(日本ではSG-1000版のみ発売)
- ビジランテ
- Pit Fighter
- フォゴットンワールド
- ペーパーボーイ
- ボナンザブラザーズ
- マーブルマッドネス
- Ms. Pac-Man
- モータルコンバット
- Mortal Kombat II
- RASTAN(※)
- レインボーアイランド
- Renegade
- メガドライブタイトルの移植
- アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険(海外タイトル名は「Castle of Illusion starring Mickey Mouse」)
- アイルトン・セナ スーパーモナコGPII(※)
- エコー・ザ・ドルフィン(※)
- Olympic Gold
- シャドー・オブ・ザ・ビースト 魔性の掟
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ(※)
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ2(※)
- ソニック・スピンボール
- ダイナマイトヘッディー(※)
- ディック・トレイシー
- Desert Strike
- ベア・ナックル(海外タイトル名は「Streets of Rage」)
- ベア・ナックル 2(海外タイトル名は「Streets of Rage 2」)
- マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー
- Road Rash
- その他
- ウルティマIV
- Wolfchild
- エアリアルアサルト(※)
- F1(※ [日本未発売])マスターシステムタイトルの続編・亜流作
- サイコワールド
- Xenon 2: Megablast
- ソニック カオス(※)
- ゲームギアオリジナルタイトルのソフトをマスターシステム向きに移植したもの
- Choplifter
- Dr. Robotnik's Mean Bean Machine(※)
- 『ぷよぷよ』を海外向けにキャラクターを差し替えたもの
- Ninja Gaiden(※忍者外伝)
- Power Strike II
- シューティングゲーム『アレスタ』の系譜に連なるソフト。
2020年、日本で発売された『アレスタコレクション』に収録されて正式リリース
- シューティングゲーム『アレスタ』の系譜に連なるソフト。
- プリンス・オブ・ペルシャ
- ポピュラス
- MONOPOLY
- The Lucky Dime Caper starring Donald Duck(※ドナルドダックのラッキーダイム)
- RAMPART
- レミングス
- Wonder Boy III: The Dragon's Trap(※モンスターワールドII ドラゴンの罠)
BIOS編集
バージョン | リリース年 | 発売国 | ROMチェック | 備考 |
---|---|---|---|---|
M404 | 1986 | (N/A) | あり | SEGAのロゴが下から、MASTER SYSTEMのロゴが右から流れてきて中央でクロスする。 |
v1.0 | 1986 | (N/A) | あり | SEGAロゴのアニメーションとサウンドがない。迷路ゲームも非搭載。 |
v1.3 | 1986 | あり | SEGAロゴのアニメーションとサウンドがある。隠しで迷路ゲームを搭載。 | |
v2.0 | 1987 | なし | v1.3のバージョン違いで内容は同一。ROMチェックなし。 | |
v2.1 | 1987 | なし | カートリッジ未挿入の警告メッセージが日本語。FM音源のデモ音楽が流れる。 | |
v2.4 | 1987 | あり | 光線銃同梱モデル向け。「Hang On」と「Safari Hunt」を内蔵。 | |
v3.4 | 1987 | あり | 「Hang On」を内蔵。 | |
v4.4 | 1988 | あり | 「Missile Defense 3-D」を内蔵。 | |
1988 | あり | 「Alex Kidd in Miracle World」特別版[15]を内蔵。 | ||
1988 | なし | Samsung Gam*Boy/Aladdin Boy II 向け。「알렉스 키드 in Miracle World」を内蔵。 | ||
1991 | あり | マスターシステムII 向け。「Sonic The Hedgehog」を内蔵。 |
反響編集
1986年に米国で発売以降、1987年以降に日本を含む世界中で販売が開始され、主に欧州と南米で普及した。全世界累計販売台数はおよそ1,310万台。
- アメリカで1986年6月に発売されたマスターシステムは、サードパーティーがアクティビジョンとパーカー・ブラザーズの2社のみだった。また、1985年に発売された北米版ファミコンであるNESが市場をほぼ独占していた。その結果、1988年の時点でNESのシェアを83%までにしか切り崩せず[16]、SEGAはハズブロ傘下のTonka社にマスターシステムの権利を売却してコンシューマから一時撤退した。1990年、北米版メガドライブであるSEGA GENESISの販売展開後にマスターシステムの権利を買い戻しSega Master System IIを発売したが、1991年の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』をもってソフト供給を終了した。
北米市場での累計販売台数はおよそ330万台。 - 日本で1987年に発売されたマスターシステムは、サードパーティーはサリオのわずか1社だけで、競合機のファミリーコンピュータは1986年単年度で390万台を出荷、翌1987年には累計出荷台数1,152万台を記録するなど[17]、すでに市場を席巻しており、さらにNEC HEから家庭用ゲーム機PCエンジンが1987年10月30日に発売され、苦戦を強いられた。その結果、セガはマスターシステム発売から約1年後の1988年10月に次世代ゲーム機メガドライブを投入し、マスターシステム用ソフトの供給も1989年2月4日発売の『ボンバーレイド』をもって終了した。
初代SG-1000、セガ・マークIIIを含めた日本市場での累計販売台数はおよそ150万台。 - ヨーロッパでは1987年に英ヴァージン・グループ傘下の大手パソコン用ゲーム会社のMastertronic社から発売され、ファーストパーティであるヴァージンのコンシューマ部門ヴァージン・インタラクティブ社のほか、セガ製アーケードゲームの欧州ホビーパソコンへの移植を通じてセガと関係が深かったU.S. Gold社やOcean Software社といった大手がセカンドパーティとしてソフトを供給。1990年代以降はテンゲンやアクレイムといったメガドライブの主要サードパーティもマスターシステム用ソフトを供給し、セガサターンが発売される1990年代後半まで展開が続いた。ライバル機である任天堂のNES(ヨーロッパ版ファミコン)はマスターシステムよりスペックが低いにもかかわらず発売が同じ1987年となったこと、またヨーロッパでの代理店となったマテル社のマーケティングの不備などもあって当初はマスターシステムに圧倒され、ヨーロッパの多くのサードパーティもマスターシステム側に付いた。しかし『Teenage Mutant Hero Turtles (激亀忍者伝)』がNESにバンドルされた1990年のクリスマス商戦が転機となって販売台数が2,000%増え、逆にNESがマスターシステムを圧倒するようになったと、SEGA WestのCEOであったMike Hayesは証言している[18]。それでも欧州市場での累計販売台数はおよそ680万台と、NESの累計販売台数830万台に対しても健闘を見せた。
- ブラジルでは1989年に玩具事業でセガと提携していたTectoy社から発売され、ヨーロッパ市場向けソフトがそのまま発売されたほか、Tectoy自身がソフトメーカーとして多くのソフトを供給。2009年に新モデルが発売されるほど人気があり、2012年時点でも未だにマスターシステムとメガドライブがあわせて年間15万台ほど販売台数を伸ばしており、累計販売台数はブラジル市場だけでおよそ500万台に達し[19]、2016年には累計800万台に到達した[4]。
- 韓国ではOACS社というメーカーが日本版マークIIIやマスターシステムなどを輸入販売していたが、1988年に韓国の大手家電メーカーのサムスン電子とライセンスを結び、SAMSUNG GAMBOYとして販売された。後にSAMSUNG ALADDINBOYに名称変更された。ファーストパーティにあたるサムスンの他、Zemina社など当時韓国で普及していたMSX(Zemmix)用ソフトウェアを発売していたメーカーが複数サードパーティとして付いた。
脚注編集
- ^ a b c 関連・周辺機器 | セガ・マークⅢ | セガハード大百科 | セガ
- ^ “Advertisements Time Forgot - Sega Master System”. 2013年2月2日閲覧。
- ^ “SEGA DOES The Joy of Sega One Console At A Time - Mark III / Master System”. 2014年12月5日閲覧。
- ^ a b “Console em produção há mais tempo, Master System já vendeu 8 mi no Brasi”. 2022年5月26日閲覧。
- ^ McGill, Douglas C. (1988年12月4日). “Nintendo Scores Big”. ニューヨーク・タイムズ 2009年3月27日閲覧。
- ^ バーチャルコンソールの紹介ページ
- ^ Histórico ブラジルのセガ代理店Tectoyの公式サイトによる歴史
- ^ 関連・周辺機器 | SG-1000 | セガハード大百科 | セガ
- ^ セガ マスターシステムにキーボードをつなぐ
- ^ トピックを表示 - アジアのマスターシステムII - Forums - SMS Power!
- ^ SMS HK Box Front.jpg
- ^ ブラジルの代理店Tectoyによる製品紹介
- ^ 関連・周辺機器 | マスターシステム | セガハード大百科 | セガ
- ^ Sega Master System Gender Adapter - Shop - SMS Power!
- ^ パンチとジャンプボタンが入れ替わっている。おにぎりがハンバーガーになっている
- ^ McGill, Douglas C. (1988年12月4日). “Nintendo Scores Big”. ニューヨーク・タイムズ 2009年3月27日閲覧。
- ^ “ファミコンの日本国内出荷台数の推移 1983-2007[単位:万台]”. 2014年12月5日閲覧。
- ^ Mike Hayes on life after Sega
- ^ “Vinte anos depois, Master System e Mega Drive vendem 150 mil unidades por ano no Brasil”. 2012年7月30日閲覧。